大学病院に務め将来を嘱望されていたまち先生。妹が急死し、甥っ子と暮らすことになり、京都の地域医療に根差した病院に勤務することにした。看取りの病院でもある。様々な人の生きざまを見送るまち先生が最後にアルコール依存で生活保護を拒んだ辻がまち先生への最後のメッセージ『おおきに、先生』に号泣、まち先生がステキすぎる。

「動物介在療法」と「アニマルセラピー」は違うことをこの本で知りました。作者が看護師さんということで、病院の事情が詳しく書かれていて、これからの医療には化学療法の他にも動物介在療法が進んでいく事を願いたい。ハンドラーの大事なことは、パートナーであるＤＩ犬を守ること。じ～んとくる。

夜、歩くだけなのに目が離せない。夜の静けさは、人の深層部に響くのかもしれない。實成くんも伊吹さんも塩田さんも彩夏ちゃんも前に進めて良かった。

読みたかった本。ゆるいソフトボール部の更衣室は、自分の本心が言えず強がっているキャプテンの水上果豆子ことカズや坂本龍馬を愛し、生身の男子に興味のない真樹など2・3年生の5人の居場所だったが。。。熱血1年生が入部してソフト部は一変してしまう。中学生の恋愛事情や友情など、笑ったり傷ついたりしながら成長していくんだな～と。初版が2008年だけど色あせない。YA小説は時代を超えて読み継がれてほしい。

小野寺せつなが、薫子と出会えて良かった。言葉が出ないくらい良かった。余韻に浸れる。

一般書。小鳥ちゃんの壮絶な幼少期。リムジンさんと出会えたことで幸せになれた。リムジンさんの育ての親のオジバの最後の言葉「愛なんだぜ」そう、愛があれば生きていける！ 小鳥ちゃんの母の性への執着や凸凹の件があるので、中学生には難しいけど、きちんと教育しなければならない事なんだろうな。高校生にはおススメしたい。

医大生の時田習と教育学部を目指す清家さやこ。偶然出会ったようにみえる二人だったが。。。ピュアなラブストーリーとミステリー仕立ての物語り。中学生にもおススメ。

夢もなく、結婚も考えていない非正規の図書館員小田桐実。バスで本の貸出をする移動図書館に配置換えになった。ある日、山の中で子犬を拾い、実の平凡な生活に潤いが出てくる。非正規図書館員で少し卑屈になっていた実が、子犬（ちゃっけ）と暮らし変化していく。作者ならではの方言を交えたほっこりする話。現実問題として、図書館員と学校図書館司書は非正規雇用が多いな・・・。

作者は元アイドル。帯に俵万智さんの推薦文があって読んでみた。存続危ぶまれる高校の文芸部。顧問の先生から短歌甲子園に出場しないかといわれ、奔走する部員たち。俳句よりも自由でこの本を読んだら短歌を作ってみたくなる。青春て良いな～。　短歌がテーマのＹＡ本はどれも読んでいて楽しい。

2018年新潟県三条市で本当に起きた豪雪のため15時間電車が立ち往生した事故を舞台に書かれた恋愛ミステリ。と帯にあったけどミステリーではないかな。。。3人の主人公が友情と恋愛についてそれぞれの視点から語る物語。一途な愛が怖すぎるが、報われるところが小説なのかな。期待していたので少し残念。

徳川8代将軍吉宗は有名だが、9代将軍徳川家重のことはほとんど知らなかった。体に麻痺があり尿を我慢できず座っていた跡が濡れて汚らしいまいまいと陰で呼ばれ、言葉も上手く話せず誰も理解することができずいいたが、ひとりの小姓兵庫(のちの大岡忠光）が現れたことによって、廃嫡を噂されていた家重が9代将軍になりえたのはなぜか。現代でいう友情の物語かな。時代小説は苦手だが、歴史好きなので興味深く読めました。中学生も歴史で習う老中田沼意次や水野忠邦が出てくるので是非すすめたい。

YA本。中学生になった一人っ子のはるか。従妹の芽久実さんが、この春から大学生になりはるかの団地の近くでひとり暮らしの為上京した。姉妹のように仲良くなったが、ある事故で楽しかった毎日に陰りが射す。生きることとは？少し、ハッとする言葉のあるが、正しいことなんだろうと思う。

ひと昔前、ちょっと変わった子は宇宙人？火星人とよばれてていたな。。。と思い出した。空気が読めない子やすぐにキレる子は、困ってた子ではなく、「困っている子」スクールカウンセラーの真鍋先生の言葉にハッとさせられる。

呉服店の養女として育った琴子は、着物に宿った思いを感じ取ることができる。呉服店の三代目の次男はそんな琴子の唯一の理解者。大人になって、二人で始めた着物のリユースのお店。そこで、古い着物の買取で出会った椿の柄の銘仙という着物の声を聴き夢の中に引き込まれて、謎が明かされていく。ほしおさんのスピリチュアルな世界観に浸れる。続編もありそう。

大学病院に務め将来を嘱望されていたまち先生。妹が急死し、甥っ子と暮らすことになり、京都の地域医療に根差した病院に勤務することにした。看取りの病院でもある。様々な人の生きざまを見送るまち先生が最後にアルコール依存で生活保護を拒んだ辻がまち先生への最後のメッセージ『おおきに、先生』に号泣、まち先生がステキすぎる。