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いちまいの羊歯 (新鋭短歌シリーズ36)

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toron*
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さよならのようにつぶやくおはようを溶かして渡す朝の珈琲 ゆきですとつぶやくきみにすきだよとこたえるようにあおぐ、ゆきだよ さかさまに雲をながめる来世でも選んでくれたビールを飲むね 比喩を使った歌がほとんどなくてちょっと驚く。幻想的な歌が多いのだけど、比喩を使って多層的に意味に触れる、という作り方ではないようだった。短歌で童話のような世界を現出させている感じ。また、作った歌をまとめたというよりか、折句や「〜の町」で終わる歌の章など、この歌集のために詠んだような歌が多い印象だった。
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あや
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東直子さんのお弟子さんである國森晴野さんの歌集。恋愛を詠んだ歌が好きですが街について詠んだ章もとても好きです。自分が短歌を再開した時期に読んだのでとても影響を受けました。読書会にも参加させていただけてとてもうれしかったです。その節はありがとうござます。
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Pochi
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暗い研究室のシャーレに眠る言葉たちを、ひとつひとつピンセットで掴んでは並べて作ったかのよう。小学校の理科室と、何かのドラマで見た実験室を思い浮かべながら読んでいた。
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青色
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静けさがある歌が多くて好き。「からっぽの背をあたためる春の陽は翼の記憶をゆるやかに溶く」「さよならのようにつぶやくおはようを溶かして渡す朝の珈琲」「寄り添って眠りに落ちてゆく午後の映画のようにあなたと暮らす」特に好き
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Ucchy
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バイオ系の研究所での職場詠、恋が主な題材。人間関係の描写が皆無の不思議な職場詠。恋の歌は観念的。写実ではなく空想が広がっていくような作風。丁寧語の用法が独特。破調が少なくない。分からないことも多かったが宿題としたい。
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辛口カレーうどん
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かっちりした理系ワードが、ロマンチックな短歌に変身していたり。一冊丸々大好き!こんなきらきら綺麗な歌をつくれて羨ましい。『染まるのは指先ではなく言葉ですしずかに剥いてゆくぶどうの実』『慎ましく告げる深夜の冷凍庫〈銀河を宿す氷菓あります〉』『楽隊は行ってしまった きんいろの拍手のなかを裸足であるく』お気に入りを敢えて選ぶなら、これらの歌。
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いいの
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台無しにしたいな固く閉じられた蓋からほそく冷気はこぼれ/葉脈を紡いでゆけばこの星を包めるほどのやわらかな布/制服の裾から音符こぼしつつ時間飛行をする少女たち/ゆきですとつぶやくきみにすきだよとこたえるようにあおぐ、ゆきだよ。/瞬きもせずに雨滴はおとされて空に溺れることもできない
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