いやぁこれは面白い！クールな女性探偵と周りで起こる殺人事件。追う新聞記者だが，主人公レイチェル・サヴァナクに翻弄される。主導権を女性探偵が握っているのがいい。時代は1930年，やはりキャラクターが立つのが一番で，レイチェル・サヴァナクがカッコいい。表紙もイメージ通りだ。謎は拡がり，差し込まれる過去の日記はいまどきの構成，本格物としてもWHO,WHYとも十分楽しめる。★★★★★ かなり登場人物が多くややこしいので相関図 https://note.com/elf51/n/n409d56e5ca72

ミステリーというより3人の女性＋殺人犯の心理を書く文学作品だろう。擬人化による比喩が強い文章で，回想と幻想，夢が入り交じった話を，どれが現実なのかわからない書き方で書く。なかなか読みづらい。でも，どんどん読んでしまうという惹きつける力はある本。過去の話がどう繋がるのか，幼なじみが刑事となってクロスするのだが，どこで繋がるのか？引っ張り方はうまいと思う。エドガー賞最優秀長編賞。 相関図 https://note.com/elf51/n/n8b8fd0bab2d7

いやぁこれは面白い！クールな女性探偵と周りで起こる殺人事件。追う新聞記者だが，主人公レイチェル・サヴァナクに翻弄される。主導権を女性探偵が握っているのがいい。時代は1930年，やはりキャラクターが立つのが一番で，レイチェル・サヴァナクがカッコいい。表紙もイメージ通りだ。謎は拡がり，差し込まれる過去の日記はいまどきの構成，本格物としてもWHO,WHYとも十分楽しめる。★★★★★ かなり登場人物が多くややこしいので相関図 https://note.com/elf51/n/n409d56e5ca72

80代の年寄りが主人公というと海外ミステリの「もう年はとれない」を思い出すが，この本では，秋吉善吉は裏側に回っていて，家族のそれぞれが主人公の連作になっている。解説に作者インタビューがあって，①アットホームな家族もの②キャラでスピンオフが可能な③社会問題を提起しなど編集者からいくつかリクエストされたそうだが，その9つを全て入れてしまったという超人ぶり。さすがだね。気軽に読めるいい作品だと思う。

監禁され，置き去りにされる家族，警察は手掛かりを追うもなかなか到達せず。そのうちに主人公も捉えられて監禁されるという。作者が好きなのかもしれないが，監禁ものって話が進まないんだよな。終盤はようやく話が動いてきて，確かに「驚愕の展開」ではある。ちょっと変わった筋立てで，両者結婚が破綻した中年の刑事が先行きどうなるのかも，気になってきた。次を読んでみます。相関図 https://note.com/elf51/n/n904fdf8486f6

女性刑事の父親，元刑事が惨殺され，その謎を追い出す。一方で養子の息子を得た母親と実の母親とその犯罪者の彼氏との話が並行して描かれる。女性刑事のかっこいい話に見えるが，39才独身，離婚歴ありの女性のもやもやと，不妊治療が上手くいかず養子を迎えるも，どうしようもなく男にいいなりの実母に振り回される女性の，これまたもやもやが書かれている。女性作家ならではだなぁ。ところでこの本もなんと登場人物表がない。なので相関図 https://note.com/elf51/n/n904fdf8486f6　下巻へ。

3部作の第1作。天使の鬱屈でＣＷＡ（英国推理作家協会）賞を受賞しているとのことで第1作から読み始めた。幼女の誘拐と監禁，犯人の屈折した過去とかが描かれる。娘を誘拐された主人公？の母親が牧師なので，キリスト教のことがずっと書かれているがあまりピンと来ない。独立作品というものの序章もいいところで，サスペンス感もあまりない。次を読むことにします。相関図 https://note.com/elf51/n/na81cc6776b75

英国の田舎，農園の洞窟での殺人。生物学の博士が容疑者になり，その知識を生かして犯人を追い詰めるという。コンミステリーとあるが，wikiの特徴通りの登場人物の面々。思い入れの強いお嬢さんの物語と思いきや，なかなかの人物背景の設定で。犯人捜し，サスペンスとしても甘いが，恋人未満の同僚と主人公ネルに一目惚れした刑事の間で揺れるハーレクインロマンスみたいなのがさらに甘い。ネルを守る運転手がカッコよく，終盤は面白い。国内物でも流行だが，心の声が文になっている。これはどうもなぁ？昔は筆力で伝わったものだが。