短編集。コロナ禍の話もちょいちょい。どの話も何かに届きそうで届かない感じがして、面白かった。①真夜中のアボカド（婚活アプリ、双子の話）②銀紙色のアンタレス（男子高生が夏休みに祖母の家に行く話）③真珠星のスピカ（死んだ母親の幽霊が見える女子中学生の話）④湿りの海（離婚した男性の話）⑤星の随に（両親が離婚した男の子の話）

夏目信人シリーズ3作目。短編集。①無縁（DVD販売店強盗傷害事件）②不惑（夏目の同窓会）③被疑者死亡（ギャンブルに狂った男が殺人を犯した理由）④終の住処（高齢女性による傷害事件）⑤刑事の約束（夏目視点の話）面白かった。

リカに12発の銃弾を打ち込んだ元刑事・青木孝子が主人公。現在は興信所に勤め、リカの復習に怯える日々。そんな中、リカの目撃情報が届き、京都へ。リカの逃亡生活の足取りを掴み、東京に戻り再び対峙する。そんなばかなと思いながら、いやリカならやれる…と思う場面が何度も。どんどんリカが人を超えたナニカになっていく。

古道具店を営む兄弟・太郎と散多の話。タイルと両親にまつわる謎、廃屋や廃ビルで目撃される夏服の少女の情報が、何かに引き寄せられるようにどんどん集まってきて、兄弟は真実に辿り着く。購入本だったが、図書館本でよかったなぁ。なかなか読み進まなかった。

短編集。コロナ禍の話もちょいちょい。どの話も何かに届きそうで届かない感じがして、面白かった。①真夜中のアボカド（婚活アプリ、双子の話）②銀紙色のアンタレス（男子高生が夏休みに祖母の家に行く話）③真珠星のスピカ（死んだ母親の幽霊が見える女子中学生の話）④湿りの海（離婚した男性の話）⑤星の随に（両親が離婚した男の子の話）

鳥越恭一郎シリーズ第2弾。連続放火殺人事件の話。前巻より面白かった。

鳥越恭一郎シリーズ第1弾。老人ホームで起きた大量殺傷事件。老人に対するヘイトクライムと思われたが、32年前の小学生2人による老人連れ去り事件との関わりが判明。鴉と意思疎通できる能力？を持つ恭一郎が事件の真相に迫る。恭一郎の関係者が関わりすぎてて安易な感じがしたが、まあまあかな。

夏目信人シリーズ2作目。長編。鏡だらけの部屋で見つかった首吊り死体。自殺で処理されたが、検事の志藤は違和感を抱き、再捜査を命じる。一方、ある容疑で浪人生の行方を追っていた夏目。2つの事件が無関係でないことに気づく。鏡だらけの部屋で何が行われていたのか、邪推しながら読んだ。夏目の一人称視点ではない書き方が好きだけど、夏目の心情をもっと知りたい。

タワマンに住む、資産家・サラリーマン・地権者の話。中学受験を控える息子たちの話が主軸で、地権者ならではののんびり感、サラリーマン家庭のカツカツ感、資産家のキラキラ感が伝わってくる。お互いに貶めたりギスギスしたりする内容ではなくて、スッキリした読後感。面白かった。

広告代理店でバリバリ働く43歳の涼子と、郊外で美容師として働く40歳の孝之。なんでこのふたり結婚したの？って思うくらいチグハグな夫婦の話。結婚14年くらい？だったかな。夫より稼いで、子どももいない。夫への違和感ばかりが増えていくだけなら、とっとと離婚しとけばよかったのに、なかなか行動しない涼子にモヤモヤ。早く離婚すればいいよと言うのは簡単だが、これを読んでいると、夫婦というのはそう簡単な話ではないんだろうなとも思う。

ミステリ短編集。話は凝ってるんだけど、短編だから1話があっさりしていて、物足りなさを感じた。

『透明な夜の香り』の続編。調香師・朔は、飲食店で働く朝倉満を雇う。朔のもとに訪れる依頼人の話、満の過去、どの話も前作同様繊細でとても良かった。前作の一香も登場し、やっと一香の姿かたちがわかった。もっとこの世界観を味わいたいと思う一方、この2作で完成されてもいいと思う満足度だった。