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2024年2月の読書メーターまとめ

タツ フカガワ
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2024年2月に読んだ本
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2024年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

タツ フカガワ
人気作家の北上輝記が小田原の自宅近くで誘拐される。小田原署に捜査本部を設けた竜崎は隠密裏に捜査を進めるが進展はない。そんなとき犯人から事件をマスコミに公表するよう要求がある。相変わらずテンポのいい筋運びでしたが、途中で犯人がわかりました。今回は原理原則主義の竜崎がミステリー作家の梅林に捜査情報を漏らしたり、被疑者との面会を許可したりなど、あれ?と思うところが多かったのがちょっと残念。
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2024年2月にナイスが最も多かったつぶやき

タツ フカガワ

2024年1月の読書メーター 読んだ本の数:19冊 読んだページ数:7434ページ ナイス数:2521ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/572037/summary/monthly/2024/1

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2024年2月の感想・レビュー一覧
19

タツ フカガワ
明治14年、東京の監獄から赤い囚衣の男たち40人が行き先も知らされず船に乗せられる。向かったのは北海道、石狩川上流の月形村。彼らはそこで自らが服役する監獄を建てるため森で木を伐採し、さらに周囲を開墾するという苛酷な労働を課せられる。本書は、囚人を北海道開拓の労働力にしようという政策の38年にわたる北海道監獄史で、吉村さんの克明な描写にページを捲る手は凍え胸が塞がれるような気分のうちに読了。令和のいま服役囚を刑務所内で“さん”付けという話、脱獄を繰り返した五寸釘寅吉はどう思う?
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タツ フカガワ
再読。慶長18年、徳川幕府老中の本多佐渡守は安房・里見家の取り潰しを画策。伊賀忍者服部半蔵に命じて、里見家に代々伝わる伏し姫の珠八つを盗ませる。里見家は甲賀で忍術修行中のはずの八犬士に珠の奪還を命じるが、意外や八犬士たちのやる気は薄い。伊賀くノ一VS八犬士という忍法帖シリーズ王道のバトル・ゲームの構成で、突如地面が垂直に、地面に垂直の壁が水平になる、まるで映画『インセプション』の一場面のような忍法「地屏風」など、相変わらず山風先生の発想が楽しい。エロとグロにユーモアが加わった読後感は意外に爽やかでした。
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タツ フカガワ
造船所の事故で父親を亡くした駿は、母親千鶴の兄でヤクザ者の文治の家に世話になることに。背中に彫り物をした男たちが出入りするこの家には離れがあって、駿は7歳のとき、そこで幽霊の声を聞く。誰も信じなかったが、昔この離れで千鶴の弟が自殺したという。昭和の長崎を舞台に描かれるのは青春小説でも成長小説でも、もちろんホラーでもなく、行き場を見つけ(られ?)ない少年の姿で、それが妙にリアリティがあって読み始めたら一気に読了。とくにラスト数行の乾いた悲哀感漂う小説は好きです。
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タツ フカガワ
捜査の陣頭に立ちながら、絶対確実と思った仮説や証拠はどれもことごとく崩壊、ただただ右往左往するばかりのフロスト。そのうえ使えない刑事モーガンが大ドジ連発でフロストの進退問題にまで及んでくるが、終わってみればすべて解決。見事な大団円とミステリーの面白さはウィングフィールドならではの出色の完成度。最後の「捨てる神あれば、拾う紙あり~」は、本シリーズのもう一人の功労者、芹澤 恵さんの名翻訳の片鱗を窺わせる一文ではないかとではないかと思いながら本を閉じた再読でした。
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タツ フカガワ
二人の女児が行方不明になった事件に、娼婦の連続殺人事件、散弾銃によるコンビニ強盗と車強奪事件、頻発する住宅街での枕カバー泥棒に、民家の裏庭で発見された白骨化した人体と、シリーズ5作目もフロスト警部は大忙し。やはり天敵“眼鏡猿”ことデントン署長マレットや、内勤でいつもストレス満杯のウェルズ巡査部長との掛け合いはテッパンの面白さ。女児行方不明の容疑者として拘留した男が、自分は無罪だという遺書をのこして自殺。さらに自称超能力者が女児の遺体を発見したことからフロストが窮地へ追い込まれたところで下巻へ。
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タツ フカガワ
表題にある「サバを読む」は数をごまかすときに使う言葉ですが、その語源は? ハマるという言葉は江戸時代の儒学者荻生徂徠がすでに使っていた? よく謝罪会見で聞く「遺憾」という言葉に謝罪の意味はあるのか? 味噌汁は飲む、食べる、吸う、啜る? などなど10年ぶりに再読。語り部はお懐かしい“ことばおじさん”の梅津アナウンサーで、どこから読んでも面白い言葉の不思議、言葉が生き物だということを改めて実感しました。
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タツ フカガワ
下巻は柳生十兵衛と魔界から蘇った剣豪たちとの対決が中心で、これがまあ面白い! 荒木又右衛門とは鍵屋の辻での対決。妖術を繰り出す天草四郎に苦戦し、実父宗矩との対決での苦悩、巌流島(船島)での果たし合いが再現されるかのような宮本武蔵との対決など、構成をはじめ細部にわたっての凝った趣向はエンタメ小説のお手本のような作品で、忍法帖シリーズのなかでもいちばんの名作ではないでしょうか。
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タツ フカガワ
島原の乱平定直後、死屍累々の原城で、妖術師森宗意軒によって死んだはずの天草四郎や荒木又右衛門が蘇る。その後も宗意軒は宮本武蔵や柳生但馬守宗矩ら歴代の剣豪計七名を再誕させる。この妖術に魅せられた由井正雪も加わり紀州徳川頼宣を巻き込んでの幕府転覆という大陰謀の顛末を描く一大伝奇小説。東京医科大卒とは思えない放胆無比の再誕妖術(『くノ一忍法帖』の胎児移動に匹敵する奇抜さ)がいかにも山風先生らしい。この陰謀と転生した剣豪たちに柳生十兵衛が立ち向かうところで下巻へ。
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タツ フカガワ
時代小説、現代小説から7話を収録。筒井康隆「人喰人種」が懐かしかった。主人公がどんどん追い詰められて狂気に至るブラックな笑いにハマっていたころを思い出しました。が、なんといってもいちばん面白かったのは山田風太郎「慶長大食漢」。表題の大食漢とは、徳川家康股肱の商人、京の三代目茶屋四郎次郎のこと。美食家の四郎次郎は食べるばかりではなく自ら和洋中を作る料理人で、その味は徳川派でも豊臣派でも魅了する。それが家康の死を招くことに。史実をもとに山風先生の妄想が無限に膨らむ一編で、改めてその想像力と筆力に平伏。
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タツ フカガワ
真守との結婚も平穏に過ぎた8年目と思っていた桃子だが、夫が愛人・奈央の妊娠を知ったことからいきなり離婚という大波に襲われる。当初妻vs愛人という対決構図が、妻vs愛人・夫、さらに妻vs愛人・夫・姑へと及ぶに至って桃子は狂気のとばぐちへと誘われる。後半のひりひりするような心理劇の筆力はさすが読み応えありました。同時に、ときどき桃子と奈央が重なるような吉田トリックに頭がくらくらすることも度々。面白かった。野良猫ピーちゃん、浅尾くん、いい味出してました。
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タツ フカガワ
先島諸島・南蘭島の美しい自然のなかで戯れる高3の鷹野と柳、そして柳の弟で知的障碍を持つ寛太が繰り広げる青春小説のような幕開けだと思ったら、これがなんとスパイ小説。読み進むほどにとんでもない展開になっていく。凄惨な幼児体験を持つ鷹野を待ち受ける友情と自由、裏切りと服従の門。吉田さんにこんなハードボイルドなサスペンス作品があるとはうれしい驚きでした。
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タツ フカガワ
人気作家の北上輝記が小田原の自宅近くで誘拐される。小田原署に捜査本部を設けた竜崎は隠密裏に捜査を進めるが進展はない。そんなとき犯人から事件をマスコミに公表するよう要求がある。相変わらずテンポのいい筋運びでしたが、途中で犯人がわかりました。今回は原理原則主義の竜崎がミステリー作家の梅林に捜査情報を漏らしたり、被疑者との面会を許可したりなど、あれ?と思うところが多かったのがちょっと残念。
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タツ フカガワ
赤穂藩浅野家取り潰しによる城明け渡しを前に「絶対に誰一人死なせやしない」と密かに念じる大石内蔵助だったが、あるときを境に「この儂になめきった真似しおったご公儀のアホども、絶対に許さへんで」と、吉良家ではなく幕府に対して怒りを向け、最高に美しい討ち入りをすることを決意する。昼行灯の内蔵助が深謀遠慮の人となった瞬間で、ここからの展開がまことに痛快。面白かった。
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タツ フカガワ
不毛の大地“太蔵が原”の開墾に成功した又左衛門は中老に任ぜられ執政府入りを果たす。このときの主席家老はかつての道場仲間だった杉山忠兵衛だが、やがて二人が交える政争はまるで剣戟を見るような迫力で、これが本作のクライマックスか、面白い。昔の剣術仲間四人のうち二人が剣に倒れ、一人が政争に敗れ去ったなか、又左衛門は自分も権勢欲に酔った一人だと述懐、すべてが終わったあと、禄二十石の普請組の家に養子に入った庄六と会う場面は、どちらの人生が幸せだったのかと問いかけるようなラストで余韻豊か。名作です。
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タツ フカガワ
下級武士の二男から、いまや首席家老となった桑山又左衛門。きっかけとなったのは広大な不毛の大地“太蔵が原”で、ときの郡奉行に出会ったことだった。そこへ昔の道場仲間から果たし状が届き、又左衛門は剣術に明け暮れた青春時代から今に至るまでを回想する。山本周五郎『ながい坂』を読んで思い出したのが本書。“冷や飯食い”といわれる苛酷な武家の二、三男の現実とともに描かれる男たちの悲哀が漂う物語で、藤沢さんならではの筆致に酔いながら下巻へ。
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タツ フカガワ
上司に連れられてOLの青子が銀座の高級すし店「すし静」を訪れたのは1983年6月6日、24歳の時だった。最初に食べたマグロのヅケに陶然となった青子は、以来「すし静」の鮨とそれをにぎる鮨職人の一ノ瀬に魅せられる。時あたかもバブル景気のとばぐちで、青子の「すし静」通いが始まる。青子の、鮨と一ノ瀬へ向けるラブストーリーですが、読み終えていちばん印象に残ったのは鮨の味覚表現、うまいなあ。それに日本中が浮かれていたバブル期の様子も懐かしかった(ちなみに作者の柚木さんは1981年生まれ)。
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タツ フカガワ
『ながい坂』とは人生をなぞらえた表題で、小三郎改め三浦主水正が生涯をかけて藩政の立て直しに打ち込む姿が感動的。なかでも前の城代家老の嫡男で、酒に溺れて落魄した滝沢兵部を再生させる場面が泣けました。そのきっかけとなる森番の大造は全編を通して物語のアクセントなる人物で、その造形のうまさや、主水が江戸の裏店に潜伏中、なにくれと世話を焼くおとし、お秋姉妹が、周五郎さんの短編「おたふく」のおしず、おたか姉妹にそっくりの癒やし系だったりなど、山本作品のエッセンスが詰まった長編で、再読したい本がまた増えました。
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タツ フカガワ
下級武士の家に生まれた小三郎は、8歳の時に遭遇したある体験がきっかけで勉学と剣術に励み、やがて若き藩主飛騨守昌治の側小姓に抜擢される。さらに城下を襲った大火での16歳とは思えぬ迅速な対応と事後処理で与力へと昇進するが、同輩からは妬まれ、上からは疎まれる。が、小三郎には三万坪の荒れ野へ水を引き、そこを新田にする壮大な夢があった。久しぶりの三読目ですが、いやあ面白い! 藩主飛騨守の上意により始まった新田開発だが、藩内で藩主失脚の動きがあることを小三郎が知ったところで下巻へ。
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タツ フカガワ
シリーズ2作目。強面の元刑事だったバック(88歳)のところへ78歳の元銀行強盗のイライジャが、何者かに命を狙われているので守ってほしいと訪ねてきた。44年前、完全防備の銀行金庫から17万ドルが盗まれた。イライジャが犯人とわかっていたバックだが証拠は皆無で逮捕に至らなかった。現役時代、31人を銃撃、うち12人が死亡というバック刑事にハリー・キャラハン刑事が重なる44年前の姿も面白いが、巧妙に練られた罠が最後に明らかになるラストが秀逸。欲を言えば、もっと孫テキーラの活躍も見たかった。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/05/03(3254日経過)
記録初日
2015/05/04(3253日経過)
読んだ本
1935冊(1日平均0.59冊)
読んだページ
725281ページ(1日平均222ページ)
感想・レビュー
1495件(投稿率77.3%)
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