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2023年3月の読書メーターまとめ

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読んだ本
10
読んだページ
4082ページ
感想・レビュー
10
ナイス
184ナイス

2023年3月に読んだ本
10

2023年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

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ネタバレ三十代女性の心情と恋愛模様が等身大で描かれており、大層面白く読み応えあった。都の恋人貫一は良い面もあるけど、中卒で職業は安定せず貯金もなく結婚するには条件的に躊躇する相手だ。それでなくても都の人生は母の更年期や職場のトラブルとままならない。そんな中熱海の旅行で貫一に向かって思いをぶつけるシーンは胸を打つ。はぐらかす貫一とそれを許さない都のやり取りは見事。その後貫一に不誠実な部分もあったけど、ラストで結ばれるのはそれまで積み重ねて来たものを読んでいた分喜ばしく思った。エピローグも味わい深く心に届く一品である
が「ナイス!」と言っています。

2023年3月にナイスが最も多かったつぶやき

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今月は『君のクイズ』『飛族』が素晴らしかった。前者はクイズの奥深さとそれを基にした推理の様が、後者は孤島を取り巻く様々なディテールの存在感が忘れ難い。また、再読の『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』も優れた作品であった。 2023年2月の読書メーター 読んだ本の数:14冊 読んだページ数:4300ページ ナイス数:226ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/51204/summary/monthly/2023/2

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2023年3月の感想・レビュー一覧
10

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テーマ性が前に出すぎているが、著者の目的意識の強さがその分目立つ作品だった。日本もそうだが、韓国はそれ以上に女性の取り巻く環境は悲惨だ。何事も男の方が優先され、就職差別は蔓延し、セクハラも横行し、出産のために女性が辞めることは当然とされる。そしてミソジニーあふれるネット世界の言行を現実世界でも浴びせられたりもする。そんな女性の状況に対して男たちはあまりに無理解で暗澹とする。だが女性差別の状況をこのように可視化したことは非常に意義あることだ。よその国のことと思わず、我が身に重ねても考えていきたい。
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よくできたSFミステリである。本書にはいくつも縛りが設定しており、その縛りを上手く生かした解決策を提示している点が何より目を引いた。ロボット三原則を始め、本書には前提となる設定がある。地球人は自身の住むシティが出るのを嫌がり、自分たちを支配する宇宙人やロボットたちに反感を持っている。その状況の中、どうすれば宇宙人の住む区画で地球人は武器を持って殺しができるのか。その解決の描き方は見事である。また主人公ベイリがロボットのダニールを嫌悪しながらも理解していく様も、ベタながら個人的には好みで心に残った
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2023/04/01 06:35

コメントありがとうございます

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2023/04/01 06:36

われはロボットを読んだ後で挑戦したいです

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読んでいる間安楽椅子探偵という言葉を思い浮かべていた。数々の歴史書に書かれた記述を落穂拾いのように拾い上げ、それをつなぎ合わせて中世の法感覚や、価値観などを新しい視点から浮かび上がらせていく様は、探偵の仕事のようで刺激的。抗議の手段として自害する価値観や流罪の真に意味するところなどの法に関する考えや、没落した家から物を盗む民衆、罪人を罰するためでなく売り払うために破却する検断の様、代銭納がもたらす荘園制の弊害と物価の関係、耳鼻削ぎが本来的には女性のための刑罰だった話、などどれも目を引く内容であった
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正直な話、読んでもピンと来るものは少なかったのだが、著者がアフリカを愛していることは伝わる内容だった。アフリカに来てコーヒー農園を経営する彼女の描くアフリカの風景は美しく、現地の人との交流も丁寧に描かれていて目を引く。農園を去るとき、雇っていた人々が抵抗する部分は植民地の影を見るようで悲しい。またデニスの死も彼女のショックがよく伝わってくるのが忘れがたかった
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幾分ベタな部分もあるけれど面白い。主人公マックスはクールでタフで自分を痛めつける相手にも皮肉な口ぶりを崩さない。ハードボイルドものの人物造形としてはステレオタイプだが、それゆえに格好良い点はすばらしい。物語は二転三転して進み、その話運びの上手さには素直に感服する。五年前の事故の真相が明らかになり、次々と殺人が起こる中、各人の思惑も絡み事件は複雑な色合いを見せる。そうして明かされる真相は結構リスキーな計画と思うのだけど、ひねりの効いた着地で満足そのものであった
が「ナイス!」と言っています。
qwer0987
ネタバレ三十代女性の心情と恋愛模様が等身大で描かれており、大層面白く読み応えあった。都の恋人貫一は良い面もあるけど、中卒で職業は安定せず貯金もなく結婚するには条件的に躊躇する相手だ。それでなくても都の人生は母の更年期や職場のトラブルとままならない。そんな中熱海の旅行で貫一に向かって思いをぶつけるシーンは胸を打つ。はぐらかす貫一とそれを許さない都のやり取りは見事。その後貫一に不誠実な部分もあったけど、ラストで結ばれるのはそれまで積み重ねて来たものを読んでいた分喜ばしく思った。エピローグも味わい深く心に届く一品である
が「ナイス!」と言っています。
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鼠三部作が青春の終わりを描いたものなら、本作は中年の危機を描いた作品かなと読んでいて感じた。文化的雪かきという実のない仕事を続けて自分をすり減らし、親しい者は次々去っていく。全ては失われるばかりで次の展望は見えない。しかし自分の周りから色々失われ消えゆくとしても、それを認め諦めて受け入れるしかない。ただユミヨシさんのように本当に大事なものは失わないよう手を握り続けねばならない。そんなことを象徴的に描いているように感じた。それはそれとして物語として純粋に面白く、ラストも良く深みを感じるすばらしい作品であった
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qwer0987
内容をあらかた忘れていたのだが、再読すると読み物として純粋に面白い作品だったのだなと気づかされる。文章はテンポよく、饒舌な会話や思考などは心地よく読めるし、ストーリーテリングは抜群で感嘆とする。「僕」は孤独の中で喪失感を抱えながら生きている。その孤独は根深く読んでいても苦しくなるほど。しかしいるかホテルを訪れたことでいろいろなことが動き始める。羊男、眼鏡のフロント係、古い友人の五反田、ネグレクト状態にある少女ユキ。数多くの出会いとできごとに出くわす中で殺人事件に巻き込まれる。下巻も楽しみだ
が「ナイス!」と言っています。
qwer0987
いくらかご都合主義的だが、導かれるように鼠の元に近づく展開は面白い。羊博士に十二滝町、羊男と寓話的味わいの中、軽妙なタッチで話は進み、すらすらと読めるのはさすがだ。羊は個を圧殺する大いなる権力といったところだろうか。そんな力の前にあって「僕」もいいように利用された末鼠の元に送られたわけだ。鼠も羊に利用されそうになるが、強者になることなく弱い自分のまま羊の息を止めることになる。悲しい選択だが、正しい選択でもあるのだ。それだけに最後のジェイを交えたエピローグはしんみりして心に残る。村上春樹初期の傑作だ
が「ナイス!」と言っています。
qwer0987
適度に内容を忘れていることもあって、かなり面白く読める。軽妙なタッチの会話と独特の雰囲気と主人公のタフでクールな佇まいはこの時期の春樹特有で癖になる。ストーリーはエンタテイメント要素が前面に出ていて読み物として単純に楽しい。妻に去られ、仕事仲間と微妙な空気にある彼は孤独の中にあるといっていいだろう。そんな彼が右翼の大物と関係のある羊の行方を捜す羽目になる。展開はある程度覚えているけど、北海道に渡った後の下巻も引き続き楽しめそうだ
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2010/02/06(5255日経過)
記録初日
2010/11/11(4977日経過)
読んだ本
1880冊(1日平均0.38冊)
読んだページ
563847ページ(1日平均113ページ)
感想・レビュー
1537件(投稿率81.8%)
本棚
32棚
性別
職業
技術系
現住所
宮城県
外部サイト
URL/ブログ
http://blog.goo.ne.jp/qwer0987
自己紹介

本が好きな中年化学系エンジニア。
読む本は小説が中心。ほか歴史関係のものを読むことが多い。
好きな作家は、村上春樹、芥川龍之介、川上未映子、アゴタ・クリストフなどなど。

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