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夜明け前のセレスティーノ

感想・レビュー
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コウみん
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抽象的な小説。 まるで未知の世界を彷徨っている旅人みたいな感じだった。 著者は同性愛者で初めて本を書いた頃は検閲に、すべての本が出版禁止にされたらしい。 本の中に「アチャス」という表現が出るが、それは表紙に出る斧の音である。
0255文字
KATSUOBUSHIMUSHI
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『夜になる前に』の冒頭に通じるような田舎の、しかも村八分ににされている家庭の中にあって、詩的な感性を持って生きる子供の壮絶な日々を描く。時系列が入り組んでおり、生と死、現実と想像の境界も分からず、物語は展開しているはずなのに永遠に話が続いていくような絶望感がずっとある。ページが進むたびにセレスティーノの存在が怪しくなっていくのも悲しい。ただ、ここまで極端ではないにしても幼くして文学に興味を持った子供は誰でも経験しうるようなことでもあるはず。理解されないという地獄を子供の目線で表現したような本だと思った。
0255文字
Э0!P!
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私は私を分割する。愛されるべき私、碌に仕事ができず家族に優しくされない私、男なのに詩を書き連ねる女々しい私。それぞれの私がそれぞれの物語を生きる。私は、詩を愛する私自身を最も愛するが、その愛には母すらも嫉妬をみせるほど。私は家族を複製する。私を蔑み憎む家族。私を愛する(理想上の)家族。そして私は死と合一する。永遠の生と合一する。私は大人になる。
Э0!P!

ワインを盗みみんなに毒を盛ってやろうと思う・酒を盗んでキレた祖父が斧を振りおろし自分の足を切る・菩提樹に首をつる祖父をみて祖母が代々そうなんだと嘆く(もう木を切るとうが切らない)、母の不幸を思う・母は美しい・母は井戸で歌う・目をつぶる、きれいなゴキブリに運ばれていくが「あなたは仲間じゃなかった、あなたは永遠」と言われ下される「自分はひとりぼっちだと思う」・トカゲに追いかけられながらセレスティーノを見つける・死んだ彼と同じ墓に入りたくないと従兄弟たちがいう・ヒメコンドルに食べられないよう彼を食べる

07/09 20:47
Э0!P!

・母は入れてくれない「コンドルが狙うのはあなたじゃない、私たちは不幸を運命づけられている」、菩提樹で指輪の妖精「指輪はすでに持ってる、それは元々君のだ。君に考えてもらいたいから知ってて催促したんだ。君は触れられるものしか信じなかった。僕の名前はセレスティーノ」、雨が降っている・母「明日来なさい!」といって雨の日にだけ出てくる蛾になる・僕は夜な夜な井戸を覗き込んでいるという・前みたいに母が抱きかかえてくれたらいいなと思いながら覗き込む・だがその日は母が来るのは遅すぎたみたいだった

07/09 20:48
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0255文字
kumoi
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現実が妄想を飛び越えてしまい、もしかしたら私が見ている現実も自分自身で作り上げた妄想なのではないか。そう思わずにはいられない小説だった。シーンや会話が積み重なりフィナーレを迎える物語とは異なり、ひどく断片的なシーンが散らばっており、語り手の主観の世界なのかそれとも客観的な事実が述べられているのか読み手は道に迷う。そしてその迷いこそ、語り手の迷いであり私たちの迷いであることに気づくのだ。アチャスアチャスアチャス。現実を把握し、意思を提示せよ。
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KKKK
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幼年期とその終わり 酷い幼年期であっても郷愁を持って振り返られるものなんだろなぁ 著書の自伝「夜になる前に」も読んだが 半分実話というか作者の幼少期の世界認識がベースなんでしょうね…
0255文字
ふるい
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めくるめく創造と破壊の世界。五部作の第一作目であり、アレナスのデビュー作でもある。第二作目の邦訳がもうじき出るとのことで、そちらも読んでみたい。
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あるぱか
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アチャス! アチャス!
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ぎじぇるも
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暴力と貧しさと死が支配する世界の詩。後書を見ると全てではないが、40%〜60%くらい自分の経験を元にしてると思われる。壮絶な過去だ。キューバの寒村。作者は幼少期から少しナヨっとしてるタイプの子供でマチスモが激しいラテアメ世界では許されずにじいちゃんにボコボコにしれてたんだろうな。アチャスアチャスアチャスアチャスという言葉は今後は私も使っていこうと思う。宮崎駿の君たちはどう生きるかを読んでいる時に見たが、この小説のおかげでストーリーの断片的な記載や詩的なイメージの映像化について頭にテンプレートが入っていたの
ぎじぇるも

で理解が助かったかもしれない。

07/18 13:53
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