
カイードは抹殺しようとするが、辛くも逃れたヤシンは、自身の出征中にカイードに追放されて行方不明になった家族を探し、大都会オランから砂漠地方を、運命に弄ばれながら転々とする。その後、最愛の妻と息子を得たヤシンを、カイードのさらなる非情な仕打ちが襲う...カイードが象徴する、理不尽で不条理な運命に苦しみながらも、最後の最後でヤシンは究極の幸せを得るが、大団円では私も大きな幸福感に包まれた。このような、大きな優しさに満たされるような読後感を得るのはなかなか稀だ。未邦訳なので僭越ながら訳してみたいと思った。
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