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千夜千冊エディション 源氏と漱石 (角川ソフィア文庫)

感想・レビュー
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玄趣亭
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源氏物語と近代文学を結ぶように編集した千夜千冊。源氏物語を3夜にわたり、本書で150pを越えて語っているのはかなりイレギュラーな構成。曖昧な主人公、中心から逸れること、歌の宿命、あやの詞……源氏物語が表してきたことは近代文学にまで及んでいると著者は説く。日本の文芸に通底する雰囲気的なものはわかるような気もするが、その味わいを実感するにはもっと日本文学を読み込む必要があるだろう。一方、本書でしばしば言及され、漱石や正岡子規、堀口大學の項で語られる良寛の存在も気になるところ。同著者の『外は、良寛』読まなきゃ。
宵待草

追伸 コメントを頂き感謝です!💫 正剛さんは仏像関連にも、お詳しいですよね! 私は未読ですが、確か正剛さんは『面影日本』も執筆されて居ましたね。 以前に既読した、正剛さんの本に『二十八部衆に毎年一度は、出逢わないとおさまりが、つかなくなった』と記されて居て、何だか嬉しかった記憶が在ります。 本当に正剛さん程に、幅広く奥行きの在る知識をお持ちの方は、少ない様に思います!😲 玄趣亭さんが正剛さんに、お詳しいので『千夜千冊エディション』を、積むばかりの私は有難いのです!🍀 おやすみなさい🌃💤 宵待草

01/13 21:03
みねね

玄趣亭さん、お返事とおススメをありがとうございます!『坊っちゃん』の時代、父の書棚にあって中学生時代に見たような気がします。夏目漱石の夢十夜から読みたいと思います!

01/18 23:22
9件のコメントを全て見る
0255文字
なおこっか
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源氏と漱石をつないでみたい、との正剛先生のまえがきを読んだ時は???っとなったけれど、通読すると西行や芭蕉や西鶴や井月を経て、日本文学の地下水脈がきちんとつながっていた。源氏は珍しく三夜にわたって解説されているが、その概要自体は源氏読みにとっては既知であったりする。しかし重要なのはその先で、源氏は源泉なのである。それぞれの時代時代の作者としては既読の作品も、この流れにのまれて読んでみたくなるし、今回提示された水脈以外も探してみたくなる。正剛先生が“逸品”と言う幸田露伴も読まねばなるまい。
0255文字
かふ
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日本文学案内(ナビゲーター)としての本。『源氏物語』についてはかなり詳しく3回にわけて、五十四帖すべてを解説してくれているので、これから読む人にも便利なナビゲーターとして役立つと思う。ただ『源氏物語』にパワハラはないとか西行が桜を日本に広めたとか間違ったことを断言するのでそのへんは注意する必要があると思う。『源氏物語』を漱石に繋げる読みは「追伸」として書かれたあとがきで示されるだけで、本文はそれぞれの文学案内としての内容である。日本文学の彼岸性、此岸という現実世界と彼岸という幻影世界の二面性。
白河清風

いい本を紹介していただきありがとうございます。与謝野晶子版で源氏物語は読んだのですが、この本も参考になります。

07/06 20:41
0255文字
myjstyle
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「源氏」は「宿世」と物語構造を融即させているとの指摘は同感。メタモチーフとして紫のゆかりを指摘するのは定説です。期待するのは正剛さんらしく視野を国外にも広げる解釈です。「公家のあはれ」とロココの時代精神との関連はどうでしょう。「源氏」を東アジア文学史に位置付けたい。白居易たちがムーブメントを起こした詩と散文を一体とする文芸活動は、わが国文芸に刺激を与えています。ここを論じて欲しい。結局、研究者たちの論をコラージュして、本居宣長に着地する。この解釈では新味はなく、読ませたのは編集工学の所産ですね。
0255文字
TANIZAKI
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【書店にて衝動買い!】松岡正剛の言い回しは難解。源氏物語は覗き見物語、不倫物語だと言う。確かに男女の恋愛を巡る交流と出来事は数多く描かれる。でも、逆に単なる好色文学でもないと言う。紫式部が活躍した時代は、武力に勝る支配力が発揮されていた時代。宮廷社会の中で宮人達の権力に近づく外威政治を言うのだろうか。権力抗争が日常化していた、藤原社会が産んだ宮廷社会の雅な振舞。式部はそこを見抜いた。他の物語では男女の交わりには弁解じみた交情を描くが、式部は交情の事実だけを叙述。松岡は生と死と再生の物語だと言うが判りにくい
宵待草

TANIZAKIさん こんばんは 此の本は、大好きな正剛さんの新刊で、読みたいと思って居ました💫 読みたい本を積むばかり📚️、、、正剛さんの『千夜千冊エディション』のシリーズは、難解ですが、とても魅力的! 何時も、有り難うございます🙋 宵待草

02/26 17:49
TANIZAKI

宵待草さん、松岡さんの言い回しは判りにくい印象。補完できる他の書が必要かもね。

02/26 21:27
0255文字
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