ネタバレタイトルからは想像しておらず、シスターフッドとフェミニズムが描かれていることが意外でした。読み終えるとタイトルの「敵」の意味が変わって見える。終盤の幼なじみがドイツ人女性を献上されて受け入れるところでゾッとした。ホモソーシャルに馴染む男と弾かれた狙撃兵の男の対比…。何のために戦っているのか、それぞれの信念がかっこいい。キャラクターが立っているので戦争ものでもかたくなりすぎず、長編映画を観ている気分で読み終えることができました。やはり戦争は恐ろしい、起きてほしくないと改めて思いました。

ネタバレ朝井さんはどうして毎回読者を刺しにくるのか！と思う程、時代に合わせた人物像や背景を描くのが上手く、数十ページで身体中傷まみれになりました（笑）何百年後とかに今の時代を研究する人たちの資料になりそう。完全一致ではなくても、どこか自分と重なる部分がある人は多いのでは？「物語」の力に救われることも多いし、原動力になることだってある。SNSで人と繋がり続けているのに、孤独を感じる人が多くなってきていて、救いを求めるように物語に縋ってしまう。現代社会だなあと思うと同時に自分もその中にいるんだなとヒリヒリしました。

ネタバレタイトルからは想像しておらず、シスターフッドとフェミニズムが描かれていることが意外でした。読み終えるとタイトルの「敵」の意味が変わって見える。終盤の幼なじみがドイツ人女性を献上されて受け入れるところでゾッとした。ホモソーシャルに馴染む男と弾かれた狙撃兵の男の対比…。何のために戦っているのか、それぞれの信念がかっこいい。キャラクターが立っているので戦争ものでもかたくなりすぎず、長編映画を観ている気分で読み終えることができました。やはり戦争は恐ろしい、起きてほしくないと改めて思いました。