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2025年2月の読書メーターまとめ

hitotak
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2025年2月に読んだ本
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2025年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

hitotak
『砂の器』『八甲田山』など多くの傑作映画を手掛けた橋本忍へのインタビュー取材を基に、その足跡と数々の秘話が書かれる。橋本の話の裏取りをすると、思い違いか誇張なのか、事実とは微妙に異なる場合があったり、ギャンブル好きな橋本が映画興行を賭け事と捉え、その「腕力」でヒットを狙う様は、脚本家としての才能に加え、人間性と勝負勘があり生まれた名作群である事がわかる。噂の『幻の湖』を観た際、そのあまりの内容に驚いたが、失敗が予想されながら誰も止められず制作された過程、橋本の衰えも隠さずに書かれ、読んでいて寂しくなった。
が「ナイス!」と言っています。

2025年2月の感想・レビュー一覧
6

hitotak
『砂の器』『八甲田山』など多くの傑作映画を手掛けた橋本忍へのインタビュー取材を基に、その足跡と数々の秘話が書かれる。橋本の話の裏取りをすると、思い違いか誇張なのか、事実とは微妙に異なる場合があったり、ギャンブル好きな橋本が映画興行を賭け事と捉え、その「腕力」でヒットを狙う様は、脚本家としての才能に加え、人間性と勝負勘があり生まれた名作群である事がわかる。噂の『幻の湖』を観た際、そのあまりの内容に驚いたが、失敗が予想されながら誰も止められず制作された過程、橋本の衰えも隠さずに書かれ、読んでいて寂しくなった。
が「ナイス!」と言っています。
hitotak
2008年に101歳で亡くなった、児童文学者である著者のエッセイ集。浦和で育った幼い頃の思い出や、飼っていた犬猫の話などテーマは様々だが、終戦直後に宮城県の農村で牧場を営み、農業に勤しんだ日々について書かれたいくつもの文章が印象に残った。農家の人たちの厳しい労働とわずかな収入に比べ、体を使わずに理屈ばかりを言って暮らす東京人たちとの格差についてや、ひたむきに働くバスの車掌さんの感じのよさ、農家のお嫁さんの重労働についてなど、世の片隅で真面目にこつこつ働いて生きる姿が、やさしい言葉で真摯に綴られている。
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hitotak
イギリス在住の著者のエッセイ。ちょうどコロナ禍の時期に書かれており、公園にすらいられない日本よりも厳しいロックダウン、連合い(「れ」を書かないのは理由がある)の闘病、日本の実母の介護などハードな日常が続く。その中でイギリスの友人・隣人がごく自然に行うボランティアや寄付などに触れた箇所は、自助が大前提の日本との違いを考えさせられる。こうやって3~4年前の文章を読んで、当時のコロナ禍の頃のきゅうくつさ、行動制限などをほとんど忘れている自分にも驚いた。身に着いたものはマスクや手指消毒くらいかな?
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hitotak
大正時代から現代までの、服や靴、帽子など身にまとう様々なものやそれにまつわる思い出などについて書かれたエッセイ等のアンソロジー。昭和時代の作品が多く、新派の名女形である花柳章太郎や宇野千代など、きもの巧者である書き手たちの文章には柄や織り、着付け方、日本髪や帯の結び方などが細かく書きこまれている。発表当時の読者には当然伝わっただろうが、現代の読者である自分には知識が足りず、上手くイメージできないのが残念。わからない部分もありながらも、きものへの深い知識と品の良さが感じられ、憧憬の念が浮かんだ。
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hitotak
建築家の藤森氏と日本画家の山口氏が日本各地の名建築を見学し、対談を行う。旧岩崎邸、松本城のようなメジャーどころからそれほど有名ではない建築まで様々。素人では気づかないような意外な見どころを指摘する藤森氏のユーモアたっぷりの解説が面白い。法隆寺のエンタシスは世界にここしかなく、ギリシャからの影響は証明できないとか竪穴式住居と日本の古民家の共通点など、建築素人の私でも非常に楽しめた。一見雑な山口氏の挿絵もデッサンはしっかりしていて、天然な編集さんや各建築の個性豊かな案内人たちをイジる様などに笑ってしまった。
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hitotak
娘が語る、父・阿川弘之との思い出。幼い頃から、どこに埋まっているか分からない父の癇癪の地雷にうっかり触れては暴言を浴びせられていた著者が語るエピソードの不条理さと、ユーモアがにじむ筆致に読者は思わず笑ってしまうが、本当にひどい話ばかりが続く。旅先のハワイの街中で些細な出来事を罵倒され続け、周囲の人たちが驚いて振り返っていた事などトラウマものだろう。書き手が変わればいくらでも深刻な話になるし、現代ならDVと断じられるだろうが、著者はそんな父を許していたのだろう。よくぞその境地に達したものだと感心した。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/01/27(2968日経過)
記録初日
2017/01/20(2975日経過)
読んだ本
859冊(1日平均0.29冊)
読んだページ
224934ページ(1日平均75ページ)
感想・レビュー
859件(投稿率100.0%)
本棚
0棚
性別
現住所
宮城県
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