形式:文庫
出版社:早川書房
出版社:小学館
これが1990年代に出版されたと言われても、まだ読んで新鮮さを感じました。解説でも書かれたように、どれほど怠けていたのか。最先端との距離感も少し感じれました。
(承前)進化した物語を記述する作中プログラム「円城塔」(つまり円城塔)が生み出す、ある種致命的な自己言及の物語は、言語とは何か?言語を理解しているとはどういう状態を指すのか?デタラメに並べられた文字列が傑作だったとして、それを記述したプログラムは知能と考えてよいか?などの円城塔的主題(けだし)が透けて見える。(つづく)
(承前)思考実験とはいえ、純粋に物語のことだけを考えるなんて、やはりできっこない。そういう意味で小説『進物史観』は、円城塔的作品を予め準備している。「円城塔」によって提起される円城塔的主題、を生きる円城塔。目が回る。
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