形式:単行本
出版社:集英社インターナショナル
形式:Kindle版
出版社:集英社
この本、昨夜から読みはじめました。「さよなら、野口健」のタイトルにモヤモヤしたので,初読み作家さんでも読んでみることに…。とにかく「???!!!」なので図書館からお借りしました。
じいじさん おはようざいます。私もタイトルが何だったのか・・・・よくわからない本でした。
著者も野口健バリに行動力ある人物。村上龍と石原慎太郎のくだりなんかは凄まじい。似た者同士だからこそ、二人一緒に転落したり這い上がったりしていたのだろうか。
⇒だったかもしれない。本書を読むと野口はクライマーとして実力の無さを早い段階で気づき、方向転換したことが伺える。国内において清掃登山は盛んに行われているが、ことエベレストのような地球規模での実施は野口ならではの発想であり、それを強引に実現していくスピードもまた天性のものであるようだ。著者の小林が精神を病んでまでも、アクの強い野口に磁石に引き寄せられる砂鉄のように捕らわれてしまうのは、二人が惹かれあう似た者同士だからなのか、それとも悪縁であろうか。本書は野口を隠れ蓑にした、著者の成長物語のようでもあった。
あけすけに弱い心の内をここまで書ききるのは、さぞや苦しかったでしょうと、最後のほうは応援する気持ちになりました。ホントにさよならと関係性を断って決別してる訳ではなく、マネージャーは辞めてるらしいが連絡は取り合ってて、たぶんこの本の原稿だって事前に読ませてるんだろうな。彼にとっての「野口健」とは、御しがたい自意識の象徴だったのかなぁ。なんて知らんけど。
大変、興味深かったのは選挙に出馬するとかしないとか大物政治家に打診された時。「基本給が1500万、期末手当600万、あとこれがデカいんだけど文章通信交通滞在費が1200万、他にも立法事務費800万弱、トータルでいくらになる?これが六年間保証される。合計するといくらになる?」なんて誘われてんのよ!私、計算したわよ!2億越えた…?そりゃ、なりたいよねぇ!でも、野口健は政治家になるにはピュア過ぎたようです。
「愛憎深すぎる」って感情のドロドロ感がすごそう〜!山に魅せられる人たちに興味津々です。読んでみたい!
なおぴんコさん 野口は多分、山に魅了されていないです。自分が有名になるために七大陸最高峰最年少というトピックを思いついたバイタリティがとんでもなく高い人でした。ただ、主要ルートでシェルパを大量に使い、夏に酸素ボンベも運ばせるという登山は、技術的にはみるべきものはありません。例えると、日本百名山を最年少で制覇するような感じで、まあ話題にはなるけど、、、みたいな感じです。その辺が生粋の山屋達に野口が嫌われる所以でしょうね。ただバイタリティとメディア対応は化け物みたいにすごいので、読んでて面白くはあったです。
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