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樹上のゆりかご (角川文庫)

感想・レビュー
104

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hyc
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ネタバレとある進学校に伝統ゆえに瀰漫する不可視の空気。その排他的な感触に困惑するひろみを見ていると、たとえ作者が否定しようと、やはり本作は『これは王国のかぎ』の続編だなあと思う。かつて見た "夢" を今なお抱えて「この一点だけ、私は非現実なの」(148)と呟くひろみは相変わらず "外から来た者" だが、そのことを手放すことなく正しく内に立とうともしている。内にあえて全力で入り込む夢乃とも、外から遠慮なく突撃をかます有理とも違う。最後にハールーンがひろみのなかで、鳴海や加藤でなく江藤夏郎に繋がるのも分かる気がする。
0255文字
本埜しをり
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ネタバレ性別はっきり示すためなのか、男子は〝◯◯クン〟女子は〝◯◯サン〟と表記されているのが気持ち悪くてぞわぞわ。旧制高校の伝統が色濃く残る…とあったが(私の出身校も似たようなものだったので)どの辺りが?とぴんと来ず。文化祭で上演する劇を、自分の妄執に向き合ってもらうために利用する有理さんは怖すぎ。◇有志がノリで運営していた生徒会、先生の訓話は大いに盛り上げる、イベントは生徒主導で大掛かりに…辺りは、自分の高校生時代を懐かしく思い出した。
0255文字
ユメミガチ
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伝統ある学校行事に女性が排除されているとは思わなかったけれど、個人の都合だけで全てが台無しになりかねない行為を実行したのは卑怯でそれこそ女性らしい陰湿さを感じた。 ひろみと夏郎の関係は好ましかった。 「異なる考えを彼のまなざしを通して共有する」 視野を拡げて素直に生きることができたらいいのに。
0255文字
isry 2@積本消化中
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ネタバレ「これは王国のかぎ」の姉妹作。「これは王国のかぎ」の主人公・上田ひろみ(ジャニ)が高校生になり、伝統ある高校に進んだ。全校生徒のうち、女子は3分の1ほどでどこか居心地の悪さを感じていた。美少女の有理と出会い、異物混入、ボヤ騒ぎなどおかしな事件が起こり…。ファンタジー要素一切なしの王道青春物語なのだろうが、ぜんぜん入り込めなかった。
0255文字
ヌー
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『これは王国のかぎ』の主人公が高校生になった学園もの。あの異世界を体験した女の子が現代に戻ってきたら、一歩引いたような達観した考え方になるのかもしれない、と感じるので、主人公はすごく自然に思えた。進学校に行ってるのも納得。 その上で、高校生の青さやヒリヒリした感じがとても良かった。高校生としての成長が、眩しいような切ないような不思議な気分になる。印象的な作品だった。
0255文字
ほのぼの
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『これは王国のかぎ』の主人公「上田ひろみ」が高校生になった物語。だけど続編ではない。現実世界に戻って名門校に進学した彼女は『王国』で活躍したジャニ(魔神)とは全くの別人になってしまった。ジャニの魅力は微塵も残っていなかった。とても残念。著者もあとがきにて【別々の創作】と述べている。そう、別物なのだ。繰り返すけど「続編ではない」のだ!『王国』を読んでジャニに魅了された読者には酷な事だが諦めるしかない。もうジャニはどこにもいない。今作の「上田ひろみ」は同姓同名の別人だと思うしかない。
0255文字
えつ
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『これは王国のかぎ』でジャニとして活躍していた上田ひろみが高校生になって再登場。だけれども、こちらは続編というわけではないらしい。なので、こちらはファンタジーというわけでもなかったので、SFやファンタジーが苦手なわたしにとって、とても読みやすかった。 この頃の高校入試のシステム、いま以上に分からん(中高一貫校だったため)。進学校だけど、自由な校風?で生徒の自主性を尊重する学校というものがあったのか…すごい。 物語自体は、葛藤とかは理解できる部分もあり、できない部分もあり。もっと若い頃に読みたかったな…。
0255文字
はじめ
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これは王国のかぎみたいなファンタジーかなと思ってたら、全然違った。 エッセイとはちょっと違うけど、なんかそんな感じ。舞台になってる学校に通ってた人は懐かしくて楽しい気持ちで読めるんだろうなと。
0255文字
sakko/さよ
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ネタバレこれ発売当時にいそいそと買ってきたんだけど全然好きになれなくて結局手放した本なんだ、実は。好きな作家の本なのに。そういう本を再読することはほぼないんだけど、あえて読んでいる。21年前の私はこれのなにがそんなに地雷だったんだろうと分析しつつ読みました。今となっては高校時代は昔のことになったので一歩引いて、学園ミステリやサロメの作品解釈を楽しめた。でもジャニじゃない上田ひろみには感情移入はできないな、やっぱり。時代設定も苦しい。近衛有理と鳴海智章はうまくは行かないんじゃない?w
0255文字
ピラミッド
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ネタバレあまり入り込めなかった。主人公がなかなか対等な友人関係を築けないのは本人の資質に依るところが大きいとは思うが、『これは王国のかぎ』の打ち明け話までした有理に裏切られるのは少し可哀想だとは思う。 最後は主人公の心にも救いのある終わりではあるが、……もうちょい江藤に魅力があればなぁ(個人的には)。 鳴海知章はメンヘラを誘引するフェロモンでも出しているのだろうか。少し気の毒である。
0255文字
まちこ
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刺繍の表紙がかわいい!これは王国の鍵とセットになってるし今度買うならこれにしたい(うちにあったのはCノベ版だった)。以前読んだのが子供の頃なので、その頃よりは学校の雰囲気とか掴めるようになって読みやすかった。夏郎みたいな男の子を書くのが上手やなーと思った。私はジャニだった頃のひろみがやっぱり好きだけど、大人になっていくんだねー
0255文字
鳩羽
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伝統行事がたくさんある進学校、辰川高校に進学したひろみは、友人の夢乃に誘われ執行部に出入りするようになる。合唱祭、演劇祭、文化祭等々、生徒たちが熱を上げるイベントにどこか夢中になれなかったひろみだったが、執行部に関わるようになって少しずつ見方が変わっていく。しかし、行事を邪魔する悪意の存在が見え隠れしてきて…。学生時代の、「顔のない名前のないもの」の存在を、どんな言葉で言い表したとしてもそれは人によって違うのだろう。自由で不穏で、時間を持て余す若さを感じる話だった。設定のレトロさがちょっと苦しい。
0255文字
Midori
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『これは王国のかぎ』の上田ひろみが高校生になって再登場。一人称も語尾も随分変化している。高校の区分などに歴史を感じるけどひろみが感じている「名前のない顔のないもの」は今も健在だと思うな。サロメの解釈含め全体的に満足。
0255文字
ハル
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「名前のない顔のないもの」はどこにでもいると思う
0255文字
しゃむタイ
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図書館。当時ファンだったため、発刊後すぐ購入して読んだ。再読した記憶があまりなく、20年近くぶりなのかな。作者が自身の高校生活を回顧しながら書いたところがあり、初読当時は古臭く感じつつ、自身の母校に通じるところもあり、ファンタジー色の強い彼女が携帯電話を表現するのに違和感を感じていたりした。今回再読し、古臭さも携帯電話の違和感も感じなかった。まとまったストーリーと散りばめた伏線やらを鮮やかに纏めていくラスト、さすが荻原さん。
0255文字
niko
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『空色勾玉』を読んで以来、大好きな作家さんの一人です。この作家さんが描くファンタジーの大ファンですが、高校が舞台となった『RDG レッドデータガール』も繰り返し読んでいる作品なので今回も期待が大きかったのですが、それを上回る満足度でした。わたしが通った高校も、ここまでの熱気はなかったけど同じように自由な校風だったので、なんだか懐かしく感じました。
0255文字
雨の音
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高校生が主役のものは、段々興味を持てなくなってきた。全部ではないが。これは荻原さんの作品なので読む。今、こんなに生徒の自主性を信頼した高校はあるんかな。成熟したまるで大学生のような高校生たち。学園ミステリー?もっと裏があるんじゃないか、荻原さんだけに…と予想しつつ、生徒会執行部、クラスの合唱祭や学園祭の様子は中村雅俊の学園ドラマの匂い。ドキッとしたのは、少し前に読んだ「サロメ」が出てきた事。男子と共感する事が稀、話してみると意外な一面を知るとか、私とは一体なんだろうとか、あの頃の私に教えたい一冊。
0255文字
メロメロパンナ
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「これは王国の鍵」と主人公が同じなので続編かと思ったら作者的に別物らしいです。作者の高校時代を元にした作品で当時の立◯高校の話ですね。偏差値の高い有名な進学校です。行事に熱中する高校生とどこか一歩引いた上田ひろみと行事を妨害しようとする謎の人物…。青春小説です。ファンタジー要素はありません。私の年齢のせいなのか共感し辛くふわふわとしたひろみの立ち位置や、立◯高校の校風ばかりに目が行ってしまって中途半端な読後感になってしまいました。
0255文字
dr2006
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これは学園イヤミスか?初読み萩原規子、本作が初読みで良かったのかわからないが、名作:六番目の小夜子を彷彿とさせる雰囲気を堪能出来た!舞台の高校は東京西部にある伝統校。制服がないとか、学生の自主性に任せすぎて目的がよくわからない謎のルールや伝統行事があるとか、校歌より歌われる機会が多い応援歌みたいのがあるとか、自分の母校と凄く似ていて吃驚した(笑)そのせいで物語の世界にまんまと引き込まれた。合唱祭の会場で生徒会が販売した菓子パンの中からカミソリの刃見つかる。クセの強い学校行事で次々起こる事件の真犯人とは…。
0255文字
さいねりあ
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自称進学校の出身なので優等生たちが行事に熱中するという気持ちは知っている気がしました。けど、ここまで大規模なことは行わないし規制も多かったです。楽しかったけど達成感や同級生との連帯感は小説の中ほどはなかったな。私達は若い時に無茶をさせる環境が与えられてこなかったのかなとちょっと思いました。上からの押し付けでも熱狂させるものを与えるのって大事なのかも。親や教師がまだ見守ってくれるうちに。
0255文字
奏
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伝統ある進学高校。優秀な生徒たちが集まる学校は自由で、行事も教師が介入することなく生徒自身で運営している。合唱祭や文化祭などの様子に自分の高校時代を重ね合わせ、当時の教室や先生、友人の顔が浮かんでくる。二度と戻れない場所は、息苦しさの共感もあるがそれ以上に眩しく感じた。
0255文字
ちいさこ
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ネタバレう〜ん面白かったけど今の中高生は同じ目線では読めないだろうな〜いくつか共感する感情はあっても。学生に対して「学校」というものの持つ力の大きさが、なんだか60年代ごろのそれ、という印象をぼんやりと抱いた。吉永小百合の青春映画みたいな。あとがきを読むと著者の学生時代が強く反映されているみたいだったから、当たらずといえども遠からず、といったところなのかな?70年代の高校生がどうだったか、あんまりイメージがつかないけど・・・ 『これは王国のかぎ』と同じ主人公だけど、なんしろ魔神としての印象が強すぎたもんだから→
ちいさこ

ひろみのキャラクターこんなんだっけ?と思いながら読んでいた。まあ「続編というよりは別の話」とあとがきにあったからキャラクターに一貫性もなくていいのかもしれないけど。私はドリちゃんより有里の方がなぜか好感が持てた。それにしてもやっぱり高校生とは思えない情念というかなんというか・・・やっぱり児童文学ではないよね。YA〜大人向けかな?

09/29 23:20
0255文字
You
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母校と似た空気があって懐かしかった。男子主体の校風において対等な立場としての女子の正しい身の処し方は〜みたいなことは考えたこともない脳天気な生徒だった。女をパッシブに武器にするのも男勝りに切り開いていくのも男に混じって同化に努めるのも蝶よ花よと大切に扱われるのも、まあどれもありなんじゃないですかね。今みたいなポリコレ・フェミニズム全盛期な時代には逆に世に出せない作品かもしれない。『これは王国のかぎ』の続編だと思ってはいけない。アラビアの夢が壊れる。
0255文字
とみぃ
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『太田上田』という番組で、伊集院光がゲストで来ていて、落語の「居残り佐平次」が難しいという話をしていたのを思い出す。抜群におしゃべりがうまい佐平次を演じるのに、もろに演者のおしゃべりの力量が問われてしまうから、とのこと。書くのは簡単だけど、実際それがどんな風であるかを表現するのは難しい、ということがある。そんなことを思ったのは、本書のサロメの舞はどんな風なのか、と思ったからであった。わずか1ページほどの「七つのヴェールの踊り」。あいつを振り向かせ、「名前のない顔のないもの」を挑撥する、あの踊りとは・・・
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甲斐
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ネタバレ最後まで読んだが、再読のはずなのに記憶にない。そして、私には合わなかった。人物も高校の様子も面白いのだが、起こる事件に意味を見出だせない。残念です。
楽駿

また、新しい出会いはあるよ❣

05/16 21:44
甲斐

楽駿さん、ありがとうございます🎵 荻原さんは好きなのでちょっと残念でした。でも、この小説を「大事な一冊」と感じる人もいるでしょう。私も「私の一冊」を探します📚

05/16 23:00
4件のコメントを全て見る
0255文字
池内水花
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学校という箱庭ならではの期間限定の楽しさと閉塞感とギリギリさがつまってます。スマホがない時代なので余計に。学生時代が懐かしい。演劇サロメがとても印象的に使われています。
0255文字
にゃん吾郎
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ネタバレひろみたちが抱く焦りとか疎外感とか、きっと「女の子」どれもなんとなく覚えがあるんじゃないかなあ。彼女らのモヤモヤは、結局最後まではっきり「これ!」とは示されない。この作品そのものが、そういった女の子が感じる10代特有の「何か」なのかもしれない。そういえば、女の子は外からの視線で形づくられるって何かで読んだな〜。サロメの話は知らなかったので、今度何かで読んでみたい。
0255文字
mos
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ネタバレ上田ひろみシリーズ2巻。高校時代の記憶。著者は都立立川高校卒。
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優希
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珍しくファンタジーではありませんでしたが、面白かったです。不安定なことばかり起こる「学校」で過ごす時間を描いていました。萩原さんの「素」を見たような気がします。
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chiroleen
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こういう高校があったんだなということが一つ。そしてフェミニズム的視点も含まれた話だなと思った。
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でぐもえ
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高校時代好きだった本を10年ぶりくらいに読み返した。こんな大人びた高校生あんまりいないのでは!?と思いながらも、やはり面白かった 高校時代にこれを読んでなにを思ってたんだろう。 あの時、この本をよんだ気持ちを書いておけばよかったなと思った 書き下ろし短編よかった
0255文字
すきむみるく
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再読。私の大切な本。今回読んでみての正解は出てないけど、自分は自分らしくいれる世界だといいなぁ。
0255文字
トリスタン
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著者には珍しくファンタジー仕立てでなく、著者が通った立川の高校の思い出を描いた作品。たしかにユニークな学校で、体験を書き残したくなるのも理解できる。著者の「素」の部分がみえるような作品。それでも物語はしっかりと組み立てられている。なかなか結末が見えないところがよかった。
0255文字
紅
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高校時代のノスタルジー。名前のない顔のないものが巣食っている高校。最初はとってもノスタルジー!という感じでそれはそれで好きだったが、後半はもっともっと好きだった。学生時代に大切にしていた色々なものは共同幻想で、そのことになんとなく気付きながらもそれに皆で熱狂する。そのことに私も覚えがあって、なんとも懐かしい気持ちになった。
0255文字
luce
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卒業生です。 「る・らる・す・さす」で急にあらゆる記憶が蘇ってきて人知れず大興奮。伝統歌はすべて実在のものです。
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KIYO
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【図書館】萩原さんだったので一読。申し訳ないけど、とても退屈で最後まで読み切れなかった・・・
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あかのこ
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ネタバレ熱狂的であっという間に過ぎていく高校生活の話。男性がほとんどの空間で、露骨に排除はされなくても「ああ自分は異物なんだな」と感じた経験を思い出した。それくらいはっきりとホモソーシャル性に触れているのに結局否定も肯定もせずふわっと終わったのがちょっと残念。とはいえ近衛有理の破滅的な苛烈さについても肯定はしなくとも否定もしなかったので、そこは好き。
0255文字
まりりん
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荻原規子、こんな物語書くんだ〜… 児童書のコーナーにあったけど、これは大人向け。辰川高校のような青春を送ってきた大人向け。
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Hiroshi  Ai
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ネタバレ イントロ、入り難かった?けど、読み進めて、解った。 同じだ;愛知旧制5中?z高の3年:1980-83 伝統?メンドクサクテ、授業をぶっ壊し それでも大らかに受け止めて呉れた、同じ学校出身の先生達 ドリちゃん;夢乃 合唱祭 オイラの3年 お寺のお嬢kサンが、[流行曲]繋げてアレンジしてくれて 指揮,やらせて戴き:学年優勝? ウェディングベル~色付きの女でいて呉れよ 感謝! マドンナも、いた 喧嘩も、した 30年以上超え、付合えてる、奇蹟、幸せ 頭のイイ子
Hiroshi  Ai

 私達が歌うのは…多分、私達が若いからだ ひょっこりひょうたん島 柔らかい感受性 何でだかオイラ,合唱祭委員長,ヤッタッケ;高2 レベル調整 古文の呪文 サロメ オスカー・ワイルド 幸福な王子 偽善 ? 辛酸 ? 浴衣美人 月 カトケン 鳴海 近衛有理サン 愛の、過剰な女 ? 精神? 社会? 女神のイル古代世界 オヒイサン 上田サン キャンバス 僕等は、[記念祭]って言ってた 高1で、クラス回ってブリックパック集め、スフィンクス作ったの、覚えてる

09/21 10:36
Hiroshi  Ai

 3年?ムム、覚えてない(笑) 嘘 セイレーン 王女 ヨカナーンの首 彼女の母は、俺の叔母です 血糖降下剤? シアトル行き 寒いみたいだよ シンドバットの船乗りと江藤クン (仮)福沢先生 坂田先生、片岡先生、山路先生、…有難う。

09/21 10:36
0255文字
奏
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⭐⭐⭐ 良くもないけど悪くもないかなぁ。。。
0255文字
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