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2024年5月の読書メーターまとめ

鳩羽
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感想・レビュー
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2024年5月に読んだ本
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2024年5月のお気に入り登録
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2024年5月のお気に入られ登録
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2024年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

鳩羽
怪しげな自己啓発セミナーや商法を行うTという組織の、カルトな合宿から逃げ出してきた鮎実にインタビューをすることになったライター。鮎実の語る、想像を絶するセミナーでの体験、その後に起きた火事、そして山の中へ逃亡したこと…などの出来事は、予想もつかない展開でライターの度肝を抜く。この森の謎は明らかになるのか…。…怖くて気持ち悪いけど、続きをひたすら読まずにはいられない引きの強さは、この作家ならではといった感じ。ミステリなのかホラーなのかSFなのか、ジャンルはどうでもいいのではという感じ。
が「ナイス!」と言っています。

2024年5月の感想・レビュー一覧
21

鳩羽
運動が苦手で不器用、笑いすぎるとおもらしをする癖のあるウノくん。成長の過程で、おかしいなと思ったこと、たまたま障害の存在を知り、医療に繋がった経過などを漫画で分かりやすく書いた本。ウノくんの苦労が大変だなと思いつつ、明るくて社交的な性格がのびのびと描かれていて、ちょっと癒される。協調運動の障害は、運動音痴とか不器用だけでなく、食べるのが下手とか、見ることから動きに結びつけるのが苦手とか、まさにうちの子もそうだなと思いながら読んでいた。字を書くのも、100回練習しても無駄らしいので(笑)スッキリした。
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鳩羽
冬の塾帰りに、律希はしゃがみ込んでいた4歳のありすを七海と湊と交番に連れていく。迷子の子を保護したとして、感謝状までもらった律希達3人だったが、後日コンビニの外で一人で待たされているありすを見かけ、本当にただの迷子だったのかと疑い出す。ありすが気になって仕方ない3人は、ありすの家を探すが…。ありすを探して世話していくうちに、七海や湊の、いわゆる「普通」に幸せじゃない家庭の事情が明らかになっていき、社会にある家庭の問題が何層にも重ねて表現される。社会への信頼度が著しく低い現実が見えるようで、辛い話だった。
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鳩羽
病院の跡地で、安城市の一等地を中心市街地活性化のために利用すると言う至上命題のために、市長や議員などの話し合い、視察といったトップの話から、計画、実現に向けての人の参集、運用のための計画、職員の現在の運用実態など、ひとつの図書館の建設と運営に関して、多角的に書かれている。ひとつの計画、建設でもこれだけの多くの人が関わり仕事をしていることに、素直に圧倒されつつ、職員の歯に衣着せぬ物言いに笑ってしまった。いろんな利用の仕方があるし、多岐に渡る図書館サービスが現実的に一望できる良い本。
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鳩羽
石平少年の過去、不良だけど図書館好きな過去が明かされる読書感想文の書き方がメインエピソード。シリアスでドラマティックな話だが、お仕事ネタは少なめ。読書感想文は、図書館よりも書店の方が親和性が強くなってもいい気がするのに、図書館よりなイメージがあるのは、良書とか読書推進と関わりがあるからだろうか。図書館向上委員会のDVD見てみたい…。
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鳩羽
御史台に異動した直後、起こった殺人事件の調査に挑む茉莉花。他国の間者である可能性が浮上してきて、官吏でありながら人気作家の蓮舟を巻き込み、茉莉花は犯人を炙り出そうとする。今度は劇に挑戦することになり…。これまでの文官的、政治的に真っ当なやり方とは少し異なり、商人的にあの手この手で絡め取っていく茉莉花の悪女っぷりのレベルが上がっていくのが面白い。けれど恋は進展もなく、そのアンバランスさがほのぼのではあるが、やはり振り回される方になるとなかなかでした。蓮舟には、春雪くんのようにいいツッコミ要員となって欲しい。
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鳩羽
怪しげな自己啓発セミナーや商法を行うTという組織の、カルトな合宿から逃げ出してきた鮎実にインタビューをすることになったライター。鮎実の語る、想像を絶するセミナーでの体験、その後に起きた火事、そして山の中へ逃亡したこと…などの出来事は、予想もつかない展開でライターの度肝を抜く。この森の謎は明らかになるのか…。…怖くて気持ち悪いけど、続きをひたすら読まずにはいられない引きの強さは、この作家ならではといった感じ。ミステリなのかホラーなのかSFなのか、ジャンルはどうでもいいのではという感じ。
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鳩羽
能信は、同じ道長の子供なのに明子所生の高松系が不遇を囲っているのに内心鬱屈したものを感じていた。出家したり、うまく出世の道に乗れない兄達を見つめ続け、鷹司系でありながら皇子を産めなかった三条帝の妃姸子、その娘の媞子に味方するという賭けに出ることにする…。『この世をば』が好きで愛読していたけど、こちらは読んだ記憶がなかったので読んでみた。話として盛り上がりに欠けるのは、史実に添っているので仕方ない。一つの血縁だけで見ていては分からない、複雑な立場の違いを、後の世に見ることができる贅沢さがあった。
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鳩羽
四大名家の嫡男レオナルドは、正義感が強く、レーエンデ人や文化に親しんで育った。法皇帝になった父親は正妃でありレオナルドの母であるイザベラを差し置いて、ダンブローシオ家の娘を皇后に据える。その間に生まれたルクレツィアは、ずっと幽閉されて育つが…。母の違う兄と妹が出会い、天命に出会った時から二人の人生は大きく隔たり、またレーエンデの歴史も大きく動いていく。なんでヴァスコがそんなに狂ってしまったのかとか、ルクレツィアの行いが説明的すぎて身に迫らないとかはあるけれど、過去の人が出てきて盛り上がってきた感じが良い。
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鳩羽
第一次世界大戦に従軍していたイェルクは、瀕死状態のところを伯爵と名乗る魔物に救われ、少女リラの護衛となるよう依頼される。それ以来、変わらず兵士として戦線に留まる実態としてのイェルクと、虚体として魔物たちと暮らすイェルクの奇妙な二重視点の未来が続いていく。なんとかして戦争を終わらせられないか、イェルクは四苦八苦するが…。壮大なスケールで描かれる戦争と、戦争をせずにはいられない人間の業の話。虚体という存在が、戦争を一個人に概観させる手法は面白いけれど、ドラマとしては散漫な感じもあった。個々の挿話はよかった。
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鳩羽
高校生の満天は、父親が作り上げた有機農業の農場で働きながら暮らしている。子供の頃から仕事を手伝ってきたのを仕方ないと思ってきたが、東京の大学生瑞雪が来てから、いろいろ考えることが増え…。ある種の特別な環境、貧困ではないかもしれないが、現代において恵まれた子供の環境とは言えない(かもしれない)満天が、自分の育ちや進路を考えていく話。満天のなんでも仕事ができるところを頼もしく思い、それが不憫と背中合わせであることもあり、複雑な気持ちになる。どう考え、何を受け入れ、選択していくのか。軽快ながらも深く心に残る話。
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鳩羽
母はロッティを産んだ時に亡くなり、ロッティはおばに育てられた。貧しい暮らしの中、バレエを習っていたロッティに、バレエの寄宿学校の特待生となれるチャンスが巡ってくる。しかし、ロッティはたまたま出会った子犬に心を奪われてしまい…。恵まれない少女がひたすらバレエに打ち込み成功の道を掴むのではなく、その他のいろんな人生の彩に目を向け、すべてに向き合ってきたことが、豊かな人生を作り上げる感動的な話。話の繋ぎが不親切に感じられて、読みなれてない子が読むのは難しいかも。昔の児童小説という感じで、私は夢中になって読んだ。
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鳩羽
江戸時代に流刑地とされた鳥喰島に、フィールドワークにやってきた桐村研のメンバー。急遽才能を見込まれて参加することになった岩井戸は、身体の一部に決算があることを美しいとし、自ら体の一部を損傷している鷲族と鴉族が互いに監視し合う島に滞在することになる。しかし、ついて早々に他殺体が発見され…。体の欠損と美意識、もしくは人権、が、現実味がないまま読んでいってしまったので、紙上の設定を読んだと言う感じ。面白かったけど、驚くことはないというか。動機の価値の扱いが変わるところがロマンティックだった。
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鳩羽
児童精神科などを受診するとき、どういう準備をしていけばいいのか、初診では何を聞かれどんなことをするのか、検査から分かることは何かなど、仮に想定された症例の診察の過程を追いかけるかたちで書かれた本。診察にも時間がかかることや、正確な診断はともかく、初診時に暫定的な障害名が分かるときもあること、遅れている発達はいずれ追いつくというものではないことなど、細かいところになるほどと思った。薬の投薬やその後の経過など、病院が判断してくれることが中心。障害の説明も、診断のポイントも端的で分かりやすい。
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鳩羽
植物をよく知り、人々の病や怪我を治していた母親は、原因不明の病で死に森に埋められた。一人残された12歳のオーラは、植物に囲まれて孤独に暮らしていたが、あるとに変な病が植物とそして人間にも流行り出していることに気づく。原因は植物にあるとされ、焼き払うように命じられるが…。オーラと、自由なならず者のブルーコートの男の子、そして疎遠になった幼馴染の女の子の三人で、病気の原因と薬を求めて冒険の旅に出る話。行きて帰りし物語の型を押さえながらも、自分の力だけでなく最後は人々の意思に希望を繋げる前向きな話でもあった。
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鳩羽
明治の末、札幌に住む女学生の悠紀子は聡明な少女だったが、家庭的な姉を可愛がる母や同級生たちに誤解を受けることが多く、男性から向けられる好意も煩わしく感じていた。英語を教える教頭・土屋には敬意を持ち、彼の期待に応えたいと思っていたが…。当時の本を読む、文学をするということはイコール学問をするということなのだろうが、学があっても認められず、認められても女の子にしてはという留保がつくような評価が、悠紀子を一層どっちつかずに追い詰めていくようで読んでて痛々しかった。しかしやはり女の内面の方をうまく捉えている。
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鳩羽
障害とはなにか、その中でも知能、知的に障害があるとはどういうことか、そういう子にどういう介入の方法があるのかなど、成長の過程に緩やかに沿いながら、分かりやすく解説する本。平易な文章で、そういう意味でも読みやすい。個人の問題に帰結する医学モデルだけでなく、社会で包括していく社会モデルの視点が、障害があるからそれで終わりなのではなく、どのような生活ならできるのかという具体的な目標、まさしく生きていくための地図を与えてくれる。いろんな技術、支援を使い、できることを増やす。経験に裏打ちされた信頼に足る内容に思えた
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鳩羽
さんごいろの美しい雲のためにバイオリンを弾いたバイオリン弾きは、お礼に、悲しんでいる人に聞かせたならばその人の願いが叶う魔法をバイオリン弾きに授ける。バイオリン弾きは行く先々で、たくさんの人にバイオリンの音を届けるが…。(「さんごいろの雲」)どこの国とも、いつの時代とも言えそうな、静かな童話集。すっと入ってきて、すっとあっけなく終わる。大仰な報いだったり、派手なハッピーエンドはないけれど、あるがまま、その登場人物の定めのまま、すっと終わる。安房直子ほど、えぐみみたいなものはないような感じ。
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鳩羽
皇帝に道術の使用を疑われ、監視されていることから、鎮魂祭に紛れて入れ替わりを解消しようと思っていた玲琳と慧月。しかし、皇帝の命により、雛女達は貧民に粥を施す慈粥礼を行うことになる。急なことに準備におおわらわになる雛女たち。しかも慧月だけ、より劣悪な地域へ赴くことを命じられ…。皇太子にも他の雛女たちにもすっかり入れ替わりがばれ、愛憎半ばの同志のようになった関係が新しい。ピンチを乗り越えるのも、読んでいて楽しい。玲琳と慧月のすれ違いの友情に切なくなるが、様々な人間関係が出来上がっていくのが良かったねと思える。
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鳩羽
いたずら好きなこたろうが、授業中、タブレットでクラスメイトの変なところを写真に撮って遊んでいると、タブレットの画面のページがめくれ、見たことのないアプリが現れる。そのアプリは魔法のアプリで、アプリのせい「タブー」の言うとおり、魔法が使えるのだった。ゲージが溜まると願い事が叶うと言うが…。現代版の、魔法で失敗しちゃうお話だが、そこまで危機迫らずに元に戻るので、やさしい感じがする。いつの時代も、知識や情報は、使う人によってはタブーでもあり、そしてとても魅力的という、なかなか味わい深いお話だった。
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鳩羽
発達障害者への支援は学校や職場、家庭での問題解決が優先されがちだが、生活の質を上げることは自己肯定感を上げ、問題行動の減少にもつながる。そのための余暇活動支援について、余暇の意義や実践報告などを集めた本。体を動かす実践例もあるが、アナログゲームやTRPG、趣味トークのような、コミュニケーションが必要なものが、自発的にやりたいという趣味になっていくのが興味深い。参加者がルールを自発的に守らなければならないアナログゲームの成功体験が、実社会においての自信につながるというのは、まさに遊びの本質をついていると思う
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鳩羽
青い目を邪視と恐れられ、孤独な少女時代を過ごしてきたタハーミラィにとって、優しくしてくれる従兄弟のゼールスだけが心の支えだった。いつかゼールスの花嫁になることを疑ってもいなかったタハーミラィだが、ある日マッサゲタイの国王の妃の一人として納められることになり…。マッサゲタイ国王の妃となり、メディアからの独立を求めるファールスの国王と出会い、と前半は恋愛小説のような大河浪漫が描かれる。その後の人生の重みも加わり、読み応え満点の歴史小説だった。こういうよく知らない時代の歴史小説をもっと読んでみたい。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2008/10/29(5711日経過)
記録初日
2008/10/27(5713日経過)
読んだ本
4167冊(1日平均0.73冊)
読んだページ
1117689ページ(1日平均195ページ)
感想・レビュー
3881件(投稿率93.1%)
本棚
5棚
性別
血液型
B型
外部サイト
URL/ブログ
http://blog.livedoor.jp/yasi_omou/
自己紹介

欲のまま、割となんでも読みます。
長めの感想はblogにて。
アイコンは友人に書いてもらったものです。

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