商業での打ち切りから10年越しの完結巻。こういうの、作者への好感と信頼度が上がるよな。とりわけ、小説投稿サイトでの、流行りのフレーズをタイトルに含み流行りのシチュエーションで始まる話を投稿し、数日からせいぜい数週以内にポイントが置きたいほど伸びなかったら即座に放置して次、という昨今のあれやこれやを眺めてるとね。
挿絵、実に美しい。が、"艶やかな黒色の爪に飾られた指先"や"大鎌にまたがったまま……左手にはカンテラを掲げている"と明記してあるところにその絵でOKなん?
白銀樹が伐採され長い目で見ると闇エルフという種族の滅亡が確定してるの、なんとかならんかな。シルヴァン川を渡れなかったりベレリアント戦争で斃れたりした同胞の身につけてた白銀樹の護符がヴァルダーベルクのどこかに集めて埋められてて、何年か何十年か後にふと通りかかった誰かが、なにかが芽生えてるのに気付く、とか。エルフの生態そのものがファンタジーなんだし、そのくらいの不思議現象は起きてくれんもんかしら。
ディネルースとラインダースの回想でしか描かれてないしそこでは良い話にまとめられてるけど、大鷲のみでなく巨狼・ドワーフ・コボルトたち他種族排斥の尖兵として闇エルフたちが使われてたんなら、オルクセンで彼女たちを迎えた時の心情は複雑だったろうな。事実上不老不死な長命種にとっては、先祖の因縁とかでなく直接の当事者なわけで。
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