つやつやイチゴがちょこんとのった白くて甘くてふわふわなショートケーキのように優しくあたたかく、そしておいしい（笑）お話が五篇…もうすぐにでも、追いイチゴしながら、大きめなショートケーキにかぶりつきたい！

下巻…ついに父を陥れた犯人に辿りついた笙之介。序盤から不穏な空気が漂っていて息を詰めながら一気読み。結末はなんとも悲しくせつない…けれど、次の春、必ず桜は咲く。

「きたきた捕物帖」を読み、ずーっと気になってたこちら、やっぱり読むよね〜。汚名を着せられたまま亡くなった父の無念を晴らしたいという思いを秘めつつ、富勘長屋で写本の仕事をしながら暮らしている笙之介。長屋の人びととの日常、桜の精のような和香との出逢い、ゆっくりと流れる時間が、心優しく穏やかな笙之介の人柄と相まってなんとも心地よい。次巻、真実に辿りつけるのか、そして和香とは…

人・霊、天使・悪魔…なぜか、宇宙人も？死がテーマの短編集。まさに短編映画を観るように一話一話と進み、最後に…さすが、小野寺さん、みごとです。

きたきた捕物帖第二巻…今回のお話は、北さんにとって辛い出来事だったですね〜ですが、新しいお仲間も増え、心強いかぎりです。喜多さんの過去が少しずつ、解かれつつもまだ謎多き…次巻が楽しみ。登場人物がほかの作品でリンクしているので…またいろいろと読み返してもみたくなってきたな。

美大を卒業し、グラフィックデザイナーを目指していたはずが、なぜかブラック企業に勤めるはめになった紀久子。ひょんなことから花屋でバイトをすることに…店長の李多、バイト仲間の光代、芳賀。常連客の蘭くんや華道家の馬淵先生に孫の千尋と娘の百花、ひとみママに伊福部さん他多数…そして、なんと言っても森教授と、ラヴィアンローズ号！登場人物すべてが魅力的。紀久子の日常が少しずつ色づき、未来までもが明るく照らされていくさまが、丁寧に描かれていてとても素敵な物語でした。

つやつやイチゴがちょこんとのった白くて甘くてふわふわなショートケーキのように優しくあたたかく、そしておいしい（笑）お話が五篇…もうすぐにでも、追いイチゴしながら、大きめなショートケーキにかぶりつきたい！

今作も、桐ヶ谷京介により、六件の未解決事件が美術解剖学と復職の知識をいかし、鮮やかに解決されていくさまがとても気持ちがいい。まさか下着まで〜と思いつつ…今回の南雲警部の相棒の八木橋巡査部長も伊吹藍風（ドラマ・MIU404より）チャラそうだが、まじめでメモ魔で魅力的だし、そして小春さんもクセあり健在で、それぞれのやりとりが楽しい。しかし、人が人を殺めてしまう理由に…やはり辛いものが残りますね。