数編の短編からなるが、それぞれの登場人物には繋がりがある。読んでてほっこりした気持ちになれる。心が疲れたときなどおすすめ。逆境に陥っても、気持ちの持ち方でポジティブに捉えられる。読後の感じ方もその人次第でよい。幾ばくかの言葉を自分に紐づけ、自分のみの何かを得るのが読書をする目的である。

涙なくして読めなかった。辛島が実況する選手個々の背景、運営管理車からの甲斐の呼びかけ、給水する友介と隼斗のやり取り、諸矢の隼斗に対する思い等など。畑山の胡散臭さが却って際立たせてくれた。

数編の短編からなるが、それぞれの登場人物には繋がりがある。読んでてほっこりした気持ちになれる。心が疲れたときなどおすすめ。逆境に陥っても、気持ちの持ち方でポジティブに捉えられる。読後の感じ方もその人次第でよい。幾ばくかの言葉を自分に紐づけ、自分のみの何かを得るのが読書をする目的である。

前監督の諸矢が、新監督を甲斐に依頼した理由を隼斗主将に語る場面が好き。40年近く監督業を続けた諸矢は、人を見る目が研ぎ澄まされていると感じた。また新監督甲斐も、陸上競技には「嘘がない」と選手たちに語る。登場人物それぞれのこれまで過ごしてきた人生から生まれた言葉が、物語に奥行きを与えている。下巻はいよいよ学生連合チームが箱根駅伝に挑む。どんな結末になるのか、楽しみ。