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エデュケーション 大学は私の人生を変えた

感想・レビュー
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だちょう
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筆者が教育により、視野を広げていく話なんだろうなと思って読み始めたのだけど、最初のイメージと少し違っていた。原理的なモルモン教徒で、イルミナティの陰謀を信じて医療にも教育にもつながらない両親。筆者はその中で育てられ、価値観を内面化しているが、徐々に違和感を感じる中で、兄から大学に進学する方法を教えてもらいという話。勉強の仕方からわからない、教科書を読むという発想すらない筆者が、学問に触れて自分のいる環境のおかしさに気が付いても、やはり親からの承認を求めてしまい、元の環境に戻りそうになるさまが非常にリアル。
だちょう

ホロコーストという言葉がわからなくて、授業で「これはどういう意味ですか?」と聞いてしまい、周りから最悪のシチュエーションで悪ふざけする人間と思われたり、そもそもテストで聞かれそうなこと、というのがわからないので、授業の中間テストでほぼ0点をとったり。日本人的感覚からすると一夫多妻制を神が許すというモルモン教の教えの時点でヤバいのだが、それを上回る環境で育てられていたので、当初はモルモン教系の大学の生徒のことすら異教徒とみなして距離を置いていた話など、想像を絶するエピソードが次から次へと出てくる。

12/28 20:56
0255文字
ほんメモ(S.U.)
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タイトルから「いかに教育が大切か」というエピソードや、ホームスクーリングでどうやって大学に進学したのか?とか、博士論文の内容、どのように執筆したのかなどの学術的な話かなと思ったのですが、それはこの本のメインの内容ではありませんでした。著者が育った家庭環境、両親(主に父親)や兄からの呪縛や、過去にどのように向き合って人生を送ってきたか、という事が主軸となっていました。それはそれで読み応えがあったし、どのような形であっても家族との関係を諦めない著者の姿は、シンプルに読者に訴えかけるものがあるなと思いました。
0255文字
ネギっ子gen
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【過去は亡霊で、実体もなければ、何の力もない。大事なのは未来だけだ】翻訳者の名に惹かれ――。モルモン教の極端な原理主義者である両親の下、学校にも行けず医療機関も受診せずに育った著者。独学で大学資格試験に合格したのだが……。壮絶な人生の回顧録。<物語の中で割り当てられる役割より、実際の私たちはずっと複雑だ。この回顧録を執筆すること以上に、私にとって真実を明らかにできる方法はなかった――愛する人を頁上に留めて、彼らの全体的な意味合いを少ない文字で表すことは、もちろん不可能だ。私にできる最善はこれだ>と―― ⇒
ネギっ子gen

【大学進学】父親は、「神はお怒りだ。お前は体を売って人間の知識を求め、神の恵みを忘れてしまった。神の怒りはお前に向けられている」と糾弾した。<父が立ち上がって部屋を出て行った姿は覚えていない。けれど、そうしたはずだ。私は座って、恐怖に縛られたように身を固くしていた。神の怒りは都市を荒廃させ、地球全体を水没させる。私は自信を失い、無力感に苛まれた。私は自分の人生が自分のものではないことを思い出していた。いつ何時でも私は体の支配を奪われ、天国まで引きずられていって、怒りに震える神と対面させられるのだ>と――

10/24 07:30
ネギっ子gen

【信仰があれば、救われるのです】<爆発事故、そして火傷。神の力を示す生きた証になることは、最高位の霊的な名誉だったと父は言った。ねじれた指で私の手を取ると、自分の見目の変化は運命づけられていたのだと言った。それは神の優しい情けであって、神に自分の魂を届けたのだと。母は恭しく、囁くような声で告白を始めた。チャクラの調整をすることで脳卒中を抑止することができる、エネルギーのみを使って心臓麻痺を止めることができる、人々に信仰があれば癌を治療することもできる。母自身も乳癌を患っていたが、自らで治療した>と……

10/24 07:31
3件のコメントを全て見る
0255文字
007 kazu
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著者は政府を信用しないモルモン教の家庭に生まれ、出生届もだされない、公教育・一般的な医療もうけさせない両親と (控え目にいっても屑な)暴力的な兄(1人のみ)の元、峻厳な自然な中で思春期まで過ごす。それ以外の価値観を知らない中で一人の兄の影響から大学進学、ケンブリッジへの留学を果たす。彼女が教育に触れれるまでが長すぎるのが読み辛いどころではあるが、その後、湯水の如く知識を吸収し、蒙を啓く様は圧巻である。いかんせん、ホロコーストという単語を知らずに大学で白眼視されるところからスタートするのだ。(続く)
007 kazu

端から見ればこの家庭はめちゃくちゃであり、彼女はそれに気づいても家族への愛を残しているのだが、学びを得ることでそれまでに培った価値観の変遷を余儀なくされ、 その家族との決別を選択せざるを得なくなることで苦しむ様は読んでいて苦しい。自分ならとうに家族を捨ててしまうかもしれない。彼女は確実に囚われた価値観から教育によって解放されたのだが、本当に幸せなのか・・。 「教育は大事」なんてありきたりな感想だけでは足りなすぎる。信じられない気持ちを終始抱えながらの読書となった。

10/14 22:09
007 kazu

著者は7人兄妹だが、著者を含む3人がドクターを修了しているというのも驚き。公教育を受けずにケンブリッジやドクターに行けることなんてあるのか?ひょっとして天才家庭?しかし、残りの兄妹はいまだに父親の価値観を妄信している節があり、ここでの断絶も見受けられる。テーマとしてみると「ヒルビリーエレジー」と通じるものがあるが、あちらは「貧困」に焦点が当たっていた。この著者のように家庭との分断という所に至っていない点では前向きに読めた。

10/14 22:14
0255文字
しんさん
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教育、進学関係の本かと思ったらぜんぜん違って、ヤバい本だった。宗教と陰謀論にはまった毒親の壮絶すぎる虐待と洗脳から、著者が脱出、自立(公立学校に通わず独学で大学に進学し、ケンブリッジで博士号取得)する話。違う意味で「教育、大事、、、、」と震えた。全米でバカ売れし、オバマやゲイツもこの本がお気に入りらしい。わからん・・・。
0255文字
はくもくれん
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ネタバレ両親が政府、病院、公立学校に頼らないサバイバリストで、遅延出生届が提出されたのが九歳の時だったタラ・ウェストーバーの回顧録(1986年アイダホ州生まれ)。ほぼ独学で大学資格試験に合格し「教育」により父の心の病を学び、自身の「洗脳」、虐待の連鎖を断ち切るため両親、兄たちと闘うことになる。読友さんに教えられての読書、衝撃の連続で一気読み。過酷な人生を歩んできたタラが憑き物が落ちたように日記に自分の人生を自分の言葉で語り出した日のことが心に残る。そして教育、家庭、社会の一員であることの意味をあらためて思い知る。
KAKO

また読んでみたい本が増えました。

09/15 10:52
はくもくれん

読書メーターで出会った本が広がっていって嬉しいです。

09/16 08:49
0255文字
鏡子
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難しい。なにが難しいって、これほど極端で不幸な状況は多数派ではないにしろ人間には各々の人生で獲得した価値観があるわけで、子に与える影響の良し悪しを一体誰が判断し得るのか(まあトイレの後は手を洗ったほうがいいと思うしこれの正しさは動かしようがなさそうだが)。とはいえ己の世界観から逸脱した著者の選択・努力・苦闘を受け入れられなかった父親とそれを追従する母親は(流行り言葉で言うところの)毒親という誹りを免れないだろう。ただただ著者の壮絶な人生とそれを自伝として書き上げた胆力に脱帽。
鏡子

気になるのは父親の半生。あと暴行した兄弟。『統合失調症の一族』にも姉妹に暴力を振う兄弟と被暴力者を庇護しない母親の描写があったが、『統合〜』の姉妹は連帯することが出来たのに対しこちらはものわかれ。父が創り上げた世界に帰った姉妹にとってその選択が幸福でそのまま人生を終えられたらそれはそれで良……良いの、か〜? 父親にしても、仮に著者が懸念する通り病気だとして、治療で寛解したとして彼のその後の人生はどうなるのか? どこまで遡れば、なにがどうだったら著者一家が被った数々の辛く苦しい出来事を回避し得たのか。

08/17 23:57
0255文字
Soul Cages
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カルト的モルモン教原理主義・陰謀論者で,政府は敵であるとし,公教育と現代医療を一切拒否して民間療法(ホメオパシーやハーブ)のみで生き(紹介欄ではサバイバリストと表現),精神障害が疑われる(医療拒否しているので推測)父の元で育ち,強制労働と父兄からの凄惨な暴力・虐待を受け続けてきた著者が,独学で大学資格試験合格,ブリガム・ヤング大進学,ケンブリッジで博士号を取得する。経歴を読むと,進学後は順風満帆の快進撃かと思いきや,強烈な親に屈しそうになりながら,親・兄との縁を断ち切ることもできない苦難に満ちた半生。→
Soul Cages

「ゲイツ&オバマ夫妻推薦」と帯にあるものの,前半の強制労働・暴力・虐待の記述があまりに凄惨で,苦しい読書であった。盆休みというのに,膨大な量の仕事(締め切りが8/16とか8/20とか,盆休みに在宅強制労働の感)があり,なかなか読めず,延長した返却締め切り(4週間)が迫る中,もう速読(めくるだけ)して返そうかと思ったが,半分を超えたあたりからは一気読みでした。モルモン教とは書いたが,父の上に教祖や指導者がいたわけではなく,いわゆる「宗教二世」とはやや異なる(モルモン教が問題なわけでなく,この両親が問題)。→

08/15 03:13
Soul Cages

こんな親とは,とっとと縁切ったらええやん!と単純に思ってしまうが,物心つく前から「外」の世界をほとんど知らずに育った著者にしてみれば,とても難しいことだったようだ(『マトリックス』のように現世は全て「虚構」で実際の世界はこっちみたいな感じか?)。貧乏で奨学金なしには大学進学も無理だったのに,著者の進学後,無謀な労働環境での爆発事故で重傷を負って死にかけた父が,母の処方するハーブと軟膏で命を取り留めた(正直,死んでしまえばいいのにと思った)ことによって,ハーブビジネスが大成功するのは,何とも皮肉である。

08/15 03:14
0255文字
ノリタス40yoからの読書
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オバマ元大統領推薦というコピーに惹かれてAudibleで購入。何度試しても集中しきれず意識が飛んでしまい、結局完走を諦めることに。病気や厄介な信仰があれど、著者の両親は著者を彼らなりの方法で娘としてちゃんと愛してはいたのは少なからず救いだった。読み切れてはいないけれど、このあと著者は大学で幅広い知識や物の考え方を学ぶのでしょう。著者の人生に幸あれ...!
0255文字
野良松
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筆者であるタラ・ウェストオーバーの両親はモルモン教原理主義者、そしてサバイバリストだ。これはその筆者の自伝であるが、そこら辺のフィクションが霞む様な壮絶な人生が描かれている。両親の狂信的な信仰によって学校に行かない、怪我(それが大怪我であっても)をしても病院には行かない、出生届も出ていない、全ては「神の意思」であると。そのタラが自力で勉強をし、名門大学、そして大学院を卒業する。教育はタラを救ったのか。深い学びによって家族を失なっても、それは良かったことなのか。新たな世界を切り開く力になったことは確かだが。
0255文字
オバマ
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政府による教育と医療を否定し、「その日」に備えることを至上の命題とするモルモン教徒の父。長年父に抑圧されその事を受け入れてしまった母。この両親の下、7人兄弟姉妹の末っ子として生まれたタラによる家族の物語。教育により自分自身を知りそして自分の家族を知る。自分の無知を知り、その穴に更に知識を満たし、そして自分で考え行動する。他人は、そんな家族捨ててしまえと思う。タラが長い年月苦悩する姿はこちらも辛く読む手が止まる。教育の文字が重くのしかかった1冊。救いの手は神によってではなく、教育によってもたらされる。
0255文字
チーズ
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また始まったってツッこんで読んでました。
0255文字
ちーちゃん
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ネタバレ敬虔なモルモン教徒の両親によって公教育、医学的治療や一般的な常識を全く知らなかった筆者が、大学で初めて教育を受けた事で如何に新しい自己を確立出来たのかを綴っています。彼女の育った家庭環境は最悪で、ネグレクト・虐待・DV・女性蔑視・モラハラ・ガスライティングが横行していました。兄の助言によって大学に進学してから自分の家族の異常性に気付き凄惨な実家から抜け出せましたが、それでも毒親の洗脳の影響力や相変わらず続く家族からのモラハラに苦悩している姿は惨烈でした。宗教の暗い一面と教育を受ける重要性を再認識しました。
0255文字
ハイアール・エスコ
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前半は物理的に痛い話が多く、中間は精神的に痛く、後半は切なさが痛い。 愛って怖いし家族も怖い。 もっと読後は勇気づけられる話なのかと思っていたけど、それでも家族を捨てきれない作者の気持ち、これからも毎日「過去のあの子(実家にいた時の自分)」と今の自分とを闘わせ続けていかないといけないことを考えると何と言ってよいのかわからなくなってしまう。
0255文字
ゴルディロックス
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ネタバレこんなに感情が波立つ気持ちになった本はあっただろうかと思った。「教育」と「環境」というものがいかに大事か、かつ、作者と同じように複雑な家庭に生まれ育った人ならば、共感する部分が多いと思う。逆に、世間一般の家庭で育った人には、理解できない・想像もできない内容だろうなと思った。タラが自分を見つけるまでにどれほどの傷を負い、涙を流したか。それを超えて、生き延び、知識を得て、自身の過去を書き上げるなんて、身も心も削られただろうに。こういう思いをする人がいつか一人もいなくなり、自分として生きられますように。
0255文字
根岸
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社会を拒絶し、終末に備える狂信的なサバイバリストの父親のもと学校に通うこともなく、父親の思想と家業に縛りつけられた女性が、家を出て進学した兄をきっかけに17歳にして学ぶことにつながり、自分の人生を勝ち取る回顧録。狂信、家族、暴力、精神疾患、疑似科学、孤立、対立、そして教育とどの要素もこの本の中ではインパクトが強い。その分読むのにとても気力がいった。20年前、30年前の話ではなく現代を生きる女性の話としても衝撃が大きいが、似たような世界で今も生きている人が日本にもたぶん少なからずいると思う。
根岸

著者は才能に恵まれていたため、学ぶことに繋がれただけでなく、それを深め、学びによって自分と家族を宗教やほかの点から見つめ直し、自分のアイデンティティを再確立するというところまで漕ぎ着けているように見える。そんな幸運な人はほんとうに少ないとは思うが、それでもそういった人が現実に存在し、本を書いて世界に知らしめてくれたことに感謝したい気持ちになった。とはいえ、著者も長い間、もしかすると今も、育った慣習や価値観と家族と教育を受けた自分との間で何度も揺れ動き、精神を病んだりもしているから、

09/15 00:54
根岸

愛する家族に叩き込まれたものは例えまちがったものであれ、狂ったものであれ、離れるのは容易ではないというところがとても印象的だった。この本を読んで「シーラという子」を思い出してしまった。タラは今はもう幸せであるといいけど、これからもそうであるようにと願わずにはいられない。著者の村井さんがお母さんが反論本を出してるとツイートしていてびっくりしてしまった。家に残った他の家族や親戚たちはこれを読んでどんな感想を持ったのか知りたい。とてもすごい一冊だった。

09/15 00:59
0255文字
Satoshi
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宗教2世かつ毒親かつ実兄からの虐待を受けているという壮大な親ガチャを外した女性がケンブリッジ大学で博士号を取るまでの自伝。教育による自律を啓蒙する作品と思いきや、科学や医学を信じない狂信的な両親の支配のもと、長兄にも虐待される著者の壮絶な生い立ちに多くのページを取っており、その内容は驚愕の連続である。毒親の家庭にも絆はあり、子供は親の愛情を求める。そして、その絆が子供たちの将来を縛る。著者のようになれなかった子供たちが世界中に多くいるのだろう。
0255文字
はるのびん
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宗教って人を幸せにするためのものではないのか?家族をバラバラにするもの?!愛すべき子供たちを異教徒として排除、糾弾するのも?!そんなものになんの意味があるのだろうか?まぁウェストーバー家の場合は特に酷い気がするし、気が病んでるとも見えるが💦やはり「教育」は必要(但し子供の価値観を尊重して)。
0255文字
ひよこ
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ネタバレ父親が学校や病院に行くことを反対し、子供達は家の手伝いをしたり、家で勉強した。主人公のタラも最初はその生活に疑いを持たないでいた。一方で廃材置き場での仕事でルークが大怪我をしたり、ショーンに暴力を振るわれるなど家での生活は危険を伴うものであった。 タラは大学入学を決意し、教育を受ける中で自分の境遇がおかしいと気づき始める。タラの置かれている状況から抜け出せたのは、やはりタラが大学で勉強し様々な知識を持ち考えることを続けたからだと思う。そして真実を話したことで味方になってくれる兄がいてよかったと思う。
0255文字
七草粥おいしい
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著者の上に積まれた家庭内の問題の洪水。宗教二世とか虐待とか重複しまくり。大学に行けたこと以前に良くぞ生きて家を出られたね、と。大学でのカルチャーショックは「あしながおじさん」におけるミケランジェロやメーテルリンクを知らない、がどうでもよくなるレベル。『「授業のことをもっと聞きたい」と、父はかすれ声で言った。「すごく面白そうだ」』の後の怒涛の裏切り。アメリカはなんでもとにかくスケールがでかい。ゾンビ映画とかの世界終末系のフィクションはアメリカ人には刺激が強すぎるんじゃないだろうか。
0255文字
hitomi
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ネタバレモルモン教サバイバリストである両親に育てられた著者。両親の思想により、学校に通うことはおろか、病院にも行けず出生証明書すらなかったそうです。幼い頃から両親の仕事を手伝わされ、危険な作業を強いられ、兄の一人からはひどいDVを受け…。大学に進んだ別の兄の影響で自身も大学進学を果たし、苦悩しながらも人生を切り拓きます。成長してからも子どもの頃からの精神的な呪縛がなかなか解けず、本当に辛そうでした。両親との決別は辛かったと思いますが、著者は勇気を出して前に進みました。読み進めるのがこんなに辛い本はなかったです。
0255文字
えつこ
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宗教二世の物語であり、精神疾患を持つ親のもとに生まれた子どもの成長譚であり、DV被害者の手記でもある。信仰と暴力に支配された半生で、目を背けたくなるような痛々しいシーンがいくつもあるが、両親や兄弟との楽しい思い出もわずかながら散りばめられている。強烈な家父長制と狂信のベースにはちゃんと家族愛があり、だからこそ抜けられない。兄たちや友人、教授たちが、何とか教育という希望を繋いでくれて良かった。ここまでのことがあっても完全には諦められず、離れられないのが家族なのか。筆者が心穏やかな日々を過ごしていますように。
0255文字
みー
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親は選べないけど、生き方は選べる。この人の人生を読んでそう思った。どんなに誰かのせいにしてやらない言い訳を言ってみたところで、この本読んだらそんなの通じないことがはっきりわかる。勉強すると、見える世界変わるよね。それで初めて面白いって思えるのかも。無理やりやらされるより、そういう体験があると自分からしたくなるものなのかも。
0255文字
くじら
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学校も病院もいけずに狂信的な陰謀論者の親と暴力的な兄と山の中で育った著者。数々の身体と心の痛みを伴う出来事があり読んでいて辛かった。著者が本にしてくれたことは尊い。独学で勉強した著者に対してアメリカの大学関係者のサポートと金銭面の支援制度は素晴らしいと思った。
0255文字
どんぐり
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アイダホ州の山間に暮らすモルモン教の両親と7人兄姉の末っ子タラ。同胞4人が出生証明書をもたず、両親が自分の存在を政府に知らせたのが9歳の時。公立学校は政府の陰謀で子どもたちを神から遠ざけてしまうと信じて、義務教育を受けさせてもらえなかった。まるで映画『はじまりへの旅』の森の中に住む家族のようだ。現代医療を拒否し、軟膏とホメオパシーに頼り、終末思想を妄信し、社会から孤立した家族のもとでタラは兄の暴力、両親による洗脳・支配の呪縛からサバイブしていく。→
どんぐり

親の間違った考えや行いに対して、「悪いのは自分だ」という自責の念にとらわれ、そこから抜け出せずにいる。家族によるマインドコントロールである。副題の大学はあまり強調すべきことではないが、その後の教育が人生を変えたという点では影響は大きい。そのきっかけは、ACT(American College Test)を受け、大学に行き家族のもとから離れることができたことにあった。

04/24 23:31
0255文字
Sb
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すごい本だった! 前半の山で過ごす子ども時代は、家族を危険にさらす父親と、親としての責任を放棄する母親、起こるべくしておこる痛ましい事故の数々が恐ろしすぎて、休み休み読んでいた。 後半、学校に行き始めてから面白すぎて一気読み。山の外にある世界と、それを通じてそれまでに起こったことの本当の意味を発見していく過程は、歴史ミステリーみたいなワクワク感がある。 著者のがんばりとその才能を讃えたい気持ち半分。その影には無数の、タラになれず今もひどい環境のなか生きている人たちがいるのだな、とつらさ半分。
0255文字
shigetton
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訳者つながりで読了。古き良き時代の話ではない。質素、過酷、壮絶な著者タラの回顧録。最初にあとがきを読んで読み進めるか、最後にあとがきを読んで頭の中を整理するか。それほど荒唐無稽な暮らしぶり。教育の機会を奪われる幼い子供たちの姿に、歯痒さを覚える。
0255文字
Kan Bin
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壮絶な記録…次から次へと「嘘でしょ?」な出来事がおこり、にわかには信じられないが全てが本当の話。親を求めた彼女の気持ちも本当のものであり、それが物語の背面にずっと横たわっていたのを感じた。
0255文字
Hana
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ネタバレ著者の幼少期の視点で始まる自然の描写は美しく、読み進めるにつれて、そこで営まれる異様な生活との落差に言葉を失う。この小説の凄い所は内面深くで思い至った事柄まで言語化されて自分と家族との関係を描写し続けている点。そのため構成など所々読みにくいが、気にならないほど圧倒的な力がある。やがて教育へアクセスし、自分と家族を取り巻く環境を振り返って再構成していく過程も、徹底的に内面から描かれている。著者の思考の再構築を内側から一緒に覗き込んでいるような目眩を起こさせる。
0255文字
ららら
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ネタバレ出生証明書も出されず、医療も公教育も受けずに育った著者が大学で博士号を取得するまでの自伝。究極の毒親だった…。全く悪気なく娘を虐げる両親と兄。読んでいて度々「もうそんな家に帰るなよ!」と思ったけど、休暇のたびにアイダホに向かう著者…。宗教的な神の存在が著者の罪悪感をさらに大きくし苦しめていく。あんなとんでもない親であっても、子供は信じたい愛されたいと思っている。子供が親を求めるどうしょうもない本能のような欲求に胸が痛んだし、自分自身親であることに謙虚でなくてはいけないと改めて感じた。
0255文字
すずか
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ネタバレタラを取り巻く環境はあまりにも過酷で(私のような平凡な日本人にとっては)非現実的に感じられてしまうものの、家族への病的な執着・何度酷いことをされても消えない愛情に関しては多くの人々にとって共感できるものがあると思う。彼女が自分の家族観を通して宗教や家族、社会義務の関係に対してどのような論文を執筆したのか興味が湧いた。
0255文字
Kazuya Nakagawa
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強力だった。と同時にあれだけの仕打ちを受けても家族に拘り続けるのは個人的には理解出来ない。この家族に対するこだわりと絶対核家族とはどう両立するんだろうか。子供に対する教育と子供に対する愛情とは別の概念なのかな。
0255文字
はる
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0255文字
小督
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政府や病院、公教育すら否定する筋金入りのサバイバリストの両親のもとで育ったため、学校にも行かず、医療機関に受診することもなく育ったタラ。出生証明書すら取得していないタラが独学で大学への進学を志し、本来の自分を取り戻すまでのサクセス・ストーリーだと思い、軽い気持ちで読み始めました。ところが、タラが兄から受けた暴力の数々は衝撃的。また安全管理が不十分な家業で次から次へと起こる事故や怪我も読んでいて辛いものがありました。
小督

顰蹙を買ったり恥をかいたりして戸惑いながらも、心ある周囲に支えられて少しずつ学生としての暮らしに馴染んで行き、聡明で忍耐強いタラが自身で着実に新たな人生を切り開いていく様は圧巻でした。

11/06 11:06
0255文字
カオリ
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ネタバレ壮絶な経験談。全米ベストセラー400万部というのも納得。しかし、これだけの大事故に(しかもほぼ父親の過失というか、妄想というか暴走というか)家族が次々と巻き込まれ、しかも病院での治療も受けないのに誰も死なないのが驚き。そういう意味でもドキドキしまささたが。 DVによるマインドコントロール、児童虐待てんこ盛りで読んでいてなかなか辛くなる1冊でもあります。
0255文字
はるま
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壮絶な人生を歩んできた、歴史家でエッセイストのタラ・ウェストバーさんの描く回想録 全米400万部突破の大ベストセラーノンフィクション バラク・オバマ氏およびビル・ゲイツ氏からも賛辞が帯コピーにも記されている 強烈な両親の思想から病院はおろか公立学校にも通わせてもらうことなく、危険な家業の手伝いというか労働を虐げられる彼女が解放される唯一の道 それこそがタイトル通りで教育を受けること大学で学ぶということなのだ 特に父親と兄からの精神的虐待とでも言うべき状況にも耐え忍んだ彼女に敬服するね 幸せになって欲しいな
0255文字
りんご
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素晴らしい本。モルモン教ドキュメンタリー(キープ・スイート、モルモン教殺人事件)を観て興味を持ち読んだ。元々の教義よりさらに独自の理論の展開、公教育不信や医療拒否など大変なことになっていた。父親と母親は共依存関係で父親の妄想的な精神世界に生き、途轍もない暴力をふるう兄はおそらく高次脳機能障害もある。著者が教育を受けて自分を取り戻す過程は勇気づけられるが、何度も家族の元に戻る姿に「こんな家族なら捨てちまえ!」と歯痒く思ってしまった。父の大火傷をきっかけに母親のスピリチャルビジネスが大成功するところは驚き。
0255文字
E
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素晴らしい。出会えて良かった。こんなにまでも過酷な環境で、学び続けられた(しかもものすごく高い水準!)主人公タラを思うと、恵まれた環境にいながら学ばないことがいかに残念なことかと、自省する。私もよく思考して、学びを継続しないとな。▼ 言葉遊びのくだりはとても興味深かった。ア(テン)ションがア(イレブン)ションになったり、affordが、ア(ファイブ)ドになったり。日本版しりとりかな。
0255文字
ka0
新着
ネタバレモルモン教原理主義(反政府、現代医療を否定、ホメオパシー信者)の両親に育てられた子どもが大学に行くことで外の世界と繋がり、人生が変わっていくという話。ハーバードで博士号を取得するなんて本当にすごい。学問を通してものの見え方が変化していくくだりはとても良いのだが、それ以外は本当に地獄で読んでいて辛かった。子どもに危険な仕事をさせて怪我をさせても 神様の意志だ と言ったり、女性がオシャレをすることを 売春婦のようだ と言ったり...。辛いときに正しい道へ連れて行ってくれるもの、それは教育だと、忘れずにいたい。
0255文字
ちゃんかん
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ネタバレ私の耳が変わったのだ。私の耳が聞いたのは、時間を経て送られた信号だ。
0255文字
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エデュケーション 大学は私の人生を変えた評価86感想・レビュー129