A 「物流は世界史をどう変えたのか」に続く2冊目。資本主義社会では、「働かなくても自動的にお金が入る仕組み」を作った者が勝者となる。それを国家に転じたものがヘゲモニー国家。世界全体の経済が拡大することが自動的に自分の儲けも増やす。そのため、国際的なインフラを構築しそれを他国にも使わせ、そこからの手数料(ショバ代)を取る。典型が電信基盤を構築し、金融決済を握ったイギリス。昨今のアメリカを鑑みるに、ヘゲモニー国家の終焉となるのか?著者は金融面の弱さから次のヘゲモニー国家に中国がなるのは難しいと論じているが…。