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2024年10月の読書メーターまとめ

APIRU
読んだ本
15
読んだページ
5398ページ
感想・レビュー
6
ナイス
97ナイス

2024年10月に読んだ本
15

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

APIRU
白黒が反転するようなリバーサル。それが実に意想外であり全編通してミステリーの醍醐味が味わえました。殺したはずの妻が別の場所で殺された『二つの顔』、一年前の誘拐事件を語る『過去からの声』、同じ顔を持つ男との共犯『代役』。全九篇。どこを取っても出色のミステリーが楽しめます。武骨で、そして哀切が去来する『ベイ・シティに死す』は特に好きでしたし、他にも『二重生活』はある意味、デンジャラスな恋愛小説を読んでいる気分になったものでした。結構前に書かれたらしいですが、そこまで古さは感じず、むしろ普遍的な魅力があります。
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2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

APIRU

スマッシュヒットは『復讐の泥沼』でした。 2024年9月の読書メーター 読んだ本の数:15冊 読んだページ数:4387ページ ナイス数:131ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/621972/summary/monthly/2024/9

スマッシュヒットは『復讐の泥沼』でした。 2024年9月の読書メーター 読んだ本の数:15冊 読んだページ数:4387ページ ナイス数:131ナイス  ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/621972/summary/monthly/2024/9
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2024年10月の感想・レビュー一覧
6

APIRU
27年の星霜を経て、新たな粧いを果たした京極版『四谷怪談』。内容は言うに及ばず、装丁がとても素敵な一冊になっています。もともと文庫で愛読してはいましたが、判型やフォントや紙色の違い、あるいはルビの有無などによって、ストーリーは変わっていないのに、読み味が微妙に変わってくるもので、その感じ方の違いが新鮮であり面白い読書体験でした。そしてこの他の追随を許さない筆致によって綴られる群像劇は、ひたすらに業が深く、醜く哀しく、それでいてあまりにも美しいのでした。これぞ京極小説の絶巓であると快哉を叫びたくなるのです。
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APIRU
10分しか記憶がもたない。そんなSF小説を読んだ事がありますが、こちらはミステリー&サスペンスの色を帯びており、ストーリーを追っていくドライブ感が特に愉悦です。記憶障害をもつ彼女が殺したとされるは、20年前に両親を殺害した犯人。動機も証拠も揃っているけれど、記憶だけが欠けているという。ミスリードが結構分かりやすいので、真相や犯人について驚天ではありませんでしたが、展開の面白さは群を抜いています。綯い交ぜになる痛みと慈しみと、焦燥と疑惑と悔恨。そして端倪すべからざるは、最後に去来する、切なさと愛しさでした。
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APIRU
白黒が反転するようなリバーサル。それが実に意想外であり全編通してミステリーの醍醐味が味わえました。殺したはずの妻が別の場所で殺された『二つの顔』、一年前の誘拐事件を語る『過去からの声』、同じ顔を持つ男との共犯『代役』。全九篇。どこを取っても出色のミステリーが楽しめます。武骨で、そして哀切が去来する『ベイ・シティに死す』は特に好きでしたし、他にも『二重生活』はある意味、デンジャラスな恋愛小説を読んでいる気分になったものでした。結構前に書かれたらしいですが、そこまで古さは感じず、むしろ普遍的な魅力があります。
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APIRU
十巻目を迎えた物怪講義録。節目の巻は、最中の消失・おはぎ作り・白詰め襟の侵入者・狸の助太刀という四本立て。榎木津も関口もいないので全体的にちょっと大人しめですが、中禅寺家でのおはぎ作りなんかは、この上なく牧歌的で微笑ましいし、最後の狸事件はハイライトだと思います。事件そのものもさることながら、狸に関する蘊蓄が実にいい。『豆狸』『芝右衛門狸』あるいは『豆腐小僧』を想い起させる京極小説のかほり。なかでも日露戦争と狸なんて全く結びつくイメージがなかったもので、はじめて聞きましたがとても面白い怪異譚だと思います。
APIRU
2024/10/13 05:37

そして祝アニメ化。小説ではなく、スピンオフのほうがアニメ化される例ははじめてだと思います。この『物怪講義録』が十巻目に至りアニメが制作される事になろうとは、一巻目を読んでいたときはまったく思いも寄らなかったもので、京極作品関連のニュースでいうと今年最も予想外だったかもしれません。中禅寺、関口、榎木津、木場。主要キャラも準レギュラーも脇役も、『百鬼夜行シリーズ』のキャラ絵といえば、もはや志水アキ氏によるあのキャラクター達が盤石の地位を築いているので、それらがアニメで動くというのは、たいそう楽しみであります。

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APIRU
京極夏彦ディスコグラフィー30年。『姑獲鳥の夏』から始まる『百鬼夜行シリーズ』の一冊一冊、もちろんスピンオフも含めてそれぞれに解説が加えられており、こうしてみると実に壮観。他にも『巷説百物語』『書楼弔堂』『虚実妖怪百物語』『「」談シリーズ』を取り上げており、各小説の発表当時の反響やシリーズでの位置づけなどが窺えるようでした。そして本書のハイライトは若き日の綾辻氏との対談、師匠である水木大先生のインタビューであると言わざるを得ないでしょう。なかなか貴重なコンテンツであり、ここだけでも手に取る価値があります。
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APIRU
どこかで聞いたことのあるガジェットが色々含まれていますが、そこに安定の小林泰三クオリティが相和して、他の追随を許さない独自のSF小説になっていました。旅客機の墜落事故。生存者のいない大惨事であったが、乗客の男性ひとりが謎の宇宙生命体によって蘇生する。そして男性は超人へ変身する能力を備え、それによって怪獣たちを駆逐していく。バトルシーンなどはイメージしにくかったり、中弛みを感じてしまった部分もありましたが、オーラスであの名前が出てきた瞬間はやられた感がありました。まさに油断大敵的、空前絶後のSF長編でした。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/10/25(3325日経過)
記録初日
2015/10/04(3346日経過)
読んだ本
2311冊(1日平均0.69冊)
読んだページ
785195ページ(1日平均234ページ)
感想・レビュー
1065件(投稿率46.1%)
本棚
4棚
性別
血液型
A型
職業
IT関係
現住所
神奈川県
自己紹介

好きな作家:京極夏彦先生
好きなバンド:DIR EN GREY

揚羽ノ羽ノ夢ハ蛹


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