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2024年3月の読書メーターまとめ

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読んだ本
12
読んだページ
3650ページ
感想・レビュー
12
ナイス
496ナイス

2024年3月に読んだ本
12

2024年3月のお気に入り登録
4

  • 青乃108号
  • 杜のカラス
  • かいちゃん
  • 夜間飛行

2024年3月のお気に入られ登録
5

  • 青乃108号
  • 杜のカラス
  • かいちゃん
  • 夜間飛行
  • Nishiumi

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

❁Lei❁
あらゆる現代的なテーマの凝縮した、密度の高い作品でした。まず感じたのが、鋭利すぎるほど繊細な著者の言語感覚。次に、過度な配慮への皮肉と警鐘。カタカナ語の概念を取り込むことは、社会的弱者に居場所を提供することにもなる。しかしその反面、配慮の強制により圧迫される人間も出てくる。例えば、女性の空間に、心が女性という身体男性が侵入するとか。他者の気持ちを害さないために、私たちは自らの不快感を押し殺さねばならないのか? 何にしろ、超えてはならない一線があるはず。自己保存と他者配慮のバランスについて考えさせられます。
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月にナイスが最も多かったつぶやき

❁Lei❁

ぬるっとご報告ですが、最近、とある学術誌の査読が通り、私の論文が活字になることが決まりまして、大変うれしいのです。✌️

❁Lei❁
2024/03/29 21:25

りんかさん、ありがとうございます!!! そこまで私のことを認知していただいていたとは……! 励みになります💪

❁Lei❁
2024/03/29 21:26

元気さん、ありがとうございます!! 7月には掲載されると思うので、メッセージいただければ……!

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2024年3月の感想・レビュー一覧
12

❁Lei❁
2021年放映のアニメ「平家物語」を視聴してから読んだので、訳のわかりやすさも相まって、よく理解できました。本書のシビレるところは、「祇園精舎の鐘の声」以下の有名な部分を原文のまま、冒頭に引用している点です。そこだけは原文で読みたいというニーズに応えてくれています。さて上巻には、寺社焼き討ちや僧侶・貴族の不条理な島流しといった平家の横暴が描かれています。思慮分別を備えた重盛が亡くなってしまったことが、平家滅亡に拍車をかけたでしょう。お気に入りは、紅葉を薪にされてしまっても寛大に許した高倉天皇。
山猫
2024/04/04 18:52

今週からEテレで人形劇の再放送始まりましたね。

❁Lei❁
2024/04/04 21:38

そうなんですねー! 近今は平安時代ブームがきててうれしいですね〜

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義経が登場する場面のみ再読。以下メモ。九巻「老馬」「坂落し」、十一巻、十二巻「土佐房被切」「判官都落」。お気に入り→「坂落とし」「勝浦合戦」「弓流し」「壇の浦合戦」。十一巻に描かれている屋島の戦いが好きです。決断が早く、時には機嫌を悪くすれども、弓を拾い上げたときににこっと笑う義経、かっこいい。
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盲目の三味線奏者である美女・春琴と、彼女に献身的に仕える佐助の、偏執的な愛が描かれた作品。高飛車だけれどそれに見合うほどの才能と美貌を持つ春琴に、谷崎の理想の女性像を窺うことができます。また、彼女に打擲されて泣きべそをかきながらも、より一層その女王様気質を慕う佐助は、谷崎本人の性癖でしょうか。めくらになることによる幸と不幸の顛倒や、唯物的な美から観念的な美への移行が面白かったです。しかし、佐助が本当に愛していたのが人間としての春琴ではなく、理想の上での春琴であったことが、女性の身としては寂しく思いました。
❁Lei❁
2024/03/30 10:18

我々の頭上を遥かに超えてゆく「おヘンタイ」の境地ですね……。

山猫
2024/03/30 13:08

ですです😁

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下巻は『平家物語』から江戸期の文学まで。『宇治拾遺物語』の平中の話がとても面白かったです。在原業平に並ぶイケメンの平中ですが、どうしてもなびいてくれない女性に出会います。この恋をすっぱり諦めるため、その女性の排泄物を見ようと便器を強奪するのですが……。オチは自分の目で確かめてみてください。学校の授業では『伊勢物語』や『源氏物語』など、お行儀のよい雅な文学ばかり取り上げられますが、実はそれだけではない古典文学。奥が深いやら浅いやら。当時の人も下ネタを面白く思っていたところに親近感が湧きます。
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『古事記』から始まり、日本古典文学のエッセンスを伝える一冊。それぞれの作品の有名な部分や面白い部分など、おいしいところだけをつまみ食いさせてくれます。和歌の現代語訳もわかりやすく、かつ気品も備えているので大変よいです。『落窪物語』、『とりかへばや物語』など、学校の授業では習わない作品も取り扱われるので、高校生の勉強にも役立ちそうだと思いました。時代が下るにしたがって、情緒のないお下品な内容が増えてくるのが面白いですね。
山猫
2024/03/28 22:06

現代の粗製濫造ラノベにも合い通ずるものを感じると言っては言い過ぎでしょうか?

❁Lei❁
2024/03/28 22:39

粗製濫造ラノベ、まさに😂 数知れない作品が淘汰されてきたことを思うと、過言でもないようですね。

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❁Lei❁
日本文学の源流二作を、田辺聖子の雅やかな現代語訳で。千年前の作品なのに、いま読んでも胸をぎゅっと締めつけられます。かぐや姫のいない世を嘆いて不死の妙薬を焼く帝に、姫を担いで逃避する業平。平安時代の男たちのイケメンぶりにクラクラします。お気に入りは業平の「月やあらぬ」の歌。去年と同じ月を見ても、恋しい人が隣にいないだけですべてが変わったように感じられる、と。ままならぬ恋をこんなにも情趣たっぷりに表現できるなんて、古典はやっぱり面白い。両作からは既に、現代の「エモ」に通じるものを見出すことができると思います。
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竹を割ったような性格の主人公が、松山の学校で教鞭を取る物語。文学士の教頭である赤シャツを、ずるくてなよなよしたタイプの人間としてやっつけているのが面白かったです。漱石はこの作品において、自分および同類の知識層を相対化し、痛烈に批判することで、自分の弱い心をやっつけたかったんじゃなかろうかと想像しました。本作は、自分に嘘をつかず、正直に生きるんだという決意表明みたいなものか。あるいは、実生活では実行できない理想の切実なる表白かしらん。勧善懲悪かと思いきや、坊ちゃんは敗者でしかない点が近代的という解説に納得。
かいちゃん
2024/03/22 23:05

坊っちゃんは結果的には敗者ですが精神面では勝者なのかなと思ったり。

❁Lei❁
2024/03/23 00:46

かいちゃんさん、確かにそうですね。精神の高潔さと身分の高さが比例しないというのがミソですね🤔

が「ナイス!」と言っています。
❁Lei❁
あらゆる現代的なテーマの凝縮した、密度の高い作品でした。まず感じたのが、鋭利すぎるほど繊細な著者の言語感覚。次に、過度な配慮への皮肉と警鐘。カタカナ語の概念を取り込むことは、社会的弱者に居場所を提供することにもなる。しかしその反面、配慮の強制により圧迫される人間も出てくる。例えば、女性の空間に、心が女性という身体男性が侵入するとか。他者の気持ちを害さないために、私たちは自らの不快感を押し殺さねばならないのか? 何にしろ、超えてはならない一線があるはず。自己保存と他者配慮のバランスについて考えさせられます。
が「ナイス!」と言っています。
❁Lei❁
義経の活躍を見届けんがため、下巻のみ読了。断崖絶壁からの奇襲を仕掛けた一ノ谷の戦い。逆櫓をつけずに強引に船を進ませた屋島の戦い。舵取を射るという型破りな戦法で活路を開いた壇ノ浦の戦い。その奇想天外な発想と、それを実行してしまう胆力には舌を巻きます。最も盛り上がったのは、雲のように白い旗が飛び、勝敗を分けるイルカが泳いできた場面。天の運はもはや源氏方にあり、義経はますます勢いづいていきます。その陰で倒れていく平家の武将や、入水する女たち。彼らのドラマに心惹かれたのもまた事実で、上巻も読んでみたくなりました。
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❁Lei❁
義経の出生から奥州への逃避行までを描いた軍記物語。従者に対する義経の底なしの愛情が、一行に揺るぎない絆をもたらしています。よく言えば天真爛漫、悪く言えばわがままな義経には敵も多いけれど、私はメロメロになってしまいました。都落ちの道中に挟まれるユーモアには、笑いたいやら泣きたいやら。笑いあり涙ありの旅の最後には、壮絶に、華々しく散っていった武士たち。その篤い忠義には目頭が熱くなります。法華経を写したあとで、潔く腹をかき切った義経はかっこいい。ところで、義経の平家追討は省略されているので、『平家物語』へ。
が「ナイス!」と言っています。
❁Lei❁
いつもよりちょっと等身が高い女の子のイラストに、いじらしい川柳とショートエッセイを添えた一冊。女の子たちが愛おしげに握りしめているのがガラケーであるところに懐かしさを感じたり。返信するのに意図的に時間を空けるのには、わかるなあ〜と共感したり。一方で、相手に尽くして期待して、それが裏切られるとがっかりするというところはもどかしく感じました。総じて、珍しくあんまり合わなかったかも。恋愛観がちがうからか、私がドライなのか。それにしても、前々から思っていたけど、ミリさんの描く恋愛って案外アグレッシブですよね。
が「ナイス!」と言っています。
❁Lei❁
海外ツアーに一人で参加するミリさん。雪深い北欧でオーロラを眺めたり、日本の裏側にあるブラジルで明け方までサンバを見物したり。そのどれもが、一生に一度は体験してみたいと思うものでした。特に楽しそうだったのは、ドイツのクリスマス・マーケット。いつか本場のヴルストを食べてみたいなあ、せっかくドイツ語も勉強したことだし。お釣りをちょろまかされたり、スリに遭いそうになったり、大変なこともあるけれど、私でもツアー参加なら海外旅行に行けるのでは? と思わせてくれる本でした。
山猫
2024/03/12 23:03

ニュールンベルクが有名だけど、どこの街にも市は立つからね。アウクスブルクのクリストキント見たり、レーゲンスブルクのドムシュパッツェンの素晴らしい歌声を聴いたり、楽しみは尽きない。オーロラ見物は、物価が高くて言葉の通じない北欧より、カナダやアラスカの方がいいと思うけど、そこはま、お好みで😊

❁Lei❁
2024/03/13 21:55

個人で、しかも女性ってなると、やっぱり危ないですよね〜😫 サンバって、場所によってメインが違うんですね、初知り! やっぱり踊りが見たいからリオかなあ👀 ドイツのクリスマスマーケットはお話を聞けば聞くほど、おとぎばなしのお祭りみたいで行きたくなりますね〜✨ そして、カナダでもオーロラが見られるなんて!

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/02/17(3422日経過)
記録初日
2013/04/12(4098日経過)
読んだ本
752冊(1日平均0.18冊)
読んだページ
194353ページ(1日平均47ページ)
感想・レビュー
602件(投稿率80.1%)
本棚
9棚
性別
職業
大学生
自己紹介

本を開いて、まだ見ぬ世界に飛び込むのが大好きです。
日本文学勉強中の大学院生。

《好きな作家》
宮沢賢治、J.D.サリンジャー、佐藤泰志、さくらももこ

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