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疫病の精神史 ――ユダヤ・キリスト教の穢れと救い (ちくま新書)

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ごはんたべたい
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疫病とキリスト教を中心としたそれを神罰として取り上げたかなど、当時の人がどのように捉えてきたかの振り返り。一つのテーマとして見るのは面白いのだけれども、いかんせん取り上げるべきトピックが多すぎて雑多になりすぎた感はあった。
0255文字
dogufs
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疫病を罪、医療を教会、ワクチン接種を聖体拝領や告解と重ね合わせて論じる視点は面白かったが、1つのテーマを深く掘り下げるのではなく、ユダヤ・カトリック文化圏の歴史的トリビアの羅列のような構成にしか読めなかったのがちょっと残念。 しかし、「終わりに」を含む最後の2つの章はぐっと来た。
0255文字
てくてく
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飢饉や疫病は神罰というイメージで語られてきたにもかかわらず、今回のコロナ感染拡大についてはどのような言説はキリスト教側からは見なかった様な気がしていたが、そのあたりの裏付けとなるような、病の癒しがキリスト教において重要な要素になっていることを知ることができて面白かった。
0255文字
M
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切り口としては興味深く、初めて目にした面白いトピックも幾つかあったが、残念ながら幾分モノの見方が偏っており、キリスト教を少々過剰に持ち上げているため、読了後の印象はあまり良くない。
0255文字
bapaksejahtera
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古代から現代、人類は疫病に如何に対処したか。カトリックの視点でイエスの言等聖書の記述、列聖された人々等様々を採り上げ、次いで近代医学の萌芽と進展が基督教社会に与えた影響、最後に今次のコロナへの欧州社会の反応を評価して終わる。キリスト教カバリズム、医学胎動期のパラケルスス、カトリック界の思想の変動等、キリスト教へのシンパシーにのない私の様な読者にも、著者の重厚な記述は理解を進める。慈悲、利他と言いつつ、疫病対処というと大きな活動展開のない今日の仏教に比べ、基督教の美質も分からぬではないが、やはり馴染めない。
0255文字
paxomnibus
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大変面白く、興味深い内容だった。日本と欧米諸国のCovid-19や患者に対する政策や医療、また世情の違いが宗教観に裏打ちされた文化の差に起因するものであるとよく分かる。欧米がその拠り所とするキリスト教は本来イエスが病人(を始めとする弱者全て)を積極的に世話し、癒した所に端を発したとも言えるのだった。『指輪物語』に「王の手は癒しの手」とあるが、本来イエス=神の手であるものを王が代わるのが「按手」だそうだ。病人が排斥されない宗教は羨ましい。日本が行っているのは今や「姥捨て」そのもの。生産性の無い者は死を選べと
0255文字
遊未
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東京で連日2万人近い感染者が出ている今、気になってしまうのが手洗い。ユダヤ教の形骸化し偽善的な「食事前の手洗い」をイエスは「手を洗わずに食事をしてもその人を穢れたものにしない。」と。水が豊富でない世界だしそれは正しい。しかし、衛生上は?信仰なくとも神社やお寺で参拝前に手を洗うし、食事前、大事な物に触れる前に手を洗う日本の日常に救われているかもしれません。
遊未

本当は疫病に対するキリスト教の活動や聖人さまのこと等がメインですが、この状況下で手洗いばかり気になってしまいました。

02/11 21:34
0255文字
HANA
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西欧というよりキリスト教が疫病にどのような態度で臨んでいたかを論じた一冊。治癒神としてのイエスは以前別の本で読んだ記憶があるが、本書ではその面が根源にあるキリスト教とユダヤ教との違いから始まり、医療の伝統に衛生観念、中世西洋を襲ったペスト等の疫病、そして現在のコロナと歴史に沿ってその変化を説いている。イエスと手洗いとかフランス国王が按手によって病人を癒そうとした等、歴史にはなかなか書かれていない知識も多くその点では読んでいて面白い。キリスト教を持ち上げすぎな部分も散見されるが、総じて興味深い一冊であった。
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