形式:単行本(ソフトカバー)
出版社:白水社
コロナ禍の時期にスーダン情勢についてのウェビナーで拝聴したお話も面白かった。スーダンのことでも日本でのことでも、これからも機会があればもっと読んだり聞いたりできたらな
モハメドさんは中学の頃に全盲になったが、父兄のすすめでハルツーム大学法学部に進学。日本語や鍼灸等の学習を受け入れた福井県の学校や関係者の助力も大きい(食事にブタ肉は避ける等宗教的な制限も多い)が、記憶力には自信があるという。モハメドさんが好きな漢字は「大」の字(で寝ること)。漢字を覚えずに音声で小説を読むことが逆に漢字(熟語)の意味を知る上で役に立つ。モハメドさんの日本語は対談中もオヤジギャグ連発するぐらい達者だった。モハメドさんの好きな小説は『銃口』(三浦綾子)スーダン内戦経験したので実感があるとのこと
モハメドさんの「なんで(目が)見えるのに本を読まない」人がいるんだろう?という言葉は、私のような晴眼者には刺さる。この本は引換券を送れば出版社からテキストデータが送られてくるという。テキストデータをパソコンで音声化すれば読める、点字よりかさばらないし、読む速度も上がる。このような障壁を取り除く仕組みがもっと必要だと思った
追記3。高野秀行氏のことが終盤に出てきて、ホッと(?)しました。別件で『点字毎日』は、他の発刊物やWebマガジンみたいなのと違って、点字ユーザーのみに提供なので、読ませてもらえないのが哀しいところ。
ナイスいただいて浮上したので、「点字毎日」について加筆。少し前に点字毎日の記念講演に同行させていただく機会に恵まれました。音声機器の発達で、点字ユーザーが激減していると言われているけれど、会場は点字熱に溢れていていました。触読はもちろん書くことさえ初心者レベルの私に語る資格はないけれど、点字バンザイ!と思った次第です。
(つづき)『移民の宴』の高野秀行氏がなくて残念ならさがらも、タンデム自転車で旅した高野氏よりも、もっと濃い関係の人たちなのかな、と期待大♪ とにかくアブちゃんが好きすぎる私(笑)。講演日までに、どこまで読めるか、文庫じゃないけれど持ち歩いてガンバりまっす!
↑のコメントに、誤字(無駄字)発見! だけれど編集できないので、放置しといまふ(^^;
テキストデータがあると文章をパソコンが読み上げてくれるそうだ。そのへんはやはりアメリカがはるかにすすんでいるという。
漢字は粘土を使って憶えていったという。「「大」の字は大好きです。くつろいでいます。当時は第一第三土曜日は昼まで授業があって、その後が高瀬先生の授業だった(略)たいてい疲れてました。大を触って覚えたとき、くつろいでるなあ、と思いましたね。ぼくも寮に帰るとあの形で寝ていましたから「ああぼくだ、しっくりくるなあ」と思いました。」P54
この本はアブディンさんへのインタビューで書かれたもの。エッセイ『わが盲想』でアブディンさんの魅力的な文章が味わえるとのことなのでそちらも読んでみたい。/スーダンでの言語の学習の話も面白かった。スーダンには「ハルワ」というコーランを教える伝統的な寺子屋(無料)のようなものがあり、そこでコーランや古い詩の読み書きを学習し暗唱することがアラビア語の訓練になっていた。アラビア語学習という意味では昔の方が質がよかった。コーランの読み方は読み手によって違い、朗誦で俳優顔負けのスターになる人もいるそう。
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