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2023年8月の読書メーターまとめ

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感想・レビュー
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1119ナイス

2023年8月に読んだ本
33

2023年8月のお気に入り登録
2

  • 壱萬参仟縁
  • 香菜子(かなこ・Kanako)

2023年8月のお気に入られ登録
2

  • 壱萬参仟縁
  • 香菜子(かなこ・Kanako)

2023年8月にナイスが最も多かった感想・レビュー

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親族の自殺幇助で遠島される者を、役人が同舟し護送する。罪人の語る言葉に、幸不幸は境遇では決まらないと悟る役人。高瀬川を下っていくので、木屋町辺りの風景だろうか。その情景と心の交錯が絡み合い、余韻が残る。
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2023年8月にナイスが最も多かったつぶやき

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2023年7月の読書メーター 読んだ本の数:75冊 読んだページ数:17392ページ ナイス数:1539ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/789562/summary/monthly/2023/7

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2023年8月の感想・レビュー一覧
33

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「新漫画党」として青春を共にした藤子不二雄について語る。発刊時は、FとAがコンビ解消した直後。その理由について、著者は、今までも二人は、仕事上「建て前95%、本音5%」だったと指摘。生活環境があまりにも異なり、安孫子は社交家でアウトドア派、藤本は寡黙でインドア派、「まんが道」は100%建前と証言する。と言いつつ、働き盛りに自分の作品だけでは食えなくなり、二人のアシスタントになったことを告白。いい思い出だけではない。様々な感情を併せ持ってこそ親友。
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ユダの訴えは、すべて情緒。イエスに心底惚れ込んでいる。だが、相応の愛の見返りを感じられなかったことが憎悪、いや憎悪ではない、愛憎相半ばする支離滅裂に繋がった。イエス亡き後、ユダは悔悟したか狂乱したか。
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「過ぎ去りし一瞬」の一篇。患者の手術跡から天才的技術を見抜き、その医師に会いたいとエルサルバトルまで赴くJK。その正体は、片田舎の神父。彼は、瀕死の赤子を、神に命じられるままメスをとったという。使命感が大事を成し遂げることはあり得る。
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「20年目の暗示」の章。思い込みは、解くことができる。自分自身が本来備えている力を引き出すことができれば。自分ってこの程度と思えばそれまで。
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わたなべまさこ「聖ロザリンド」の一篇。1973年にして、著者はサイコパスの存在を知っていたのだろうか。それとも創作か。創作ならば天才。
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ナインティナインの放送作家に対する信頼は厚い。特に岡村は人見知りなのに強がりなところがあり、オールナイトニッポンを任された時は、内心穏やかではなかったはず。そこに放送作家の小西マサテル氏がトークを褒めたり、飯に誘ったりし、岡村の心を開いた。現在も長寿番組として続くのは、それ所以であることは間違いない。
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「ゴッホより普通にラッセンが好き」とのフレーズがある。「美学的判断というのは、判断の規定根拠が主観的なものでしかあり得ない」とのカントの哲学と通奏低音する。一方、主観的と言いつつ、普遍妥当性が伴うというのは矛盾するとのカントへの非難があるが、それは当たらない。本書を読む限り、カントは共感を求めているだけである。おいしいラーメン屋があれば、友達に教えてあげたいと思うのが自然ではないか。
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姫三娘の運命を渡り歩く姿が健気でいとおしい。戦乱の幕開けにおいて、各登場人物がすべて主要な役割を果たすところが、作者の天才たる所以。未完であることがなんとも惜しい。週刊漫画サンデーに連載中だったが、「同誌の内容の性格」が変わったことによる打ち切りと作者は言う。確かに漫サンのムードには合わない。
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清滅亡寸前の、国内のあがき、列強各国の醜い利権争いを描く。やや思慮の欠けた山東省の田舎娘が、革命の渦に巻き込まれていく。だが、翻弄はされていない。地に足が付いているから。一番逞しいのは、そんな庶民かもしれない。
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誰も因果応報の法則から逃れられない。皆、応分に裁かれる。罪のない奇子を除いて。
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戦後の農地解放で、多くの土地を失いながらも、旧弊とプライドに捉われ続ける家長と長男。次男はアウトローに、長女は左翼分子になりながらも、家から離れることにより、返って正常を保つところが皮肉。そして一番の犠牲者奇子。家の都合により、22年間も土蔵に閉じ込められることに。実際この頃、私宅監置という名の座敷牢がまだ存在したので、奇異ではない。残酷だが、情報や刺激をシャットダウンされた人間がどのように育つかという医学的興味も著者にあったのでは。
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ミミが夢を見たのは、兄ルルの最期を観念するため。また、ルルの傍に行く覚悟を決めるため。悲しい結末に見えるが、本人が望んだことであり、それが叶ったことは確か。
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コメディ№1前田五郎へのインタビュー。師浅草四郎への思い、新喜劇では芽が出ないと、同じ座員の坂田利夫に声をかけ、コンビを組んだ経過等、興味深い話が尽きない。坂田とは後に険悪な仲となるが、アホの坂田で相方だけが売れ出した頃、自分に対する坂田の配慮が全くなかったのが原因と語る。また、カウスボタンにも言及。「あいつらネタ何十年と変わらない」「(面白くないので)お客さんが全部トイレへ行ったり、椅子を立ってスーっと姿消す」と手厳しい。例の"冤罪事件"は、その"正論"が原因ではと勘繰りたくなる。
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無理のある展開も、少女向け漫画だから許容範囲。大人も一気に読んでしまうほどの、飽きさせないストーリー。後に生まれる傑作群を彷彿とさせる。
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牧村先生が開いてくれたクリスマスパーティーに並ぶ、キントン、そしてチョコレートの塗ってあるカステラ。昭和34年という時代からも窺えるが、満州から引き揚げてきた著者が考えうる最大の御馳走なのだろう。
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教師が小学生のユカのために教科書を本屋で購入するシーンがある。教科書が無償化になる以前のお話。wikiをみると、1959年の作品。続き物のためだろう。要所要所でストーリーの「引き」がある。作者もまだ新人の頃。連載中止は死活問題であったと想像する。
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「浦島太郎」の章。当時15歳。炭鉱事故で植物人間となり55年間眠り続ける患者。発育と老化現象が止まり、15歳の肉体を保つ。だが、脳手術が成功し、意識を取り戻した瞬間、一気に老化し死去。夢の破壊と同時に死の現実が待っているということか。哲学者がいうように、死に至る病は絶望。
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目を引く二題。1916年11月号「文芸倶楽部」の「土手組の寄席芸人」というエッセー。土手組とは、端席廻りの芸人を指す侮蔑の言葉。その彼らを実名で列挙。その中に「九十二歳の天盃老人林家正蔵」の名が。彼は、五代目正蔵であり百歳まで生きた。幕末、明治維新に売れ、名跡でもあるので、納まり返って隠居していてもいい歳だが、場末の高座を勤めていたことが分かる。首が垂れるのみ。もう一つは、佐賀家喜昇。下劣なネタを連発し、劇場を沸かす。数年前、NHKの新日本紀行だったか、YouTubeで彼の姿を目にしたのが、今思えば幸運。
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「海賊の腕」の章。運動神経抜群だった男子学生。だが、疾病により左手を切り落とし、義手に。称賛から一転、周りに憐みの視線を浴びせられ、馬鹿にする者も現れる中、唯一、心変わらず、思慕し、応援し、激励してくれる、目立たぬ女子クラスメイトがいた。おかげで彼は他の才能が開花する。気が早いが、彼はかけがえのないパートナーを見つけられたのでは。
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「笑い上戸」の章。楽観主義は、憎しみの命さえも変える。だから、楽観主義は慈悲とも言える。その「人を赦す」という精神を他者に向けた時、その人は命がけで守ってくれる。
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「曹操の智謀」と副題にあるが、劉備はそれを上回る。曹操の命により徐州の攻めてきた敵将二名を生捕りの上、歓待し、曹操の下へ送り返す。味方は当然、敵すらも、最後は徳ある者に付くのは自明。
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締切より半月も早く原稿が上がり、びっくりさせようとほくそ笑みながら、秋田書店記者壁さんに手渡す満賀。だが、反応は予想外。まず、下書きを見せろと言ったはずだと満賀を叱責。そして、漫画は漫画家一人ではなく、編集者、読者が三位一体でつくるものだと諭す。満賀の慢心を絶つ言葉。慈悲ともいえる。昭和三十年代には頻繁にみられた光景と想像。
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「身の代金」の章。誘拐犯と人質が時間を共有するうちにお互い親愛の情を抱くストックホルム症候群というものがあるらしいが、その典型。犯人は応報を受けるが、結末が心温まる。
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自分以外の女性に心を寄せているのではと、夫を訝しむ幼な妻。だが、嫉妬以上の苦しみが彼女を襲う。常軌を逸した情念を目の当たりにしてしまった人間が、我が身を守るために取る方法は、忘却。あるいは受け入れ。
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新漫画党の中で異彩を放つ森安なおや。世話を焼かせるが憎めないというのが彼への一般的な評だが、「威張っている」と党のリーダー寺田ヒロオの陰口をたたき、それをどこからか耳にした寺田を激怒させている。また、昭和30年、「漫画少年」の学童社が倒産。同誌一本に賭けてきた森安は困窮し、家賃滞納の上、夜逃げ。それを肩代わりした寺田は、彼を党から除名。その後、転職を繰り返し、実質断筆。何十年後かのトキワ荘同窓会にも、肩身が狭く欠席。アリとキリギリスを思い浮かべる。
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屋根裏には少年の魅力が詰まっている。先ず、大人に秘密の空間であること。それから、胎内のような安心感があること。中には、その世界を独占しようとする者がいる。やがて、その少年は、良き思い出と現実の見境が分からなくなり恍惚となる。大人も然り。そんな逃げ場所が必要な時もある。
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「ある教師と生徒」の章。教育方法は時代と共に推移する。それを誤った教師が、生徒のために命を投げ出そうとする。不器用だが、二人の繋がりは生涯切れない。
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「サーカス」の詩。「茶色い戦争」のさなか訪れたサーカスで観る空中ブランコ。屋外は真っ暗。ただ、ブランコが「ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」と揺れる。非現実感、後ろめたさ、夢うつつ。いろんなフレーズが思い浮かぶ。
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「上と下」の章。大動脈瘤破裂時に輸血してくれた建築作業員が建築事故で重体のところ、社運を決する商談を蹴って、輸血に馳せ参じる大企業社長。結果は倒産。作業員と一文無しになった社長が場末の居酒屋で、サバの煮つけをつつきながら安酒を飲み、肩を組みながらどこかへ去る場面は、人として最高に美しい。
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巻末に「特別編さらば友よ」の章。本書連載中に逝ったFの思い出を淡々と綴る。二人は、いがぐり坊主だった小学生の頃から半世紀人生を共にした盟友、戦友、同志。「"どこでもドア"を通って、四次元の世界へ遊びにいっているのだろう」とA。FはAの中で生きている。
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親族の自殺幇助で遠島される者を、役人が同舟し護送する。罪人の語る言葉に、幸不幸は境遇では決まらないと悟る役人。高瀬川を下っていくので、木屋町辺りの風景だろうか。その情景と心の交錯が絡み合い、余韻が残る。
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「身代わり」の章。見た目でブラック・ジャックを「悪魔」と決めつける少女。だが、彼は、全身にがんが広がった母の命を救う。子供は、ピュアゆえに残酷かつ清純。「おじちゃん、悪魔なのにどうしてママを助けてくれたの?」との少女の言葉が印象的。
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駅の改札口でひたすら何かを待つ女性。社交辞令にも辛さを感じてしまう繊細な彼女。戦時下、気儘であってはいけないプレッシャー。彼女が待っているのは、自分が自分らしく生きるための"大義名分"ではないだろうか。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/09/01(2620日経過)
記録初日
2017/09/01(2620日経過)
読んだ本
5040冊(1日平均1.92冊)
読んだページ
930652ページ(1日平均355ページ)
感想・レビュー
4250件(投稿率84.3%)
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