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2024年2月の読書メーターまとめ

雪丸 風人
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感想・レビュー
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2024年2月に読んだ本
14

2024年2月のお気に入られ登録
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  • coco

2024年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

雪丸 風人
多彩なジャンルの作品が絡まり合うように紡がれた異色の作品集。5種の短編の中では、真面目な高校生男子が本気でM-1王者を目指す少女の野望に巻き込まれる青春小説が圧倒的にイイ!冷めていた少年が熱を帯び本気になっていく流れには見事にやられましたよ。少女の軽妙な切り返しにも唸るしかなかったですね。このコンビの成長ぶりには、胸が熱くなること請け合いです。それ以外の短編についても、どこかにオォと驚かされる要素があって、楽しい読書になりました。「真実は一つ!」でない探偵とか、最高でしょ!(対象年齢は13歳以上かな?)
雪丸 風人
2024/02/14 20:05

少年が漫才の相棒に誘われ「丁重にお断りさせてもらうわ」と言った刹那の「そのお断りをお断り」という返し。神すぎる。ぜひ青春路線で勝負して欲しいと思う作家さんですね。

が「ナイス!」と言っています。

2024年2月の感想・レビュー一覧
14

雪丸 風人
「子どもが親の責任なんか取れるわけないだろ」という言葉が刺さりました。主人公は小6女子。学校や家庭など意外なほど身近なところに子どもたちの危機が潜んでいると気づいた彼女が、勇気を奮い立たせ、自分たちの権利を主張していきます。テーマがテーマなだけに胸が詰まる瞬間もありましたね。虐待が問題なのはもちろんですが、親がモンペというのも確かにつらい。子どもたちは差別されず守られるべきだというセリフは響きました。主人公が誘導されることに気づく部分など、大人には耳の痛い箇所もありますよ。(対象年齢は10歳半以上かな?)
が「ナイス!」と言っています。
雪丸 風人
衝撃の青春小説。主人公は幼少時の事故で指が欠けた中学生です。差別され、劣等感に溺れながらさまよう彼が出会ったのは、振り切れた生き方をするヒーローのような高校生でした。危うい少年少女の意表を突く行動に、ただ呆然とするしかなかった!くぎ付けですよ。無上の存在だった先輩が変わっていくにつれ、主人公の野生が暴れだすかのような展開。そして、次々に起こる予想外の事態。すっかり虜になり、終幕まで一気でした。暴走は代償と背中合わせだと思い知ることができる点でも、素晴らしい作品だと思います。(対象年齢は13歳半以上かな?)
雪丸 風人
2024/02/23 22:25

著者の意図とは違うかもしれませんが、私は「生き急ぐ必要なんてない」というメッセージをこの作品から受け止りました。とくに気に入ったのはこんなセリフですね。「周りの目ばっかり気にせんでさ、好きなこと見つけて堂々と生きてりゃいいんよ」

が「ナイス!」と言っています。
雪丸 風人
日本にゆかりのある中学生達の人生が旅先で交わる物語。主人公は父の転勤で渡米した少年と、母が日本人というテキサスの少女です。将来にぼんやりしたビジョンしか持たなかった彼らが、初めての場所での刺激や、出会いがもたらす奇跡に導かれ、本当にやりたいことを見出していきます。旅に行きたくなる一冊ですね。非日常の魔法だけでなく、二人に変わりたいという気持ちがくすぶっていたからこそ、尊い気づきが得られたのだと感じました。愛とは?正しさとは?そんな問いを自分なりに咀嚼するのにも役立つ一冊です。(対象年齢は12歳以上かな?)
雪丸 風人
2024/02/23 12:48

「人は死んでも、人の言葉は死なない」ってフレーズにノックアウトされた!不自由を自覚してこそ自由を希求できるという考えも魅力たっぷりですね。極めつけは最後の手紙。震えたわ~。

が「ナイス!」と言っています。
雪丸 風人
主人公の少年は数学の鬼。他人に関心の薄かった彼が、高校球界の至宝の遺志に心を動かされて奮起し、周囲を巻き込んで奔走するという物語です。少年が遠大な目標のために頭脳を活かしまくるところがクールだったな~。思わぬテーマが盛り込まれていると終盤で明らかになり、目が覚めるような思いでした。熱量高めの野球シーンも魅力でしたが、それだけではない深みがありましたね。孤高の主人公の価値観が出会いで塗り替わっていくところもイイ。ぱっと見、長っ!と狼狽えましたが、読み始めればすぐですよ、すぐ。(対象年齢は13歳半以上かな?)
雪丸 風人
2024/02/21 20:06

勉強不足な私は著者をライトな書き手だと思い込んでいましたが、全然違いますね。境界知能について主人公が感じる「何とかならないのだろうか」というくだりは著者の心情そのものだと受け止めました。どこに救いを見いだすのか?本当に難しい問題ですね。

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雪丸 風人
力が湧いてくる作品。心に刻まれた亡き祖父のどら焼きの味を追い求め、和菓子職人を目指す主人公が奮闘する物語です。女のくせにという意識が強かった1990年代の職場でも、真剣に仕事と向き合い続けようとする彼女の姿勢は勇気をくれますね。厳しい中に垣間見える上役の優しさもいいわ~。粗雑だった同期の成長ぶりには思わず目を細めましたよ。海軍には詳しいつもりでしたが、給糧艦という艦種は初耳でした。船乗りの憧れだったというその艦と大勢の腕利き職人たちの運命も…。やはり、平和はどこまでも尊い。(対象年齢は13歳半以上かな?)
雪丸 風人
2024/02/18 11:12

進水時には給糧艦として世界最大だった『間宮』。主人公が祖父の足跡を追う中で辿り着いたその船は、洋上の食糧庫であり、食品工場であり、料理店でもあったのだとか。軍艦でお菓子を作っていたという史実はとても興味深いものでしたよ。

が「ナイス!」と言っています。
雪丸 風人
この毒は薬。教科書的な作品からは得られない学びがあると感じました。主人公は勉強だけがとりえと自覚する高校生。幼馴染から折に触れ悪意を向けられ続けてきた彼女が、過酷な日々の中で限界を感じ、その心に芽生えた願望を叶えていきます。孤独を恐れるあまり、敵であっても求めてしまう心情、刺さりますね~。真実を知った瞬間の反応はクール!悪意にさらされたことのある人には特に響くと思いますよ。どす黒い感情に溺れ、人として大切なものを失くした者を客観視する読書体験は、自分を律する上でも役立ちそう。(対象年齢は13歳以上かな?)
雪丸 風人
2024/02/17 19:22

世の中にはどんなに努力や誠意をみせても通じない相手が存在するという悟りは、社会を生き抜く上でたぶん不可欠。その点で魅力たっぷりの教本であり、かつエンタメ性の面でも抜きん出ていましたよ。絶対に覚えておきたいと感じたのはこんな心情ですね。「どす黒い感情に巻き込まれたくない。その気持ちを手放したら、人間として何かが終わってしまう気がする」

が「ナイス!」と言っています。
雪丸 風人
主人公は熱量低めの高校バレー部員。自分を見失いつつあった彼が、思わぬ出会いや、多彩な仲間との関わり合いのなかで、大切なものを取り戻し、飛躍への手がかりを掴んでいきます。部員たちの温度差が生み出す軋轢、青々とした自我のぶつかり合い、確執の末にたどり着く境地、すべてにハートを鷲づかみにされました。とことん行き詰まっていた少女とのぎこちないけど誠実な係わり合いも見どころですね。迷走していた少年は、いかにして立ち上がり、どれほどの覚悟を見せつけるのか?激アツの最終章を見逃すな!(対象年齢は13歳半以上かな?)
雪丸 風人
2024/02/16 22:57

リアルすぎて五感で楽しめたような印象です。「私、罪を滅ぼしたいと思ってる」からの連想には笑った!試合でフェイントを予測した瞬間の「頭の回路が、本来通るべきルートを越えて、始点と終点で突然繋がったみたいな感覚だった」という描写も冴えてたな~。ここからエースのスパイクにつながる美麗な軌跡が、まざまざと目に浮かびましたよ。これはたぶん本気で打ち込んだ人にしか書けない作品。途中で主人公の振る舞いにイラっとする場面があるかもしれませんが、そこで切ってはダメ。何度でも言います。激アツの最終章は必見ですからね!

が「ナイス!」と言っています。
雪丸 風人
多彩なジャンルの作品が絡まり合うように紡がれた異色の作品集。5種の短編の中では、真面目な高校生男子が本気でM-1王者を目指す少女の野望に巻き込まれる青春小説が圧倒的にイイ!冷めていた少年が熱を帯び本気になっていく流れには見事にやられましたよ。少女の軽妙な切り返しにも唸るしかなかったですね。このコンビの成長ぶりには、胸が熱くなること請け合いです。それ以外の短編についても、どこかにオォと驚かされる要素があって、楽しい読書になりました。「真実は一つ!」でない探偵とか、最高でしょ!(対象年齢は13歳以上かな?)
雪丸 風人
2024/02/14 20:05

少年が漫才の相棒に誘われ「丁重にお断りさせてもらうわ」と言った刹那の「そのお断りをお断り」という返し。神すぎる。ぜひ青春路線で勝負して欲しいと思う作家さんですね。

が「ナイス!」と言っています。
雪丸 風人
部活ならではの魅力がぎっしり詰まった作品でした。主人公は中1の男女。自分の軸があやふやだった2人が、部活動を通じて憧れの対象を見つけ、何かに一生懸命になることの素晴らしさに目覚めていきます。やはり、尊敬できる人に頑張りを認められることは大きな転機になりますね。とくに少年の成長ぶりが目覚ましくて、こちらまで気分が盛り上がりましたよ。一方で、より共感できたのは少女の心情ですね。彼女に新しい気持ちが芽生えるくだりがまたいいんです。彼らの光ある未来を感じさせるラストに、ブラボー!(対象年齢は10歳半以上かな?)
雪丸 風人
2024/02/13 23:01

尊敬できる先生、高め合えるライバル、目標となる先輩、これらは部活の”三種の神器”かも?と読みながら思いましたよ。こうした課外活動は、好きを掘り下げたり、新しい自分を見つけるのにはもってこいですね。

が「ナイス!」と言っています。
雪丸 風人
視点を切り替えながら進む3人の中学3年生の物語。仲良しに見えた彼女たちの関係は、ちょっとした出来事をきっかけに荒れ模様になります。不可解な言動や思わぬ拒絶の背景には、それぞれが抱えるただならぬ事情がありました。清々しい!序盤の不穏な空気が、お互いを知ることで晴れていく流れがいいわ~。やはり、相手を思うなら、ここぞという場面では遠慮せず踏み込むことも大事ですね。それがきっと本当の友だちなのでしょう。瑞々しく学びもあって、楽しい気持ちにまでなれる”オトクな短編集”だと思います。(対象年齢は11歳以上かな?)
雪丸 風人
2024/02/15 20:42

思わぬ要素も織り交ぜられていてドキリ。「ものに執着するより、ひとに執着するほうがずっとつらいんだから」というセリフは刺さりましたよ。

が「ナイス!」と言っています。
雪丸 風人
学びあふれる一冊。時代背景を映した狂気や、震災シーンのリアリティが圧倒的な臨場感で胸に迫ってきますね。心にズシリとくる場面では、目をそむけてはいけないと自分に言い聞かせながら読み進めました。一方で人の心根の美しさも随所に散りばめられ、それがこのうえない救いになりましたね。特に素晴らしかったのはりょうをめぐるやり取り。彼女の気高い生き方や、必死の営業努力にも心を動かされましたよ。血縁を超えた人の繋がりや全力で挑戦することの尊さが、読者の人生にまで働きかけてくる逸品だと思います。(対象年齢は14歳以上かな?)
雪丸 風人
2024/02/11 23:10

関東大震災の折にアメリカから救援物資が大挙して届いたことや、戦時下に学校制服が統一された話などはこの作品で知りました。戦後の凄惨な事象なども・・。覚えておくとどこかで役立ちそうだと感じたのは、こんなセリフですね。「初めて会うた人と仲良うなろうと思うたら、その人のやってることを手伝うことじゃ」

が「ナイス!」と言っています。
雪丸 風人
将来の夢は英語教師。小学生のころから家事をこなしながら勉学に励んできたまっすぐな少女が、身につけた力を生かして逆境に対峙し、運命を切り開いていきます。これは応援したくなる!並外れた努力と合理的な考えで人生を変えようとする主人公の生き様に圧倒されました。ちょっと頼りない両親にいらつく瞬間もありましたが、娘を送り出す際のエールなどは沁みましたよ。そして友情も熱い!「やはり一生懸命に生きているといいことがありそう。だから頑張ってみよう」という気持ちを後押ししてくれる作品でした。(対象年齢は13歳半以上かな?)
雪丸 風人
2024/02/11 22:14

主人公に運は無かったかもしれませんが、出会いには恵まれていた印象。それは頑張り屋さんだからこそ贈られた特別なギフトのようでした。印象に残る言葉はたくさんありましたが、一つだけ挙げるとこれですね。「世の中に放りだされても生きのびていけるだけの力を、どうにかして身につけるんじゃ」

が「ナイス!」と言っています。
雪丸 風人
旧タイプの応援団を描いた熱い作品、かと思ったらそれだけじゃなかった!主人公は野球名門校の応援団に引き入れられた高校生。向かうところ敵なしだった彼が、独特の世界の中でもまれながら男を磨いていくストーリーです。目が離せないんだけど、この鉄拳制裁とかどうなのよと感じながら読み進めていたら、中盤でまさかが起きた!さらに、終盤に思わぬ展開も!まさに「物語は二度始まる」といったところでしょうか。主人公の覚悟もいいのですが、もう一人の主役であるエースの生き様に共感する人が続出しそうです。(対象年齢は13歳半以上かな?)
雪丸 風人
2024/02/10 00:16

終盤の引き込む力が凄かったですね。作中にいいセリフはたくさんありましたが、特に気に入ったのがこれですね。「この先、君たちがつまづいたときの杖になるのは、悔しかった記憶だ」

が「ナイス!」と言っています。
雪丸 風人
なんたる躍動感!主人公はみかん農家の中学三年生です。迫りくる進路選択に揺れる彼女が、にわかに慌ただしくなった日々の中で「これは」と言えるものを探し当てていくストーリーです。身近なものを突き詰めていく中で、アイデアが生まれ、特別なものになっていく展開。好きだな~。普段は想像することもない農園の現場を描く部分には、尊い学びも凝縮されていました。自身を何の取り柄もないと思っていた女の子が、とびきりの輝きを魅せるまでの疾走感。そして、高揚せずにいられないラスト。これ絶対ハマるでしょ。(対象年齢は11歳以上かな?)
雪丸 風人
2024/02/04 11:33

主人公からは太陽のように思われていた、ガーナハーフの少年の葛藤もみどころ。大人げない大人たちのドタバタ感は笑いを誘い、期待を重く感じる子どもたちの心模様は共感を呼びそうです。こんな言葉、刺さらないわけないかと。「目標が無いんじゃなくて、目標を作りたくない。かなわないのに、努力するのが怖いだけ」

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/01/23(1883日経過)
記録初日
2019/02/16(1859日経過)
読んだ本
672冊(1日平均0.36冊)
読んだページ
173605ページ(1日平均93ページ)
感想・レビュー
672件(投稿率100.0%)
本棚
0棚
現住所
東京都
自己紹介

『時計坂の家』に魅せられて児童書ワールドに!

小中学生が読める本を中心にレビューしています。

レビュー先は、読書メーター以外では、
NetGalley、アマゾン、ツイッター、ブログなど。

これらの多層展開で、徹底的に本の応援をします!

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