海外の人から「総合商社ってなに?」と質問されると社長クラスでも答えに窮するという。業種は何かと絞れないし、それぞれが唯一無二な存在のようだ。五大商社とそれ以外の商社や商事と称する企業の大きな違いはそこで既存も枠組みにハマらないビジネスモデルを築き上げていったことにあるのではないかと思いました。乱暴な例かもしれないが例えば工場の設備を用意したいという場合、普通はせいぜい工場内の設備を(取扱品目の中からできる範囲で)一通り揃えるまでだが五大商社は今までにないものまで生み出して設備してしまうというように思えた。
全体的に政治関係の研究は進んでいるイメージを持った。天皇に関しては女性天皇の歴史における活躍も研究が進んでいるのは興味深かった。国際政治における日本のポジションの変化も研究が進んでいるのはやはり研究の流行みたいなものがあるのだろうかと感じた。個人的には制度の実態や経済について知りたいのでここは専門書を読んで補強していきたいと思う。
他のブロックとも比較してみてみると、それぞれ性質の異なることが分かる。特に日独は自国中心の大きな経済圏を持っていないこと(特に日本は米の貿易に頼っている)、軍事的な面が強いことから英米と同じにしてしまうのは違和感がある。伊は金ブロックに入っていたが経済的な恩恵はなく、独との貿易が多くなっていった。また、本書は第一次大戦直後の各国の国際収支も分析している。米国は債権国であるが実は回収率は3割以下と悪く、英仏伊とベルギーが大半を払いつつ独から賠償金を9割回収し、しっかり戦費を回収したという。
平将門塚についても調べており、もともとの怪異譚は歌を詠んだら喜んだ程度のなんだかほのぼのとしたものでそれが歌を詠んだら妖力が宿り、五体を探し出したという話に発展して祟りのように変化していく。ただ、平将門は英雄として祀られている地域もあったり、祟りで不幸があったというのもこじつけな話もあったり、近くのビルでは塚にお尻を向けるわけにはいかないという抗議に対して「そんな都合よくレイアウトできるわけないだろ」と身も蓋もない断り文句で何事もなく仕事をしたなどネタ的にも面白い話が多い。
本書は21年前に出版された本書だが司法制度改革の提言は今読んでも実務的なものになっている。法廷という空間にこだわらずにオンライン裁判所を開いてほしい(令和10年を目標に段階的に整備予定)とか書類提出を電子化(条件付きだが行われている)、強制執行の強化(実現)などいま読むと改革に長い年月がかかったことを実感する。あとは著者の山口先生のぼやきがけっこういい味を出している。
興味のあった本を読んでいく。ジャンルはいろいろ。社会科学、自然科学、小説、経営関連をベースにバランスよく読むように『読んでる本リスト』を編成しています。上記以外のジャンルでも面白そうだと思った本は読むようにしています。
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他のブロックとも比較してみてみると、それぞれ性質の異なることが分かる。特に日独は自国中心の大きな経済圏を持っていないこと(特に日本は米の貿易に頼っている)、軍事的な面が強いことから英米と同じにしてしまうのは違和感がある。伊は金ブロックに入っていたが経済的な恩恵はなく、独との貿易が多くなっていった。また、本書は第一次大戦直後の各国の国際収支も分析している。米国は債権国であるが実は回収率は3割以下と悪く、英仏伊とベルギーが大半を払いつつ独から賠償金を9割回収し、しっかり戦費を回収したという。