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白昼夢(Kindle版)

感想・レビュー
38

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びわまる
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#読了 美しく(おそらく)も、とても不気味な妄想を描いた掌編。世界観はザ・乱歩、という感じ。
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namakemono
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少し前から江戸川乱歩の初期短編にハマっている。この時期の作品の魅力は二本柱で、(1) 小ぶりだがリアリティーのあるトリックをこねくり回し、短編ながら二転三転するプロット、(2) 後年の乱歩を予感させる異常心理的妄想。この一見矛盾する二者の共存が面白いのだが、私は(1)の要素の方が好き。本作は掌編で、同じく掌編の『指輪』と対になる。本作が(2)担当、後者が(1)担当でキッチリ割り振ってる。(別れてる時点で、個人的に興味は減る。)『白昼夢』と言うタイトルもまんま過ぎ。ただ悔しいかな(?)、印象には残るよね。
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sansirou
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なんとも強烈な感じですね。美人すぎる自分の女房を殺して死蝋にしてしまうなんて!それを晒しているなんて!
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かわかみ
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ネタバレミステリーというよりも、乱歩の変態趣味の短編。主人公の独白そのものが夢か現か判然としない文章である。主人公は街なかを歩いていたのだが、辻説法ならぬ、独演会を行っている男を見た。その内容というのが、妻を愛しているあまり浮気が心配で、その手にかけて屍蝋に加工して飾って愛玩しているというのだった。男が大真面目に語る恐ろしい話を警官を含めた群衆は大笑いして聞くのだった。主人公はふと男が示す方を見ると、それは男が営んでいる店のショーウインドウで、女性のマネキンが展示されていたのだが、それにはうぶ毛まであるのだった。
0255文字
山川欣伸(やまかわよしのぶ)
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物語は、晩春の暑い日の午後、主人公が街を歩いているところから始まります。彼が出会うのは、群集に囲まれた一人の男です。その男は、自分が犯した恐ろしい犯罪について話しています。男は、自分の浮気性の妻を殺害し、その遺体を水に漬けて屍蝋にしたと主張します。そして、その死体を自分の店の前に飾っていると言います。主人公がその店を訪れると、ガラスケースの中に人体模型が展示されていました。一見、ただの蝋細工の人形のように見えますが、よく見るとその中には人間の死体が隠されていたのでした(続く
山川欣伸(やまかわよしのぶ)

この作品のテーマは、現実と幻想の境界線についての探求です。乱歩は、日常生活の中に潜む非日常的な恐怖を描き出し、私たちに現実の見方を問い直させます。また、人間の心理の暗部を掘り下げることで、普段意識しない心の奥底にある闇を浮かび上がらせます。 乱歩の作品は、その独特な世界観と心理描写で多くの人を魅了してきましたが、「白昼夢」は特にその傾向が強い作品です。

05/12 15:25
0255文字
buchi
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新潮文庫の100冊も崩していこうと思って『江戸川乱歩名作選』に収録されている中で読んだことがない作品をピックアップ。江戸川乱歩なんて全部読んだよ!と思っていたけどまだまだ全然でした。これも気持ち悪い作品だけどあまりドロドロしていない。昼間の話だし。でもだからこそ気味が悪い。この直後に笑っていた者達が阿鼻叫喚するのだ。…でも題名が白日夢か…やはり男の妄想か?でも産毛…こういうモヤモヤする終わり方、嫌いじゃないです。
山川欣伸(やまかわよしのぶ)

気になる終わり方でモヤモヤが残りますが、それがこの作品の醍醐味だと思います。昼間の出来事なのに不気味な雰囲気を醸し出しているところが、乱歩ならではの手腕だと感じました。

05/16 00:50
0255文字
かっくん
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演台で愛する妻を殺害したと演説する男。妻の死骸を臘人形にしたらしいが、そこに飾られていたのは果たして・・・・乱歩らしい変態と狂気に満ちた超短編。
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ehirano1
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真昼間の事だからこそ余計に怖いです。これが白昼夢でなかったら・・・・・ゾッとします。こういう感じを描写し読者を虜にする筆力は流石としか言いようがありません。
ehirano1

著者の作品に登場する屍蝋のエビデンスは「産毛が生えている」です。

02/23 22:18
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肉尊
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ネタバレ導入は、非日常の異質の肌感覚。見知らぬ路地に足を踏み入れ、平日なのに祝日のような人知れぬ静けさを感じさせる空間。辻説法をきったのは、妻を殺した男の独白。薄笑いを浮かべる長屋の連中どもは、お決まりの野次を飛ばす。蝋人形と化した女房を見て走る戦慄。近くの警官に訴えようかと思ったが、それを実行するだけの気力を失ったという終わり方も、白昼夢ならではのフェードアウト。この話を読んだ小学生は、理科室前の標本や人体模型に何らかの物語があると感じ始めるかもしれない。日常空間の中の薄暗さが心に宿ることこそ白昼夢の狡知。
0255文字
芽
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ネタバレ妻を殺した事を演説する男。多くの聴衆が聞き入る中で、主人公はそれが本当であると確信する。だけど周囲は冗談だとばかりにあざ笑う。その温度差が恐ろしくもあり、幻想的でもあった。
0255文字
はづきち
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青空文庫。大声で演説をしている男の話を聞いてみると、浮気者の女房を殺し、水を絶えずかけ続けて屍蝋にし、店先に飾ってあるということだった。後ろにある薬屋に入ってみると、人体模型と思われたそれは本物の人間のようだった。 背筋がゾクッとしました。けれど「白昼夢」というタイトルであれば、これが夢だという可能性もあるんですよね。夢のような出来事だったという意味なのか、はたまたこんな夢を見た(夢十夜?)ということなのか。読みを議論するのに適した作品かもしれません。
0255文字
本読みましょ!
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ネタバレ独特の情景描写は流石、乱歩先生です。
0255文字
ay
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[青空文庫]ここにもまた愛を拗らせた男がいた。自分の女房が浮気をしないか心配が昂じて殺してしまったらしい。そしてその可愛い女房を屍蝋にして自分の店先に置いているというのだ。そのことを街中で、聴衆を前に語って聞かせる。聴衆はよもや本当の話なんて思っていない。女房が家出して男がおかしくなってしまった程度にしか思っていない。しかしその聴衆の中で、「私」は見てしまった。男の言うところの、屍蝋を。でもそれは、白昼夢なのか。それにしても「屍蝋」なんて初めて知りました。これからも乱歩読もうと思いました。
0255文字
がらくたどん
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「D坂」とか「心理試験」とかの後にこれを読むと乱歩先生の引き出しの多さに感嘆する。推理どころか筋書きも朧な幻想シーンを切り取ったような映像が迫るショートショート。白昼の街中、自分の猟奇犯罪を声高に演説する男と、それを見世物を見るように笑い囃したてる老若男女。その一部始終を見つめ慄く「私」という、これまた曖昧な存在。その「私」の証言を読まされる読者。入れ子になって歪んだ世界で「白昼夢」を見たのは果たして誰でしょう?(現代に映すと犯罪を吹聴する者とそれをネタに盛り上がる者という構図は現実にありそうでより怖い)
0255文字
Cinejazz
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東京の或る町の真昼間、男が聴衆を前に演説するのを耳にします。「俺は、浮気者の女房の襟足に千枚通しを力任せに叩き込んだ!死骸は五つに切り離し腐らせ梨ないようにして、俺の店先に飾ってある!」<××ドラック>の主人の話を聞いた私は、薬屋のガラス容器の中でニッコリ笑っている女の顔を見てしまい・・・。怪奇と幻想が纏わりつく江戸川乱歩の大正14年の短編小説です。
0255文字
優希
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人の多い昼間という設定が怖いと思いました。
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ちろ
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情景描写に関してはやはり異次元 読んでるだけで埃っぽさが伝わってくるよう 怪奇さの不気味さも素晴らしい 果たして白昼夢を見ていたのは男か?聴衆か? それとも読者か?
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クロノ
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独特の悪夢めいた光景の描写はなかなか怖かった。
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すてふ
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ネタバレ推理することもない怪談。この時期の江戸川乱歩の短めのを何本か読んでみたが「見てないものを見たと言い、見たものを見てないと言う」展開が多い。屍蝋って、そんなんでいいのかね、3週間も水没させてふやけて崩れないのかね。
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saitotaro
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人気のない夜じゃなく、人通りもある昼間というのが異常さを引き立て恐ろしい。さすがとしか言いようがない。
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Minamihama
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ネタバレ春の暑い日に路上を歩いていました。 たまたま薬局の前で誰かが話していて、周りに人が立っていました。 スピーカーは、「あなたが私が私の妻をどれほど愛していたのか知らないでしょう」と言います。 しかし、彼女は私に忠実ではなかった、浮気者でした。 ついに、彼は彼女を首に千枚通しを突き刺して、彼女を殺した。 それから彼は彼女の体を体、腕、脚の5つの部分に切り離しました。 「私の家で水の流れる音が聞こえませんでしたか?」 それは私が彼女の5つの部分を21日間桶の水で洗っていた音でした。
Minamihama

それは体が腐るのを防ぐ秘密の方法でした。 あなたは私の妻が家を出たと信じていますが、私は彼女を殺しました。 しかし警戒してください、警察は彼女を捜します。 店の隅を見ると、ガラスの箱に人体模型が見えます。 私は近くに立っている警察に逮捕するように頼みましたが、彼は店主の話を信じていませんでした。

08/28 14:39
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beer98
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★★★★☆白昼堂々、自分の殺人と手口を香具師のように演説する男と、それを見た”私”のゾッとする体験談。わずか9分で読める短編の中に、上手に描かれた下町の情緒と炎天下の熱気の中に、冷たい恐怖が走る名作。
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猫面屋霧中堂
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【人生で影響を受けた100冊】少年少女向けを離れて、“大人の”江戸川乱歩に興味が移りつつあった頃、小学校の図書室に横尾忠則氏挿絵(記憶では…;;;)の江戸川乱歩短編集があった。中でも、埃っぽい白い真夏の日の、おぞましい風景描写の『白昼夢』は忘れられない。小学生にはドぎつかったですね。しかし、大人向け江戸川乱歩にハマっていった、まさにきっかけの物語でした。(その時の本は、やはり検索しても見つからない…自分も記憶捏造してるかもだし)
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odiel_
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速読練習。短文なのにエライ気持ち悪いのう。
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美登→引越し中
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ネタバレ耳読。最初の町の描写が、なにかデ・キリコの絵のようなシュールな雰囲気を醸し出していた。そして街頭で、自分の妻を殺めた話をする男、そしてその話にどっと笑う群衆に警官、薬屋のショーウィンドウに陳列される蝋人形の産毛と微笑み。ぞっとする話だけれど、題名の「白昼夢」という言葉が持つ怪しい幻想的なイメージにぴったりで、割と好きな世界観だった。
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ボボボーボ・ボーボボ
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江戸川乱歩らしい、ゾットする作品でした。 自分の殺人を公の場で演説している行かれたひとなどゾットする内容。そしてなまめかしさが非常にでていると感じました。
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せいじ
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道端で演説者の話に耳を傾ける通りすがりの男。浮気者の妻を「殺すほど愛していたのだ!」と語る演説者。妻を切り刻み「屍蝋」にし人体模型として飾ったと乱歩いつものグロイ描写。男にはこの演説者の話がじわじわと真実味を帯びて聞こえてくる。そしてそこにあるガラス箱の中には一面に産毛が生えた女の顔… これぞ白昼夢。しかし聴衆は「ハハハハ」と笑い信じない。短い文章の中に乱歩ワールドが凝縮。それは心地いい怪奇の世界。
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三丁目の書生
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 本当に白昼夢のような話。  筆者の経験を回想したような記述にしているのがポイント。 “何々ドラッグ”とはやけに今風のネーミングだと気になりました。何とモデルがあるようです。  そして薬屋の主人というのは真柄太郎という名前のようです。印象深い名前。いかにも江戸川乱歩作品の登場人物といった感あります。他の作品には登場しないのでしょうか。    http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20180827/p1
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いわき
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シャープな短編やなぁ。炎天下というのがよいです
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K
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ネタバレ乱歩の世界!ただ水に浸したって…ふやけなかったのかな(笑) 短編ホラー(?)にしては読みごたえがある。おもしろかった!
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めしいらず
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再読。うつし世は夢。乱歩の世界観そのままの幻想と戦慄の好編だ。他愛のない物語だが最後に背中をぞくりとさせる筋運びの巧さ。幻想的なショートフィルム的な、薄い膜を通してその場の空気に見るように紗がかかった映像感覚の文体。時折、スローモーションのように視覚の速度感までも操ってみせる。そして屍蝋という言葉が含む薄気味悪さ。そのえも言われぬ魅惑。読み手にそれを見たいと思わせてしまう乱歩の人の悪さよ。
ジム

わ~!向田さん!年内に読むって言ってたもんね(≧∀≦) いいよね~、久しぶりに読みたくなる(*´∀`)

12/31 14:05
めしいらず

あとは間に合うかどうか。。^^;

12/31 14:12
4件のコメントを全て見る
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北白川にゃんこ
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デイドリームって感じだね。昼間の夢は何か暑苦しい。
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クマ
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主人の話が現実であれば、狂気としか言い様がないな。【Kindle】
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李孟鑑
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これは面白かった! 炎天下の白昼、薬屋の主人が人を集めて妻殺しの顛末を語ります。殺したあと、彼は死体を意外な方法で隠しているのですが……。犯罪志向、猟奇趣味、人形愛に通じる死体愛好と、乱歩作品のエッセンスが濃縮して詰まっています。
0255文字
火冬
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【評価:満足/媒体:電子】kindle版無料本。まさに白昼夢を見ているような感覚に陥った。短い話なのに濃密。いつまでも余韻を引きずる。
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buluma
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乱歩は夢と現実の区別がつかない作品を作るのが上手いと思った。女の子の歌が“空にのんびりと蒸発して行った”という表現がすごく好き。途中男が“妻を死蝋にして店に展示したぞ”と力説する場面は時代背景が分からずピンとこなかったが、今で言うとペットショップで売られている動物を“これはポケモンGOで捕まえたものだ”と言い張る店主みたいなものかなと想像してみた。嘘か本当か分からないそんな夢のような作品でした。
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