形式:単行本
出版社:毎日新聞出版
形式:Kindle版
形式:文庫
AIやデザイナーベイビーの話が、むむむ、だった。AIは、ビッグデータから予測をする。企業が採用である二人のデータを見る。そりゃあ、期待値こちらだよね、となる。格差は広がる一方だと。
ベトナム戦争の敗因は、恐怖や悲しみを感じる兵士を改造できなかったからだと。つまり、戦争をやめるのではなく、戦争に強い人間をつくればいい。どういう思考なんだ、、、。つながりたい、は一方で相手を支配したいになる。
また、虫やゴリラを例に生物の環世界は、研ぎ澄まされた五感から形成され、他の生物個体とのつながりが生まれ、結果的に生態系が形成される。俯瞰的、論理的に物事を捉えるだけでは、自然を理解することは不可能であり、差し迫る大絶滅時代を前に異なるアプローチを取る必要がある。それは、五感を研ぎ澄まして自然に触れること。人間においては唯一、日本人が自然との調和した高度文明を築き上げた実績がある。その強みは、世論による緩やかな監視がうむ倫理観と型を極める職人気質。
本書では、その強みの前者を「魂」、後者を「才」として、定義して、江戸時代を和魂和才、明治維新を和魂洋才、戦後は無魂洋才となった。お二人から若者たちへのメッセージは、現代の科学技術を前提に、再度、自然と調和した日本型社会のロールモデルを築いていこう。そのためには、積極的に自然を訪れ、五感で自然を感じてみよう、ということだと受け取った。
数年前はよく登山をしていて、北アルプスの稜線にたったとき確かに五感が開放されるような、身体全体で自然を食らったような、強烈な生を感じた。山登りを続けてる間はその感覚が確かに私の中にあったのに、山から遠く離れて過ごしていくうちにあの感覚は思い出せなくなった。もう一度呼び起こすためにまた登山を初めてみようかしら。
そしてそれは当然人間を含む。人と人との関係や人の成長も「何が起こるかわからない」。また、人間が「意味」や「(目に見える)成果」を求め過ぎるという問題点。養老先生曰く「意味のないものが世界に存在してるっていうことが、今、もう、わからなくなっちゃっている。」だからこそ、自然に触れ、人間以外のルール、人間以外の世界の存在を感じ知ることが重要。情報として理解するのではなく。
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AIやデザイナーベイビーの話が、むむむ、だった。AIは、ビッグデータから予測をする。企業が採用である二人のデータを見る。そりゃあ、期待値こちらだよね、となる。格差は広がる一方だと。
ベトナム戦争の敗因は、恐怖や悲しみを感じる兵士を改造できなかったからだと。つまり、戦争をやめるのではなく、戦争に強い人間をつくればいい。どういう思考なんだ、、、。つながりたい、は一方で相手を支配したいになる。