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2024年2月の読書メーターまとめ

ロビン
読んだ本
10
読んだページ
2970ページ
感想・レビュー
10
ナイス
300ナイス

2024年2月に読んだ本
10

2024年2月のお気に入り登録
1

  • 昼寝猫

2024年2月のお気に入られ登録
1

  • 昼寝猫

2024年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ロビン
ネタバレアクエンアテン王(アクナーテン)ートゥトアンクアテン(ツタンカーメン)王の時代の古代エジプトに材をとったファンタジーミステリ。ミステリ界で『アクナーテン』と言えばクリスティであるが、本作は主人公の設定や秘密に工夫を凝らしてあり一味違った面白さを出している。犯人は意外ではないし、密室トリックの現実味もやや疑問だが、登場人物の抱えた秘密や人間ドラマをうまくミステリに溶け込ませていて、よく考えられていると感じた。細かく張った伏線を回収していく手際も見事。奴隷の少女をどう活かしてくるのかと思ったが大活躍して痛快。
が「ナイス!」と言っています。

2024年2月にナイスが最も多かったつぶやき

ロビン

『ファラオの密室』献本プレゼント当たりましたー!!ありがとうございます!読書メーターやってて良かった笑😊皆さん、献本意外と当たるので応募してみてください!!

『ファラオの密室』献本プレゼント当たりましたー!!ありがとうございます!読書メーターやってて良かった笑😊皆さん、献本意外と当たるので応募してみてください!!
皿倉山
2024/02/03 14:34

ご当選、おめでとうございます。

ロビン
2024/02/03 15:27

ありがとうございます!🙇

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2024年2月の感想・レビュー一覧
10

ロビン
佐渡流罪中「人本尊開顕の書」である『開目抄』に次いで執筆された「法本尊開顕の書」『観心本尊抄』の本文・現代語訳・解説がまとまった有難い本。真の一念三千、十界互具の法理を明らかにし、末法の衆生を救うのは法華経寿量品文底の南無妙法蓮華経であること、この題目には釈尊の因果の功徳が備わっているという「受持即観心」が説かれる。仏の悟りを、対合衆の理解度に合わせずに説いた随自意の教えである法華経の甚深の極意ーあらゆる人間のなかに仏と同じ仏性があるーは「難信難解」であり、反発を招くのは必定。故に勇気ある信心が必要だ。
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ロビン
著名な漢文学者・東洋学者の白川静先生による孔子の研究書。「一歩ずつ運べば山でも移すことができる」とのお言葉どおり、恐ろしいほど緻密で丹念な考察、分析、推論が為されている。多くの『論語』邦訳などでは『史記』にある孔子の記述を無批判に引いているが、白川先生は「孔子の世系についての『史記』などにしるす物語は、すべて虚構である」と斬る。他にも「『論語』には忠臣という考えかたはない」(これを強調したのは朱子学)等、ハッとする文章が随所に出てくる。ソクラテス、キリストの師弟と孔門を比較しつつ孔子の真実に肉薄している。
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ロビン
「カタツムリの道」などの詩で知られるタイの国民詩人ポンパイブーンが、若き日に、タイの著名な仏法僧であるプッタタート比丘が開いたワット・スワンモーク(解脱の力の森の寺)にて修行した頃のことを書いたエッセイ。タイは上座部仏教の国で、仏教の在り方や捉え方が日本と全然違っていて興味深かった。日本語訳のクオリティが正直微妙で、仏教の難解な話も含め意味がよくわからない箇所が沢山あったが、お金にもならない翻訳作業を詩人との縁を大切にして引き受け、4年以上かけてやり遂げた言語藝人の白石昇さんには感謝したい。
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ロビン
明治日本を生きた独創的キリスト者である内村鑑三を、カトリック教徒の著者が描き出した評伝。内村の生い立ちから始まり不敬事件、無教会主義、非戦論、再臨運動、有島武郎や正宗白鳥ら弟子たちとの訣別と、それにも関わらずの継承・・矛盾や欠点をさまざまに抱えながらも、内村のその妥協のない、一途で真剣な信仰の態度が多くの人間を惹きつけた。キリスト教に関する部分は難しく感じたが、内村が深い使命感を持ち、干からびた静的な信仰でなく、活きた真の信仰を、全身全霊をかけて、苛烈なまでに追求し続けたことには打たれずにはいない。
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ロビン
パレスチナ出身でアメリカで亡命知識人として生涯を送ったサイードが、BBCのリース講演において語った知識人論を書籍化したもの。「知識人とは亡命者にして周辺的存在であり、またアマチュアであり、さらには権力に対して真実を語ろうとする言葉の使い手である」ージュリアン・バンダやアドルノの妥協なき独立性をもった知識人像を援用し、J・S・ミルやトクヴィルの、他国に対してと自国に対しての道徳基準が異なり、自国の政策を批判しない態度を糾弾するなどしながら、権威や褒章に惑わず弱者の代弁者となる硬骨の知識人の必要性を説く。
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ロビン
ポリスの神々に対する不敬罪と若者を堕落させる罪によって告発されたソクラテスが、アテナイの裁判で自らを弁明する様を、弟子であるプラトンが描き出した作品。ソクラテスは人々の無知を彼ら自身に知らしめ、善く生きることー魂の問題に意識を向けさせるという「神によって与えられた使命」を全うするために自らの死さえも泰然として受け容れ、人々の動執生疑の契機としたのではないかと思う。肉体の死よりも自らの使命を果たさないことを悪とし、肉体の死はそのソクラテスの正しさを破壊できない。考え抜かれ達観された本当の勇気に敬服する。
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ロビン
キリスト教思想家・文学者・伝道者であり、「無教会主義」を唱え独自の道を歩んだキリスト者、内村鑑三の自伝。私は仏教徒であるが、信仰者として共感するところも多く、非常に面白かった。解説にあるように内村は正統派キリスト教徒から見れば色々不思議な点があるのかもしれないが、一人の優れた心と知性をもった若者が、真剣な悪戦苦闘の末に自分の進む道を見つけ出す過程は素晴らしいし、何より彼の信仰はそうして自分で掴み取った「生きた信仰」であったことが重要であると思う。魂のない神学や信仰は無価値であるという彼の言葉に賛同する。
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ロビン
ネタバレアクエンアテン王(アクナーテン)ートゥトアンクアテン(ツタンカーメン)王の時代の古代エジプトに材をとったファンタジーミステリ。ミステリ界で『アクナーテン』と言えばクリスティであるが、本作は主人公の設定や秘密に工夫を凝らしてあり一味違った面白さを出している。犯人は意外ではないし、密室トリックの現実味もやや疑問だが、登場人物の抱えた秘密や人間ドラマをうまくミステリに溶け込ませていて、よく考えられていると感じた。細かく張った伏線を回収していく手際も見事。奴隷の少女をどう活かしてくるのかと思ったが大活躍して痛快。
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ロビン
長く京都大学で教鞭をとり、日本におけるマルクス主義経済学の草分け的存在であった河上肇の評伝。共産党の幹部までが転向をするほどの苛烈な弾圧があった時代、投獄され、初期は獄中で心の揺れがあったものの、賢夫人の助言もあり入獄後期には心も落ち着き、最後までマルクス主義からの転向を良しとしなかった河上。宗教的真理と科学的真理の統一を求めて思索と実践を繰り返した求道者であり経世家的な人物でもある。思想上の難解な事柄はよく分からないが、深い思索の果てに自分の選んだ道を、迫害にも耐えて保ち続けた純真な心に打たれる。
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ロビン
登美彦氏の新作、しかも「ヴィクトリア朝京都」を舞台にしたホームズものということで期待して読み始めたが、もうひとつであった。阿呆小説を書く時の地の文のオモチロさは抑えられてしまっていて、私が登美彦氏に勝手に望んでいる、内容などは薬にしたくもなく、くだらないけど無類に面白い、という類の小説ではなかった。不思議な世界観という意味では『熱帯』と似た作品という印象(『熱帯』もあまり好きでない)。あと個人的に、勲章をもらって実はうれしくてたまらないホームズなんて受け容れられない。かの名探偵はそんな俗物ではない。
ロビン
2024/02/10 09:24

お昼寝猫さん、あくまで私が森見登美彦に期待していたような話でなかった、というだけのことですから💦全体に評判は良いようですからね。認識せずして評価するなかれ、ですから、まずは読んでみてください~!

昼寝猫
2024/02/10 09:32

ロビンさん、ありがとうございます♪仰るとおり感想は人それぞれですものね。もしかしたら「スゲー面白ーい❗️超お薦めー❗️」みたいな読書レビューになるかもしれません😆

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/08/29(2136日経過)
記録初日
2018/08/02(2163日経過)
読んだ本
975冊(1日平均0.45冊)
読んだページ
302793ページ(1日平均139ページ)
感想・レビュー
956件(投稿率98.1%)
本棚
1棚
性別
血液型
O型
現住所
富山県
自己紹介

ナイスしてくださる方、その他つながりを持とうとしてくださる方、ありがとうございます。読書メーターの先達の皆さんには遠く及ばない浅学の身なのですが、洋の東西を問わず古典文学を中心に読んでいるので、よろしくお願いいたします。現代文学には基本的に疎いです。

好きな詩人・歌人:アルフレッド・テニスン、パブロ・ネルーダ、ヴィクトール・ユゴー、ダンテ・アリギエーリ、杜甫、屈原、藤原定家(全作品読破はできていません&昔読んだものはだいぶ忘れています・・(-_-;))

好きな作家:ロマン・ロラン、チャールズ・ディケンズ、ヴィクトール・ユゴー、中島敦、夏目漱石、藤沢周平(上に同じ)


好きな画家:ワシリー・カンディンスキー、カミーユ・コロー、ジョルジュ・ルオー、伊藤若冲、岡本太郎

好きな音楽家:シューベルト、ベートーヴェン、バッハ、沖縄音楽の方全般、山下達郎、B`z(歌は好きなのですが、楽器はほぼ弾けません)


好きな映画:チャップリン「独裁者」、アキ・カウリスマキ作品、三谷幸喜作品


好きな戦国武将:黒田官兵衛、上杉謙信、大谷吉継


好きな孔子の弟子:子路


ファンタジーは、指輪物語、ナルニア国物語、ハリー・ポッターシリーズ(頑張って原書で読みました)と上橋菜穂子作品、十二国記シリーズ、SF(?)は銀河英雄伝説本伝&外伝、ミステリーはアガサ・クリスティのポワロもの、コナン・ドイルのホームズものくらいです。
漫画も手塚治虫「鉄腕アトム」から中村光「聖☆おにいさん」までいろいろ好きです。

仏教徒(創価学会員)です。宗教間読書対話大歓迎です(あまり難しい話はできませんが・・)。



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