タイトルに引っ張られて、1冊を通じて金利の話題なのかと思ったら違った。でも、ある意味そのほうがよかったかもしれない。銀行ATMのしくみといった、もはやわれわれにとって身近すぎてあらためて考えたこともなかったような事柄について、わたしたちと同じ目線でクエスチョンを提示してくれる。そりゃあ多くの筆者(候補)に断られるよなあ…と。それだけ簡潔に、端的に、ポイントがまとめられた良書。

5年半経って再読。お金持ちの「経営者」に多く取材を重ねてきた著者が、お金持ち経営者の共通点を見出して書いたもの。つまり「仕事ができるから稼げている人たち」であり、本書は「お金持ちになるための方法」というよりも「仕事ができるビジネスパーソンになる方法(結果として、お金がついてくる)」のほうがしっくりくる。整理整頓は作業効率のよい環境をととのえておくこと、スマホとのつき合い方は相手への気遣いや自分の健康につながる。「なぜその習慣を心がけているのか」が掘り下げて書かれてあるとより納得度が高まるように感じる。