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2024年8月の読書メーターまとめ

dzuka
読んだ本
11
読んだページ
2957ページ
感想・レビュー
11
ナイス
151ナイス

2024年8月に読んだ本
11

2024年8月のお気に入り登録
1

  • タンバリン

2024年8月のお気に入られ登録
2

  • タンバリン
  • 篦゜々

2024年8月にナイスが最も多かった感想・レビュー

dzuka
私は米百俵の話が嫌いだ。餓死者が続出するのを見かねて、供出してもらった米を、貧困者救済以外に回すとは、供出者の気持ちも餓死者も無視しているからだ。 この作品も最初の短編だけだと、そういう訓示的に話の様相を呈していたが、続く短編は世代にかかわらず悲しいかな、お金に振り回される人間の性をよく映し出していた。 ただ不思議なのは、現況を根本的に独力で打破するのは、上の世代の人。どうしてそういう設定にしたかはわからないが、実際の人を見ているとなんとなくそれが現実に即しているような気がした。生きる力が格段に違う。
が「ナイス!」と言っています。

2024年8月の感想・レビュー一覧
11

dzuka
漂流本。 不幸な青年が起こす観覧車を舞台にした身代金要求事件をめぐるミステリー。 話としてはうまくできているが、その突破はちょっとやりすぎやろというところもしばしば。 エンタメとしては十分だが、ミステリーとしては今一歩。とどめの結末も、ちょっとやり過ぎ感が。どうしても、強い女性を最後に登場させたいのかと、別の作品も思い浮かべながら思った。
が「ナイス!」と言っています。
dzuka
漂流本。 既に「聞く力」という著作が大ヒットしているが、やはり話すには、「聞く力」が欠かせないとのこと。合コンの秘訣「さしすせそ」とか、養老先生の話なども膝をうつエピソードなどは、聞くテクニックだが、思わず膝をうってしまう。ノウハウ本というより、阿川さん流に楽しく語ってくれるエッセイといったほうがよい。 あんなにいろいろ発言できる人でも、こんなに考えて、こんなに気を使って、心を張り詰めていると知れただけでも、話し下手を自認する私としては十分。
が「ナイス!」と言っています。
dzuka
食の話題を中心にして、少しだけミステリというスパイスを効かしたアンソロジー。 中でも、碧野圭さんの作品は身につまされる。料理を食べるとその人が分かるというのは頷けるが、果たしてそれを通してきちんとコミュニケーションをとっているかである。まずい、うまいじゃなくて、もっと食をめぐって話ができると、人間関係が豊になるような気がするのだが、味批判になってもいけないので、家庭内だとなかなか難しい。 あと、斎藤千輪さんの話では食が潤滑油になるという話だが、コロナの時期はそういう意味でも不幸だったと改めて感じた。
が「ナイス!」と言っています。
dzuka
オルフェーブルでなくて、ナカヤマフェスタで来たかというのが最初の感想。 日本競馬会の悲願でもある、仏の凱旋門賞の制覇。 それを目指すホースマンを巡るフィクションだが、それを目指す馬の繁殖として、凱旋門賞で好成績を残した馬を種馬にするのは当然だが、最強馬として名高いオルフェではなく、癖馬として名高いフェスタを題材にしたのが意外だった。 思えばオルフェの大斜行での凱旋門賞の敗戦があったからこそ、こういう作品が成り立ち、また最初に勝ってやろうという野心が渦まいて、日本競馬会を盛り上げてくれている。不思議な因果。
hutaro
2024/08/25 22:13

面白そうです!凱旋門賞の制覇なんて、かなり厳しい戦いになりそうですよね。登録いたします。

dzuka
2024/08/26 22:21

hutoaroさん、登録ありがとうございます。 ちょっとうまくいきすぎな感じのストーリーではありますが、楽しく読むにはちょうどよいと思います。 いずれ制覇してほしいです!

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dzuka
人間のミスのメカニズムとその対策の研究者によるマニュアルづくりのポイントを教えてくれる新書。 ダメマニュアル、混乱する手順の例を挙げながら、何に気を付けるべきなのか、使ってはいけない言い回し、作ってはいけない分岐などを具体的にあげて説明してくれる。 自分自身もう少し前に読んでおきたかったし、これからマニュアルを作る人に是非読んでもらいたい。誰も不幸にしない一冊。
が「ナイス!」と言っています。
dzuka
最初なんの話かと思ったが、民族性、自我、国境の話まで広がり、読みごたえがあった。 物語の舞台はハンガリーであるが、ウクライナ戦争を暗に描いており、ハンガリーのウクライナにもつ感情が、一筋縄でいかないなど、ヨーロッパにおける各国の関係の難しさを感じた。 また、クリミア半島のロシアによる併合の話が、手の移植のメタファーになっている処に出くわしたときは、この本が書かれた動機に触れられた気がした。 日本も国境を巡る問題はいくつかあるが、ヨーロッパのそれに比べると、まだ明示できるだけ未来は明るいのかも知れない。
が「ナイス!」と言っています。
dzuka
馬と人間の関係は、歴史的に古いというのは紛れもない事実だし、人が馬を飼っているようで、実は人が養わうに仕向けられているのかというのも鋭い指摘だ(人が小麦の奴隷のように)。ただ、現代において、そこまで身近かというと、競馬、乗馬やさくら肉に興味のない人達にとっては、遠い世界の生き物でしかなく、この作品を読んでも全く共感できなかったのではないだろうか。 辛うじて、たまに頭の中で馬が走る週間があるため、馬の凄さについての記述は理解できたが、それでも特徴のない名前の登場人物のせいで混乱する本読みとなってしまった。
hutaro
2024/08/17 17:24

直に読みにくいですよね。馬を扱った本ですので、悪くは思わないのですが。人が馬を飼っているようで、実は養わせられているというdzukaさんの感想、ハッとしました。馬は崇高な生き物だし、そうであってほしいと日頃から思っている私には信じたい言葉です。(すみません、よく見たら作中そういう指摘があったのですね。)最近、競馬と乗馬から乗馬から足が遠のいてしまってます。遠い世界の生き物だとは思いたくないです。

dzuka
2024/08/18 07:13

hutaroさん、コメントありがとうございます。 本当に読みにくい作品でした。馬がいなかったら、早くに脱落していたと思います。そこで感じたのが、名前の大事さです。「ヒ」「ビ」「ウ」という名前だけだと、どうしても頭の整理がつきにくいんですよね。これが、ヒューマン、ネアンデルタール、ウマだと、もう少し読みやすかったと思います。十文字にこだわる主人公がいましたが、その一文字の追加が大きな意識の変化を起こすかもしれません。また、面白い馬がいたら紹介します。

が「ナイス!」と言っています。
dzuka
私は米百俵の話が嫌いだ。餓死者が続出するのを見かねて、供出してもらった米を、貧困者救済以外に回すとは、供出者の気持ちも餓死者も無視しているからだ。 この作品も最初の短編だけだと、そういう訓示的に話の様相を呈していたが、続く短編は世代にかかわらず悲しいかな、お金に振り回される人間の性をよく映し出していた。 ただ不思議なのは、現況を根本的に独力で打破するのは、上の世代の人。どうしてそういう設定にしたかはわからないが、実際の人を見ているとなんとなくそれが現実に即しているような気がした。生きる力が格段に違う。
が「ナイス!」と言っています。
dzuka
題名どおりの人が、確かに近くにいると頷きながら読むことに。 この問題の典型のDVの問題でもそうだが、やはり相手は変わらない。変えられるのは自分の行動のみ。勇気をもって、言動を変える、環境を変える、人間関係を変えて解決していくしかないのだろう。 一方、自分がいつでも攻撃側になりうるという危険性も感じられた。知らず知らずのうちに攻撃側の行動パターンに陥っていないか、常に気を付けておかないと、逆にトラブルを起こす可能性も感じた。
が「ナイス!」と言っています。
dzuka
美術館に勤める学芸員の生の声を聴かせてくれて、仕事内容やその周辺の職業がよくわかるので、高校生にお薦め。 とにかく就職先が少ないと聞いていたが、そのことだけでなく、美術館に勤めても、予算がない、人手がないと、本当に大変そうだ。日本は文化に予算を使わないというが、それが丸ごとのしかかっている感じがした。 美術館での鑑賞のコツも教えてくれるので、美術館に抵抗がある人は、是非それを実行してもらいたい。 また、マイミュージアムをもつことを薦めていたが、残念ながらまだ出会えていない。まずは足を運ぶことから。
hutaro
2024/08/08 13:25

お読みになられたんですね。嬉しいです。文化にもっと予算を使ってほしいと思いますが、今の日本には余裕がないこともあってなかなか厳しいのかもしれません。せめて今ある美術館が潰れたりすることのないよう応援していきたいなと思ってます。マイミュージアムが見つかりましたらぜひ教えてください。

が「ナイス!」と言っています。
dzuka
フランスから東京に移住したフランス人女性の人間探訪記。 マッチングアプリを駆使して日本人男性と出会い、その癖と傾向を分析し、指摘していく。その舌鋒の鋭さには、確信をつくものが多くたじろかされる。 こう振舞うとか、こう発言するとかの決まりごとの多くを、違和感なく身に着けてしまっている者として、その奇異さに気づかされる。 この著者のように同じ文化的背景にない人を前にしたときの対応力のなさについては、言い訳のしようがない。 空気を読む力より、異文化に対応できる力がもてはやされる時代は近いのはないかと思えた。
hutaro
2024/08/04 14:30

気になる本です…「日本人同士」ということに甘えている部分も思い起こせばある様な。異文化対応力、私も必須ではないかと思います。既に職場でも信じられないような“新人類“がいたりしますし(ある意味、異文化かなと笑)

dzuka
2024/08/04 21:45

hutaroさん、コメントありがとうございます。 「新人類」ですか。我々の世代もそういわれた時がありましたが、また別の次元に行きついているようですね。 確かに共通語がすでにないかもしれません。そういう意味では、思い込みがある分外国人よりももっと難しいのかもしれません。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/07/21(2992日経過)
記録初日
2016/07/21(2992日経過)
読んだ本
851冊(1日平均0.28冊)
読んだページ
264879ページ(1日平均88ページ)
感想・レビュー
781件(投稿率91.8%)
本棚
8棚
性別
URL/ブログ
https://www.facebook.com/app_scoped_user_id/1209831279069872/
自己紹介

あることをきっかけに、自分の知らない世界へ連れて行ってくれる本の世界に入り込む。なるべく好き嫌いなく雑食気味に読み漁り中。本のラインアップは、ブックオフの中古本や、本の交換会で手に入れる「漂流本」。

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