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魂にふれる 大震災と、生きている死者

感想・レビュー
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くるみちゃっちくん
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若松英輔の真髄の本かもしれない。若松英輔が書いたのではなく、天から降りたコトバが若松英輔という通路を通って文字になった、としか言い様がない
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yahiro
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抽象的で難しかった。が、ところどころ拾って理解できる箇所はあった。全体として体系だったものというよりは、一種のエッセイのような感じがする。
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航輝
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図書館本 死生観について書かれた哲学書 東日本大震災からハンセン病まで取扱うセンシティブな内容 死者はいない死者は隣にいる
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のせなーだ
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同じような朝の送り出しや、さっきまで一緒にいた人と何の覚悟も準備もないまま、震災の突然の別れには言葉もない。悲しみより苦痛があまりにも大きい。親を保護者を失った子供の不幸、子供を先に見送る親の不幸等を。リルケ「死者を必要とするのは生者の側である」死へ向かう病室のベッドに付きそう毎日、返答になると思える一声を聞けただけで帰宅の足が軽く救われたのは私だった。言葉を求めているのは無力な名ばかり支援者の私の方だ。体温を感じる距離で過ごした半年余りがこんな状況だけだったとは。それでも別れの準備などできない喪失感。
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ほんままこと
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とても繊細な美しい内容の本。自分の大切な人を喪うということが、どういうことなのか、どう受け止めたらよいのか。死は無になることではない、死者はこちらが想っている限りは消え去るものではない、ということを、池田昌子、フランクル、柳田国男、鈴木大拙などを論考しながら語られる。筆者が妻を亡くされたことが書かれた部分が心に深く沁みた。今、忘れがちな、静かに考え続けることの豊穣さを感じる本である。
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なおみ703♪
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若松英輔。同じ著者の本を多数読んで、著者の考え方を理解し、より自分の糧にしたいと思えたのは、斎藤孝さん以来。考え方に大変共感したということもあるが、嬉しかったのは、著者の思想を作る土台、影響を与えた人たちの作品を私も多くは、読みこなせてはいないものの、読んできたということ。自分の読書も確かだったのではないかと自信が持てた。私の父母は、それぞれ病で、まだまだ若くして亡くなった。だけど、生きていたころよりも私を支えてくれているとさえ感じる。「生きている死者」。見えないけれど傍らで護ってくれていると信じられる。
なおみ703♪

神谷「生きがい」は創造するものではない、発見するものである。「生きがい」はね見いだされるのをじっと待ちながら、私たちの傍らに寄り添っている。それは秘められた宝珠を探し出すのに似ている。死の彼方に死者を発見し、共同することも、そのひとつであるる

10/13 10:52
なおみ703♪

井筒にとって「コトバ」とは言語ではなく、究極的実在がこの世界に現れるときの姿である。それは、音であり、色、香り、律動でもあるだろう。「ココロ」とは、万物がそれぞれの本当の姿を知る働きである。(著者)

10/13 11:02
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鳩さぶれ
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ネタバレ生者と死者。両者は隔絶しているのではなく、ともにある。死者は生者に伴走し、生者に生きる意味を与える。死者は生者の生きる意味をともに作っていく存在である。フランクル、鈴木大拙、神谷美恵子、上原専禄、本居宣長、田辺元、柳田國男、池田晶子らの著作を紐解きながら、そして著者自らの体験を交えて静かに語る。魂があるかないかとか、宗教やオカルトではないのか、といった問題を越え、生者の心の持ちようとしての魂の実在を感じさせてくれる。愛する人を喪うことが「かなしい」のは、死者がそばにいることを感じるからなのだ。
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フム
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若松さんは震災の前年2月に妻を亡くしている。「地面にしずみこんでいく…」ような深い喪失…そして東北でたくさんの死者を出した大震災が起こった。愛するものを失った人々の慟哭は自身のものでもあったろう。そして、生きている人だけではなく、死者の声を聞こうとした。あとがきに「何者かに用いられている実感」が書きながら、片時も離れなかったとある。死者は死んでなお、愛するもの達の傍らにいてくれるのだろうか?本書にはそういう経験の中で死者と向き合った哲学者達のことが書かれている。いつか彼らの著作を読んでみたいと思った。
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アルピニア
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7年目の3.11に。難しかった。この本の中で「知る」と「解る」の違いについて述べている部分がある。私はほとんど解らなかった。ただ、「死者は生者に寄り添っている」という点は私も経験しているので、それに関しては「解った」といえると思う。ここで取り上げられた、小林秀雄、池田晶子、西田幾太郎、その他の方もそれを経験しことばにしようとした。だから解らないながらもどうにか読了できた。若松氏は、この本で、震災後、大切な人を失い、そしてその人が側で見守っていると感じた人々に「それは真理なんだよ」と伝えたかったのだと思う。
🌿 la brise*@mistral 🐰⤴︎♡

アルピ~♪了解です。私もゆっくり進みます。明日も早いのかな?ゆっくり休んでね(*^^*)

03/13 22:06
アルピニア

ありがとう♫おやすみなさい( ∩ˇωˇ∩)☆*.+゜

03/13 22:19
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eirianda
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この本は今後、親近者の死か自分の死期が分かった時点で再読したい。鈴木大拙と西田幾多郎が身近に感じられた一冊。
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Gotoran
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ネタバレ批評家若松の「死者論」。池田晶子、井筒俊彦、小林秀雄、鈴木大拙、西田幾多郎、田辺元、柳田国男、フランクル、リルケなどの著作の中の言葉を引いて「死者論」が展開される。10年の闘病の末に愛妻を亡くしたと云う著者、その1年後の大震災で大切な人を亡くされた人にも語りかけている。著者の言葉には、読み手を強く惹きつける力がある。「祈りとは、願う事を止めて、沈黙の言葉を聞くこと」「読むとは、眼で文字を追うことではなく、耳を澄ますこと」「生きがいは創造するのではなく、発見するもの」など。貴重な読書体験だった。
アルピニア

Gotoranさん、こんばんは。若松さんはずっと気になっていたのですが、一冊目はこの本にしたいと思いました。読みたい本に登録させていただきます。

02/10 21:13
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takao
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ふむ
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トヨカチ
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昨年、若松さんの著書に出会ったことは幸運だった。
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みあ
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タイトルの大震災は、あまり内容には関係がない。身近な人間を喪った時に、私達はどう生きるかを、著者は静かに問いかけている。誰かが死ぬということは、関係がなくなることではなく、死者となって、愛する者を見守り続けると著者は言う。すなわち、生者と死者の間に、悲しみという新しい絆が生まれ、私達は、死者に見守られながら、残りの生を過ごす。一見、荒唐無稽の考えに思われるかもしれないが、著者は有名な哲学者達の言葉や生き方から、丁寧に自説をひもとく。悲しみをありのままさらけ出すところに、深く共感した。
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nbhd
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だれかほんとうに大切なひとを失ってからでないと、若松英輔さんの本はよく読めないと思いつつ、気になっていたので手にとった。池田晶子、小林秀雄、鈴木大拙、井筒俊彦ら「生きている死者」との対話を通じて語られる「死者論」は、やはり、だれかほんとうに大切なひとを失ってからでないとよく読めないと思った。そうであっても、最終章、著者が妻の死と向きあい、生きている妻と交信する描写には、身に迫るものがあった、名文だと思う。この本は、いつか「そういう日」が来るまで、本棚に大切にしまっておきたい。
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14番目の月
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一番心に残ったのはフランクルの「(わたしたちが生きることからなにかを期待するかではなく、むしろひたすら、生きることがわたしたちからなにかを期待しているかが問題なのだ)ということを学び、絶望している人間に伝えなければならない。」という一文。 多くの書物を引用し書かれているが、全体的に難しかった。
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くるり(なかむらくりこ)
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『君の悲しみが美しいから僕は手紙を書いた』とあわせてどうしても2冊いっしょに読みたかった。喪われたものをただ「ないもの」として嘆く以上の意味を見出したくて、問い続けていた思いを掬い上げてもらえた気がしている。死者こそが「実在」であること。悲しむと愛するは同義であること。魂は死なないというのは、「慰め」ではなく事実なのだ。触れ得ないことに感じる喪失や無は、そこにあったこと、かつて触れていたことの何よりの証左である。触れるべきものの存在を感知するからこそ無があり得る。つまり、喪失や無は、実存の証である。
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rinrin
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【BOOK(2014)-057】!!!!!!!
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まりこ
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2014年最初の本は若松英輔『魂にふれる』 〈本書を書きながら、片時も離れなかったのは、何者かに用いられている実感である〉という帯のことばに、「あぁ、ここにいた」と思った。探している人を見つけた気がしたのだ。本書は、池田晶子や柳田国男、鈴木大拙らのことばを解きながら、生者と共に在る者として死者を語ってゆく。〈何とか分かりたいと頁を繰る者を、書物が冷遇することはない〉と著者がいう通り、すぐ傍らで、辛抱強く待っていてくれる。必要としている人に本書が届くことを切に願う。若松さんのことばを聞きにいきたい。
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ri___o_
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ココロの声と周りの音が何度も止まってしまって なかなか進めなかった。今 読ませて貰えたことで自分自身の描写のように感じ、父の病室と重なり合う情景。何もできなかった自分に ただそばにいるだけで良かったんだと 触れられる場所を探しながらゆっくり呼吸を合わせるあの日々を憎むことなく、死者には死者の役割があるんだと 共存できる尊い魂を愛おしく想いながら ひとつひとつのコトバに助けられた気がします◎
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Kamogawawalker
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何かを言葉にしようとすることが、これほど難しいと感じる本に出会うことははじめてでした。印象に残る記述が大変多く、またそのひとつひとつを受けとることも、時間がかかることのように感じました。何度も読みたい一冊です。
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haze
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きっと、一生読み続ける本になると思う。
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COPPERFIELD
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死者を異界へ旅立ってしまった者ではなく、愛する者のそばに存在し続けると論じる。タイトルはそういった著者の主張から来ているものなのだが、本書の最後に著者自身が現実に『魂にふれた』体験が語られる。 哲学者・田辺元が晩年に極寒の北軽井沢に居を移して、若者を戦争に送り出したことを懺悔し生きていた。妻に先立たれ、同じく未亡人である野上弥生子との交流が始まる。野上軽井沢にいる間に彼女のためだけに講じられた哲学講義 田辺の死者の哲学は、野上との交流なしには誕生しなかったと著者は語る。僕が本書で一番胸を打たれた箇所だ。
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ki_se_ki
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たしかに亡き妻は、夫である筆者の隣に立っている。死者や苦しんでいる者たちは、私たちを「美」の世界に触れさせる。たとえば「愛する」こと。それは相手に迎合して同じになることではなく、むしろ互いに違っているというところを出発点にして関わること。(内面に惹かれたら、外見などいくらでも美しく見えるものだ。)現代ではずいぶん視界から遠ざけられた「死者」と「美」の問題を、時に批評的に、時に詩的に展開した本書は、その恩寵の光で私たちをも包みこむ。
ki_se_ki

youtubeで、奥田民生と(志村正彦亡き後の)フジファブリックの面々が、名曲「茜色の夕陽」を奏で、歌い上げる動画があるのですが、余裕があればぜひ見てほしいなぁ。たしかに亡き志村は、ステージ上の彼らの扉を叩いていると思う。すぐそばにいると思う。

01/27 00:18
ki_se_ki

↑失礼しました、「茜色の夕日」です。

01/27 00:32
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井上岳一
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柳田国男が敗戦後に『先祖の話』を書いたように、震災後に死者論として書かれたのが本書だ。書いたというより、書かされたというべきだろう。著者の本は初めてで、勿体ぶった文章に最初は慣れなかったが、慣れるに従って言葉の奥深さに感じ入った。これまで読んできた本、考えてきたことが、自分の中で音を立ててつながっていくような、深い読書体験を味わった。経営者であり批評家の著者が自分より一つだけ年上だと言うことを知り、そのことに衝撃を受けた。
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メルセ・ひすい
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15-161 薬草を売って生活する 植物が土から採取され、食されることによって、はじめて人を癒す・・・とか。書くことも同じ・・・とか。 ①悲しむ生者と寄り添う死者 悲愛の扉を開く 協同する不可視な「隣人」 ②死者と生きる ・・・ ③「うつわ」としての私 魂にふれる ☆死者は私たちに寄り添い、常に私たちの魂を見つめている。私たちが見失った時でさえ、それを見つめ続けている。悲しみは死者が近づく合図なのだ…。大切な人をなくした若い人へのメッセージを含む。
メルセ・ひすい

1968年生まれ。慶應義塾大学文学部卒。批評家。(株)シナジーカンパニージャパン代表取締役。「越知保夫とその時代」第14回三田文学新人賞受賞。2010年より「吉満義彦」を連載。「小林秀雄-越知保夫全作品」を編集。著書「井筒俊彦叡知の哲学」など。

07/01 13:38
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koji
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震災報道に疑問を感じ、「遺体」を読み深く感じ入りましたが、やや欠乏感を感じていました。その時本書を手に取りました。「井筒俊彦」の若松さんの震災後の著作で期待して読み始めましたが、期待以上で、やっと「欠乏感」が充足されました。「震災で生き残った人は何が悲しいのか」それは、死者が傍らにいると感じ、その魂に触れ、その語りかける言葉を聞いたからです。池田晶子、上原専祿、井筒俊彦、小林秀雄、柳田國男、鈴木大拙、西田幾多郎、田辺元、神谷美恵子、そして若松さんの妻、ここで取りあげられた言葉の重さ、深み。お勧めします
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atsukippi
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自分の中に何を授かったかを知るのは、人が自分の枝から果実を採って、笑顔でそれをほおばる姿を見たときかもしれない
ジュンコ

深い。

02/29 23:02
0255文字
ドミニク
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★★★★☆
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きょ
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最後の章で、泣けた。私の興味のある作家なども出てきて、ぐんぐん読めた。
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