形式:単行本(ソフトカバー)
出版社:亜紀書房
形式:Kindle版
ずっかさん、地元の図書館になかったので近隣図書館から借りてもらったのですが勉強になりました。普通の政治学の本なら絶対読まないけど、銀英伝を例にした本なので、難しいことも「あぁ、あのことね」と頭に入ってきます😃ヤンのセリフじゃないけど、「たかが数十年の平和しか続かないなら独裁でも民主主義でも、平和になる方でいいんじゃない」なんて思ってた私はほんとおバカさんです。
ますます読みたくなった~!
ムライの言葉を借りるなら、『君や私にとって銀英伝時代というものは確かにあった』といったところでしょうか。一つの時代が終わり、そこからさらに進んでいくのです。
<ヤンの苦悩から読み解く「民主主義」の意義>という章では、<優れた統治者による専制政治が人民に恩恵をもたらすとき、それは平凡な民主政治よりも人民の幸福を実現しているのだろうか?>という文章が出てきます。ヤンはラインハルトの政治に対して評価しながらも、「何百年かにひとり出現するかどうか、という英雄や偉人の権力を制限する不利益より、凡庸な人間に強大すぎる権力をもたせないようにする利益のほうがまさる。それが民主主義の原則である。」と民主主義を擁護します(続く
この辺と、現在の世界の国々の政治の状況を絡めて語る部分など、興味深い点は多かったです。ショックだったのは<ヤンの信念と現実世界 テロリズムの肯定は可能か>で、「テロリズムと神秘主義が歴史を建設的な方向へうごかしたことはない」というヤンの言葉が、現代では有効ではないということ(もっとも、銀英伝世界内のテロと現代のテロを同一には出来ないという点も考慮しなければいけませんが)30年近く前の作品に関わらず、未だに読まれ、新たなアニメが作られるだけでなく、こういう本が出るというのは、本当に凄いな、と思います。
民主主義の大ジレンマ(ヤンの大苦悩)。私もやっぱり大好きです(恍惚)!
ラインハルトは眼中に無し。かつて「銀英伝」とか吉川英治の「三国志」孔明ラヴ!、「宮本武蔵」に夢中だった若かりし頃(笑) 今はすっかり腑抜けのばあさんになってしまいました。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます