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2021年11月の読書メーターまとめ

ロビン
読んだ本
7
読んだページ
2063ページ
感想・レビュー
7
ナイス
220ナイス

2021年11月に読んだ本
7

2021年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ロビン
2018年ノーベル平和賞を受賞されたコンゴのムクウェゲ医師の自伝。コンゴでは紛争の際に「安価に共同体に深いダメージを与える武器」として徹底的な性暴力が行われており、ムクウェゲ医師は産婦人科医として被害に遭った女性たちを命懸けで治療している。海外で安穏とした贅沢な暮らしもできたのに、あえて危険な祖国に戻られ、命を狙われながら医療を行う厳しい生活を選ばれた。集団レイプの事実を世界に伝えるだけでも身に危険が及ぶのだ。プロテスタントの深い信仰に支えられたその勇気と慈愛の行動に本当に頭が下がる。無知は悪である。
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2021年11月にナイスが最も多かったつぶやき

ロビン

10月も温かいナイスとコメントをありがとうございました(*^^*)ラビア・カーディルやアブドゥハリク・ウイグルなどウイグル民族の受ける凄まじい差別や搾取を知り、それと闘う人々の本が心に残る月でした。今年もあと2か月・・11月もよろしくお願いします!2021年10月の読書メーター 読んだ本の数:20冊 読んだページ数:6762ページ ナイス数:560ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/906789/summary/monthly

が「ナイス!」と言っています。

2021年11月の感想・レビュー一覧
7

ロビン
横浜、鎌倉、江ノ島、松江、出雲、隠岐を舞台に、明治期の日本の「逝きし世の面影」を愛を込めて書き留めたハーンの紀行文、第2巻である。子を亡くした母の愛が沁みる「盆市」、空海の書家としての伝説を扱った「弘法大師の書」、当時のお化け屋敷の様子を微笑ましく描いた「幽霊とお化け」などが収録されているが、全体のトーンは前巻よりは落ち着いている。奥様である小泉節子さんが、日本人より日本文化を愛し、繊細で優しく、無邪気で、一方でこうと思うと頑固であったハーンとの日々を愛しげに回想した「思い出の記」も素晴らしかった。
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ロビン
19世紀明治期の日本に長く滞在したギリシャ生まれのイギリス人ラフカディオ・ハーン。彼の滞在中の1年7か月分の日本の印象を詩的な美しい文章で書きとめたエッセイ集だ。「盆踊り」「神々の国の首都」「子供たちの死霊の岩屋でー加賀の潜戸」など殆どが山陰・出雲地方(ハーンは松江に1年3か月在住し当地で妻を娶った)の風物や文化に関するもので、島根に親しい友人がいる身としてはわくわくする読書であった。日本に恋していたハーンの手放しの日本讃美はこそばゆいほどであるが、愛情をもって日本を理解し記録してくれたことに感謝したい。
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ロビン
百閒先生の阿房列車に乗車するのもこれで最後かと思うと寂しい気持ちのする最終巻。今回の行き先は長崎、千葉、四国、島根、静岡、九州である。朝の苦手な先生が阿房列車のために「萬死を賭して」早起きするのが可笑しい。松江に行く「菅田庵の狐」の回は、わたしも島根に友人がいるので親しみをもって読めて楽しかった。当地に旅行したこともあるのに小泉八雲のことや、鱸が宍道湖の名物だということ(蜆のイメージが強かった)、「松江」という地名の由来、不昧公の菅田庵なども知らず、勿体ないことをしたと思った。また島根に行きたくなった。
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ロビン
百閒先生と弟子の不世出の雨男・ヒマラヤ山系との実益のない阿房旅行、第二弾である。晴れの国岡山の産で東京住まいの先生は積もった雪を見たいと寒い季節にわざわざ横手へ行ったかと思えば、災害級の豪雨のあいだを縫って九州の八代や博多へ行ったりもする。各地に昔の生徒や友人がいて、温かく歓迎してくれるのにほっこりすると共に、先生のふしぎな人徳のようなものを感じるのである。「的礫」「輪奐」など辞書を引かなくてはならない単語がちょこちょこ出てきて、「辞書を引かずには一行も書かない」名文家・内田百閒の語彙力を感じさせられた。
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ロビン
森見登美彦に影響を与えたというので知ったのだと思う。師匠である夏目漱石の鼻毛を大事に保管していたという逸話が有名な借金大魔王・内田百閒先生と、国鉄の雑誌を編集していた「ヒマラヤ山系」こと平山三郎さんの2人が、特に実益のない列車旅行をする珍道中を描いた鉄道エッセイ。先生はこだわっているようないないような独特のポリシー(人が皆行くような観光地には行かないとか)のある結構面倒くさいジジイだと思うが、偏屈なようでやさしさもあり不思議と愛される人柄で、そのとぼけたユーモア薫る妙味ある文章は一度読んだら忘れられない。
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ロビン
美術史家会津八一が、古都奈良の神社仏閣と収蔵されている仏像、また長野や郷里新潟など各地の風物を詠んだ歌集で、大和ことばを愛した八一の拘りで全作品がひらがなで書かれている。万葉集を愛した八一は創作時にも万葉集の歌歌を下敷きにしている。雪の降る音や虻の羽など微細な音やものを繊細に感じ取る感性に打たれる。法隆寺夢殿の救世観音に詠んだ「あめつちにわれひとりゐてたつごとき このさびしさをきみはほほえむ」や東京の友に送った「なべてよはさびしきものぞくさまくら たびにありともなにかなげかむ」等が豊かな孤独を湛えている。
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ロビン
2018年ノーベル平和賞を受賞されたコンゴのムクウェゲ医師の自伝。コンゴでは紛争の際に「安価に共同体に深いダメージを与える武器」として徹底的な性暴力が行われており、ムクウェゲ医師は産婦人科医として被害に遭った女性たちを命懸けで治療している。海外で安穏とした贅沢な暮らしもできたのに、あえて危険な祖国に戻られ、命を狙われながら医療を行う厳しい生活を選ばれた。集団レイプの事実を世界に伝えるだけでも身に危険が及ぶのだ。プロテスタントの深い信仰に支えられたその勇気と慈愛の行動に本当に頭が下がる。無知は悪である。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/08/29(2223日経過)
記録初日
2018/08/02(2250日経過)
読んだ本
1020冊(1日平均0.45冊)
読んだページ
313585ページ(1日平均139ページ)
感想・レビュー
1001件(投稿率98.1%)
本棚
1棚
性別
血液型
O型
現住所
富山県
自己紹介

ナイスしてくださる方、その他つながりを持とうとしてくださる方、ありがとうございます。読書メーターの先達の皆さんには遠く及ばない浅学の身なのですが、洋の東西を問わず古典文学を中心に読んでいるので、よろしくお願いいたします。現代文学には基本的に疎いです。

好きな詩人・歌人:アルフレッド・テニスン、パブロ・ネルーダ、ヴィクトール・ユゴー、ダンテ・アリギエーリ、杜甫、屈原、藤原定家(全作品読破はできていません&昔読んだものはだいぶ忘れています・・(-_-;))

好きな作家:ロマン・ロラン、チャールズ・ディケンズ、ヴィクトール・ユゴー、中島敦、夏目漱石、藤沢周平(上に同じ)


好きな画家:ワシリー・カンディンスキー、カミーユ・コロー、ジョルジュ・ルオー、伊藤若冲、岡本太郎

好きな音楽家:シューベルト、ベートーヴェン、バッハ、沖縄音楽の方全般、山下達郎、B`z(歌は好きなのですが、楽器はほぼ弾けません)


好きな映画:チャップリン「独裁者」、アキ・カウリスマキ作品、三谷幸喜作品


好きな戦国武将:黒田官兵衛、上杉謙信、大谷吉継


好きな孔子の弟子:子路


ファンタジーは、指輪物語、ナルニア国物語、ハリー・ポッターシリーズ(頑張って原書で読みました)と上橋菜穂子作品、十二国記シリーズ、SF(?)は銀河英雄伝説本伝&外伝、ミステリーはアガサ・クリスティのポワロもの、コナン・ドイルのホームズものくらいです。
漫画も手塚治虫「鉄腕アトム」から中村光「聖☆おにいさん」までいろいろ好きです。

仏教徒(創価学会員)です。宗教間読書対話大歓迎です(あまり難しい話はできませんが・・)。



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