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2024年2月の読書メーターまとめ

@nk
読んだ本
7
読んだページ
1574ページ
感想・レビュー
7
ナイス
620ナイス

2024年2月に読んだ本
7

2024年2月のお気に入り登録
6

  • もりそば
  • 鳴海
  • hon
  • 水の都
  • Chiyo K.
  • こなな

2024年2月のお気に入られ登録
2

  • もりそば
  • こなな

2024年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

@nk
とある風景を目にした星野道夫は、写真家でありながらシャッターを切らず、これは心のフィルムにだけ残せばいいのだと悟る。その氷上の風景と彼の佇む姿を私たちが思い浮かべられるのは、カメラだけでなくペンをも携えた星野道夫の、圧倒的な感性と筆力によるものだろう。彼はまた、ひとつの景色を見て感じることに誰ひとり同じものはなく、誰かと同じ感覚で景色を見ることはできないという当然も、私たちへ伝えてくれる。/消えようとしている景色や物語を求め、人や動物に出逢う。立ち入れない領域を知り、立ち入れないと思っていた領域を越える。
@nk
2024/02/06 17:14

ときに彼は神のごとき視点から、未踏の地と呼ばれる原野に先人を感じる。そしてついには生命の不可思議と一生の短さに想いを馳せ、「目に見えるあらゆるものは、地球という自然が再生しているつかの間の表現物にすぎないのではないか」との境地に至る。/もう彼の著作は増えないけれど、本書のように編み直されたとき、断片的ではあるものの、より物語性を纏った星野道夫を感じることができる。平凡社のこのSTANDARD BOOKS シリーズは、やはり素晴らしい。時機をみて、未読の彼の著作を少しずつ手に取ってゆこう。

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2024年2月にナイスが最も多かったつぶやき

@nk

先月も4冊。どれも素敵だったけれど、やはり先月は夏葉社の島田さんか。ここ最近はエッセイを読むことが増え、小説を敢えて棚から手に取るようになってきている。それと末っ子長男を出先で昼寝させながらの読書も、最近わりと多い…。2024年1月の読書メーター 読んだ本の数:4冊 読んだページ数:919ページ ナイス数:377ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/743009/summary/monthly/2024/1

先月も4冊。どれも素敵だったけれど、やはり先月は夏葉社の島田さんか。ここ最近はエッセイを読むことが増え、小説を敢えて棚から手に取るようになってきている。それと末っ子長男を出先で昼寝させながらの読書も、最近わりと多い…。2024年1月の読書メーター 読んだ本の数:4冊 読んだページ数:919ページ ナイス数:377ナイス  ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/743009/summary/monthly/2024/1
@nk
2024/02/04 23:16

先月は、本ではないけれど、第38回全国高等学校文芸コンクールの表彰式にて、記念講演として話されたスピーチ(現在Webにて公開中)に感銘を受けた。その登壇者とは、くどうれいん氏である。

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2024年2月の感想・レビュー一覧
7

@nk
星野道夫の生き方に感銘を受けアラスカへと発ち、写真家を志す。その後、3.11での気付きから起業に至り、今や国内最大のアウトドアプラットフォームとなった登山アプリ[YAMAP]の創業者が本書のインタビュアーである春山氏。著名な御三方との場を設けることができるだけでなく、これほど深い内容にまで踏み込めるのは、この若さで彼以外にそうそういないのではないだろうか。/生きものが数学の解答集にたとえられたり、SDGsを推進する人たち自身の世界観を変える必要性が説かれていたりと、落ち止まない鱗を目元に感じつつ、⇒
@nk
2024/02/29 01:16

多くの書籍や人物への言及には、読書の新しい扉が開くような感覚があり、読みたい本がとても増えた。/春山氏の文章もまた素晴らしく、読みながらそれこそ昨年の島暮らしを思い返さずにはいられなかった。自分がどう感じるかを大切にしながら、自然観を問い続けて生きてゆきたいと思う。そして山へ行こう。もう、行くしかないような気がする。

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@nk
4つの短篇にはどれも、とある過去を抱えた人たちがいて、時を経て噛み合わない会話が繰り広げられていた。読みながら、ロシアのウクライナ侵攻について家の人と話すという宿題が小学校から長女に出されたときのことを思い出していた。私が長女に伝えたことの1つは、本書の解説で東畑氏が引いているフロイトの言葉をイメージしたものであり、つまり憎悪の奥には愛や正義があり、復讐の根源には希望があるということ。会話が噛み合わず相手に噛みつき、そして噛み千切るに至るのは、きっと噛み合わせられるはずだという想いがあるから。⇒
@nk
2024/02/25 14:52

それを小説のなかで鮮烈に表現する辻村深月が、美しさを瞬く間に飛び越え、ただただ恐ろしい。特に「パッとしない子」から滅多打ちにされ、「ママ・はは」に慄き、最終篇では放心しながらも、我が身に思い当たることはなかったかと読み手に考えさせるという流れが圧巻だった。どんな出来事も、とても個人的な1つのズレから生まれることを改めて思い知らされた。

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@nk
1994年2月に西麻布で語られたこと。2004年11月号の雑誌 [Coyote] に載せられた思索の軌跡。池澤夏樹の寄稿。星野道夫に関するこの3部構成により、急逝から10年となった彼を描いたのが本書(2006年8月刊行)である。かつて親交があり、彼の担当編集者でもあった著者は、今も心に生き続ける星野道夫に改めて輪郭を与えようとしたのだろうか。けれど読み終えて感じるのは、池澤氏も触れているように、一見相反するような彼の細部の深さと全容の広さを思い知る、まさにフラクタルな表現世界への着地であり、⇒
@nk
2024/02/21 16:40

星野道夫の原点を見たような感覚を持った。/彼が大学1年の夏に信州の農家で見た新聞の絵地図。記録映画のカメラマンであるレニーの撮った富良野の映像。挿話のように語られたこれらを、いつかみてみたい。市川税務署での話、原野で生まれ暮らす少年が音楽を持とうとする話も面白く、興味深い。そしてこれからきっと植村直己を読むのだろう、という予感。/私が初めて彼の文章を読んだのは2年程前の『旅をする木』で、その後いくつかの写真集を手に取り、平凡社の編んだエッセイ集を読んだのが今月。

@nk
2024/02/21 16:48

そのSTANDARD BOOKS (平凡社)の巻末に紹介されていたのが本書。おそらく本書のインタビューは、他の星野道夫のエッセイにもある内容が多いのだろうけれど、彼の文章は初読既読に関わらず、読むたびに新しい感覚を生じさせてくれる。実際本書でも既読内容に再び強い(初読以上の)衝撃を受けた。未読の彼のエッセイを手に取ることもそうだが、彼のまわりにいた人たちの本も、これから少しずつ読んでゆきたいと思う。

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@nk
ANA機内誌の連載をまとめたシリーズ文庫版。07年4月〜08年9月が初出である1作目を読了。連載の当初は小説だったのかと驚きつつ、4,5作目は昨年の島暮らし中に、3作目は昨年5月の帰阪直後に読んでいるためか、より旅情の濃いエッセイのほうに面白みを強く感じた。特に「台北」で描かれている情景がとても芳醇で、この台湾での空気が数年後に書かれた『路』に繋がってるんだろう。小説のなかでは「踊る大紐育」が良かった。というか、たぶんこの物語は空の上で読んだような気がしてならない。同じく小説「東京画」から1文引用⇒
@nk
2024/02/18 13:27

[裏切らないのが親友ではなく、実は裏切り合える相手のことを親友と呼ぶのかもしれない (p.93)/吉田修一、やっぱり大好きである。惜しまれつつも連載は21年3月で終了していて、昨年10月に完結版が出ているらしい。ひとまず積読中の2作目を読み始めたい。

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@nk
約4年半ぶりの再読。9つの短篇は結局どれも心地よい。ひやりとする場面も あるのだけれど、現実の域は越えない。きっと私たちの日常でもよくあるからだろう。日常ってのは喜怒哀楽とともにあるもんだよなぁと、登場人物たちの右往左往を無意識に自分事へ置き換えて読んでいた。どの篇もラストで読み手に、あたたかいくて小さな、けれど力強くて新しい光の射す情景を見せてくれる。この読後感が、山本幸久という小説家の世界だと思う。著者と交流が深いらしい作家の書いた解説で、最後でふれられていたのは「ジャージの2人」で実現されたんだね、
@nk
2024/02/09 14:06

と早合点してしまったのは私だけではないのでは…。(「ジャージの2人」の著者は長嶋有だった。。)

が「ナイス!」と言っています。
@nk
小6の長女がこの冬、読書感想画を描いた本を拝借し読了。冷めた目で日々をやり過ごしていた小6男子が主人公。ハードル走に選出され、無我夢中で駆け抜けるまでの物語だった。足が不自由だったり、配慮なきアダナを付けられたり、悪巧みに巻き込まれたりする同級生たち。そして家では長期入院していた弟が帰ってくる。おそらく“ハードル” というものに、著者の思いが込められているんだろう。思春期の心に隠れていた素直さが、周囲の変化と相まって立ち昇る。幻想的なクライマックスが描かれていた。(長女の感想画も、まさにそのハードル)
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@nk
とある風景を目にした星野道夫は、写真家でありながらシャッターを切らず、これは心のフィルムにだけ残せばいいのだと悟る。その氷上の風景と彼の佇む姿を私たちが思い浮かべられるのは、カメラだけでなくペンをも携えた星野道夫の、圧倒的な感性と筆力によるものだろう。彼はまた、ひとつの景色を見て感じることに誰ひとり同じものはなく、誰かと同じ感覚で景色を見ることはできないという当然も、私たちへ伝えてくれる。/消えようとしている景色や物語を求め、人や動物に出逢う。立ち入れない領域を知り、立ち入れないと思っていた領域を越える。
@nk
2024/02/06 17:14

ときに彼は神のごとき視点から、未踏の地と呼ばれる原野に先人を感じる。そしてついには生命の不可思議と一生の短さに想いを馳せ、「目に見えるあらゆるものは、地球という自然が再生しているつかの間の表現物にすぎないのではないか」との境地に至る。/もう彼の著作は増えないけれど、本書のように編み直されたとき、断片的ではあるものの、より物語性を纏った星野道夫を感じることができる。平凡社のこのSTANDARD BOOKS シリーズは、やはり素晴らしい。時機をみて、未読の彼の著作を少しずつ手に取ってゆこう。

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/02/05(2705日経過)
記録初日
2016/10/01(2832日経過)
読んだ本
387冊(1日平均0.14冊)
読んだページ
107297ページ(1日平均37ページ)
感想・レビュー
378件(投稿率97.7%)
本棚
11棚
性別
年齢
43歳
職業
専門職
現住所
大阪府
外部サイト
自己紹介

記録のために読書メーターを始めて約7年。
たくさんの本と出会うことができました。
そんな出会いのひとつ、宮下奈都 著「神さまたちの遊ぶ庭」を読み、
山村留学に憧れたのが2019/1月。
そして2022/4月から1年、鹿児島の離島で暮らしました。
(2023/4月に大阪へもどる)

時間があればとりあえず本屋へ向かいます。
本に呼ばれるというのは、本の声を聞き取れること。
いつも本はそっと話しかけてくれている。
最近そう思うようになりしました。

登録やコメント等は、どうぞご自由に

2023Ranking
https://bookmeter.com/users/743009/bookcases/11979748
2022Ranking
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2021Ranking
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2020Ranking
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2019Ranking
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〜2018Ranking
https://bookmeter.com/users/743009/bookcases/11368401

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※2024/1/2更新

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