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ニッポンの文学 (講談社現代新書 2356)

感想・レビュー
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ヒトコ
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あとがきで「個人史の試み」と言っていたが、著者よりちょっと年長だが同世代の自分にとっても学生時代からの振返りの様だった。 高校時代、本好きのクラスメイトが貸してくれた群像でW村上の芥川賞受賞作を読んだが、その後二人の作品は1冊位しか読んでいない…。 趣味は読書と言いながら80~90年代現代小説をほとんど読んでいなかったので、知らない作家作品ばかりで当時の文学界はそうだったのかと初めて認識した。 読メを始めてなかったら私は今も現代の一般小説を読んでなかったかもしれない。ありがとう読メ、と思った。
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水石鉄二
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ネタバレ中上健次・W村上からゼロ年代・テン年代までの小説史(文学史)を体系的に概説した、稀有な新書。前半では、80年代までのジャンル史(純文学/SF/本格・新本格ミステリ)が、それぞれ解説されている。村上春樹以前に「英語」を積極的に文体に取り入れた作家として、田中小実昌と片岡義男がフィーチャーされている点が興味深かった。後半では、外部のエンタメにより文学が相対化されたことをもとに、90年代以後の「サブカルとしての文学」が説明されていく。以降はライトノベルなども交えながら、ジャンル混合の小説史が語られるようになる。
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koke
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1970年代以降の純文学、SF、ミステリを中心とした筆者のフィルターを通したブックガイドといった感じです。これを手掛かりに色々読んでみたいと思います。
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午後
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「文学」を相対化する試みとして、ミステリやSF等のエンタメ(とみなされがちな)小説の歴史についての記述も充実しているのが良かった。本格ミステリ、読んでみます。
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koke
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純文学もミステリもSFも小説なら何でも大好きな著者が「どうしてみんな仲良くできないの!」と訴える本(ちょっと違うか)。詩歌は黙殺。私は個人的にオタク的なジャンル小説読者にわだかまりを持っていて、ジャンル小説それ自体まで嫌いになりかけていた。本書のおかげでわだかまりがなくなった気がする。特に転換点となる第六章『サブカルチャーと(しての)「文学」』の内容はもっと早く知りたかった。
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お気楽さかい
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kindle unlimited
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CCC
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文学だけでなくSF、ミステリ、ライトノベルを含めた70年代以降の日本の小説を取り上げている。広範囲をカバーしているせいかややカタログ的になっているが、そこに愛というか思い入れの力で多少なりとも深みを作れている感じもあった。どの作家も読みたくさせる紹介になっている。
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かんがく
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著者は序章で「文学」の範囲に対しての持論を展開し、それに則って以降の本論ではSFやミステリ、ラノベまで言及する。自分の中でも芥川賞的な小説と直木賞的な小説を無意識で区分していたところがあるので、それらを合わせて語る本書を読んで小説観が少し変わった。
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amanon
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大文字の「文学」とそれ以外の小説…一見、その間に大きな境目があると思われがちだが、実は、その間をまたがる数多の作家、あるいはジャンルがあるという事実に改めて驚愕。また、個人的にあまり馴染みのない、ミステリーやSF作家の層の厚さや多様性、前衛的な試みにも目から鱗。そして、それらの幅広いジャンルの作家に目配りを怠らない著者の読書量と読みの深さに感服。ただ、それだけの作家が世に出ているのにも関わらず、長らく続く出版界のジリ貧状態に嘆息…それでも小説を書く人と読む人がいる限り、文学は決して滅びないと信じたい…
amanon

あれだけ夥しいまでの作家に言及しているのであれば、巻末に人名索引が欲しいところだが、叶わない願いか。後、個人的には村田沙耶香と中村文則、森見登美彦にも言及して欲しかった。

05/08 05:48
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乙郎さん
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横断的な本読みとして面白く読んだ。ただ、ゼロ年代以降についてはもう少し深く掘り下げてほしかったというか、むしろ作者の掘り下げ具合から作者の偏愛度数を読み取るものなのかもしれない。
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訪問者
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村上春樹から初めて80年代以降の日本文学の潮流を解説している。いわゆる文学はミステリーやSFと同じような一つのジャンルになってしまったというのは達観か。80年代から10年代まで急ぎ足で駆け抜けたため幾つか重要なネームが抜けているが、それは仕方のないことだろう。今回、本書を読んで1番読みたかったのは、円城塔である。いつか挑戦してみたい。
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読書家さん#kqKgJj
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戦後以降の日本文学史を知りたくて、本書を手に取った。日本においての「文学」とは、発行されている4つの文芸誌に関連があるということを知った。 文学と一言でいえどもジャンルは横断的で、いろいろな作家、作品が列挙されていた。 作品の本文の引用が多数あり、それぞれの作家の文体を知れて面白かった。
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たけ
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「文学」の相対化のために、村上春樹、SF、ミステリー、果ては又吉直樹まで、筆者は縦横無尽に小説の世界を駆け巡る。小説はどこから来てどこへ行くのかが見えてくる▼1970年代以降の小説史をまとめた書籍は多くはないのでとても貴重。問題設定が上の通りなのでジャンル差別をしない姿勢も好感がもてる。文体も平易ですらすら読める。
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微熱
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70年代以降の日本文学史を、時代の流れを反映する小説家を紹介しつつ追った本。純文学とその他ジャンル小説を同列に扱うことで、日本近代小説史を包括的かつフェアに論じている。全編を通して筆者の小説愛が滲み出ている。読んでて楽しい。
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ラバ
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ジャンル小説という区分けで、横の関係を意識しながらそれぞれを語ることを、文学という特権的とされるものも含めて行なっている。 それらのジャンルの境界線を超えること、そしてそれを享楽することの豊かさが書かれているように思う。 この各ジャンルを並列に扱おうとする視線自体が含むものではあるけれど、上下(その設定に根拠がない場合であっても)すなわち縦の関係における境界線を超えることもまた、豊かさを生むことがあるのではないだろうか。
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にぎ
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気になる作家・書名をメモに取り続けた。筆者の文学愛の猛烈な熱量がすごい。
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蛸
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「(純)文学」を、あくまでも(ミステリやSFと同じく)小説の中の一ジャンルとして扱う視点で書かれた、70年代以降の日本文学史。そのため、文学と同じくらいにミステリやSFの歴史的な展開についても紙幅が割かれている。 制度的な観点から、「文芸誌に載ったものが文学」であるとして芥川賞と直木賞の相互依存的な関係を解きほぐすプロローグからしてスマート極まりない。文学の不振と他のジャンル小説の興盛が、文学というジャンルの相対化を促進し続けている現在。そこに至るまでの見通しが、風通しの良い文章で書き出されている。
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寺基千里
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読んでみたいと思える作品を発見するために本著を手に取った。読み終わって真っ先に何かを読みたくなる、読書欲が刺激された。筆者の読んできた本に対する熱意と知識量にとにかく圧倒された。特にSFとミステリに対する思い入れが印象に強く残っている。個人的にミステリに関してはそこまで関心を持っていなかったから、これを機に手を伸ばしてみたい作品を知れたのは大きかった。 これまで読んできた「思想」と「音楽」は1つの通史を学ぶための場であったが、今回の「文学」はあらゆる書き手と作品に出会うきっかけになった。
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餅月
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ネタバレ新本格やメフィスト賞の文字が目次にあることに惹かれて読みました。たのしかったです。
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カエル子
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ネタバレ自分がなんちゃって読書家であることを痛感させてもらいました。読み逃している以下の名作を来年の月一ノルマに確定。栗本薫『ぼくらの時代』橋本治『桃尻娘』村上龍『コインロッカーベイビーズ』綿谷りさ『蹴りたい背中』吉本ばなな『キッチン』竹本健治『匣の中の質楽』米澤穂信『氷菓』小松左京『果しなき流れの果に』阿部和重&伊坂幸太郎『キャプテンサンダーボルト』京極夏彦『姑獲鳥の夏』舞城王太郎『九十九十九』本谷由紀子『異類婚姻譚』。すでに手元にある『屍者の帝国』と『虚無への供物』は年内確定ってことで。
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k5
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見晴らしがよく、気持ちのいい俯瞰。最近、批評を読むとワンアイデアしかないトートロジーか、あるいはそれっぽいことを書いただけの駄文にしか当たらなかったのだけれど、すごく楽しんで読めました。村上春樹の文体を語るにしても、複数の視点で語ってくれますし、黒井千次と眉村卓を並べて語る、というような匙加減も素晴らしい。メフィスト賞系を熱く語った部分だけ、ほとんど読んでないからきつかったですが、「小説が好き」という言葉に嘘がないのが伝わる、楽しい本でした。
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にしの
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ネタバレネオ文学とでも呼ぶべきなのか? 昔ゆかしい純文がサブカル圏と融合を果たし新しい可能性を探る動きを何となく見れた。今までスルーしてた作家や、abさんごを読んでみたくなった 特に紹介に熱が入っていたのは舞城王太郎と京極夏彦だったかんじ。あーがっつり一冊の京極論とか読んでみたいなぁ
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てり
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80年代以降の日本の作家を著者の視点から俯瞰するような一冊。とても興味深く読めたが、著者のSF・ミステリ愛にややお腹いっぱいな感も。個人的には歴史・時代小説にも触れてほしかったかな。
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原玉幸子
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著者『ニッポンの○○』シリーズ三部作の最終巻(他は思想と音楽)。80年代以降の日本の文学を、中上健次・大江健三郎から分断して、別種として出て来たW村上を引き合いに、例えば栗本薫も交え「一人称の使い方」で説明するところが斬新且つ秀逸で、「暇潰しの新書」でなく、のめり込んで読みました(が、著者が饒舌なミステリー・SF・推理小説は私は暗くて駄目で、結構長いそれらの章は退屈でした)。今の日本の社会を読み解くのに、東浩紀『動物化するポストモダン』との合わせ読みを推奨します。(◎2017年・秋)
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toji
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学生時代に点々と読んでいた本が線で繋がっていく感じが楽しい。SFやミステリに関して少しは読んでいるつもりだったが、この線をもっと増やしていきたいと思った。またゼロ年代に通った京都の古本屋にあった本のラインナップが見事に70年代〜90年代の流れを反映していたのだと気づいた。文学とは何か?ということは考えたこともなかったが、これまでつまらなさそうだと敬遠していた芥川賞作品にも目をむけてみようと思う。
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そうたそ
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★★★★☆ ここ数十年間の文学史をざっくり振り替えれる一冊。文学史というと、大抵が純文学的な観点から語られることの方が多いのだが、本作はSFやミステリまでもひっくるめて日本の文学史を記述してくれている。よくもまあ、あれもこれも読んでいるものだなと著者の読書量に恐れ入るばかり。広く浅い内容と言ってしまえばそれまでだが、それだけ読んでないと書けないからねえ。
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oskrt
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冒頭から純文学と大衆文学の違いみたいな話でやや興醒め。今時そんなコトにこだわって本を読む人がいるのだろうか。読むのやめようかなと思ったがせっかくだからと我慢して村上春樹の章に進んだらまあまあ面白くてそのまま読み通した■文学と非文学の境目みたいな事を論ずることに意味は無いってことだと思う、結論は。でもそのためにはまずは境目を設定しておかないと議論さえできないんだね■知らない作家も結構いたので読んでみようと思う。このテの本はそういう発見も楽しい
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ナポリノロク
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だいぶ前から途中放棄してたのを思い出して、ナナメ読みながら一応読み切ったので登録。
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毒モナカジャンボ
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佐々木敦が愛おしくなってくる本。文壇(もはや世間的にも実質的にも死語だろうが)にストレートには認められなかった者や「文学」以外のジャンルの雄たちを集めた日本傍流文学史で、知らないことが多く勉強になった。気になったのはこの本はどのような人間に向けて書かれたのだろうということ。冒頭で大体だがなされる文学の定義は大衆的価値観に依拠した極めて粗雑なものであり、「文学」好きならまずまともに取り合うものではない。だが文学の定義を拡張して文学を救おうとする筆者が最後の章で書くのは芥川賞の話なのだ。このアンビバレンツ。
毒モナカジャンボ

売れることで文学は救われなければならない。気持ちはわかるが、文学の救済を目指した本としては佐々木中の『切りとれ、あの祈る手を—-』が全てを突き抜けた傑作なので、残念ながら首肯しかねるところである。

09/08 02:10
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岸田解
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こうなるとやはり「ニッポンの映画」も読んでみたいと思ってしまうのだが、それはきっと書かれないのだろうなぁ。
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カイロス時間
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現代日本文学の作家を広く紹介する、文章・中身ともにいかにも新書らしい書きぶりの書。内容としては70年代末以降の日本文学史なのだが、それを筆者は、純文学と呼ばれる小説とそれ以外の小説の境界が失効していく歴史として描き出している。境界の喪失にともなう文学の変容を肯定的に捉えることが筆者の主眼なのだが、それはともかく、その大きな変化に各作家がどのような影響を与えたかということが整理されて論じられており、とても興味深く読めた。名前は知っているものの未読の作家が多かった。保坂和志、阿部和重、筒井康隆はぜひ読みたい。
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montetsutsu
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1980年代から2010年代までの日本の「小説」シーンを読み解いている本。いわゆる文学、だけでなく新本格やSFにも目を配っているのはジャンル小説ファンとしては嬉しい。自分はここ10年ほど読書量ガタ落ちしてて、今世紀デビューした作家を追えていないけど、改めて小説に向き合いたいなと思う。
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fantamys
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70年代からの現代サブカルJ文学史
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yasukotta
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 「文学」に興味のある文学が専門じゃない私のような人にとってはかなり興味深く、勉強になる一冊です。目次を見て自分の好きな作家さん、作品、ジャンルを見つけたら、そこだけでも読んでみるのもありだと思いました。
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chie
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著者いわく「普段は「文学」どころか「小説」にも関心を払わないような人たちの購買/購買意欲を惹起するにはどうすればいいのか~そのためには「祭り=盛り上がり」が、どうしても欠かせない。」と。確かに、祭りは欠かせないのかもしれないけれど、血祭りになるのは痛ましい。でも本当は、読者が欲しているのは血祭りなのかもしれない。今という時代は、読者がこのジレンマに陥っている時代なのではないだろうか。今年でテン年代は終わる。日本の「文学」に福音は訪れるだろうか。
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ソニックゆうすけ
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一気読み。現代ニッポンの文学を芥川賞を中心に解説。時代毎に時に冒頭の1節など引用し、文体の特徴を解説したりして紹介。作風や作品を中心に語られているのが良かった。ミステリーやSFなどあまり今まで熱心に読んでこなかったジャンルもどんどん読みたくなり、嬉しい悲鳴。音楽のディスコグラフィー的で駆け足がちな所もあるけど、それこそ時代、ジャンルで目次からそこへ跳べるのがいい。
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エメラルド
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SF、ミステリーの比重が高かったかな。
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