読書メーター KADOKAWA Group

2024年4月の読書メーターまとめ

白色うさぎ
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感想・レビュー
30
ナイス
1469ナイス

2024年4月に読んだ本
30

2024年4月のお気に入り登録
3

  • なるみ
  • yukaring
  • ちくわ

2024年4月のお気に入られ登録
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2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

白色うさぎ
「壁の中の鼠」は、戦争等で家族を喪って独りぼっちになった初老の主人公が、呪われた故郷へ帰ってくる物語です。 イグザム修道院跡地に館を建築し、愛猫や召使らと一緒に引っ越してくるのですが……実はこの主人公、地元で有名な殺人鬼の末裔であり、呪われた血の継承者です。ちなみに本作品はエドガー・アラン・ポーの「黒猫」をオマージュしています。”ド・ラ・ポーア家”は、おそらくエドガー・アラン・ポーをもじってるのだよね? 黒すけが主人公の喉笛に飛びかかって大活躍。ネズミ退治は黒猫にお任せ☆
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2024年4月にナイスが最も多かったつぶやき

白色うさぎ

結構デカい揺れだね。四国九州中国地方の皆さん、大丈夫?(´・ω・`;)

nyaoko
2024/04/17 23:21

びっくりしました!こっちは地震が少ない地域だから驚きましたよ(((゜Д゜;)))

白色うさぎ
2024/04/18 20:00

ニャオコさん もはやいつ何が起こってもいいように心の準備だけはしておこう(´・ω・`)

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2024年4月の感想・レビュー一覧
30

白色うさぎ
本作品はラヴクラフト版ジキルとハイド、というか木乃伊取りが木乃伊になるお話です。チャールズ・ウォードとジョセフ・カーウィン、そして謎の人物アレン博士――これらは同一人物、つまり主人公チャールズです。チャールズは遠い祖先であるジョセフ・カーウィンの遺志を引き継ぎ、ネクロノミコンやミイラ、墓地の遺体を用いてヨグソトホースを 召喚しようとしていました。また、本作品には神話生物の死骸処理方法が書いてあります。神話生物は殺した後、必ず酸で一片残らず溶かさなければならない。火葬は無駄なのだそうです。(骨が残るから?)
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白色うさぎ
クトゥルフ初心者に私が最初にお薦めするのは、2巻収録の「クトゥルフの呼び声」です。本作品にはクトゥルフの根底を成す『呪文』が描かれています。いわばお題目ですね。クトゥルフとは、かつて地球を支配していた旧支配者たち(宇宙の生命体)が、天空に星々が並ぶとき(星辰)再び甦る……という世界観で構成されています。旧支配者の復活を待つ神話生物たちは各国の地下組織、南極大陸や古代遺跡(エジプトetc.)海底都市ルルイエなどに潜んでいます。また、彼ら上位存在の意識とは夢の中で繋がることができます。アカシックレコード的な。
白色うさぎ
2024/04/30 07:20

海外のスピリチュアル系の胡散臭い人たちが話すアセンションとかハイヤーセルフだとかああいった宇宙観は、 みんなラヴクラフトの創作です。自作品の世界観を共有して不特定多数の人間が執筆する「シェアワールド」(現在でいうとSCP財団とか)を考えたのもラヴクラフトが最初です。

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白色うさぎ
H.P.ラヴクラフトは、エドガー・アラン・ポーの小説や詩から多くのインスピレーションを得て、クトゥルフ神話を創作しました。例えば、「ウラルーム」という詩には、ウイアの森に生息するグールが登場します。喰屍鬼(グール)は、クトゥルフ神話の「ピックマンのモデル」という作品に出てくるメジャーな神話生物。アーカムの街の地下鉄や下水道などに群れを成して生息し、げっ歯類のような見た目をしています。
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白色うさぎ
「名状しがたいもの」は、クトゥルフ神話における固定探索者ランドルフ・カーターの登場作品の一つです。彼は友人ジョエル・マントンと共にアーカムの街の「屋根裏の窓のある家」へ調査に出かけるのですが、その家は絶対に立ち寄ってはいけない。クトゥルフTRPGでは常識なのです(;´Д`) ちなみに名状しがたいもの(※神話生物)の容姿は、巨大などろどろのゼラチン状であり、片方の目に斑点が付いています。ものすごい臭気をまき散らし、さらに物理攻撃してきます。 
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白色うさぎ
「忌み嫌われた家」は、エドガー・アラン・ポーの住んでいたベネフィット街にある幽霊マンションについて描かれています。このマンションでは死者が絶えず、近隣から恐れられていた。主人公は叔父と共に屋敷の調査へ乗り出すも、そこで奇妙な地下室を発見。掘削作業をしているうちに、叔父は何かにとり憑かれて発狂死してしまう。SAN値の高かった主人公は発狂を免れ、さらに地下を掘り進める。そこで凶悪な臭気を発する「巨大な肘」を発見! なすすべなく、そっ閉じするしかないのであった……。
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白色うさぎ
何気なく借りたのにめっちゃ面白かった本(*´ω`*) クィディッチの歴史やルール、各国の強豪チームが学べます。嬉しかったのは、クィディッチ不毛の地(※中東では箒よりも空飛ぶ絨毯産業が盛んであるため。)と呼ばれるアジアで、唯一の強豪チームが日本の「トヨハシ・テング(豊橋天狗)」であるということ。ただし、トヨハシテングは負け戦の儀式として自らの箒を焼き払うため、これが環境面、貴重な木材を無駄にする行為だとして国際魔法使い連盟に難色を示されているそうです。
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白色うさぎ
まるで異世界に迷い込んだかのようなエドガー・アラン・ポーの詩。これはのちのラヴクラフトに強い影響を与え、かのクトゥルフ神話を形成した幻想郷です。例えば「海中の都市」をご覧ください。もはや完全にルルイエ。死神の玉座には、きっとダゴンが据わっているに違いない……。 ただし、阿部保さんの翻訳はいまいちなので、私的には福永武彦訳(創元推理文庫)をお勧めします。青空文庫の大久保ゆう訳も超お勧め!
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白色うさぎ
誰の身にもいつか必ずおとずれる死。本作品は「死ぬ」という現象、その状態、心構えについて徹底的に観察したビアスの短編集です。どの作品も斬れ味抜群のナイフみたいに尖っていますが、特に「空飛ぶ騎手」などは主人公の無関心さが読んでいて恐ろしいほどです。南北戦争で功績を上げたというアンブローズビアス。兵役を終えたのちはジャーナリストとして活躍したそうですが、人生であまり他人に愛されることなく、家族にも恵まれず、孤独に過ごしていたであろう作家の闇が、薄っすら垣間見える作品集です。
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白色うさぎ
読み友様の素敵なレビューに心惹かれ、再読した「中年の独り者ブルームフェルト」。未婚の冴えない中年男が、狭い部屋で仕事など日々の悩みに鬱屈としながら生活している、そんな風景を描いた作品です。人肌恋しさに犬でも飼いたいけれど、動物は室内飼いするとめっちゃ部屋が汚れるため、ペットさえ飼えない。そんな弱者層男子の心境が身につまされる内容です。今、こういう弱者層は男女関係なく増えていますよね。ブルームフェルトの部屋に、犬の代わりに二つのボールが現れる。ベットの下で細かく跳ねて、家主の睡眠を阻害するボール。コメ欄⇒
白色うさぎ
2024/04/25 05:37

ブルームフェルトはボールを何とかして掃除婦の息子に持って行ってもらおうと考えますが、結局少年はボールを手に入れたのだろうか? カフカ作品は基本的にオチがないため、ボールの行方は分かりません。でも、おそらくこのボールはブルームフェルトにしか見えていない幻想の球だと思います。ボールは彼の悩みが具現化した球です。

白色うさぎ
2024/04/25 05:43

本心では愛する女性が欲しい。でもそれは弱者層男性の選択肢に無い。だから代わりに 忠実で懐く犬が欲しい。でも貸家が汚れる。だからボールなんです。ボールは絶妙に懐いているけれど、 決して言うことを聞かない。コミュニケーション不可能な理不尽な存在として、ブルームフェルトの目の前にあります。

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白色うさぎ
桃太郎やらシンデレラやら、世界各国の童話のあらすじをいいとこ取りしたレディ・グレゴリー著「ショーニーン」が大好きです。王子と瓜二つで見分けがつかないため、国外追放されたショーニーンは、お供の仔犬と仔馬を連れて旅に出ます。道中暇なので巨人退治をし、命乞いに贈り物を貰い、ちゃっかり止めは刺しちゃうなかなかのサイコパス。怪物の贈り物は最強の剣・暗闇マント・韋駄天の靴です。おそらくハリーポッターの「吟遊詩人ビードルの物語」はこれを参考にしたのだと思います。
白色うさぎ
2024/04/24 07:11

生贄のお姫様を食べるヤマタノオロチ系ドラゴンとも戦うのですが、こいつはヤベェ…と感じた火竜は、戦いの最中に「ちょ待てよ。今日のところはお家へ帰らせてください」と頼みます。火竜可愛い。(`・ω・´)🐲<ごめんて

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白色うさぎ
夢野久作は10歳頃から熱心に新聞を読んでいたそうです。そんな夢野久作に現代メディアの状況を教えてあげたい。 令和の新聞紙は薄っすいよぉ~(;´Д`) 広告とテレビ欄、それからペラペラの記事しか載ってない。 そういえば白色うさぎも小学生の頃、一番最初に出会ったエドガー・アラン・ポー作品は「黒猫」だったな。 それからもう病みつきよ。黒岩涙香作品はほとんど読んだことがないから、機会があれば読メにレビューを書きたいです。
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白色うさぎ
「アモンティラードの樽」は、主人公が宿敵を密かに葬ろうと企む復讐劇です。まずはワイン通であるヤツをカーニバルの夜に「良い酒があるよ」といっておびき出す。そんな誘いに乗る相手もどうかと思うが、彼は最初から酔っぱらっているし、カーニバルに浮かれてホイホイついてきます。酒蔵は地下墓地を利用しています。俺はフリーメイソンだから、マントの下には左官のコテを忍ばせているぜ! 祖先の拷問道具なのか知らんが、なぜか墓場に備え付けてある鎖へヤツを縛り付け、建築素材をコテで塗り固めて入り口をふさぎ、完全犯罪終了!
白色うさぎ
2024/04/23 22:09

今までいろんなポー翻訳本を読んできましたが、大岡玲さんの訳はめちゃくちゃ読みやすかったです。 また、本書には「タール博士とフェザー教授の治療法」という珍しい作品が収録されています。 訳の分からない精神病院の独房に監禁された看護人が、最終的に下水から脱出できてよかった。ショーシャンクかよ…(;´Д`)

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白色うさぎ
プトレマイスという小さな町で、主人公を含む7人の一団が、死者を取り囲んで通夜をしている。彼らはワインを飲みつつ死者の番をしているのですが、7つのランプの焔が揺らめき、死体から伸びあがってくる影を目撃する。この作品は、人間は死んだら実際はどうなるのか? という恐怖を描いています。いわゆる天国へ行く(成仏)のは全部嘘っぱちで、死者の霊魂はその場に留まり続ける。過去にこの世を去ったはずのプトレマイスの地元民、何千~何万もの人々は、地元の墓壙に閉じ込められている、という衝撃的事実を知って、彼は震え慄くのです。
mitu
2024/04/22 06:58

ウサギさん、おはようございます😃 ポオは全集の文庫本何冊か持っているので、本棚探して見付けました!この作品⇒『影』です♫

白色うさぎ
2024/04/22 20:05

mituさんこんばんは! ポーは他にも変わった作品が多いので、一つずつオリジナル考察をレビュー出来たらいいなと考えています。

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白色うさぎ
私が愛読する小説ジャンルはサバイバルホラーなのですが、特に海洋漂流シチュが好みで、常にお気に入りを探し求めています。「壜のなかの手記」は、設定からオチまで全てがミステリアス。後世のラヴクラフトに強い影響を与えたクトゥルフ的要素が散見しております。あくまでも私の考察ですが、これは地球平面説の発想で描かれた作品だと思う。頭の中に地図を思い浮かべてください。日本中心じゃなく、イギリス中心のメルカトル図法です。地球が平べったい円盤型で、海の端っこまでたどり着いた場合、船はどこへ落ちていきますか。
白色うさぎ
2024/04/21 20:16

作品半ばで突如として現れる、宇宙戦艦ヤマトっぽい巨大船舶も異様な圧迫感があります。 このように何の前触れもなく、主人公が別次元へ迷い込む感覚…これも後のクトゥルフ神話に影響を与えていると思う。ポーの海洋ホラー作品はこのほかに「アーサー・ゴードン・ピムの物語」がありますが、こちらもめちゃくちゃ怖いのでお薦めします。

白色うさぎ
2024/04/21 20:26

サバイバルホラーを構成する要素として、主人公が適度に無能(読者をイライラさせない程度)である事が重要だと思う。 せっかく漂流しても、主人公がチートキャラで特殊技能バクってると全然怖くなく、サバイバル感が薄れてしまう。 児童書にはチートキャラが多いです。(例:十五少年漂流記)

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白色うさぎ
今回は「無名都市」についてレビューします。クトゥルフ神話ではおなじみの禁書「ネクロノミコン」、これを記した狂えるアラブ人アブドゥル・アルハザードの名前も本作品に登場します。ラヴクラフト的発想では、ピラミッド等の古代建築物は人間の手によるものではなく、すべて神話生物の文明なのです。主人公「わたし」は、それが呪われた都であることを知りながらも避けて通れず、ふらふらと立ち寄ってしまいます。クトゥルフ神話の探索者たちは決して愚かではありませんが、なぜか皆、火に吸い寄せられる蛾のように死地へ飛び込んでしまうのです。
白色うさぎ
2024/04/19 02:42

クトルゥフ神話に登場する有名な禁書は「ネクロノミコン」の他に「エイボンの書」、フォン・ユンツト著「無名祭祀書」などがあります。本は一冊ではなく、複製も何冊かあるようです。「ネクロノミコン」は、ミスカトニック大学の図書館に保管されています。SAN値を犠牲にしながら読むと魔術が取得できるアイテムです。

が「ナイス!」と言っています。
白色うさぎ
「ブラックウッド誌流の作品の書き方/ある苦境」は、某雑誌の編集者を任されていたポーが、当時どのように記事を書いていたかが垣間見えるコメディ作品です。3つの雑誌から文章を切り取り、順序を差し替えて張り付ける、大学生の論文みたいなコピペ作業。哲学者の衒学的かつ意味深な言葉を引用してみたり、本文とは全く関係ない海外のことわざや詩を挿入してみたり。超絶主義と混成調の文体をめちゃくちゃに混ぜたり……ポーのあの気取った文章はこのようにして成り立っております。今の時代もろくでもないネット記事はみんなコピペですもんね。
が「ナイス!」と言っています。
白色うさぎ
「壁の中の鼠」は、戦争等で家族を喪って独りぼっちになった初老の主人公が、呪われた故郷へ帰ってくる物語です。 イグザム修道院跡地に館を建築し、愛猫や召使らと一緒に引っ越してくるのですが……実はこの主人公、地元で有名な殺人鬼の末裔であり、呪われた血の継承者です。ちなみに本作品はエドガー・アラン・ポーの「黒猫」をオマージュしています。”ド・ラ・ポーア家”は、おそらくエドガー・アラン・ポーをもじってるのだよね? 黒すけが主人公の喉笛に飛びかかって大活躍。ネズミ退治は黒猫にお任せ☆
が「ナイス!」と言っています。
白色うさぎ
エーヴェルス著「蜘蛛」の関連作品として、ゴーチェ著「クラリモンド」を読みました。ちなみに翻訳は芥川龍之介です。本作品のクラリモンドは蜘蛛ではなく、女吸血鬼。吸血鬼の生理現象として当然血液を欲するわけですが、それでもクラリモンドは主人公ロミュアルのことを本気で愛しています。ロミュアルの血をペロペロしながら「こ、これは力のつく薬だから…(;´Д`)」と言い訳している様子がなんだか哀れで可愛らしいです。血は貰うけどロミュアルの命までは奪わない。もしかしたらそれほど悪い化け物ではないのかもしれない。
彩莉
2024/04/13 12:12

「私があなたになにしたっていうのー!」(意訳)というオチが好きです

白色うさぎ
2024/04/13 21:15

彩莉さん うさぎもその逆ギレがとっても可愛いと感じました(*´ω`*)

が「ナイス!」と言っています。
白色うさぎ
エーヴェルス著「蜘蛛」は、主人公リシャール・ブラックモンが、立て続けに3人もの首吊りを出している安ホテルに引っ越してくるところから物語が始まります。実はこの部屋というのはクラリモンド(※蜘蛛の化身)の狩場であり、住人は洗脳されて、自ら命を絶ってしまう。こういう物語には、あえて事故物件に住もうという命知らずの主人公がたびたび登場しますが、大抵の場合彼らの人生は孤独で、恋人もおらず、思うようにいっていない。きっと心の片隅に「別にいつ死んでも構わないや」という気持ちがあるのだと思う。
白色うさぎ
2024/04/11 23:44

現実社会においても、幸福な人間は決して宗教にハマらないし、ギャンブルもしないし、酒に溺れないし、このような怪しげな女(蜘蛛の化身)に洗脳されない。 不幸な生い立ちや己を取り巻く状況が、彼らを死に追いやるのです。

が「ナイス!」と言っています。
白色うさぎ
本書には三島由紀夫の超レアな短篇「仲間」が収録されています。とある父子がロンドンの街を放浪しながら、お気に入りの家を探すという物語ですが、これがまた不思議な読み心地。設定から何から不気味なのです。子供(主人公)が終始葉巻をふかしているヤニ中(※警察に見咎められる描写あり)なのもアレですが、赤の他人の家(仲間?)に執着して不法侵入するシーンとか、父子を気に入る幽霊みたいな『あの人』とか……全体的に気持ち悪い。おそらく何かのメタファーかと思われますが、私には理解できない。知っている人がいたら教えてください。
が「ナイス!」と言っています。
白色うさぎ
品川駅付近に魔の踏切と呼ばれる自殺の名所があり、とある列車が踏切にさしかかったところへ、一人の青年がふらふらと線路に飛び込んできた。機関手が慌てて列車を急停止させて事情を聞いてみると、青年は「お花畑で綺麗な女の人たちに一緒に踊ろうと誘われた」という。これって妖怪? それとも妖精?
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白色うさぎ
アンブローズ・ビアスの「怪物」は、例えば蝙蝠の鳴き声(超音波)が耳には聞こえない、あるいは太陽の紫外線が目に見えないように、「怪物」が我々人間の視覚に感知できない色で構成されているのではないか? という実にラヴクラフト的な発想による作品です。ただし作者がビアスであるため、私は本作品をそのままの怪談話で受け取ってはいません。主人公ウィリアム・ハーカーは、モーガンの死に立ち会った唯一の人間ですが、目の前で友人が惨殺され、その検視現場で容疑をかけられているにも関わらず、やけに愉しそうにウキウキしているのです…。
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白色うさぎ
クラウフォード著「上床(アッパーバース)」は、汽船の105号客室で連発する奇妙な投身自殺事件について描かれています。ちなみに主人公の寝台は、105号室の二段ベッドの下側です。上床(アッパーバース)に泊っている陰気な客は、主人公の目の前で発狂し、走って海へ飛び込んでしまいます。どうやら二段ベッドの上には、得体の知れない妖怪っぽい『何か』が寝ているらしい。布団に手を突っ込んでそっと触ってみると……それは冷たくて、粘々して、ぐにゃぐにゃするのです;:(;´Д`);:
が「ナイス!」と言っています。
白色うさぎ
岡本綺堂編訳の怪談集。どれも超有名作品なので当然既読ですが、やはりディケンズの「信号手」ほど群を抜いて恐ろしい作品はないと個人的に思います。左腕で顔を半分隠した幽霊(?)が、右手を必死に振りながら「おぅい、下にいる人! 見ろ、見ろ」と叫んでくる。なぜ彼は顔を隠すのか? そしてなぜ「私は下にいる」のか? 全ての伏線がラストで綺麗に回収されます。
が「ナイス!」と言っています。
白色うさぎ
復讐の神ネメシスの『猟犬』は、狂えるアラビア人アブドゥル・アルハザードの著者「ネクロノミコン」との関連が深いです。獰猛で巨大なこの犬は、墓荒らしする盗人を決して許さず、地の底まで追いかけて行ってズタズタに惨殺します。 見た目はスフィンクスにそっくりだそうです。別作品「ダニッチの怪」にて、ミスカトニック大学構内で飼われており、邪神の子ウェルバー・ウェイトリーを始末した例の番犬は、おそらくこのネメシスの猟犬だろうと考察します。
白色うさぎ
2024/04/08 21:46

「奇怪な幻想の暗く果てしない廊下を、黒い、形のない復讐の神(ネメシス)が走り抜けて、私を自決に追い詰める。」 ――墓荒らしぜったいに許さないワン🐶

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白色うさぎ
「ダニッチの怪」は、アーミティッジ教授ら最強クトルゥフ探索者パーティーが、ヨグ=ソトホースの息子(弟)と対峙し、これを撃退する冒険譚です。しかし同じ邪神の子なのに犬なんぞに殺されるウェルバー・ウェイトリー(兄)って雑魚じゃね? と一瞬勘違いしますよね。だがしかし皆さん。ミスカトニック大学構内で飼われているあの犬が、ホントにただの番犬だと思いますか? いいえ、あれは図書館でネクロノミコンを守護している例の『猟犬』に違いない。そりゃあ邪神の子くらい倒しますよ……。
おにく
2024/04/09 01:02

スゴい!よく読み込んでますね〜。目からウロコです。

白色うさぎ
2024/04/09 08:28

おにくさんありがとう! アーカムの街にいる動物(犬、猫、ネズミ、カラス、夜鷹など)はたいてい神話生物の手下や尖兵だから、なるべく近寄らない方がいいね。(; ^ω^)🐶

が「ナイス!」と言っています。
白色うさぎ
「さきのばし」←これ、超うさぎ好みの作品です(*´ω`*) 読んだ瞬間に「コレコレ!こういう平山夢明テイストもっと頂戴!」ってなりました。肥後さん&矢島さんのコントみたいな掛け合いで、中盤まではイヤミスでテンポよく進行。からの、読者を恐怖のどん底へ突き落すまさかの結末へ……。「七海か菜々」の伏線が見事に効いていて、感心しました。台本にして、女芸人コンビに演じてほしいです。
白色うさぎ
2024/04/14 19:08

「君島くん」とか「保護者各位」など、いくつかの作品は個人的には既視感があって…… SCP財団日本支部の作品にすごく似ていると感じました。 あれ?澤村伊智さん……もしかしてSCP日本支部にいたりしますか?(;´Д`)

が「ナイス!」と言っています。
白色うさぎ
「わたしの草原(ステップ)はユダヤ人やドイツ人に売られてしまい、わたしの息子たちは他人の土地で他人のために働いている。わたしの弟、ドニプロの水は枯れてわたしを見捨てている。そのうえにわたしのかけがえのない墳墓(モヒラ)までロシア人が掘り返している。」――最近読んだ本でもっとも私の心をえぐったウクライナの詩集です。近年の戦争でウクライナという国を知った人が多いでしょうが、あの土地は古来より肥沃で、多民族が入り混じる紛争地帯。どの時代にも侵略が絶えず、国民は我慢を強いられています。
白色うさぎ
2024/04/07 03:26

「ドニプロの流れがウクライナから敵の血を青き海へと流し去ったら、そのときこそ、野も山もすべてを棄てよう。神のみもとに翔けのぼり、祈りを捧げよう……だがそれまでは わたしは神を知らない。」

が「ナイス!」と言っています。
白色うさぎ
「銀の鍵」や「名状しがたいもの」の主人公ランドルフ・カーターは、クトゥルフ神話では珍しいタイプの固定探索者です。有名な登場作はもちろん「ランドルフ・カーターの陳述」ですが、ここでも彼は己のSAN値を生贄にしつつ何とか生き延びています。基本的に神話生物というのは目撃した人間を瞬時に発狂死させるため、生存は極めて難しいのです。何度も生還できるキャラは尋常ではありません。どうやらカーターの一族は生粋のクトゥルフ探索者のようです。「銀の鍵」においても、彼は失われた夢の門を開くアーティストを冒頭から所持しています。
おにく
2024/04/07 19:25

おかげでまた、ラブクラフト作品を楽しく読めるようになります!(⁠^⁠^⁠)

白色うさぎ
2024/04/07 20:46

おにくさん うさぎもこれを機に他のクトルゥフ神話を読み返してみようと思います(*´ω`*)👍

が「ナイス!」と言っています。
白色うさぎ
ネタバレ原先生もしかしてほんの少しだけストーリーを巻き始めましたか?  似たような戦いばかりで正直飽きてきました。歴史は盛るのが定石、盛ってなんぼとはいえ、 さすがに李朴の戦場ワープはやりすぎなのでは。彼が謎の力でワープするたびに、うさぎのテンションは下がります。 あとカイネの恋愛話は心底どうでもいい。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/09/02(3178日経過)
記録初日
2015/09/02(3178日経過)
読んだ本
4095冊(1日平均1.29冊)
読んだページ
774922ページ(1日平均243ページ)
感想・レビュー
3739件(投稿率91.3%)
本棚
14棚
性別
自己紹介



2024年も、読メで生き延びる☆/( ・×・ )\





好きなスポーツは野球と登山。

管理しているコミュニティは、
「読メお料理クラブ」 と
「日本三大奇書を読破する」
です。

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