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2024年10月の読書メーターまとめ

sanukinoasayan
読んだ本
13
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感想・レビュー
13
ナイス
119ナイス

2024年10月に読んだ本
13

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

sanukinoasayan
本命彼女との別離の反動からの婚活により、出逢った彼女との結婚を間近に控えたある日、彼女からストーカーの恐怖を訴える電話がかかり、そのまま彼女は忽然と姿を消してしまう。そして彼女を探す主人公は彼女の過去と向き合い思わぬ真実に辿り着く。本作の中で触れられる、人との出逢い、愛すること、結婚すること、家族ということ、そこでなされる様々な決断は、果たして自分が本当に求めたものなのか、誰もが一度は抱く疑問と、答えを求める心理が描かれており、そのあまりの痛切さに何度も絶句しますが、ラストに訪れる救いの結末にはただ感涙!
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
13

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世界大戦前、資産家の子息本山高一郎はアメリカへの修養の旅への前日、横浜にて中国から帰国したの旧友河坂から一編の探偵小説の原稿を譲り受けるが、それはかのタイタニック号沈没の際、アメリカの有名作家が死の間際、空ビンに作品の命運を預けたものだった。高一郎は大型客船・氷川丸に乗船するがその原稿の一部が盗まれ、残った原稿には謎の乱数表示が記されていた。この原稿の謎に迫ろうとする高一郎は次々と不可解な出来事に遭遇する。やはり若竹七海さんの力量たるや本物で、本作は正に見事な本格的ミステリーとして読み応え十分の一作。
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本作は高校生活の15年後の結婚披露宴会場にて、当時起こった未解決殺人事件の犯人と、披露宴の期日が持つ意味に気づいてしまった主人公が、過去を振り返るというスタイルで進むミステリーではありますが、振り返ってみせる登場人物の女子校ならではの高校生活がなんとも超絶リアルで生々しく、生き生きとした筆致への没入感が楽しく読み進める一方、徐々にその犯人の姿が浮かび上がり、ラストに明らかになる驚愕の真実。なんとも見事な構成としか言いようのない本作には、数十年前シャーロックホームズに出会った頃と同じ喜びを感じます。
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プロローグでのショッキングな描写から、一転男女の社会及び家庭での役割分担が逆転した、女尊男卑社会の物語を描いた本作。同じ中学校に通う子を持つ三人の主夫たちが、妻子を支えようと奮闘する。そんな中ある生徒が塾帰りの夜道を何者かに襲われる。本作は現実の男性社会に対する、痛烈な皮肉を底流に置きながら、そこで男女がともに味わう問題と悲哀を、直近の現実に起こった事件もストーリーに取り込みながら、ディストピアとしての架空の世界を描いており、男女平等とはどうあるべきかを改めて考えさせられる一作。
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ボケ始めたおばあちゃんがとうとう入院し心配する遼子、亡くなった体の不自由な5歳の弟が、自分のせいで死んじゃったと思い込み泣く幼馴染の美音、幽霊屋敷という噂のあるお屋敷に曽祖母、祖母、母親と女系だけで暮らす大人びた四葉。ある日弟を思い泣く美音と遼子を四葉は特別な場所である蔵へ誘い、そこで信じられない奇跡体験へと導く。主に児童文学で数々の受賞歴のある作者が、それぞれの思いと悲しみを抱えた、小学五年生の少女たちを生き生きと描いた、ラストは号泣必至の極上のファンタジー作品。懐かしさにと優しさに包まれながら読了。
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若竹七海さんとその「葉村晶シリーズ」の挿絵を描いている、杉田比呂美さんによる絵本である本作。主人公のノノコちゃんが住んでいる家は、おじいさんは「ねんだいもの」といい、おとうさんは「危ないしろもの」といい、おかあさんは「ボロ家」といい、ご近所のひとたちは「おばけやしき」とよんでいました。ノノコちゃんに「親切なおばけになるんだよ」と言っていたおじいさんがある日亡くなって、ノノコちゃんは親切なおばけとして頑張ったけど、おじいさんのお葬式は大騒ぎになります。優しくもちょっとブラックなノノコちゃんの物語。
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人間関係につまづきひとりぼっちを選び自由を手に入れたイチコ、やっぱりひとりぼっちで道端にいたジョンと出逢い、一緒にご飯を食べた二十年。家事、仕事、育児に追われるモネ、ふと立ち止まり今しかできないことじゃなくて、今したいことはなにかに想いを馳せ深呼吸をしてみる。パートナーを亡くした七十歳のケイ、イチコやモネたちに、いつか「つよく生きる」から「つ」が抜けて「よく生きる」になるよう祈りながら、パートナーが残した喫茶店でミルクティーを淹れる。作家・桜木紫乃と写真家・中川正子が贈る、心に寄り添うフォトストーリー。
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戦後の名残残る根室。有力者三姉妹の次女河之辺珠生は実家を忌避し、15歳で叔母龍子の棲む花街へ入る。姉の智鶴は政治家を目指す男の元へ嫁ぎ、妹の早苗は家を背負う覚悟を固める一方、珠生が想いを寄せたのは海の汚れ仕事を牛耳る相羽組の組長だった。相変わらずドスの効いた?文体で、三姉妹それぞれの闘いを描いてみせる桜木紫乃さん。その濃密な語り口は、昨年惜しくも亡くなった伊集院静さんのそれを、個人的には思い浮かべますが、とにかく圧倒的な物語世界への誘引力を持って読み手を圧倒するもので、嬉しい敗北感まみれで読了。
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帝国軍を殲滅せんとする、連邦軍の反攻作戦「黎明」。ゼートゥーア大将により総指揮官に人選されたラウドン大将のみならず、指揮権継承二位の指揮官までも失い困難の極みにある前線に、ターニャは独断により命令を偽装し、自ら率いる航空遊撃魔導大隊を主力とするサラマンダー戦闘団を構成する。瀕死の帝国軍を救うため戦場を疾駆し敵兵站を鬼神の如く蹂躙するターニャ。そのターニャに死地に赴けと言わんばかりの、反撃の追加命令を下すゼートゥーア。これ程のエモーショナルなエンタメにはただ絶句のみ!果たして結末は破滅か死地脱出か⁉︎
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御厨家の人々が直面する様々な将来への不安や事件。次女の美帆は会社の先輩が、独身女性であるばかりにリストラされたことを我が身の未来に置き換え、その不安から貯金に目覚める。祖母の琴子は夫を亡くし少なくなった年金を補填すべく高齢ながらパートタイムの仕事を探し始める。子育て真っ最中の長女の真帆は、証券会社での経験を活かしプチ投資、プチ稼ぎに励む。家族それぞれの明るく、賢く、勇ましく生きてゆくための節約アイデア満載の、リアルで暖かな節約ノウハウファミリーストーリー。さて読者は何を目指してどう貯めてどう使う?
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働いていた会社社長との婚約を解消され、限界集落である晴太多へ戻り、「晴太多いきいき課推進室長」の肩書きで故郷再生の仕事につきベンチャー企業のサテライト事務所を誘致した土方あゆみ。そこへ幼馴染みで夫の会社が倒産し離婚した野宮綾那が出戻って来たり、正体不明のアウトドアの達人を自称するニートやら、ハーレダビッドソンに乗ったウルトラセブンのコスプレーヤーなど、ちょっと不思議な面々がやって来る。小路幸也さんならではのちょっとミステリーで、ユーモア漂う、秀逸なキャラクター揃いの楽しめること間違いなしの一作。
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本命彼女との別離の反動からの婚活により、出逢った彼女との結婚を間近に控えたある日、彼女からストーカーの恐怖を訴える電話がかかり、そのまま彼女は忽然と姿を消してしまう。そして彼女を探す主人公は彼女の過去と向き合い思わぬ真実に辿り着く。本作の中で触れられる、人との出逢い、愛すること、結婚すること、家族ということ、そこでなされる様々な決断は、果たして自分が本当に求めたものなのか、誰もが一度は抱く疑問と、答えを求める心理が描かれており、そのあまりの痛切さに何度も絶句しますが、ラストに訪れる救いの結末にはただ感涙!
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マルドゥック・スクランブルから始まりこのアノニマスの9作目で都合16作目となる、高度電子干渉能力者の少女パロットが、ネズミ型万能兵器ウフコックと共に、超絶超能力集団と死闘をくり拡げる本シリーズ。敵リーダーのハンターが市会議員となり、敵に対して既得権剥奪を意図した福祉政策を企むが、突如ハンターの微細針を打ち込むことによる"共感"の能力が失われ、ハンターの意図に沿わない行動を取るメンバーが続出する。100名超の登場人物による集団死闘というまさに究極の死闘はまだまだ続く?完結する?
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sanukinoasayan
激しいパワハラにあい退職した主人公が多少傷も癒え、やりがいがあり好きな仕事に裏切られたから、やりたいよりできる仕事からやってみようと、ハローワークで一日スキンケア用品のコラーゲンの抽出を見守るような仕事をとふざけた条件を相談員に出し、隠しカメラによるある小説家の監視やら、廃線間近のバス路線存続をかけた車内アナウンス広告の作成など、ちょっと聞きなれない仕事を一年で五つ渡り歩くという、三浦しをんさんの本格お仕事小説と違い、ブラックユーモア漂うお仕事ファンタジー小説。不思議な読み心地に読了後一時唖然!
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/11/26(2557日経過)
記録初日
2017/12/01(2552日経過)
読んだ本
827冊(1日平均0.32冊)
読んだページ
232630ページ(1日平均91ページ)
感想・レビュー
752件(投稿率90.9%)
本棚
1棚
性別
自己紹介

好きな作家
誉田哲也 原田マハ 小路幸也 山田詠美 池澤夏樹 伊吹有喜 夢枕獏 冲方丁 今野敏 あさのあつこ

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