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グランド・マザーズ (集英社文庫)

感想・レビュー
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あつ子🐈‍⬛
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積ん読消化。なんとノーベル文学賞作家さんと知らずに読んだ(!)のですが、とても良かったです。4篇からなる短篇集ですが、姉妹のように育ったふたりの女性がお互いの息子とそれぞれ恋に落ちる表題作と、第二次世界大戦のさなか、人妻との刹那的な恋を描いた『愛の結晶』がとりわけ好き。いずれもままならない人生や、ゆるやかで残酷な時の流れが目に見えるようでした。『愛の結晶』は映画化しても面白そう。きっと描き様によっては『イギリス人の患者』みたいになって素敵にちがいない…!などと空想も楽しい一篇なのです。
0255文字
歩
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〝美しい絵の崩壊‘’という映画を観たらめっちゃ面白かったので原作のこちらを読みたいと思い購入。私の苦手とする短編集でこちらのタイトルにもなっているグランドマザーズが原作。やっぱり洋物だと淡々としていてつまらなく感じてしまい、映画の方が断然面白かった。短編の他の作品も読みんではみたがハマらなかった。洋物は映画の方が原作を超える場合が多い気がする
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よしあ
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初めて読みました。が、あまり心に響かなかった。共通事項はシングルマザーとその子供(家族)のメンタリティ?と思うと、どうも話が作り物じみて辟易。もちろんそれはそうなのだが。 「ヴィクトリアの運命」は、ヴィクトリアの主観で綴られる筋書きが面白い。が、その後の、おそらく延々と続く挫折感を読みたい!と思うのは無い物ねだりか。好みの問題だと思う。
0255文字
sabosashi
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 今回も読むのに異常に時間がかかった。よっつの長い短篇、あるいは中篇小説とでもいえばいいのだが、その一つひとつに時間の長さが組み込まれていて、あっさり読み過ごしては申し訳ない気持ちでいっぱい(単なる言い訳だが)。 (1)「グランド・マザー」母子関係、というより母系家族のことを綿密に紡ぎ出す。母子関係というと通常の心理学が描く典型的なもののひとつ。でもそんなパターンをあっさりと乗り越え、人間関係の可能性へと旅だっていく(または閉塞していく、どちらも大差はないかもしれない)
sabosashi

はないかもしれない) (2)「ヴィクトリアの運命」アフリカ移民が大英帝国で暮らすに際して、どんな光景を眺めることができるか。これも長い眼でその生々流転を見極める。ただひたすら、深く、広く、掘り下げていく。(読んでから時がたっているので、印象批評に堕しているのが恥ずかしい) (3)「最後の賢者」政治を、歴史を、そして家族を描く寓話。でも鳥瞰するだけではない。ペシミスティックな語り口。作者がどこに位置しているのかが見て取れる。

12/13 12:29
sabosashi

(4)「愛の結晶」大戦とは歴史の表舞台。ドラマを生まざるをえない。もちろん愛憎についてもしかり。存在自体のエアポケットにも陥る。それはじゅうぶんありえる話。そのあと、ひとはそれをどう解釈し、生きていくか。振り返っていくか。それが仮に甚だしく重苦しいものだとしても、意味を引き出すことができるはず。  (どうも言葉が浮いて、歯がゆさばかりが際立つ。日々、なにかを記載していけば、そんなもどかしさは軽減されたかもしれないが)

12/13 12:30
0255文字
みき
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それをそうと意識する前に全部受け入れられるのが、女性性のどうしようもないところかもしれない。どの舞台も美しい描写で、そのどうしようもなさの悲惨さも、これはこれで生きている上で起こっている、幸せにも似たことなのだ、とへんな納得感がある。面白かった。
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R C
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表題作を含む4短篇。どの作品でも、本人の気質や望みに沿わない境遇に置かれた主人公たちの人生がたどられている。丹念に登場人物の心情・状況が描写され、気がついたときには戻れなくなっている人生を振り返る話であっても、落ち着いて読み進めることができました。個人の思いどおりにできない世の中の在り様も人間の仕方なさも、ある程度経験し自分のものとした上で、この著者は書いているのだなと感じる作品でした。これが長編だとどうなるのか、気になるところです。
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こばまり
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映像化作品で興味を持ち初レッシング。「THE GRAND MOTHERS」は映画では「TWO MOTHERS」と若返り、邦題では「美しい絵の崩壊」と情緒的になる。収められた4編を通して感じるのは、何かしらの居心地の悪さと人生の短さ。読後には自らの来し方行く末にも思いを馳せてしまいました。これも小説の醍醐味か。
こばまり

原作通り神経質そうなタイプと能天気なタイプと♪

02/01 19:20
もー子

可笑しくてふるえちゃいました…そこは忠実なんですね。

02/01 19:41
5件のコメントを全て見る
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ゆう
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美しい午後と海辺が想い出の中できらきらする短編がいくつか。結婚とは、愛とは何かを思う一冊でした
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donau
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自らの作品を見守っているような作者の気配を感じる。書き上げた作者の「思い」というのか。
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稲葉孝太郎
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ネタバレそれぞれ趣向が違って面白かった。「最後の賢者」がかなり異色。ただ巻末の評でSFものとあったけど、架空歴史系なんじゃないかな。科学技術みたいなものに焦点は当てられてないので。表題作の「グランド・マザーズ」は内容にびっくり。こんな恋愛小説もあるんだね。
0255文字
きあまま
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「グランドマザーズ」は恋愛物でも一風変わった趣向。他の三編も中編で読み終わるまで展開にドラマがあった。読み終わるまで時間がかかったが、どれも読後感は感慨深いものだ。人生が徒労で終わるのではないか、本物の自分の人生を生きていない、と環境や社会の重圧の中で感じながら、真摯に生きようとする主人公達を描いた作者を尊敬する。後書のスピーチ、本を渇望するジンバブエの人、設備があっても本を読まず世界を知らないロンドンの若者のくだりには「最後の賢者」を彷彿するものがある。
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カオル
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SF作「最後の賢者」がいろいろな現状に当てはめて読めてとても面白かった。
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ce
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★★☆☆☆
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やすこ
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短編集だが、どの話も主人公の半生が社会問題や愛をからめて語られており、読み応えがありました。自分の意思の及ばない運命の波にさらわれながらも、流れにのり現実を受け入れざるを得ない、悲しくも逞しくもある主人公たちでした。表題の「グランド・マザーズ」は映画化されています。
0255文字
アンドエヴァー
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意外と好きだった。表紙がださすぎ。
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aspentree
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4作品が収められた短編集。「最後の賢者」は文明が失われつつある古代都市を舞台とした作品。SFっぽい設定に序盤は戸惑いましたが、現代にも通じる表に出て難い問題を描いていてメッセージ性の高い作品でした。好みの順に並べると、他は「ヴィクトリアの運命」「愛の結晶」「グランドマザーズ」。バラエティに富んだラインナップの4作であるけれど、どの作品もかなわぬ思いを抱えつつ、それでも生きていかねばいけない人生の悲哀を描いています。
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tona
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レッシングは微妙な男女関係を描くのも上手いが、女同士の関係を書かせてもピカイチ。表題の「グランドマザーズ」は、コレットの『シェリ』を思わせる2組の母子をめぐる美しい小説。個人的には、「ヴィクトリアの運命」がお気に入り。"進歩的な"上流中産階級の一家に憧れながら、"Know your place."と言わんばかりの社会の中で、一応もがいてみるも結局這い上がれない。せめて、色の薄い娘だけは…といった具合に矛盾を抱えながら分裂した英国社会が、非常に巧妙に描かれている短篇。
0255文字
coco
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いただきもの。表題だけ読んで挫折。。親友同士、お互いの息子との恋。題材は悪くないのに、あまり人物に魅力を感じず。特徴があまりないから名前がこんがらがるし、文章の感じが私には合わなかったようです。。むむん
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きうりっち
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久しぶりに小説らしい小説を読んだという感じ。 さすがノーベル賞作家。 親友の息子とお互いが関係を持つという、なさそうで、あるかもというお話とか、たった一度のかかわりに生涯こだわる男の物語とか、共感は覚えないけれど、面白かった。 他の作品も読もうと思う。
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yossy
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表題作は非常に読み進めにくくて苦労したが、あとは面白かった。特に「最後の賢者」は不思議な叙情性を持ったSF的物語で、一種の黙示録とも読める。デロッドに最後は同情させてしまうレッシングの筆力は尋常ではない。No.644
0255文字
caster1
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表題作は好き。一番長い「愛の結晶」が、うーん。奥さんが可哀そう。
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wassermusik
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歴史の流れと個人の生き方を違和感なく描いている。人間関係の本質を捉え、イギリスと他国とのつながりもよくわかる。
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メルセ・ひすい
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状況、環境、場面設定に枚数を使いすぎ ×
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りつこ
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表題作がすごく好きだ。ショッキングでどろどろした内容だけれど、読後感はどこか爽やか。きっと作者が彼女たちを肯定しているからだと思う。
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deku_dec
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短編集というより、短い作品で80ページほどなので中篇集。「ヴィクトリアの運命」イギリス・ロンドンが舞台。主人公は下層の黒人の女性、幻想とかファンタジーなら多少鬱展開でも大丈夫だけど、現代舞台だと少しでも暗い方向になりそうだと読むのが億劫になってしまうが、終わり方はそんなに暗くなくてよかった。「愛の結晶」第二次大戦。徴兵から船でインドへ向かう、中継地である南アフリカでの4日間のうちに芽生えた既婚婦人との恋。この短編集のなかで一番好き。
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NYA
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ネタバレエルかなんかの女性誌で紹介されてたから読んだけど、怖かったー!そして若さ欲しい!誰かが欲しい!昼ドラ的設定なんだけど、何か吸い取られてゆく様を見ているような… タイトルと表紙が全てな感じ。女のサガ、男のサガ、んん、これからの脱出としての同性愛なのか…とか考えだして頭混乱。映画にもなってるみたいなので、ツタヤに行ってみよう。
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