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世界神話学入門 (講談社現代新書 2457)

感想・レビュー
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将軍
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「ローラシア型神話」と「ゴンドワナ型神話」や「原初の巨人」「世界卵」などの神話類型について諸々学習できたのは良かった。特に「ローラシア神話」は印欧語族の神話よりもさらに拡張して、その他の地域の神話や日本神話なんかも包含しており、ジョルジュ・デュメジルの名前も出てきた。
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へやせま
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学問、科学としはまだ固まっていない様子だが、学びがあった。
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Liu Hachi
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世界の神話は大きく二つに分かれる。 ローラシア型神話は神がいかに世界と人間を創造したのか、社会が形成されていったのかを語る。一方、ゴンドワナ型神話は、そもそも人間と、動植物や自然現象を区別しない時代、人間もその一員として森羅万象や動物、木々や花々と生きている時代の神話である。 以上p223より抜粋 部族、国家というのはローラシア型神話により生成されたのかもしれない。私達はいまだに神話と共に生きており、例えば神話のために戦争を厭わない。神話をつうじて人類の古層を語ることはその業の源流を見ることでもある。
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夏至
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後半は流し読み。神話にはアフリカから始まり海沿いを東に渡っていくゴンドワナ型と大陸を東に渡っていく物語性のあるローラシア型がある。この話自体は面白かったが、死者の国に家族を追い求めていく2つの物語のあるモチーフの類似性の理由を探していて、神話にそのルーツを探したけれど答えは得られなかった。オルフェウス型神話がキーになるかと思ったけど、これはどちらかというと妻を追いかける夫の話と見るなのタブーが共通項のようなので違うなと。
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caramelscratch
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記紀を通して古代日本の成り立ちを復元することがいかに難問か思い知らされた
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佐倉
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10万年前にアフリカを出た現生人類の足跡によって世界各地に散らばりながら共通点を持つ神話たちを読み解く世界神話学説を紹介する一冊。出アフリカ後に海沿いルートを通ってインドやオーストラリア、東南アジアへと渡った人々の古層神話をゴンドワナ型、その後西アジアを中心に広がった新層神話をローラシア型としている。前者は自然の在り方を語る観点主義的な、後者は世界の成り立ちと現体制の起源を語るより物語的な神話。メソポタミアやギリシャ、ヴェーダ神話に中国神話と帝国を成り立たせる物語がローラシア型神話と言えるかも知れない。
佐倉

記紀神話を学説に沿って検証する流れなど非常に面白かった。世界の始まりや天皇の起源を語る思考、イザナミの死=原初の女神の死により大地が豊かになっていく、スサノオによる竜退治などローラシア型神話的な部分と山幸彦・海幸彦の釣針喪失譚やイワナガヒメによる死の起源など、保食神の死による農作物起源などゴンドワナ型的な部分が混合したものと言える。そう考える記紀神話として編纂されたものは多分に見えなくなっているものや混乱が多くあるのかもしれない。

05/06 00:43
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たぁ~ぼう(多忙なturbo)
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めちゃくちゃ面白かった。人類すなわちホモサピエンスのアフリカからの移動が大きく2つの流れがあって、それぞれがそれぞれの神話を伝承している、と言う話。遺伝子的な裏付けにも基づいているとの事。日本のいわゆる記紀神話の様々なエピソードが決して日本固有ではないという紹介があり、個人的にはしっくりきたが、反発する人も少なくないだろう。個人的にはこの説を推したい。
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zuisei
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世界の神話は、ゴンドワナ型 とローラシア型に分かれる。 ローラシア型の方が新しく、 現在の人類の原初的英雄物語 の根幹をなしている。 全世界に広がる神話は驚くべき 共通点を持っている。 これは人間の意識の共通項を表しているのだろう。 非常に興味深い。 評価 4
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氷月
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世界の神話は人類が移動を始めた初期から存在していた古層のゴンドワナ型神話とその後新たに西アジアで生まれた新層のローラシア型神話という二つの系統から成っていると昨今進歩を遂げたDNA分析などの成果を援用しつつ証明しようとする世界神話学説の入門書。後半は世界神話学説の観点から日本神話についても触れられている。
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孤独な読書人
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ネタバレ世界にある神話を二つの系統にわける。ローラシア型とゴンドワナ型。DNAと神話との関係性は少々飛躍しているように感じた。
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ぺんぎん
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世界の神話が似ているのは当たり前。元ネタは大きく二つ。ゴンドワナ型というオムニバス形式の古いタイプと、ローラシア型のストーリー調の新版。古事記・日本書紀に慣れた日本人的には後者がお馴染み。ゴンドワナ型は古いだけあって、人間と動植物の境目や、生物・無生物の境界が曖昧で新鮮だった。子供が色んなものを擬人化したりするのと似てるなー、と。本書ではこの類別の学説を紹介することに加え、人類の地球規模の移動を加味して科学的に検証するのがオモシロい。
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塩崎ツトム
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人類最初のミームである神話がいかに伝播したのか。いずれの神話にもなにかしら共通のモチーフがあるが、それは人類のフォーマットが同じというだけでなく、そもそも同根の物語が伝播と拡散を繰り返した結果じゃないのかというのが「世界神話説」らしい。面白い説だけど、新しい説なのでもうちょい眉に唾を付けていた方がいいだろう。特に「ローラシア型」神話は各地域の少数民族が人口増加でお互いに同化してゆく過程で発展した、「多元進化説」とでもいうべきものを捨てない方がいいんじゃないか。素人考えだけど。
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in medio tutissimus ibis.
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日本を含めた世界各地の神話が並べられて類似点や相違点に気がつくのはなかなか面白かった。しかし、全体としては作者が自分の専門であるオセアニアの話を敷衍するためにゴンドワナ形神話を、そしてそれをより古代の原型を持ったものだとみなす為にローラシア型神話を利用している感触がある。安易な現代文明批判は結構だが、その道具とするには世界各地の神話はあまりに尊いし、神話型の2つのくくりにこだわるあまりその内部の伝播の過程に鈍感に思えるのは、世界の中で日本の神話の位置づけを探ろうと試みるには片手落ちと思わざるを得ない。
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guanben
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世界各地の神話には類似性があり、プリミティブなゴンドワナ型とストーリー性のあるローラシア型に大別される。神話の内容と発掘された人骨のDNAを比較検討することで、20万年にアフリカが誕生したホモ・サピエンスがどのような経路で世界に散らばっていったか類推できると言う。ロマンのある研究だわ。
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さとまる
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洪水神話を初めとして、なぜ世界には同じようなモチーフの神話があるのだろう?移動による伝播なのか、人間の心性のようなものに共通性があり似たような神話が同時多発的に生まれるのか不思議だった。この本で取り上げられている「世界神話仮説」は神話をより古く統一性のない「ゴンドワナ型」と新しく既存の神話と混淆してストーリーが作られる「ローラシア型」に分類し、DNA分析からそれぞれの神話の担い手を推定する。仮説自体はとてもドラマチックで面白いのだが、それだけに信憑性はどうなのかとも思ってしまった。
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kungyangyi
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一種の伝播論。最新のDNA研究と神話モチーフの分布を調べて、人類の移動の跡を辿るのだそうだが、(私には)つまらなかった。
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ken
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神話は世界中に無数に散らばっている。たとえ地球の裏側であっても、互いに共通したモチーフがみられる。共通モチーフの分布は、約四万年前ホモサピエンスが「出アフリカ」をし、世界中に広がっていった軌跡と一致する。だから、神話のモチーフを探ることで、人類の思考の原型を掴めると考えるのが世界神話学だそう。とてもスリリングな試みだ。神話は二つに大別できる。アフリカで生まれた「ゴンドワナ型神話」と、それに遅れること三万年、西アジアを中心にユーラシア大陸で生まれた「ローラシア型神話」。両者の違いもまとめられていて面白い。
ken

具体的なサンプルが端的に提示され、神話のモチーフが次々に抽出されていく。興味深いのは、古い「ゴンドワナ型神話」において世界の根源が語られないのに対し、新しい「ローラシア型神話」において世界の根源や人間の出自が明示されている点だ。また、前者において「自然と人間の一体」が無秩序に語られるのに対して、後者において「世界の成り立ちや秩序」が体系的で一貫したストーリーラインのもと語られる点だ。つまり、後者には前者にないイデオロギーが少なからず見られる。

09/14 18:52
ken

それは、西欧諸国に見られる「自然支配」思想の原型であり、近代合理主義にも連なるもの。一方、「ゴンドワナ型」には「自然との調和と共存」といった原初的な自然観が見て取れる。だからこそ、ゴンドワナ型神話には現代的な意義がある。現生人類が誕生したのは二十万年前、そのころ人も、自然も、空も、神も、聖霊も、全ては一つだった。そして世界への畏れや敬いは、言葉を人類に与え神話を語らせた。日本の古事記、ヘブライの聖書、ギリシアの神話、世界に遍在する神話、その水脈をたどっていけば、どれも一つの原初的な世界にたどり着く。

09/14 18:52
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なつ
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文字が要らなかった時代には、人はどのように思考していたのだろう?そもそも思考はしていたのかな?
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Vh2jrVgR
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ネタバレこの世を明るく照らしながら目にも留まらぬ速さで駆け抜ける牝豚
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izumasa57
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大きなスケールで神話と人類の起源を研究しているのでワクワクしながら楽しめた。
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かおり
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世界に似通った神話があるのは文化の交流があったからなんだろうな、とぼんやり思ってたんだけど、人類の出アフリカまで遡って、遺伝子にまでよる移動ルートにまで言及してたのには驚いた。そこまで遡れるのかと。ゴンドワナ型はより古いので物語性に乏しいとか、ローラシア型は言葉が大事なので物語性があって、起源を探求するとか、神話にも系統に分けられるのが興味深かった。なんで人間は元々不死だったのに、そうじゃなくなったって考えるようになったのか、私のなかで疑問が立ち上がった。
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Hiroki  Nishizumi
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興味深く読めた。世界の神話が「古層ゴンドワナ型神話」と「新層ローラシア型神話群」に分類されるとは勉強になった。
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Yumikoit
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DNAと人類の広がりのマップ、そこから広がる神話体系の分析という着眼は非常に面白かった。しかし、後半がそれらを検証するというより、類似するエピソードの累積だけになったのが勿体ない。伝搬するエピソードと伝搬しなかったエピソードなど地形とルートから深い解析があるともっと面白かっマ
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しろきいろ
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Kindle版。世界神話学説って面白い。世界に散らばる神話を集めて比較分類したその先には、遥か遠いご先祖さま、古い人類の思考様式をのぞき見させてくれるようなわくわく感がある。「近年では滅多に見られない人文科学のエキサイティングな学説である」と著者の熱も伝わってくるよう。これまでの読書から得た知見、モラルの進化や安全保障の言語、持ち運べる国家(秩序)…諸々重なっていい感じ。
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ダージリン
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神話はやはり興味を惹くテーマなのだが、人類がどの様に各地に拡がっていったのかと、神話の分布を重ねていく手法が面白い。神話特有のモチーフについても上手く解説されていると思う。全世界で共通する要素を多分に含んだ神話を共有しており、人類皆兄弟とあらためて感じるところがあった。それにしてもDNA解析のインパクトは凄いものがある。科学技術の更なる進歩により、人類史の常識は次々と書き換えられていくのであろう。
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seichan
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人類のグレートジャーニーの軌跡と、神話の伝播を重ねて語る仮設。より古くて散発エピソード的な「ゴンドワナ神話」と、創生や人類起源を語る「ローラシア神話」に大別し、それぞれ各地に残された話などを比較して語っている。 アフリカや南方神話なども含め、いろいろなおはなしが掲載されているので、それだけでも読むとたのしい。
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シノウ
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大変読み応えがある。人類が、グレートジャーニーをして北アフリカから南アフリカまで渡っていく過程で語り継がれてきた神話。枝分かれしていったものの、各地の伝承の共通点を探ると人々の移動が想像できる。キリスト教や仏教など宗教が確立する前から、自然への畏怖や人々の団結を暗示して解く話の数々。アチェベの「崩れゆく絆」のなかで描かれた、夫人たちのむかし話の世界。人がもっと動物に近かった時代の話。ひょっとするとこういったものから新発見があるのかもしれない。とてもロマンがある話だった。
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パーポ
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世界には数多くの神話がある。我が日本にも古事記がある。私は日本人のくせに神話と聞いたとたんギリシャ神話が頭に浮かんだが(笑)。実は世界の神話には共通点が多くあり、その起源は人類誕生とその後の世界分布に大きく関わっているようだ。是非、この本を読む前にディズニー映画のモアナと伝説の海を観てほしいです。さらに面白く思えます。著者は神話を通して現代社会に必要な思考について言及している。それを受け止め、私たちが考えていかなければならないと感じました。
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るとすわ
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ネタバレ神話が各地域で個別に誕生したのではなく、パンゲア大陸から分かれたゴンドワナ大陸とローラシア大陸の系譜を辿り、人類の大移動とともに広がっていったとする世界神話論の入門書。世界の様々な神話に類似したエピソードが登場することを紹介しつつ、ゴンドワナ型・ローラシア型それぞれの特徴を述べている。ユングは神話の共通性を普遍的無意識の拠り所のひとつにしているが、偶然様々な場所で同じ物語が生まれているのではなく寧ろ同じ物語を共有した人類が世界中に拡散していったのだと考えると、その必然性に一層の納得感がある。
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彩莉
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神話は好きで色々と読むのだけど「ここの神話は変わってていいな」と思った神話がゴンドワナ型だと知った。いや、まあ元々ストーリー性の強いローラシア型の神話が好きで良く読んでいたんだけど(記紀とかギリシャとかケルトとか北欧とか)。ゴンドワナ型が平等な狩猟採集型社会でローラシア型が王権とか進んだ農耕型社会だというところから、それぞれの神話がどうしてこういう展開なのかがよりはっきりと見えてきて面白かった。狩猟採集型社会のほうが農耕型社会より平等だというのは考えたことがなくてなるほどと感心した
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センケイ (線形)
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実は神話の伝播経路は大きく2つあるとする大胆な仮説と考察にロマン。言語もそうだが物語もまた、人類の歴史的なマクロな動態を示しうる、重要な手がかりになるというわけだ。もちろん個々の神話が面白いという点も、これを手に取るかたには言わずもがなか。また最終章、古代神話が主に示す、すべてのものがすべてとつながるとするような見立て。これが、中心と周縁という見たてに限界が生じてきた現代にとって有意義な示唆を持つという応用的な展開は、納得の締めくくりだ。
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abkbo
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神話の本かと思ったら神話学というものがあることを知る。もちろん神話の話もあって、それぞれの地域の神話に類似点、相違点から系統化までおもしく読めた。どこかで発生したネタが人類の伝播によって伝承されていったというのが大前提のようだけれど、同時発生はしなかったのかとか、神話の発生起源はなんだったのかというところにも興味が出た。今の神話が人類にとって受け入れやすいものなのだとすると、同じ発想が違う地域で発生してもいいのでは?とか思ったんだけど、そのあたりはきっと検証されているんだろうな。。
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koz kata
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ホモ・サピエンス移動の軌跡と神話の広がりが一致するのは当たり前なんですが改めて照らし合わせてみるととても興味深かった。元ネタになっているヴィッツェルの本の和訳を読んでみたい。
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oooともろー
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「世界神話学」なる学問があることを初めて知った。人類の移動と密接な関係があり、最古の神話的思考であるゴンドワナ型神話にこそ、行き詰まった西欧型近代を克服できる知恵がある。どんな学問も最先端にはロマンがある。
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yahiro
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一時期、「古事記」に関連する本をまとめ読みしたこともあり、「古事記」と東南アジアやその他の地域の神話との共通点などは興味深く読めた。だが、色々な神話を断片的に書いてあるだけなので、内容はあまり頭に入ってこない。もっと地域と神話の傾向をまとめたものが読みたいと思った。
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ようへい
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ゲームを筆頭にファンタジー好きの私ですが、実際の神話はサッパリ頭に入ってこない。それなのにストーリー性のないゴンドワナ型神話群は、言っては何ですが、かなり苦痛。苦手。かといって、ローラシア型の素もそうでもない。二次創作が好きということなのか。神話の系譜と人類の大移動を絡める壮大な枠組みは良い感じ。
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遊未
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神話学がDNAの追跡から始まり、「ゴンドワナ型神話」(世界が才女から存在)、「ローラシア型神話」(世界創造)に分かれる。そもそも比較神話学がDNAから始まるとは…世界は変わった。 「ハイヌウェレ型」と「プロメテウス型」は?こちらも健在なのでしょうか?
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📚Tuf
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なかなか面白い。神話だけでなく 人類がどのように 世界中に 移動していったかも含めての話だった。
0255文字
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