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WAYFINDING 道を見つける力: 人類はナビゲーションで進化した

感想・レビュー
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はこちゃん
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『絶滅できない動物たち』の著者さん。パラパラ読み。スマホの恩恵を問われれば、上位にあがる「スマホがあればどこにでも行ける」GPS機能。見知らぬ土地での充電切れや圏外を想像しただけで恐ろしくなる。著者さんは「GPSのへその緒から切り離され」、コロラドの断崖絶壁に案内されたという。さらにそこから「飛べ」とでも?「いったいなぜ、肉体を持たないアルゴリズムと衛星に断崖絶壁へ導かれようとしているのに、その指示を無邪気に信用したのだろうか?」と。スケールが大陸規模ですごいけれど、着眼点にはおおいに共感できる。
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えんじ
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『人文的、あまりに人文的』で紹介されていて、手に取った次第。タイトル、表紙、帯に書かれていることから推察されることと中身がかなり違うので面食らいました。著者の取材、体験がほとんどで、まず目次を読むことをお勧めします。ロンドンタクシー、海馬、言語が違うと世界が違って見える、記憶術の歴史などや性差などポピュラーサイエンスの本に書かれてるようなことがちらほら見えますが主になっているのは、各地に伝わる位置把握の文化的側面の取材…だと思います。表紙から想像されるものは最終章にのみ書かれてるくらいの認識で。
えんじ

『脳は世界をどう見ているのか』(読み終えてない…)に近いようで近くない本…。

09/08 06:50
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imagine
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情報量が多く、引用や回想が次々に飛び出してきてタフな読書だった。レベッカ・ソルニット『迷うことについて』にも通じる、人間本来が持つ、思考、認知といった能力を再評価する内容。GPSをはじめとする技術革新によって脳の海馬は退化し、方角や位置を把握する能力が失われてゆく。最終章にあった「道に迷って、誰にも道を訊けない。その感覚はいいものです。」という言葉がとてもしっくりきた。周囲を認識しながら移動すること、遊びの感覚を失わないこと、先端技術に依存せず本能を呼び覚ますこと、を意識していこう。
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ftoku
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北極圏、オセアニア、南洋諸島の地図や計器を持たないウェイファインディング(道探し)の達人たちの背景と技法に学ぶ。最新の脳科学・心理学等の知見とともに、GPSの音声ガイドなど条件反射的なオートパイロットに頼って海馬の認知地図を働かせないことの懸念についても紹介されていて興味深かった。
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げんさん
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「サン=テグジュペリは機械こそが人類の諸悪の根源だと攻撃する技術恐怖症の連中を気嫌いしていた。機械は人と人をつなぐものであり、それゆえに機械は敵ではなく、人類の一部になるはずだと。1944年に死去した彼が自動運転車を目にしていたら、いったいどう思っただろうか?」とある。彼は360度砂漠に不時着し帰還するというナビゲーション能力を発揮している。この帰還は彼の運命力のなせる技ではなく必然だったのだろうか?
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―
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???
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JP
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人類がここまで地球上のいたるところで生活するようになったのは、ナビゲーション力、道を見つけて、未知の世界に踏み出すとともに、もといた場所に戻る力というのは新しい発見。イヌイットやアボリジニにそのたぐいまれな力を証明されて人間のポテンシャルはすごいと思った。一方GPSやAIの発達で空間認識能力が衰えると・・・認知症にもなりやすくなるのか。スマホ依存は危険だなぁ。
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しかおおう
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人類がアフリカからあっという間に世界に広がった要因は好奇心や食料不足だけじゃなく、ナビゲーション能力の向上でもあったかもしれない。失われつつあるものの、極地やオーストラリアにずっと暮らす人々は僅かな痕跡や特徴から道を発見しで迷わずに行きたいところに行ける。それは人類の原点だったんだろう。海馬の重要性もよく分かった。
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せかいのはじめ
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よく考えたら「地図」が存在しない世界を想像できなかったことに気づいた。どんな昔話でも、「ランドマークを記憶」するという仮想の地図を伝承して位置情報を交換するというものだったけど、ここにでてくる話は少し違う。なんだか、記憶が定量的というより定性的な感じで、目印も変化するのに、驚くような正確さで、位置を理解する人や動物の話がでてくる。ナビゲーションの話というより、記憶や感覚、空間や想いについての本だと感じた。というか、ナビゲーションとは実は記憶、感覚、空間、想いなどの成果なのかもしれない。
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あきら
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ぶ厚い本だけれど、おもしろくて私にしてはめずらしくすぐに読めた。ナビゲーションという副題だけれどいわゆるナビゲーションの話ではなく、人間の脳などの話をいろんな側面から話をしている。とにかくひとつひとつがおもしろいのだが、個人的にいちばん気になったのは、ウォルト・ディズニーの話。わかる〜! ピーターパンとかもそうなんだよ! って。 情報量がハンパないので、付箋だらけになってしまった!
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takao
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ふむ
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kuukazoo
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面白かった!人間のナビゲーション能力(道を見つける力)について、脳生理学、動物行動学、認知心理学、文化人類学などの視点から解説。空間認知と記憶を司る海馬の働き。そしてギブソンのアフォーダンス理論。環境をどう知覚しどう利用するかの1つが道を見つけることであり、狩猟民族にとっては重要なスキルだった。それは物語や音楽などの形で先祖代々受け継がれる記憶が基となる。本書で取り上げられたイヌイット、アボリジナル、オセアニアの海洋民の驚異的なナビゲーション能力はそれぞれの自然との関わりそのものでとても興味深い。
kuukazoo

スマホのナビに頼りすぎは海馬を劣化させるそうだが、画面ばかり見てないで景色を見た方がいいに違いない。しかし子どもが道草もできない世の中というのも子どもからナビゲーション能力を発達させる機会を奪っているわけで、いろいろ悩ましい。

06/20 00:37
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yyrn
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地図好きで、一刻も早く自動運転車が走る世の中になればいいのに、と思っている私のような人間には少し反省を促される本となったが、でも作者の意見に100%賛同もできない。▼人間は道に迷いながら様々な五感を研ぎ澄まし何万年もの歴史を通じて人類として、また個人の人間としても成長してきたが、GPSは生きる上で大切な様々な能力を失わせる危険性が高いのではないかと警鐘を鳴らしている。一直線に目的地にたどり着くことを良しとするのは目的地がハッキリしているからで「道に迷うことは発見なんだ。分からないことにたどり着くためには⇒
yyrn

⇒迷うことが必要なんだ」という意見には深くうなづくが、GPSを使ってより高度に深くさまよい、新たな(個人的な)発見につながる経験も負けず劣らず沢山あるので。▼でも、北極圏の雪原におけるイヌイットの狩りの話やオーストラリアの砂漠の民、アボリジナルの口承伝達の話などと共に、脳神経学者らの長年の研究成果やたくさんのインタビューも踏まえて、作者が思索を深めていく姿は、文章を目で追いながら色々なことを考えさせられて非常に刺激になった。地図好きにはおススメしたい本です。

05/29 07:47
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ことり
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人間の能力を高く使ってる人たちの話、本当に好き。現代の文明って、それらを作った一部の人はすごいけど、自分とか、それをただ使ってる(使わせられてる)人は、ただでさえ少ない能力さらに衰えさせてるだけだよなー、と常に思う。
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おかしないえ
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最初は、氷原で迷わずに生活するイヌイットや島と島の木の遠くなるほどの航海をしてしまうマーシャル諸島の人々が、なぜ道に迷わないのかということが説明されているだけの本だと思った。だが期待を良い方向に裏切ってくれ、大脳生理学、哲学、人類学、社会学など広い範囲から、人間の長期的な歴史を考えさせるという凄い本だった。著者は、フィールドで調査するばかりでなく、様々な領域の専門家を訪ね、貪欲に知識を吸収消化して読者にわかりやすく伝えてくれる。ほんとに面白い本だ。
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kentake
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北極圏の大雪原、オーストラリアの砂漠、オセアニアの大海原など、同じような風景が限りなく続く地域でも、太古の昔からそこで暮らす人々には、道を見つける能力が伝えられてきた。それを可能にするのは人間の脳の空間を把握する能力にある。風景の中の僅かな変化から複雑な空間における自分の位置を認識する能力は、人類の進化の過程で脳の海馬が発達して得られたものである。しかしその機能は、ものごとをしっかり見る習慣を続けなければ維持できず、人工知能やGPSに頼る現代人は、その機能が退化するリスクがあるという警鐘は耳に痛い。
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がんこおやじ
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子育て本のようだが中身は全く違って、人間が移動する事について脳機能や文化的な面で深掘りした科学的な内容。ただ、重要なのは最後の章で、その前がやたらと長い。著者の体験やフィールドワークを訴えたいのだとは思うが、拘りすぎな気がした。かなり長い印象。しかし、内容が示唆している事は深くて考えさせられるものだった。ナビに頼ると人間が大事なものを失うとのことだが、むしろ散歩や旅行という体験の重要性が高まると考えるべきではないか。
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Kaname Funakoshi
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ナビゲーションは技術によって失われた人間の能力。北極圏のイヌイット、オーストラリアのアボリジナル、南太平洋の島を渡る人々。海馬による空間認識と記憶と音楽の処理。道に迷うことで心理地図を形成する
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テツ
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ぼく自身も車を運転するときには出発から到着まで頼りきりで、ナビがない時代って一体どうやって移動していたんだろうと思うほどGPSって便利だ。でもそうしたテクノロジーに頼ることで長期的に見て人間から失われていく力って絶対にあるんだろうな。道具に頼ることは決して悪いことではないし、そうやって人類は進歩発展してきたのだから否定も拒否もするつもりはないけれど、たまには自分の感覚だけを頼りに地球の上をフラフラと彷徨い歩くことも大切なのかもしれない。人間の方向感覚とかもこれから先、長期的には退化していくのかな。
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けんとまん1007
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興味が尽きない1冊。改めて、人間の持つ潜在能力について考えざるをえない。その凄さ・素晴らしさの一方で、帯にもあるように、便利さと引き換えに退化している危機にも思考が及ぶ。情報が溢れ、瞬時に情報に到達できるが故に、ますます考えることを放棄する傾向が強くなる。それは、短期的思考にもつながると思う。道を見つける力は、歴史を学ぶ・歴史を伝える中で、遺伝子レベルで受け継がれていくもの。そして、実体験こそが、それを支えるものであることについては、全くの同感である。画家の横尾忠則さんの言葉にも、これと近いものがある。
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shiroe_42
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GPSでの移動では、脳で刺激反応戦略を司る尾状核が担う。空間認知を担う海馬は、使わないと萎縮する。海馬の萎縮が疾患につながるという指摘もあるという。 GPSを使わず、自分で道を探すことも必要だろう。
0255文字
tamami
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400頁を越える大冊であり、広い間口に関わる非常に多くの事柄が取り上げられているけれども、著者オコナーが主張する結論は、帯に書かれた「GPSによって人類はなにを失うか?」という文言に集約されるように思う。はじめにとおわりにを含めて全18章からなる本冊は、北はアラスカのイヌイットのアザラシ狩りでの伝統的なナビゲーションの描写から、南はオーストラリア大陸のアボリジナルによるドリーミングの秘密まで、各地の民族に伝えられたナビの仕方について記す章と、それを脳科学の立場から解説する章が交互に記され、テーマに関わる→
tamami

→隆弘さんが大変素晴らしい解説を書かれているので、最後にその一節を引かせていただくことにしたい。「そんな根源的な道を見つける力が、今日、GPSや移動・遊びの制限などによって失われようとしている。海馬は使わなければ、縮小していく。海馬の縮小は、PTSD、アルツハイマー病、統合失調症、鬱になるリスクを高める。・・・スマホでのGPSや写真撮影をしばらく止めて、場所そのものを身体で感じ、慈しみ、ときには迷いながら進む。そんな振る舞いが、あるいは人類の開かれた未来につながるのかもしれない。」(真柴隆弘)

02/20 01:04
翔亀

この本、面白そうですね。GPSは私の必需品となっていますが、確かに失うものは多いのかも。ご紹介ありがとうございます。

02/20 15:08
3件のコメントを全て見る
0255文字
Go Extreme
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北極圏 最後の道なき場所:生ける伝説 変わる習慣 記憶の地景:メモリースケープ ルート・サーベイ知識 記憶の糸 幼少期の記憶はなぜ消えるのか:海馬が未発達 言葉の爆発 エピ―ソード記憶と脳内ネットワーク 重大な転換期・ハイハイ 動物たちのナビゲーション:偏光パターン 量子コンパス 移動シンドローム ヒトの認知能力を飛躍 AIは物語を理解できるか オーストラリア スーパーの窓 ドリームタイムの作図法 脳の中の空間と時間 雷の民 あながた左ならわたしは北 オセアニア 人類最古の科学 GPが脳に 迷子のテスラ
0255文字
かなた
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人類は、道に迷うことによって知的能力などを伸ばしていた。ただ、スマホの発達によりGPSが登場してそういった能力が伸ばせくなっていている。また、日常生活では、例えば、普段通らない道にいくといった日々変化をつけることが大切だとかかれていました。 自分は、結構方向音痴なのでGPSがないと厳しいかな。本の内容は、面白かったです。
0255文字
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