◯佐々木敦によるインタビュー:「共同体を立ち上げる前に、まず人間を把握するのが先」/理屈が先にあり、それを魅力的に見せる緩衝材としてキャラクターは存在/その先の言葉を探して見つからなかった、ある種の敗北宣言/切実なロジックを、その切実さを残したままキャラクターに喋らせると切実なエモーションとなる/意識的な一人称―「物語というものは、誰かに寄生することでしか存在しない」
◯ショットが撮れる監督=それしかないという決定的な構図を撮れる◯映画崩壊前夜◯グリフィスがショットを発展/映画における水/ドリー効果=観客が一度見たショットを反復することで展開を想像させる◯ショットの連鎖で重要な監督はリュミエール→グリフィス→フォードの流れであって、エイゼンシュテインのモンタージュ理論ではない◯映画批評において、あらゆることを意味しながら特定の意味の無い用語、理論的価値(検証可能性)の無い曖昧な用語は多い:いわゆる「180度の規則」は小津が破ったが、そもそもハリウッドでの規則ではなかった
◯凡庸化されたヘーゲル的近代主義の蔓延(終焉という妄執)→無葛藤性/その言説に政治性を与えているもの=装われた悲観主義・コンプレックス、気軽に肯定する自由◯真の職業選択の自由=迂回を許容、ノイズの豊かさへの投資◯今と異なる明治の留学=国家意識・投資→留学生は古語◯本当に自分一人で考えたことなどたかが知れている/異質な他人と共に考えることが重要
◯黒澤より成瀬巳喜男、小津安二郎、溝口健二の方が世界的評価が高い/日本の自国映画シェアは高い/小津の不自然さ―四方の壁を作り、別角度のアクションつなぎを行う:タオルを取るシーン、ローアングルから観客だけに見せる手法→丹念に一ショットずつ繋げていく不気味さ
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◯佐々木敦によるインタビュー:「共同体を立ち上げる前に、まず人間を把握するのが先」/理屈が先にあり、それを魅力的に見せる緩衝材としてキャラクターは存在/その先の言葉を探して見つからなかった、ある種の敗北宣言/切実なロジックを、その切実さを残したままキャラクターに喋らせると切実なエモーションとなる/意識的な一人称―「物語というものは、誰かに寄生することでしか存在しない」