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2023年9月の読書メーターまとめ

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読んだ本
11
読んだページ
4584ページ
感想・レビュー
11
ナイス
186ナイス

2023年9月に読んだ本
11

2023年9月のお気に入り登録
1

  • Kircheis

2023年9月のお気に入られ登録
3

  • ムニ
  • 金城 雅大(きんじょう まさひろ)
  • Kircheis

2023年9月にナイスが最も多かった感想・レビュー

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上手く語れないけれど何となく良い。端的に語るなら本作はそんな作品だった。そう感じるのは作品を包む空気を描くのが上手いからだろうし、つぐみの魅力も大きい。つぐみは本当に良いキャラだ。最後の一葉をいらいらしてむしり取るが、その美しさは覚えているって感じのセリフがあるが、彼女の本質を的確に捉えていてそのセンスに感嘆とする。そんなつぐみとまりあが生み出すエピソードの雰囲気がそこはかとなく良い。冒頭のおばけのポストを始め、印象深い小さな挿話を積み重ねていく様が忘れがたく、心に届く一品だった
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2023年9月にナイスが最も多かったつぶやき

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今月は『十字軍物語』が読み応えあった。数多の魅力的な人物と戦いと政治的駆け引きは大河ドラマといった感満載。『生きている兵隊』の戦場の生々しさも忘れがたい。他『逆ソクラテス』『百姓から見た戦国大名』『ハンチバック』『魚神』『家父長制と資本制』も良かった。 2023年8月の読書メーター 読んだ本の数:16冊 読んだページ数:5310ページ ナイス数:263ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/51204/summary/monthly/2023/8

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2023年9月の感想・レビュー一覧
11

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ネタバレ下巻になり主人公の放埓が更に激しくなる。妻を捨て、恵子という愛人がいながら他の女とも関係も持つし、愛人の堕胎に立ち会わず、息子が問題を起こせば逃げ回る。その姿は実に情けない。そんな彼は自分のことを、愛であれ「何であれ安定して積み重なってくるものを嫌悪する」からとみなしているが至言だろう。やがて彼は恵子との関係も疎遠になるが、関係が悪いときでさえ体を求め、女もなんやかんやあれ応じたりもする。本当にこの人は仕様もないなと思うのだけど、そのどうしようもなさが人間の情動の生々しいところとも感じられた。
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作家自身をモデルにした私小説風の作品。主人公の桂は子煩悩な一面もあるが、知り合いの女優と不倫関係になり家を飛び出す。しかし離婚もせず、愛人とだらだらと同居生活をし、用事があれば妻子のいる家にも帰ったりする。子煩悩だったこともあり、子どもも父を受け入れ愛されていることは伝わってくる。印象として破滅的とまではいかない無頼といった所。そんな彼に反発も共感も覚えないが、いい気なものだな、と思う。上巻は日々の暮らしがぐだぐだと記述されている感じだったが、すらすら読める。どう落としどころをつけるか楽しみにしたい
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テーマごとにまとめた実験を通して、心理学の発展を概観しており勉強になる。目を引いたのは、鬱の人は自分がコントロールできる範囲を正確に把握し、健康な人は自己を過大評価しているという話で、人間の精神に対する自己防御を見るようだ。また教育心理学の話も興味深く、特に学習目標と遂行目標の話は参考になる。遂行目標だと自分の能力が低いと分かったとき学習性無力感を得るというのは子育てにおいて得ておきたい知識だ。またピグマリオン効果も併せて覚えておきたい。その他認知や愛着の話も感心しながら読んだ
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ネタバレすばらしい作品だった。クリストファーは発達障害の傾向があり、こだわりが強く人の心が読めない。そんな少年の心理や行動をリアルに再現してて目を引く。その後彼は重大な秘密を知りロンドンに向かうが、発達障害ゆえにその旅はいかにも危うくハラハラのし通しだった。そして人の心を読めないゆえ、母の苦難や父の苦悩を全く理解しようとしないあたり胸苦しくさえある。特に父親の姿が悲しく、息子への愛が存分に伝わるだけにその愛が伝わらない姿に居たたまれなくなる。そんな周囲との齟齬から立ち上がる人々の感情が心に刺さる作品だった。
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中世の道路状況は道路も橋も整備されている現代と違う。そんな当たり前だが忘れがちな事実を思い知らされる。川を渡るにしても徒歩、舟橋、船というように自然状況によって左右されるものしかなく、大軍で渡るとなると方法も限られるという視点は確かにその通りだ。また関所で関銭を取るのも安全を保証するためという点や、そういった安全の情報を得ている土地の有力者が道の権益を握っていた点は興味深い。また山道も牛馬が通れるように工夫されていた点など、現代とは違う実用的な視点も伺え、自身の想像力の及ばなさを知らされた
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上手く語れないけれど何となく良い。端的に語るなら本作はそんな作品だった。そう感じるのは作品を包む空気を描くのが上手いからだろうし、つぐみの魅力も大きい。つぐみは本当に良いキャラだ。最後の一葉をいらいらしてむしり取るが、その美しさは覚えているって感じのセリフがあるが、彼女の本質を的確に捉えていてそのセンスに感嘆とする。そんなつぐみとまりあが生み出すエピソードの雰囲気がそこはかとなく良い。冒頭のおばけのポストを始め、印象深い小さな挿話を積み重ねていく様が忘れがたく、心に届く一品だった
が「ナイス!」と言っています。
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ネタバレロボットを忌み嫌う人もいる世界において、ロボットが社会に浸透していく過程が描かれる。秀逸な点はロボット三原則という縛りの中で、ロボットの行動を描いているで、それがミステリのような読み味を生み出している。個人的好みは『迷子のロボット』。人間に反抗するロボットをあぶり出すため三原則を元に推測する様は読み応えあり。『うそつき』のオチはすぐわかるけど、その行動理由が三原則にあることを暴き出していて感心する。『災厄のとき』は三原則に従いながらロボットが人類を特定の方向に導いており、空恐ろしさを覚えた。
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ユニークな発想の作品だった。弾正台という明治初期に存在した保守的な警察機関を舞台に、歴史上の人物が次々と登場して奇抜な事件を解き明かしていく。それらの設定は目を引くし、ギロチンや水干姿の青年、フランス人の巫女というガジェットも興味深かった。各章で描かれる事件と推理の内容もなかなか読ませる。幾分もどかしい部分もあったけれど、読み物として不満のない一冊だった
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ネタバレ評価の高い表題作だが、最初のピクニックに誘う流れなどが強引に感じられ物語に入り込めなかった。しかし密室のトリックはよくできている。特に前提知識を逆手に取った感じが上手い。個人的には『第三の銃弾』が面白い。証言と現場の状況とはつじつまの合わない第三の銃弾、その解釈と謎解きはなかなか読ませる。『軽率だった夜盗』の、奇妙としか見えない状況も事実自体はシンプルでその発想に感銘を受ける。『ある密室』は現実的に行なうには慌ただしそうだけど、被害者の傷に関しては思いもよらない発想なだけに感心した。
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ネタバレ常識をゆさぶるすばらしい作品だった。性的少数者を理解しようという動きがあるけど、当事者でなくても理解可能な性格のものが多い。しかし水への欲情となると、どれほど理解が及ぶだろう。当事者も自分が普通と違うと自覚し世間から理解されないと苦しんでいる。だから彼らは他者との接触を拒んで生きざるを得ない。だけど彼らだって人との繋がりを求めてないわけではないのだ。佳道と夏月の関係は感動的だ。彼らに肉体関係はないが互いのことを理解し、相手がいるから生きていけると感じている。その思いと繋がりが胸を打った
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二十年ぶりに読み返したけど、すばらしい作品と再確認できた。何と言ってもお話がメロドラマチックで波乱万丈で面白いのが良い。嵐が丘と鶫の辻での恋愛劇や感情の衝突などはともかく読ませるのだ。それは登場する人物のアクが強くて性格もきつく、情念が激しいことも大きいのだろう。それだけに両家にまたがる愛憎劇に深みが増している。しかしヒースクリフは自身の復讐に満足できたのだろうか。あるいは復讐が果たせたからこそ、最後ヒースクリフはキャサリンとの過去に耽溺できたのかもしれない。ともあれ最高級の古典作品と思う次第だ
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2010/02/06(5255日経過)
記録初日
2010/11/11(4977日経過)
読んだ本
1880冊(1日平均0.38冊)
読んだページ
563847ページ(1日平均113ページ)
感想・レビュー
1537件(投稿率81.8%)
本棚
32棚
性別
職業
技術系
現住所
宮城県
外部サイト
URL/ブログ
http://blog.goo.ne.jp/qwer0987
自己紹介

本が好きな中年化学系エンジニア。
読む本は小説が中心。ほか歴史関係のものを読むことが多い。
好きな作家は、村上春樹、芥川龍之介、川上未映子、アゴタ・クリストフなどなど。

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