ネタバレ少年時代に、チェロ教室の帰りに誘拐事件に巻き込まれ、それ以来、深海の悪夢に悩まされてきた橘。ある日上司から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。橘は身分を偽り、チェロ講師の浅葉の元に通い始める。師と仲間との出会いが、チェロを奏でる喜びが、橘の凍っていた心を溶かし始めるが、法廷に立つ時が迫りくる。すべてがばれてこの心の拠り所を失うかもとこちらもドキドキ胸が詰まった。最後、橘がした決断と行動に救われた。ラストも関係が修復していくところ良かった。

ネタバレこのミステリーがすごい大賞作家4人のアンソロジー。内容はバラバラだけど、その短編と短編の間に幕間と終幕が入り、連続したような小説になる。小惑星がぶつかるかも？の最中に起こる不思議なお話。新宿で猛吹雪の夜中、人として取るべき二つの道。映画撮影クルーが乗る貸し切り列車の中の殺人。それぞれの個性は出てるけど、やっぱし長編がいいな。

ネタバレ岸和田の駅前で車で突っ込み人をはね、その後、通行人をナイフで刺し7人もの人を殺したロスジェネ世代の笹清。大学を卒業しても就職できず、最終的には引きこもりになり、世の中を恨んでの犯行。この世代の人達がシンパシーを感じその中の一人「ロスト・ルサンチマン」なる人物が検察で爆発騒ぎを。笹清を逃がし殺したのは？不破検事も爆発で犠牲に、背中に鉄パイプが何本も刺さって意識不明に。不死身！入院しないとダメなのに、犯人を追い詰める。一気読みでした。

ネタバレ博士号を持っている警察官、沢村は、事件解決までの糸口を見つけたり、監察官調査での対応などで知性を感じさせる。しかし、どこか不器用で他の人とのやり取りや社会に対する不信感などは共感する。終盤の展開はすべてが繋がっていって大変面白かった。古びた倉庫で見つかった少女の遺体が、事件に巻き込まれてとはいえ、あまりにも悲しく辛い。次巻の数学の女王も読んでみたい。

ネタバレ今回は半年離島への派遣。外科医7年目の雨野、外科医として自信がついてきた時、離島にて自分の知識が医療のほんの一部ということに気が付く。看護師の志真に支えられ、雨ちゃんらしく自分のできることで患者たちと真摯に向き合っていく。入院患者の食事も出ない、輸血も手術も出来ないで苦しむ場面も。島だからこそ、その環境のために救えない命もある。今回も切ない気持ちを抱えながら離島の医療に心惹かれるのも鹿児島出身だからかな。交代の先生が凛子とは。

ネタバレIＴエンジニア、小学校教師、人を殺すことを厭わない犯罪界のナポレオン。全てを見通す翡翠の目から、彼らは逃れることが出来るのか？犯人達の視点で描かれる傑作倒叙ミステリー短編集。最後の話「信用ならない目撃者」が面白かったです。翡翠のキャラで好きか嫌いがあるように思える。

ネタバレ少年時代に、チェロ教室の帰りに誘拐事件に巻き込まれ、それ以来、深海の悪夢に悩まされてきた橘。ある日上司から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。橘は身分を偽り、チェロ講師の浅葉の元に通い始める。師と仲間との出会いが、チェロを奏でる喜びが、橘の凍っていた心を溶かし始めるが、法廷に立つ時が迫りくる。すべてがばれてこの心の拠り所を失うかもとこちらもドキドキ胸が詰まった。最後、橘がした決断と行動に救われた。ラストも関係が修復していくところ良かった。

ネタバレ身内の命を奪われたら真面目な女性刑事でも倫理観なんかも吹っ飛んでしまうかも。まして自分が被害者の身内ということで捜査に加われないもどかしさも。同時に起こった毒殺事件も絡んでくるのかと思いきやあっさり終了。ハングマンシリーズの始まり！？ハングマンの彼らが魅力的なキャラで楽しみ。ただ、もうひとひねり、殺す寸前で父親の顔が浮かび躊躇、ってなっていくのかと思ったのだけど・・・法律で裁けないことや不条理をこれからどう裁いていくのか楽しみ。

ネタバレ東京で働いていた３２才の都は親の看病のために実家に戻り、近所のモールで働き始める。一緒にいて楽しい人、そういう人と過ごすのは幸せだし、そういう時間は貴重。お金で解決出来ることは世の中にいっぱいあるけれど、無くても何とかなるってことも、ままあるね。でも、最低必要限の生活がベースに会ってのこと。仕事でも頼りにされるけれど正社員でない不安定さ、モラハラ、セクハラに悩む。恋愛、親の介護、結婚、子供を産む年齢などてんこもり。読んでいる時には２人を応援したけどね。

ネタバレついに赤也の過去が！単なる芝居合戦が幕府の権力争いにまで発展していくとは。窮地に立たされてくらまし屋の面々が赤也のために頑張る姿が胸を打つ。九鬼段蔵の全貌が明らかになり、曾和一鉄は心強い味方。道中奉行の篠崎瀬兵衛もそのうち一緒に敵と戦うのではないかと思う。そう、敵も味方も追うものも追われるものも、ますます面白くなってきた。鉄漿阿久多も思いも寄らぬ可愛いじゃない。あれほどキレてる振のメンバーなのに、吉次の復活に涙して鼻水まで流していたなんて。赤也かっこよかったよ！