先月も4冊。どれも素敵だったけれど、やはり先月は夏葉社の島田さんか。ここ最近はエッセイを読むことが増え、小説を敢えて棚から手に取るようになってきている。それと末っ子長男を出先で昼寝させながらの読書も、最近わりと多い…。2024年1月の読書メーター 読んだ本の数:4冊 読んだページ数:919ページ ナイス数:377ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/743009/summary/monthly/2024/1
先月は、本ではないけれど、第38回全国高等学校文芸コンクールの表彰式にて、記念講演として話されたスピーチ(現在Webにて公開中)に感銘を受けた。その登壇者とは、くどうれいん氏である。
多くの書籍や人物への言及には、読書の新しい扉が開くような感覚があり、読みたい本がとても増えた。/春山氏の文章もまた素晴らしく、読みながらそれこそ昨年の島暮らしを思い返さずにはいられなかった。自分がどう感じるかを大切にしながら、自然観を問い続けて生きてゆきたいと思う。そして山へ行こう。もう、行くしかないような気がする。
それを小説のなかで鮮烈に表現する辻村深月が、美しさを瞬く間に飛び越え、ただただ恐ろしい。特に「パッとしない子」から滅多打ちにされ、「ママ・はは」に慄き、最終篇では放心しながらも、我が身に思い当たることはなかったかと読み手に考えさせるという流れが圧巻だった。どんな出来事も、とても個人的な1つのズレから生まれることを改めて思い知らされた。
星野道夫の原点を見たような感覚を持った。/彼が大学1年の夏に信州の農家で見た新聞の絵地図。記録映画のカメラマンであるレニーの撮った富良野の映像。挿話のように語られたこれらを、いつかみてみたい。市川税務署での話、原野で生まれ暮らす少年が音楽を持とうとする話も面白く、興味深い。そしてこれからきっと植村直己を読むのだろう、という予感。/私が初めて彼の文章を読んだのは2年程前の『旅をする木』で、その後いくつかの写真集を手に取り、平凡社の編んだエッセイ集を読んだのが今月。
そのSTANDARD BOOKS (平凡社)の巻末に紹介されていたのが本書。おそらく本書のインタビューは、他の星野道夫のエッセイにもある内容が多いのだろうけれど、彼の文章は初読既読に関わらず、読むたびに新しい感覚を生じさせてくれる。実際本書でも既読内容に再び強い(初読以上の)衝撃を受けた。未読の彼のエッセイを手に取ることもそうだが、彼のまわりにいた人たちの本も、これから少しずつ読んでゆきたいと思う。
[裏切らないのが親友ではなく、実は裏切り合える相手のことを親友と呼ぶのかもしれない (p.93)/吉田修一、やっぱり大好きである。惜しまれつつも連載は21年3月で終了していて、昨年10月に完結版が出ているらしい。ひとまず積読中の2作目を読み始めたい。
ときに彼は神のごとき視点から、未踏の地と呼ばれる原野に先人を感じる。そしてついには生命の不可思議と一生の短さに想いを馳せ、「目に見えるあらゆるものは、地球という自然が再生しているつかの間の表現物にすぎないのではないか」との境地に至る。/もう彼の著作は増えないけれど、本書のように編み直されたとき、断片的ではあるものの、より物語性を纏った星野道夫を感じることができる。平凡社のこのSTANDARD BOOKS シリーズは、やはり素晴らしい。時機をみて、未読の彼の著作を少しずつ手に取ってゆこう。
記録のために読書メーターを始めて約7年。
たくさんの本と出会うことができました。
そんな出会いのひとつ、宮下奈都 著「神さまたちの遊ぶ庭」を読み、
山村留学に憧れたのが2019/1月。
そして2022/4月から1年、鹿児島の離島で暮らしました。
(2023/4月に大阪へもどる)
時間があればとりあえず本屋へ向かいます。
本に呼ばれるというのは、本の声を聞き取れること。
いつも本はそっと話しかけてくれている。
最近そう思うようになりしました。
登録やコメント等は、どうぞご自由に
2023Ranking
https://bookmeter.com/users/743009/bookcases/11979748
2022Ranking
https://bookmeter.com/users/743009/bookcases/11886358
2021Ranking
https://bookmeter.com/users/743009/bookcases/11777790
2020Ranking
https://bookmeter.com/users/743009/bookcases/11644941
2019Ranking
https://bookmeter.com/users/743009/bookcases/11505313
〜2018Ranking
https://bookmeter.com/users/743009/bookcases/11368401
------
※2024/1/2更新
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます
ときに彼は神のごとき視点から、未踏の地と呼ばれる原野に先人を感じる。そしてついには生命の不可思議と一生の短さに想いを馳せ、「目に見えるあらゆるものは、地球という自然が再生しているつかの間の表現物にすぎないのではないか」との境地に至る。/もう彼の著作は増えないけれど、本書のように編み直されたとき、断片的ではあるものの、より物語性を纏った星野道夫を感じることができる。平凡社のこのSTANDARD BOOKS シリーズは、やはり素晴らしい。時機をみて、未読の彼の著作を少しずつ手に取ってゆこう。