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マンゴー通り、ときどきさよなら (白水Uブックス)

感想・レビュー
32

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fwhd8325
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くぼたのぞみさんの翻訳。とても瑞々しい少女の物語。繊細でいてエネルギッシュ。大人も勇気づけられる物語です。解説が温又柔さんというのもとても贅沢な一冊です。
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しょう
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ネタバレ移住・引越しを繰り返し、マンゴー通りにやってきたエスペランサ一家。他国から移民が集まる地域とあってそこに集うのも尖った個性が光る人々ばかりでよく言えば多種多様で悪く言えば雑多と言うのだろうか。当然のことながら、こういった人達について回るのは貧困の問題だが、夢を見ているのか、希望を捨てていないのか、あるいは諦めているのか、悲壮感のようなものは見られずどことなく明るい雰囲気に包まれているのが不思議だ。少女とは言え聡明なエスペランサの眼で見たマンゴー通りの面々は悲喜こもごもの日常を送っている。
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au
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いい!いいね。このへん中心に読んでみようかなあ。
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まつりか
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移民、貧困、性と生きるのは中々スムーズにはいかない。 「誰の妻にも、誰の母にもならない」 そう強く思ったエスペランサの怒りと若さに共感を持てた。 懐かしい情景が浮かぶ良い作品。
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Haru
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チカーノの少女、聡明なエスペランサ(希望という意味、なんて素敵な響きと思っていたが、そうでもないらしい…)が描く『マンゴー通り』に暮らす人々の悲喜こもごも。『チンピラのサイヤ』で描かれるほのかな恋心、裏庭の木に自分の強い意志を重ねる『やせっぽちの四本の木』、どの頁も瑞々しい文章が溢れ出し、そのしなやかさに魅了される。また、貧困と暴力が横行する場所から逃れるには多くのエネルギーを要すが、エスペランサは自分にその資質がある事を分かっている。愛情込めて一歩引いた目線で語るのは、やがて去る身であるから。
浦島の亀@南メキシコ

こんなチカーノ文学あるんですね! さっそくカートに入れておきます。

10/11 01:21
Haru

亀さん、そうなのです、私も友人から教えて貰いました。84年に全米ベストセラーだったようですが、雰囲気は『サブリナとコリーナ』の妹分のような感じです (^.^)

10/11 06:55
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よぽ
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メキシコやプエルトリコからアメリカンドリームを求めてやってきた移民が集まる場所、マンゴー通り。少女エスペランサと人々との日々の暮らしが瑞々しい筆致で描かれます。時にコミカルで時に繊細、舞台はアメリカなのにこんなに懐かしく切ない感情を掻き立てられるとは。
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Erinelly
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自分的に人生に退屈して落ち込んでる時に読んだら、辛い状況でも生き抜く女性/女の子の話が書かれていて、ひととき自分の境遇はそんなに酷くない、と思えた。
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桃蛙
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初出は大分前。でも古びないみずみずしさがある。
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一柳すず子
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貧しく、抑圧された人々の物語なんだけど不思議と明るい雰囲気で、靴だけ可愛くないからダンスしないとか家が近いけど学校でランチ食べたいとか真面目に考えてるのがかわいい。
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sachizo
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チカーノであるエスペランサから見た、マンゴー通りの人たち。彼らの背景や生活は厳しいものの、子供視点で詩情豊かに短い章を連ねて描かれると、なんとも愛らしく思えてくる(両腕折っちゃうメメ!)。ここではないどこかへゆくことを想像しながら子供時代を過ごした人には懐かしく響く切ない物語。とても良かった。
sachizo

「書きつづけなければだめよ。書けば自由になれるからね」と言ったルーペおばさん。「忘れずに帰ってくるんだよ。あんたのように簡単には出ていけない人たちのために」童話から現れたような三姉妹。「それを紙の上に書きつけると、その幽霊はもうそれほどうずかない」幽霊を鎮めるには、輪郭や言葉を与えて蘇らせることが必要なのかも。と、自分の幽霊をチラ見するような心境。

02/11 09:25
0255文字
茅野
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一気読み。思春期の少女が語り部で、非常に読みやすい。情景が目に浮かぶようだった。
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アン
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『サブリナとコリーナ』カリ・ファハルド=アンスタイン繋がりで。アメリカへ自由と夢を求め、メキシコやプエルトリコなどから渡って来た移民が集まるマンゴー通り。主人公の名前はエスペランサ(希望)。彼女の瑞々しく豊かな感受性を通し、住人たちの日常を見つめた掌編集。裕福な結婚への夢、大学での勉強、貧困や暴力…。言語や文化の違いから生じる戸惑い、憧れの暮らしと現実の厳しさ。移民社会での心の揺らぎが繊細に伝わり、やるせ無さが残るものの詩的な文章が魅力的で、主人公の明日を生きようとする、しなやかな意志が心に響く作品です。
アン

みどりさん、感想を共有出来て嬉しいです♡ありがとうございます(^^)この街での暮らしは満たされてはいなく、様々な問題があり切なくなりますが、みどりさんが仰るように文体が瑞々しく詩のようなリズムがあるので、暗く沈まないというか…エスペランサの前向きな想いも素敵ですよね!

11/25 22:59
♪みどりpiyopiyo♪

はい♪ 置かれた境遇は 個人の力では(特に子供には)なかなか変えられないけれど、夢を持ち 前に進む姿に希望を感じました。

11/25 23:01
5件のコメントを全て見る
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ぼっせぃー
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「ルーイ、従姉、もうひとりの従兄」「ひとりの年をとった女の人がいました」「ちいさな足をした家族」「不運に生まれて」「ヘラルドには姓がない」「エドナのところのルーシー」「」やせっぽちの四本の木「サリーがいったこと」「モンキー・ガーデン」「赤いクラウン」「リノリウムのバラ」「三人の姉妹」「マンゴー通りがときどきさよならという」。好きだけど韻文(あるいは韻文的なもの)というのがやはり苦手なのだと思う。
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kokekko
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祝ドラマ化 英語版のkindleがランキングに入っていたのでどんな話なんだろうと思って読んでみたら、詩集のような日常の断片だった。だがその断片のするどいこと、あたたかいこと、シビアなこと、いろいろな具材が入って煮込まれたラテンアメリカの料理のようだ。下町の風情というにはつらく厳しく、でもカラッとした明るさもきちんとある。人間ってこういうものだよねという神さまのように大きな視点に途方に暮れる感じは、ガルシア・マルケスの読後感に少し似ていた。英語版も勢いで読んだが読みやすい。序文があって、それもよかった。
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mikiron
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自分とはまったく違う国・文化に生きる少女のお話なのに、不思議とどこか懐かしい。こういう気持ち、感じたことある!と、自分の中の記憶が呼び起こされるからか。エスペランサと同年代の少女たち、かつて少女だった女たちに寄り添って、そっと背中を押してくれる作品。
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ほほほ
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メキシコやプエルトリコなどから“アメリカン・ドリーム”を夢見て移住してくる人たちの住む「マンゴー通り」のお話。そこに住む少女エスペランサの目を通して語られます。行ったことも見たこともない、ましてや移民の暮らしなんてほとんど無縁のわたしとはかけ離れた世界のはずなのに、とても懐かしい気持ちになるのが不思議でした。エスペランサが通りに植えられた木を自分の唯一の友だちのように思うシーンがすごく好き。現在も問題となっているアメリカの移民問題について考えるきっかけにもなり、良い読書ができました。
ほほほ

ルシア・ベルリンの短編集を読んでしばらくニューメキシコの気分になっていたため少しでもメキシコと関係があるものが読みたいっと思って読んだのですが、表紙のイラスト、「マンゴー通り」という響き、うまく説明できないけどこのムードがとても気に入りました♪マンゴー通りでの暮らしの実情はたくさんの社会問題を抱えていて厳しく辛いことが多そうだけど、エスペランサの語り口が独特の明るさとしなやかさを醸し出していて、切なくも前向きな気持ちになれるのが良かった!

08/25 02:25
0255文字
律
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訳されても面白い、詩のような流れる川のような文体。 自分に宿る複数の文化、振り返れば存在するかつての場所(エスペランサにとってはまだ現在だけれど)、それらを内包する「わたし」 静かに寄り添ってくれる本だと思った。
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♪みどりpiyopiyo♪
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私の名はエスペランサ。スペイン語で「希望」のこと。■移民が集まる街に引っ越してきた一家。思春期にさしかかった少女の眼差し、憧れと現実、揺らぐ気持ち。もう少し少女でいたい、そんな気持ち 覚えがあるよね。■訳者あとがきに「過去、現在、未来が瞬時に重なる時間軸を持つ文化」とあって、中南米文学の「マジックリアリズム」って その感覚から来るのかな、って思いました。■人々の様々な夢、失意、悲喜、あの日あの時。声にならない声。■どんな境遇でも故郷は故郷。成功を夢見て愛を求めて生きる人々の物語でした。(1984年)(→続
♪みどりpiyopiyo♪

訳のくぼたのぞみさんは翻訳家で詩人。少女の揺らぎ、きらめき、ユーモアが瑞々しく感じられる訳文が良かった。■自由の国の大都会のダウンタウン、周縁化された人々。貧困、性差別、性暴力、DV、それらは世界中どこの国でも密接に結びついてるけど、ヒスパニックの社会も女性の置かれた状況は厳しく、読んでいて苦しくなりました。■米国の移民社会をリアルに描いた本書は世界各国で翻訳され、年代を超え、世界中で読み継がれているとか。■読みながらずーっと、西原理恵子さんの子供時代の話を思い浮かべてました。日本にもある話だよね。

02/22 20:23
♪みどりpiyopiyo♪

Sandra Cisneros:1954年、アメリカ・シカゴ生まれ。父はメキシコからの移民一世、母は米国生まれのメキシコ系アメリカ人。シカゴのプエルトリコ人居住区で育つ。84年刊行の本書がベストセラーに。数々の賞を受賞し、全米の中学、高校、大学で必読書となる。92年、短篇小説集『サンアントニオの青い月』が全米芸術基金奨励賞を受賞。2015年にはオバマ大統領より全米芸術栄誉賞を授与。本書は世界各国で翻訳され、アメリカを代表する作家としての地位を築いている。メキシコ在住。誰の妻でもないし、誰の母でもない。

02/22 20:23
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ひなきち
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読書会課題本。参加前、参加後と二度読みした。書いてある内容は社会問題に繋がることが多くて重いのだが、サラリと軽く読める1冊だった。著者のずば抜けた洞察力と詩的な文章で、直接の暴力シーンなどがないのに、「訴え」がズシリと胸に響いてくる。書くことは自由になること、でマンゴー通りを旅立つ、でも書くことでときどき回帰しては、またさよならを告げる。例えて言うならば、大樹があって、皮が剥がれてるところの木目を見せてもらうような…。繊細でみずみずしさを感じられる海外作品だった。
ひなきち

読書会では、短編を英語で聴かせて頂いた。普段原文に触れることがないので貴重な体験だった。また、○○は○○を象徴してる、など着眼点にびっくりした。深読みできる楽しみを久しぶりに味わった。

02/23 17:25
0255文字
輪
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ネタバレある女の子が、 アメリカで暮らしている話 書くことで自由になれる 移民であるという事 女であるという事 そして、家に帰るために出て行くという事
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ぱせり
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エスメラルダはマンゴー通りから自分の足で出ていく。残してきた人の代わりに出ていき帰ってくると言ったその通りこの本になって帰ってきた。同時に出ていったきり帰れないでいる人たちもこの本は連れて帰ったのだと思う。帰ってきてみればマンゴー通りの恐ろしい場所もどうしようもない人たちも間違いなくあった美しさもみな詩になる。
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E
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ネタバレラジオで小川洋子が紹介していて。マンゴー通りに住むメキシカンアメリカンの特に女性たちの生活を、子どもだけども冷静で静かな情熱を持つエスペランサの視点で書いている。家庭から逃げたくて若くして結婚するが、夫に暴力を振るわれたり軟禁され窓から外を眺めるだけの女性たち。エスペランサはきっと著者自身。彼女はマンゴー通りを出られたけど、他の住民のことを考えると終始切なかった。でもこの移民の話は、私を含め日本人にはわかりづらい感覚ではと思う。子ども特に女の子に読んでほしいと思うけど分かり易くはないし中々難しいかなあ。
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のし
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アメリカンドリームを夢みる移民…さまざまな人たちに囲まれて育つエスペランサ。悲しいエピソードなどに負けず、自分を支えながら生きていきます。 詩を書くこと、読んでもらいかけがえのないものを得ます。 こんな詩が印象的でした。 (大きくなったら、おまえの灰色がかった髪もちゃんと落ち着いて、ブラウスもいつもきれいにしていられるようになるわよ、と母さんはいうけど、わたしは大きくなっても、ほかの子たちみたいにおとなしくなんかならない。そう心に決めたんだ。)
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トッシー
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マンゴー通りは、アメリカンドリームを求めて渡って来た移民たちが住む街。以前読んだ「文芸翻訳入門」で紹介されていたので、ずっと気になっていたのですが、お値段高めの中古品しかなくて、図書館で借りようかなと思っていたところ、今年5月に白水Uブックス版で刊行されていました!英語とスペイン語、夢と現実、伝統と変革、希望と失望、成功と失敗、喜びと哀しみ…様々な二重性に触れる日常の中で力強く生きる少女の目を通して、移民たちの生活が鮮やかに描かれています。切ないけれどあったかく、懐古的だけど前向きな物語でした。
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刳森伸一
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ネタバレ移民の住むマンゴー通りに引っ越してきた一家の長女の視点で通りに住む人々の生活を活写する掌篇集。少女の視点は必ずしも悲観的ではないが、因習や貧困などの為に「通り」に固定されてしまう人々の内実が透けて見え、やるせなさが残る。ラストの「出ていけない人たちの代わり」というセリフは運良く道を切り開くことができた人が忘れてはならない掟だろう。
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Inzaghico (Etsuko Oshita)
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主人公のエスペランサは、マンゴー通りからいつか出て、自分の家をもちたい、と願っている。ヴァージニア・ウルフの『自分だけの部屋』から変わらない女性の目標だ。だが、周りの人間はエスペランサに、マンゴー通りに住んでいたことを忘れてはいけないし、ときどきはマンゴー通りに「帰ってくる」ことを忘れてはいけない、と教える。邦題には「ときどきさよなら」とついているが、原題は”The House of Mango Street”だ。邦題についている「ときどきさよなら」は、この作品になくてはならない言葉だと思う。
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Takashi Takeuchi
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ヒスパニック系移民の町マンゴー通りに引っ越して来た感受性豊かなメキシコ移民の少女エスペランサ。彼女の目を通して町の人々を描いた掌編集。金持ちの男と出会い町から出て行く事を夢見る女の子、英語を覚えず部屋と自分の殻に籠ってしまう奥さん、何やら怪しい事をしてそうな男など… 少女視点で日常を淡々と描く事で読み手の想像力を想起させてくれる。時系列に描かれずエスペランサの年齢が行ったり来たりする為に少し戸惑っったが(時間の行き来はラテンアメリカ・スタイルかな)、味わい深い作品で好きです。
アン

Takashiさん、こんばんは。先日読んだ『サブリナとコリーナ』もチカーナのお話で手に取ってみたのですが、とても魅力のある作品でした。『アンナ・カレーニナ』もいよいよ最終巻ですね。(こちらですみません!)共読本となり嬉しく思います。

11/25 19:30
Takashi Takeuchi

アンさん、こんばんは!『サブリナとコリーナ』ですよね!気になってました!近いうちに読みたいと思います。その前に『アンナ・カレーニナ』。時間を掛けて読んできましたがいよいよ最終巻。読み終わるのが惜しい気持ちもありますがどんな結末になるか楽しみに読みたいと思います。アンさんと共読本、私も嬉しく思います。

11/25 19:41
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綿
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エスペランサと同じくらいの年頃に手に取りたかった本だけど、今読んで遅すぎるということはなかった。
0255文字
噂の探偵
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時間をふらふらとしながら、移民の町であるマンゴー通りの人たちの悲喜こもごもを書く掌編集。底抜けに暗いわけでもなく、かといって明るいわけでもない。良い塩梅の日常感があって、逆に突き刺さってくる。
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tiro
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よかった!
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UNI/るるるるん
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わたし好みの条件が3つも揃っている。 移民文学 子どもの頃の話 詩のような文体 例えばこんな一文。 『いびきと、雨と、ママの、パンみたいな匂いの髪の毛。』 アメリカンドリームを求める中米からの移民が集まる街に引っ越してきた少女エスペランサ。 夢と貧困と女たち。 ひっぱたかれる女たち。 薄汚れているけれどビビッド。 一章ごとがとつとつと語られるような短さで、 この国でのエスペランサがぎこちなく 世界との距離を縮めていっているようだ。 大切な一冊になりそう。
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kentaro mori
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50ページくらいから人物たちが動き出していった感じ。●「わたしは 海のうえの/波のようになりたい/風のなかの雲のようになりたい/でもわたしはわたし/ある日 このからだから/飛びだしていくの/百のヴァイオリンみたいに/空を震わせて」
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