「40歳を前に離婚した桐原まりえ(主人公)は新たな生き方を模索し始める」…ちょっと面倒くさいテーマだけど直木賞作品「しろがねの葉」の千早さんなので読んでみた。冒頭から流石の情景描写、各章のタイトルはキーワードが３つずつとすっきり。するする読み進めることができた。世間体とか母親が期待する娘像よりも「自分の自由にできる生活」が一番とする価値観。社会が成熟して行った結果なのか、良いとか悪いとか正しいとか正しくないとか以前に「新たな生き方」の流れは止まらないんだろうな…。図書館の本。

中庭に噴水のあるフランスのアパートのような素敵な「マンションフォンティーヌ」。フランス人の老婆の大家さんをはじめ入居者はそれぞれ境遇も違う他人。ホームドラマを得意とする小路さんらしく、ここにも家族以上の絆を結ばせる。隣の部屋の住人と挨拶も交わさない世の中からしたらファンタジーのよう。「出来すぎるエピソード」がたっぷりでドキドキしながら、どんどん読めてしまう。図書館の本。

「40歳を前に離婚した桐原まりえ(主人公)は新たな生き方を模索し始める」…ちょっと面倒くさいテーマだけど直木賞作品「しろがねの葉」の千早さんなので読んでみた。冒頭から流石の情景描写、各章のタイトルはキーワードが３つずつとすっきり。するする読み進めることができた。世間体とか母親が期待する娘像よりも「自分の自由にできる生活」が一番とする価値観。社会が成熟して行った結果なのか、良いとか悪いとか正しいとか正しくないとか以前に「新たな生き方」の流れは止まらないんだろうな…。図書館の本。

2008年の初版本。15年以上も読まずに本棚にあった理由は不明、自分の本だったかも不明。そして今なぜ読んでみようと思い立ったのかも。90年代に29歳だった主人公亜紀の10年間を紡ぐ物語。「運命」とは積み重なる選択で決まっていくもの。タイトルが「私の」ではなく「私という」なのが深い。時代背景は当然古くなってしまっているが、人間の本質は変わらない。読み応えありました。

人気女性作家6人のアンソロジー。いつものようにブックカバーをかけて、ページをめくる時は著者名を目にしないように気をつけて読んでみた。←先入観なしにお気に入りを探そう作戦。どれも「アジアの街角」の匂いを感じさせてくれる秀作。短編なのでするする読了。気に入ったものとちょっと合わないなと思ったものにざっくり分けて作家さんを確認。上位2名は10冊は読んだことある作家さんだった。あーやっぱりねという気持ちと、読書の幅を広げるには苦手な作家さんにももっとチャレンジした方がいいなと思った次第。図書館の本。

あらすじだけ見て借りた図書館の本。書店員が活躍するミステリーかと思ったら違った。ビッグマンに紀伊國屋書店、他にも大阪人なら馴染みのある場所がたくさん出てきて楽しめた。人間模様は広がって繋がってちょっとやりすぎ？まあ小説だから。太陽の塔の謎はどうなったんだろう？梅田は変わりすぎて、ビッグマンで待ち合わせって言われたら「あのビッグマンやんね？」と確認してしまうのは私だけ？笑

幕末の甲賀忍者の末裔たち、泰平の世を経て忍びとしての役割はもうない。徳川家からも見放され、官軍につき甲賀忍者として生き残るため庄内藩との戦いへ。派手な忍術を使ってというエンタメではなくて、意外にも真面目な歴史物でした。土橋さんにしてはコメディ要素もなかったけどこれも映像化されたら面白そう。主役の山中了司を始めそれぞれのキャラが良かった。図書館の本。

一度は読んだことある作家さん揃いで楽しみに読みました。短編なのでちょっと物足りないかな…図書館の本

表紙のイラストがぴったり、ゆるゆるとした謎解き。のめり込む感じではなく読了でした。図書館の本。

棄てられた玩具たちの街に流れ着いた元弁護士の人間ベイカーと謎の女子高生。玩具たちが引き起こす様々な事件を解決するという一風変わった設定。AI機能を搭載された玩具が壊れて悪党になっていく…トイストーリーとか機関車トーマスとかの近未来バージョンのようで面白かった。当然続編もあるらしい。覚えておこう。図書館の本。

過疎の村唯一の駅舎、改築派と保存派の村長選挙。政治ものかと思ったらだいぶライトな物語だった。門井さんってこんな作風もあるんだな。近代建築好きが高じて、仕事部屋をヴォーリズ風で新築したとか。こちらも趣味の延長のような作品でした。図書館の本。

図書館の追悼コーナーで見つけました。20歳の頃この初版を養護学校(当時)の教育実習で薦められて読み、衝撃を受けました。これは読むべき本だ！と家庭教師先の中学生にも薦めた記憶があります、強引に。あれから30数年、あの頃の感受性が私に残っているのだろうかと思いつつ再読。もしかしてそのポイントは違ったかもしれないですが、涙腺が緩くなるのを堪えながら一気に読了でした。良書に変わりなかった。星野さんありがとうございました。