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2024年4月の読書メーターまとめ

heaven of 20
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感想・レビュー
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336ナイス

2024年4月に読んだ本
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2024年4月のお気に入り登録
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2024年4月のお気に入られ登録
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  • gonta19
  • 石油監査人
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  • うー
  • ステビア

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

heaven of 20
千葉雅也さんの『現代思想入門』を再読した。非常に圧縮された内容においてフランス現代思想について理解することができると思われ、私自身こういう社会人の人も含めた一般向けの書という枠組みのなかでこれほど明瞭に現代思想について解説された本を私は知らない。特に現代思想の思考法についての解説や現代思想の文章の読み方についての解説がされている部分は参考になる人はとても多いと思う。なんにせよ(これもレトリックなのだろうか)こうした本が売れるということは日本の人文業界においてもとても良いことだろう(腰砕けが過ぎるかもだけど
石油監査人
2024/04/18 21:42

heaven of 20 さん、ナイスをありがとうございました。

heaven of 20
2024/04/25 17:06

いえいえ、コメントをしてくださりこちらこそありがとうございました。

が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
16

heaven of 20
サルトル、カミュからバタイユまでという副題の通り、本書は戦後フランス思想のいわば綺羅星と言われる人たちを扱っている。研究者の著作も挙げられており、著者が位置づけるように「案内書、紹介書」としての役割をしっかりと果たしている。実際、本書を読むことで中立的な記述によりそれぞれの思想家の伝記的事実含めた背景を知ることができる。伝記的事実を扱った書としてドッスのドゥルーズ&ガタリに関する評伝があるが、本書は構造主義以降については扱わないものの、上述の実存主義周辺の作家の作品について当たるうえでも重要な参照点となる
が「ナイス!」と言っています。
heaven of 20
國分功一郎先生の本書を文庫版にて再読。内容としてその思考の個体化のレベルが非常に高く、これだけの思考をすることがどれだけのものであるのか、それを思った。ドゥルーズによれば、思考は何らかの〈不法侵入〉によって開始される。また國分先生によればこの本の増補版が単行本として出版された時先生は絶望の淵にあったとのこと、その時よりは少し回復されたということなのか。これからの日本社会はどうなるか分からないけれど、私たちが生きる世界において〈人間らしく〉あるとはどういうことなのか、退屈の諸形式との関係で考えることができた
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heaven of 20
ネタバレ本書は「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という問題を読書史と労働史の観点から扱った書である。その答えとしては、トータル・ワークと言って全身で労働にコミットすることが求められ、他者の文脈を入れる余地が(読書とはノイズに自分を開く行為である)なくなるからである。自己啓発本が流行るのはノイズが削ぎ落とされているから、意図していない文脈に出会うことがないからである。『花束みたいな恋をした』が本書の問題意識で引用されているので、その本か映画に触れておくと内容の理解も深まるかも。半身で働ける社会になって欲しい。
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heaven of 20
吉見俊哉先生の最終講義と吉見先生が採用されていた「アタック・ミー」という教員が学生から批判されいわばサンドバッグの状態になるような状態の形式で行われた学生と教員の(教員側の著作がそこでは矢面に立つ)間の対話を収めた本。吉見先生がリベラルアーツというものを重視していること、それは大学が実学的な知のみに還元されるものではなく人間を自由にする知を教わる場所としての意味があることを私に改めて想起させた。大学は国家権力に奉仕するものであってはならず、国家とは異なる超越的審級に従うものだということ、これは大事だと思う
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heaven of 20
文系と理系はなぜ分かれたのか、ということについて科学史の観点から考察している。実際、ジェンダーの問題もそれとの関連で取り上げられている。その問題については4章で扱われている。ジェンダーに関する規範(?)が専門分野と結びついているというのはたぶんそうなのだろうけど、それをどう組み換えれるかが大事なのだと思う。ところで、個人的には気になったのは、理系であっても大学院生は専門でがちがちだから、学部生の柔らかい頭の方が欲しいという採用担当者の声に触れているところ。そういう学問に対する視線こそなんとかしたいなと思う
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heaven of 20
本書では日本におけるキャラ文化について検討されている。本書の内容を読むことによって、日本におけるキャラの文化(少し前になるかもしれないが)と解離の関係性についてはかなり理解ができるようになる。最終章にペルソナとキャラの違いについて検討されていたが、ペルソナにおいては実際にその背後に欠如が「ある」(キャラにおいては「ない」)というのは難しい考え方かも。またキャラの逸脱がいじめとつながることについても検討されている。今は斎藤の区分では「発達障害の時代」だが、その前の「解離の時代」とキャラについて考えたい人向け
が「ナイス!」と言っています。
heaven of 20
再読した。本書は読み返すと解離の主題が頻繁に出てきている。個体化の問題と解離の問題がどのように関連するのか、その問題を考察するうえで本書は役に立つだろう。実際ドゥルーズにおいてヒュームをベルクソンよりも強調するのが千葉さんの戦略である。私の読みには自信がないのだが、実際に「多傷的で多孔的な現実」について、単行本が出版された当時他の本でも話題になっているし、現代社会論としての側面もあるのだろう。この本ではあくまでも一つの引き出しとしてあるインターネットの問題について私は興味があるので、今後自分で取り組みたい
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heaven of 20
なぜ東京大学で女性の割合が少ないのかということを歴史的な経緯も含めて探っている現役東大教員による解説書。この本を読むと、海外トップ大学に比べて東京大学の女性割合がとても少ないことに気づくだろう。女性に気を遣って書いているのは伝わるものの、女性比率をどうやって上げていくかぜひ色々試行錯誤しつつ努力して欲しいと思った。戦前戦後の史実の記述は興味深い。ダイバーシティ&インクルージョンという東京大学の方針は合っていると思うので、女性に限らずマイノリティとされる人たちをこれからどう受け入れていくのか検討して欲しい。
が「ナイス!」と言っています。
heaven of 20
私たちを取り巻く情報環境がどう私たちの思考様式を規定しているのか、その点について考察するうえで本書は役に立つだろう。特に第4章でデリダに対する言及をするなかでいかに電子エクリチュールが話し言葉と書き言葉と異なっているのかについて検討しているところは非常に興味深かった。今は言語論的転回の後の情動論的展開の時代になっていて、それを踏まえての議論構成もあると思うが言語という存在にこれだけ拘った20世紀(原著は1990年に出版されている)の取り組みは決して無駄にならないと思うし、本書も思想史的には重要だと思われる
が「ナイス!」と言っています。
heaven of 20
千葉雅也さんの『現代思想入門』を再読した。非常に圧縮された内容においてフランス現代思想について理解することができると思われ、私自身こういう社会人の人も含めた一般向けの書という枠組みのなかでこれほど明瞭に現代思想について解説された本を私は知らない。特に現代思想の思考法についての解説や現代思想の文章の読み方についての解説がされている部分は参考になる人はとても多いと思う。なんにせよ(これもレトリックなのだろうか)こうした本が売れるということは日本の人文業界においてもとても良いことだろう(腰砕けが過ぎるかもだけど
石油監査人
2024/04/18 21:42

heaven of 20 さん、ナイスをありがとうございました。

heaven of 20
2024/04/25 17:06

いえいえ、コメントをしてくださりこちらこそありがとうございました。

が「ナイス!」と言っています。
heaven of 20
本書は、近代論とポストモダン論から構成されている。それは解説にあるようにである。その殆どが近代論で確かに実際に一人の読者としては浅田彰の博識ぶりに驚嘆を禁じ得なかった。これだけの仕事が80年代になされているということは、私としてもこのメルクマールとなる日本の現代思想の分野における達成の後に何をなすかということを課題として認識せざるを得なかった。実際に「チャート式参考書」のように書かれたということだから、構造主義そして何よりもポスト構造主義の展開を追いたい人にとっては本書の内容は大きな参照点となるだろう。
heaven of 20
2024/04/13 16:27

それは、ドゥルーズ&ガタリの(1)コード化(共同体)、(2)超コード化(原子国家)、(3)脱コード化(近代国家)という風に対応しているのだが、実際に浅田彰のドゥルーズ&ガタリの整理とそれを用いた秩序発生の議論は非常に面白かった。人間は象徴秩序がなければ、想像界(浅田は「鏡像界」という言葉の方が良いのではと言っている)のなかで互いが映しあった鏡像をめがけて互いに傷つけ合ってしまうから、という話も実際に母子の密室的な空間のなかで傷つけが起こるというのも非常に私として理解できるところであった。

heaven of 20
2024/04/13 16:31

実際に、私たちはお互いを時に激しく傷つけ合ってしまうが、そうした想像界における傷つけ合いから象徴界のなかに入る時、何らかの仕方で私たちは秩序立っている。それは、例えば、ルーマンで言うなら、ダブル・コンティンジェンシーの議論を想起するのだが、実際に何もないところからどうやって人間という本能においては壊れている存在が社会的秩序を形成していくかという議論は社会思想においても重要であると思われ、社会思想の分野との関連においてフランス現代思想の議論を学ぶことはとても良いことではないかと思った。

が「ナイス!」と言っています。
heaven of 20
自閉症スペクトラム(ASD)とは一体どのような病理なのか、その点を考察するうえで本書は非常に役に立つと思う。とりわけ象徴的個体化という<φ>(=「他者によって触発された個体化のしるし」)が構成される過程についてそれは定型発達者においては幼少期になされる課題であるが、ASD者においてはそうではなく、そうではないがゆえに、ASD者にとって他者が現われることは自我の芽生えと繋がっているのだが非常に重い出来事として経験されるようである。個人的には統合失調症とASDの区分について記述されている箇所が興味深かった。
が「ナイス!」と言っています。
heaven of 20
フィルターバブルは実際にインターネット上のコミュニケーションを捉えるうえで重要な考え方となっているものである。これと類比するのは、サンスティーンのエコーチェンバーという考え方である。私たちは自分たちと似た人たちとインターネットで繋がってしまうので丁度心地の良い繭が構成されるように、私たちは水に浮かぶ泡に囲まれた世界でコミュニケーションを取ってしまう。実際にフィルターバブルを可能にするパーソナライゼーションという技術があり、私たちはそうした技術により常に条件付けられているのではないかと考えることが大事だろう
が「ナイス!」と言っています。
heaven of 20
本書はメタバースにおけるアバターを使ったコミュニケーションを考察するうえで非常に重要な本である。いわゆるkawaii文化があるなかで、男性でも女性でも8割が女性のアバターを使うというのは非常に興味深い。単にkawaiiアバターを動かしたいだろうからか。いずれにせよどんな仕方で私たちはこの技術と向き合えば良いのか考えさせられる名著。分人主義との関連や「ココロのコスプレ」といった興味深い考え方が提示されている。それに加えて日本においてメタバースのアバター利用はどのような文化的固有性を有するのか考えさせられる。
が「ナイス!」と言っています。
heaven of 20
ソーシャルメディア・プリズムについて本書はまとめてくれている。実際に自分が知っているなかでも、エコーチェンバー(サンスティーン)、フィルターバブル(パリサー)という風に自分の知る用語の上にこの議論はある。筆者はプリズムをハックする方法を3つ挙げる。1)プリズムを見て取り、プリズムが自分や他人のアイデンティティーを歪める仕組みを理解、2)プリズムを通して自分を見る術を学び、プリズムに自分の行動が力を与える様子を観察できるようになること、3)これまでの行動を変え相手と生産的対話をすること、である(112頁)。
heaven of 20
2024/04/02 17:40

ソーシャルメディア・プリズムというなかで確かに自分自身がインターネットにおいて様々なバージョンの自己呈示(ゴッフマン)をし、それが上手く行っているかいないかその度に確かめるということになるだろう。その自己呈示を行うなかで実際にインターネットによって自分の生活というのはどう変わったのか、どういう風にインターネットというメディアと付き合えば良いのか、この点に関しては谷川嘉浩さんの『スマホ時代の哲学』における記述とも並行している(なお、谷川さんもこの『ソーシャルメディア・プリズム』という著作には言及していた)。

が「ナイス!」と言っています。
heaven of 20
インターネットにおける情動の仕組み(前意識的・前個体的な情動の仕組み)について詳しく解説されている。私が読んだもののなかでも非常にクオリティが高く、読んでいて非常に唸らされるところがあった。途中の章で論じられている、インターネットにおいて実際にどのようにして私たちは〈ことば〉を綴っていくことができるか、それは象徴界との関係でどのようにして〈ことば〉を書けるかという問題でそれについては私としても非常に内容として惹かれるところがあった。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2010/04/10(5164日経過)
記録初日
2009/09/07(5379日経過)
読んだ本
2645冊(1日平均0.49冊)
読んだページ
756429ページ(1日平均140ページ)
感想・レビュー
120件(投稿率4.5%)
本棚
8棚
血液型
A型
自己紹介

読書の記録を再開します。
好きな作家は、マルセル・プルーストです。
死ぬまでに彼の『失われた時を求めて』を何回か読みたいです。

令和6年4月現在、大学院研究生をしています。博士論文を準備中。

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