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2024年11月の読書メーターまとめ

鳩羽
読んだ本
19
読んだページ
4871ページ
感想・レビュー
19
ナイス
170ナイス

2024年11月に読んだ本
19

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

鳩羽
勇者が魔王を倒すまで、何度も世界の編纂を行う預言者。何度目かの繰り返しで、早くに勇者を亡くしてしまった預言者は、金に汚い冒険者レナードの存在を知る。時間つぶしにレナードを見守ることにした預言者は、レナードと仲間たちの行動に疑問を感じるようになる。…勇者と呼ぶに相応しい人物に命を救われたものの、その後燻るように生きてきたレナードらパーティーメンバーのエピソード、最後の戦いが、誠実に描かれていて好感が持てる。一巻あっての二巻だが、二巻の方が面白く感じた。些細な歴史の違いが、未来を大きく変えるのに素直に感動した
が「ナイス!」と言っています。

2024年11月の感想・レビュー一覧
19

鳩羽
勇者が魔王を倒すまで、何度も世界の編纂を行う預言者。何度目かの繰り返しで、早くに勇者を亡くしてしまった預言者は、金に汚い冒険者レナードの存在を知る。時間つぶしにレナードを見守ることにした預言者は、レナードと仲間たちの行動に疑問を感じるようになる。…勇者と呼ぶに相応しい人物に命を救われたものの、その後燻るように生きてきたレナードらパーティーメンバーのエピソード、最後の戦いが、誠実に描かれていて好感が持てる。一巻あっての二巻だが、二巻の方が面白く感じた。些細な歴史の違いが、未来を大きく変えるのに素直に感動した
が「ナイス!」と言っています。
鳩羽
旅の一座で痛めつけられていたところを助けられた孤児のシンは、助けてくれた薬師のマボウのもとで暮らし始め、やがて同じく薬師を志すようになる。そして助けられた際に飲まされた薬が、銀樹という不思議な木の薬効によると知った。里の薬師になったシンも、銀樹の秘密を守ろうと決意するが…。人の手に余る奇跡の力がどうなるか、予想はつくが、悲しくも希望の残る展開にほっとした。短いながらも、マボウがシンを育て、シンが大人になり、人と関わり、人のための存在になろうとしていくところに、生きがいや幸福のかたちを見ることができた。
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鳩羽
玲琳の故郷、斎が飛国と同盟を結ぶのに、玲琳に立ち会いを求めてきた。女帝である最愛の姉の頼みに、喜んで会談の場へと出立した玲琳たちだったが、道中で蟲師と玲琳の蟲師としての力が通じない謎の男に襲撃され、玲琳と鍠牙は囚われの身となり…。久しぶりのシリアス展開のエピソードで、双子も家臣も活躍しているのにどうにもこうにもならないという状況の中で、まさかの切り札、それを生み出した占い師の策が、なかなかに読ませる話だった。相変わらず、壊れてる人か、取り込まれて身内になる人か、殺される人しかいない殺伐としたシリーズだ。
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鳩羽
パン屋で働く十四歳のモーナは、ある朝、仕事場のパン屋で女の子の死体を見つける。犯人だと疑われ、裁判を受けさせられるために女公の元へ連行されたが、その裏には異端審問官オベロンの策略が隠されていて…。魔力持ちが存在する世界で、ちょっとした偏見や差別に晒されながらも日々真っ当に生きてきたモーナが、そのために狙われたり、大人の代わりに街を救う羽目になったりする話。冗談のようなやりとりが楽しく、パンに関することしか魔法が使えないのに、結局英雄的なことをさせられる憤りが、少女の成長物語風にも読める。
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鳩羽
IQが知的障害には当たらないけれど、平均からは外れるため、軽度知的障害と変わらないくらいの生きにくさがあっても支援が得られず、取りこぼされる境界知能について簡潔に説明された本。簡潔なだけあって当事者的にはなかなか辛いものがあった。「語彙が豊富だけど理解が表面的」というのは、まさしくその通りだし、他の子より一年二年遅れている感じ、というのが、実年齢にIQを掛けてみた数字の年齢程度の発達というのにも納得した。努力や工夫で変わるわけではないので、じゃあどうしたらというところが、やはり困り事として残る。
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鳩羽
皇太后が尼寺に送られ、後宮の勢力図が一変。ついでに百花宮の物理的な整理も行われるらしく、宮人達の一部も宮廷から一次退避することになり雨妹も友仁皇子に従って沈皇子の治る土地へ向かう。可愛い友仁皇子にめろめろになりながら、皇子としての成長を見守る雨妹だが…。沈が何を企んでいるか分からず、楊州の土地柄や隣国の王家との関係も複雑で、気の休まる暇のない雨妹ら。だが、旅の描写が長く、大体はのんびりと心穏やかに読める巻。次が出るまで話を忘れそう…。皇子という立場の難しさ、情報の価値に、なるほどと思わされる。
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鳩羽
翻訳家でエッセイストの著者による、双子の子育て記。まさに戦記。高齢出産で双子で、途中からは介護も入ってきて、と、どの時代を切り取ってみても大変そうだが、連綿と語られてもやはり大変そうだった。自分の仕事でも趣味でも、自分を捨て去らないことが著者の生き甲斐であり、強さの秘訣なのだろうが、小学校六年が長い、大変、の言葉に、これから子の小学校入学を控える身としては震えが止まらない。みんな大変だけど、なんとかやっているんだなぁと、がっくり肩を落として慰め合うような本だった。
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鳩羽
遊女屋のお嬢さんだったゆうは、福之助について旅役者の一座に連なって行く道を選び、頭取として奮闘していた。政治結社に惹かれた若い役者がいなくなり、興行に失敗、人には騙され、福之助は病んだ。狂ったように福之助を求めて人生の道を変えたゆうは、さらに狂うような目に遭うが…。人の優しさよりも、世知辛さの方が多い渡世をこれでもかと描くが、なぜか醜く酷くなりきらないのが不思議な物語だった。思うに、物語の方が語りすぎていない、節制があるのだと思う。その分、芝居は華やかに、極端な感情を迸らせるものとして描かれ作られる。
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鳩羽
猪突猛進型のSLボーイの異名をとるカン太は、その性格のためクラブでもクラスでも仲間の輪を乱してしまう。そんなとき、従兄弟のユーキに、だるまさんがころんだの全国大会に出場しないかと誘われ…。集まったメンバーが、怒りっぽさを抑えられない柔道少女モコや、大人なのにもじもじしているあつこ先生、予想しない反応にフリーズしてしまうユーキなど、色々協調できないバグのようなものを抱えている。カン太はタイシの不思議な金縛りの力を借りて、止まれるようにしてもらうが、やがてその力も必要ないと思えるようになる。面白く楽しく読める
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鳩羽
吉原の女郎屋笹屋の娘ゆうは、お嬢さんとして恵まれた環境で育ちながらも、身の回りの不遇な女たちを見ていたためか、身の置き所がないような少女時代を過ごした。そんな時、たまたま出会った場末の役者に優しくされたことが、ゆうの心の中に長く残る。年頃になって再会した役者を追い求める気持ちが抑えられなくなったゆうは、これまで育ってきた家を出て行く。…幕末から明治へと、娼妓や役者といった堅気ではない生業をめぐる状況は変わり、それらに振り回されながら、孤独な、それぞれの美しいと思うものへ殉じる人々の姿が静かに描かれていた。
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鳩羽
お姉ちゃん達も妹も寝てしまった夜に、いっちゃんだけが起きていて、お月様の光の優しさを感じたり、暗闇の怖さに怯えたり。子どもの自身の等身大の喜びや不安を感じられる、小さなお話が集まった本。空想することや、ちょっとした不安、姉妹たちの意地悪、大人への反発など、守られている子供時代ならではの安全な自由が感じられて、懐かしいような嬉しいような。
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鳩羽
男の子4人の後に生まれた、5番目の、日曜日に生まれた女の子。宝物につられて魔女の住処へ行ってしまった兄たちは、助言に耳を貸すことができず、魔女に動物に変えられてしまう。女の子が大きくなって、兄さんたちを助けに行くが、小人に親切にしてやり、魔女を倒す方法を教わって、無事兄たちを救い出すことができるお話。場面場面、目の前に広がる森やお宝の絵の力に見せられ、最初から最後まで、「日曜に生まれた」というだけで、強くて幸運に満ちている自尊感に惚れ惚れする。あと猫がかわいい。
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鳩羽
邂逅を果たした玲琳と彗月は、皇帝の隠密から弦耀の目的を知り、入れ替わりの解消をせずに皇帝に直談判する。命と引き換えに、術師の捕縛の策を出すよう求められた二人だが、またもや自分の命を軽んじる玲琳に彗月は腹を立て…。皇帝の二十五年にもわたる執念の復讐と、雛女たちの協力のもとの事件解決は大団円と呼ぶに相応しい盛り上がりで、大層満足感が高いが、それよりも特筆すべきは玲琳と彗月のすれ違いと仲直りで、友情の確認にこれだけ感情を揺さぶられるのもなかなかめろくて良い。若者チームも大人チームも、色々考えて生きている感。
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鳩羽
コレラの研究に勤しむ医師シメオンは、体調不良の遠縁の親戚オリヴァーの診察、世話をするためにエセックス沿岸のレイ島を訪れる。オリヴァーの部屋には、かつてオリヴァーの弟を殺害した弟の妻フローレンスが幽閉されているのを見ることができ…。1881年のエセックスでの話、そして1939年のカルフォルニアでの話が、上下反対に、左右から書かれた本。二つのエピソードも登場人物も、虚構として互いに登場しあい、けれども事実を元にして書いたと思われることから真実も共有すると言う、入り組んでいて出口がないところが面白かった。
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鳩羽
知的障害や発達障害のように困り事を抱えているのに、社会的に支援される対象じゃない境界知能ついて、どういう人たちを境界知能と呼ぶのか、どのような特性があるのかを簡潔にまとめた本。イラストが多く、大体の項目が見開きで終わるので、読みやすく探しやすい。発達障害と比べると、やはり境界知能という言葉自体はそこまで知られていないようなので、境界知能に特化した読みやすい一冊目のテキストとしてよいと思う。就労支援が特に手厚く書かれていた。発達障害とどう違うのかという、今一番知りたかったことも書いてあって参考になった。
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鳩羽
玲琳は王女の護衛・雷真の生家に招かれ、子供達を連れて滞在することにする。女主人の夏泉は、蟲師としての玲琳に、息子である雷真と許嫁を結婚させてくれるよう依頼するが、色恋沙汰が不得手な玲琳はいまいち依頼に乗り気になれず…。相変わらず病みまくっている鍠牙と、大人びた双子とで、おかしな家族の物語は絶好調。前巻が風刃の過去の話で、今回は雷真に関する秘密の話。女官の秋麗の壊れっぷりもあり、意外と玲琳がまともに見えてくることも多くなってきた。みんなでわちゃわちゃしてるのは微笑ましくて楽しい。
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鳩羽
嫁した後、夫を亡くすということが三度続いた名家の娘・香淑は、十歳も年下の裕福な家の青年・榮晋と四度目となる結婚をすることになる。多くは望まない、普通に添い遂げられたらいいと願う香淑だったが、榮晋にはある目的があり…。二人の抱えるそれぞれの秘密と事情が明らかになるまで、傷つけあうしかない二人が痛々しいけれど、特別な恋愛という感じではなく、労わりあえるよう、出会うべくして出会った夫婦という感じで、落ち着いた雰囲気の恋の話だった。狐空が唐突な気もしたが、おいしいとこ全てを持って行った良いキャラでもあった。
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鳩羽
境界知能の定義と、年齢によってどんな困難があるか、それが周囲からどう見られるかを、エピソードことに漫画で分かりやすく書いた本。周囲から見ると、こんな人は今も昔もいると思ってしまうが、それが本人には困難なのだという切り替えの視点が持てて良かった。大学生でも中学生のような精神年齢なのか、思考能力?知的能力?なのかよく整理できなかったのだが、それなら大学進学自体が難しいのでは、と思ってしまった。就職もいろんな試験が科されると思うので、それも可能だと思っていいのか、ちょっと悩ましい点が残る。
が「ナイス!」と言っています。
鳩羽
丁稚奉公することになった大黒屋で、銀次は必死に働く。若旦那に可愛がられ、できることも増えて逞しくなった気がする頃、縁談が決まった若旦那が女中に手をつけて身篭らせてしまう。家を出された女中のところへ、銀次はお使いに出るが…。(「居眠り心中」)決して豊かではないが、懸命に働く江戸の町人たち。その姿の影には、道を外れてしまった怪しげな怨念がすっと佇んでいる。それは見ないふりをするか、通り過ぎてしまった方がいいのだろうが、どうにも気になる存在なのだ。暗いところがあるからこそ、幸運も信じられるものなのかも。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2008/10/29(5881日経過)
記録初日
2008/10/27(5883日経過)
読んだ本
4260冊(1日平均0.72冊)
読んだページ
1145406ページ(1日平均194ページ)
感想・レビュー
3973件(投稿率93.3%)
本棚
5棚
性別
血液型
B型
外部サイト
URL/ブログ
http://blog.livedoor.jp/yasi_omou/
自己紹介

欲のまま、割となんでも読みます。
長めの感想はblogにて。
アイコンは友人に書いてもらったものです。

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