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魔女の1ダース―正義と常識に冷や水を浴びせる13章 (新潮文庫)

感想・レビュー
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さとちゃん
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1996年単行本、2000年に文庫化された本書。言葉が異なる、文化が異なるということがどういうことなのか、楽しく読みながら考えさせられました。戦後51年ということはWWⅡの記憶を鮮明に持った方がまだお元気でたくさんいらした時代であったこと、も印象的でした。
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がんぞ
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父は戦前「地下潜伏」した筋金入りの共産党員で先代の事業を大発展させた祖父は懸念して、戦後、邸宅とかなりの資産を与えたが全て党に寄付しルーマニアの党通信員となった。帰国後、国会議員に推されたが万里には「いい加減、自立せよ」といった。赤狩りの再燃を懸念して/一人娘が志したのがロシア語同時通訳/単語や文法やが違うだけではなく、生活風習、価値体系がまったく異なる2言語をとっさに置き換える、その時心拍数は150超/衛星国で問う「ソヴィエト連邦はあなたにとって兄弟か友人か?」「兄だ。友達は選べるけど、兄弟は選べない」
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franz
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再読。 幅広い知識、柔軟な思考、物事を一面的、画一的に見ないことの大切さ。それをこれほど面白く、政治等の話になっても堅苦しくなりすぎず語れる人はそういない。
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ヨーイチ
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比較的初期のエッセイ集。発表はザックリと20世紀の最後の方。ロシア語の同時通訳・旧ソビエト連邦(正式名称は忘れた)通として物書きデビューか。時節柄ソビエトと崩壊時期の記述が興味深い。革命以降のソビエト現代作家、芸術とかの引用とか。「ベルリンの壁」崩壊は喝采を送ったが「アメリカの一人勝ち?」てな心配もあった記憶がある。時移りアバウト30年、エッセイとは離れるけど色々と思う事多し。まぁ彼の国にはそれぞれの価値観が存在するわけではあるが。当時外務省のスパイ(日本)の佐藤優?が仮名で登場している。
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紅
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どれを読んでもはずれない米原万里さんのエッセイ。ただの通訳ではなく同時通訳。本当に頭の回転も速いし言葉を知っている。所々下ネタが入っていて宗教や民族間の紛争の話も重くならないし、世情なんかは今もそんなに変わらないなぁなんて思いながら読了。他の本も進んで読んでいきたい。
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横丁の隠居
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再読、再々読に値する、珠玉のエッセイ集である。(第二次大戦終結前後のソ連の日ソ中立条約違反に関しては私の立場とは違うが)解説を書いている「師匠」の徳永氏とのエピソードが一番面白いが。
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めっちー
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常識は場所が変われば常識ではなくなる、という本。プラパ帰りの帰国子女なので馴染みの薄いスラブ系の話が多くて知的好奇心を刺激されるが、それ故日本に対する知識は薄い所があり、作者の考えに首を傾げる所もあった。世界中に住む色々な人の話をし、ユーモラスな話も多い。宇宙飛行士の秋山さんに対して馴れ馴れしい所があるが、以前から仕事で付き合いがあったそうだ。ガガーリンが本来はバックアップ要員だったのは知らなかった。
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まーちゃん
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読んで損なしと定評の米原万里氏のエッセイ。12が安定と秩序を示す良い数字とは知らなかった(ゆえに魔女の1ダースは12ではない)。1999年出版の古い本だが、著者が露語通訳者なのでロシアがらみのお話が頻出となり、そのため今読むとかえってハッとさせられる。例えば、今の朝鮮半島をめぐる問題や中露関係、徹底抗戦を続けるウクライナといった3つの国際問題に関して、本書は自分が持っていた考えに文字通りたっぷりと心地よい冷水を浴びせかけてきた。とはいえ小難しい本ではなく、ユーモアあふれる米原節が最後まで楽しく読ませる。
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AI
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【魔女の世界では1ダースが13?見慣れた風景の中に異分子が混ざることによって、見えていなかったものが見えてくる!?常日頃、当然視している正義や常識に冷や水を浴びせる一冊】もっと文化人類学的な内容かと思っていましたが、割りと政治的な話が多くて、少し期待していたものとは違いました。作者の主観が中心となっているので、「そうかな?」と首を傾げたくなる部分もありました。個人の主張は書かずに、実際にあった事象を記すのみに留まった方が良かったのではないかなと、個人的には思いました。
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砂希ちま
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同時通訳は単に語学ができるだけではダメ。学者の集まる会ならば専門用語を、経済分野なら国際情勢や政治を知らないといけないのだろう。米原センセイの明晰な文章から光り輝く知性を感じた。下ネタとのギャップがすごいけど、大笑いできる一冊。渋谷区にある恵比寿在住の方には気の毒だけど、エビスの意味はロシア語ではfuckの命令形なんだとか。日本では福福しいのに~。
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かみしも
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単行本が出たのが1996年。ということで、バブル崩壊やオウム真理教をめぐるマスコミ報道、ユーゴ紛争など当時の世相、国際情勢に関する話題が多いが日本の紋切り型教育や外国との歴史認識の違いといった今日未解決の問題、課題も少なくない。随所に軽めの下ネタも盛り込まれているが、在日コリアンが東西に分かれていたドイツと朝鮮半島を同一視してほしくないと言ったこと、ソ連が日ソ中立条約を破ったことを非難するシベリア抑留経験者に対しソ連の歴史学者が「満州は、他人の国だろうが」と逆ギレしたというエピソードが印象的だった。
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sumikko
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▲たしか「ヴィレッジバンガードで休日を」でお勧めだったので読む。ロシア翻訳者のエッセー。異文化・翻訳者から見た有象無象の考察。 見方の違いの面白さ。
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紺(こん)
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ネタバレ再読。 様々な視点を持つ事が必要だと再認識した。面白い話題が盛りだくさんで、それぞれに学びがあった。国ごとの幸福感の違い、母語の近似程度と習熟速度の関係、発想法の違い等、現在の世界情勢を(知ってる範囲で)思い浮かべながら読んだ。同時通訳だった著者の、異端との出会いこそが(中略)豊かにしてくれる、と言う言葉が説得力があり印象的だった。
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azuki@コメント禁止
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米原万里さんの著書を読むたびに、語彙力の豊富さに舌を巻く。この本を読むと中国産の山菜は絶対に食べられなくなる。冷静で鋭い観察眼、あっけらかんとした下ネタ。とても面白かった。
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joy
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いろいろ勉強になった。
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チョコ
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米原万里さんは本当に頭のいい方なんだなぁ。読んでいてどの話も面白い。興味がそそられる語り口は、さすが。山菜の話が忘れられなかったり、所変われば考えが全く変わる話など、住んでみないとわからないような話は本当に興味深かった。彼女の視点から書かれたお話は他のもの面白いはず、読んでみたい。
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ふぁきべ
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「噓つきアーニャ」と「オリガ・モリソヴナ」を読んでから著者のエッセイなどにも手を出しているが、話は面白いが著者の考え方とかにはあまり賛同できず、これで打ち止めかなという感じ。著者は父が共産主義者の筋金入りの左派であったかと思うがどちらかというと変に現実的でステレオタイプを認める守旧派みたいな感じで、昭和の香りしかしない。もしかするとこれが私が日本の左派に感じる違和感みたいなものの正体かもしれないが・・・
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ふじ
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病院のお供として。おかげで時にハッとし、時に吹き出しそうなほど楽しい待ち時間になりました。ロシア語通訳者として有名な米原万里さんのエッセイ。受賞歴あり。今生きていたら、どんな言葉を紡いだのだろうと思わずにはいられない。様々な国の高度なやり取りを経験しているからこその達観したものの見方が、ストレスでこんがらがった私のものの見方をほぐしてくれた気がする。なんて言うと高尚な雰囲気になるけれど、本編は下ネタ満載なのであしからず。
きっちんきりん

おもしろそう♪読んでみます

03/02 14:01
ふじ

ぜひどうぞ!時事ネタは古いかもしれませんが、それでも十分面白いです♪

03/03 07:56
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tomato
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再読。しかし、何回読んでも面白い。米原万里さん、素晴らしい。
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やなぎにかえる
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ネタバレロシア語の同時通訳 米原万里さんによる異文化同士が出会った時に生まれる悲喜こもごもが詰まったエッセイ。 鋭いエッジのきいた洞察や考えにははっとさせられるし、『シモネッタ』の名に恥じない下世話な話ではニヤニヤさせられっぱなし。 幅広い知識や見識に驚かされるけど、何より色々なことを「体感」しておられるところがなんだか話に奥行きがある気がする理由かも。 当時の情勢から変わっている部分もあるはずなのに、今の世界を予言しているような内容が随所にあって凄みを感じる。 今、生きておられたらどんなことを語ってくれたのか。
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aoko
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米原さんご自身あるいは友人知人の経験談から世界の文化や歴史などに話が広がり、再び私たちの身近な話に収束されるので13章+プロローグ・エピローグすべて面白く読んだ。米原さんが添乗員をされたツアーは楽しかっただろうな、と思う。
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Akiro OUED
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楽しい。話題の振幅がデカい。マジメな語りの一つ、「どの言語もその言語特有の発想法と世界観を内包している」。同時通訳者だけに説得力がある。でも例外もある。近縁の言語を使うロシア人とウクライナ人、世界観は違うようだ。自己肯定できない人は、他者からも尊敬されない。耳が痛いね。好著。
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Snowflake
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図書館。ニキーチン夫妻の本を借りました。安定の面白さ。
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勇魚
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★★★★☆米原氏のエッセイ、未読だったので読む。魔女の1ダースは13でこの本も13章。1冊全部面白く下ネタ多く(さすがシモネッタ笑)旧ソ連やロシア語に関するあれこれを楽しめた。ツアーガイドの際にオペラの魅力に憑かれた素朴な社長のエピは確かに心を打つものがある。言葉が分からなくとも感じる芸術の魅力。外国語を学ぶ際は初級を大切におろそかにしないというアドバイスは覚えておきたい(母国語を全く違う言語を学ぶ方が脳がズルしなくなるので良い、はなるほど)。そして哲学徒で神学徒のギョロ眼の自称スパイ、絶対佐藤優氏(笑)
勇魚

チェコで子供をどの学校で(言語で)学ばせるかとご両親は悩んだそうだがそこでこの人生の方向も決まるなぁ。アメリカンスクールだと寄宿舎生活になり、チェコ語だと日本で勉強を続けられない、そこでソビエト学校に通うことにしたというのはなるほどなぁ。

08/26 18:20
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空飛ぶ蜘蛛
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どれもインパクトがすごくて、エネルギーを感じる。翻訳はただ言語を変換することだと思っていたが、元の言語の歴史やその地域のこと、文化についても知っていてこそできるものなのだと感じました。ソトに出ていって知らない世界を見聞きする味わう触れることがいかに大事か…。人間の3大欲求などとよく言われるが、食や排泄などの生理現象、性にまつわる様々な言葉がどうしても多い、というくだりが面白おかしく紹介されていたけど、深いなあと思った。
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mimi
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難しい..半分も読めなかった! 考え方の本。
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relaxopenenjoy
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敬愛するロシア語通訳の米原さんのエッセイ。解説にもあったが、博識で、切れ味鋭い評論や小気味良いエッセイで、世の中をぶった斬る、米原さんを後年形作ったのは、やはり幼少期をプラハのソビエト学校で過ごしたのち帰国というバックグラウンドに拠るところが大きいのか。最初の方こそは読み難さを感じたけど、あとはあっという間。小噺とか下ネタとか何度もクスッとしながら読了。
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Sakie
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今のウクライナを見たら米原万里はなんと言うだろう。人脈の広い著者ならでは、ワールドワイドなエッセイ集。そしてユダヤ、東西冷戦、ユーゴと絶えぬ紛争に繰り返し言及する。『本来身近な者を遠のかせ、可変的な物を固定的なものと捉えていくフィクションによる観念操作、それも国家的規模の観念操作の恐ろしさ』は進行形で実感するところであるし、また日本の過度な欧米偏重、「先進国」らの歴史的傲慢、彼らが異文化やその歴史的背景に想像力を欠如している前提のうえで、時間軸、空間軸とも広い視野で捉え、自ら考えることが必要と受け止めた。
Sakie

古くなった情報はもはや情報ではない。だから古い情報はどんどんカットするのが通訳者の基礎であるという。その通訳者の常識を持って見ると、日本のマスコミの情報には情報でない情報の割合が多すぎるのだそうだ。その情報ではない情報の波に洗われて日本人は安穏としているということになる。大本営発表の下請けに真っ先に成り下がるのは大マスコミという歴史的事実に基づき、しかしインターネット上もフェイクやプロパガンダに溢れる中で本当の情報を得たければ、それこそ長周新聞みたいな反骨のメディアを拾い集める必要があるのだろう。

05/02 13:50
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mamatori
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もし、京都弁と大阪弁が日本政府によって人工的に「遠くする」政策がとられていたとしたら?同じ民族なのに「あいつは異質」の対象にされてしまったら?この国家規模の観念操作が、東欧の民族紛争地域では実際に行われているのを知ってショックだった。得体の知れない他人への理解は決して簡単な事ではない。著者はその壁を打ち破る手段として、小説や映画、漫画などのフィクションを挙げていることが興味深かった。物語の主人公の感情が人間の普遍的なものとして認識され、世界を変える。文化の持つ力というものを改めて理解した。
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スピカ
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ネタバレ★「不実な美女か貞淑な醜女か」よりはやや読み物に近い。異文化接触の最前線で同時通訳として修羅場を潜り抜けた米原さんらしい痛烈な指摘精神に裏打ちされた一冊。ところ変われば品変わる、そして逆もまた真なり。ベルリンの朝鮮人キムさんの言いたいことはわかるけれど、東西に分かれたドイツは自国民同士で戦争してない。
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みみこ
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同時通訳はカウンセリングのようだと思った。賛成も批判もせず、相手の中に入って意図を汲み取ろうとする。
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天の川
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米原さんが亡くなって、もう15年になるけれど、いきいきと異文化を語る米原さんがここにいた。それぞれの地域で育まれた食文化や考え方、己が尺度で評価することの愚かしさを笑いに包みながら説かれ、異文化理解の重要性を考えさせられる。印象に残った言葉。”生まれ育った国を愛するというのは極めて自然な感情で、それをわざわざ大声で主張したり煽ったりするのは、お手軽でいかさまな行為だ。そういった観念操作が人と人との間に障壁を作り出す力は途轍もなく大きい。その障壁を取り除く力が優れた小説や芝居、漫画の中に秘められている。”
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光雲
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前に嘘つきアーニャの真っ赤な真実、を読んでいるので下ネタは相変わらずです。全体的に話題豊富で面白く、国際情勢など知識も圧倒されるけど、文中とある男性の容貌をとんでもないブサイクなどこき下ろしているところなど表現に疑問を感じるところも。でも面白いから他の作品も読みたくなる。
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ろここ
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魔女の1ダースは13。西洋文化では縁起の悪い数字だが、日本ではトミとも読めるので縁起がよかったり。 所と文化が変われば常識は変わる。私は近代史に弱いので、ロシア文化は特に面白かった。あんな怖そうな顔して下ネタ小噺が好きとか。 あと、語学勉強においてには母語と離れているほど熟練度合いが高まるというのも感心した。基礎がしっかりできると後で強いという話。
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練りようかん
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ネタバレ禁酒法時代のトンデモエピソードはテッパンだ。常識とは人間観に置き換えられるのではないかと思える各国の事情。まず「言葉が先か概念が先か」が興味深い。通訳は“液体や気体のようなものを国の器に移す”という表現がとても素敵で、ふわふわとしたものが昇華する瞬間を、米原さんのエッセイで何度も見ることができる。そして「美味という名の偏見」では美食を誇る国とそうではない国の考察に納得。しかし国家間で違う美味に冷や水を浴びせられ、上手いなと思うのだ。また“ジャーナリズムは大量生産に適さない”という警鐘が胸に響く。仰る通り。
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冬見
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タイトルに惹かれて買った本。ロシア語通訳を生業とする米原万里によるエッセイ。 小咄の詰め合わせのような、全体的に笑えるものが多い。笑いながらさらさらと読み進めてゆくうちに、言葉というもの、文化というものの不思議さ、奥深さに出会う。べりべりと剥がした偏見の奥にまた偏見。見つけた端から剥がす、しかしまたそこにも先入観。視点を変えれば世界はまた変わったものになる。本書はそのいくつもの視点を提示してくれる一冊。
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naotan
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米原万里さんの本は大分読んできたつもりだけど、徳永晴美氏の解説を読んで「え!」となった。逆転の発想がここにも潜んでいたとは。
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アルパカ
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意外に下ネタが多いけれど(笑)東欧などちょっと馴染みのない国のことも書いてあって興味深い。西洋人が嫌う13という数字は東洋では、少なくとも中国と日本ではおめでたい数字。宋代に確定した仏教法典は十三経にまとめられ、中国の仏教は13宗あるといわれているそう。米原さんはツアーの添乗員をされていたこともあるそう。そこでオペラに目覚めるN氏の話も面白かった。56才で亡くなってしまったなんて若すぎる。
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柚子
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米原万里さんのエッセーは、ユーモアと知識がたっぷりで面白いです。異文化、他言語のむつかしさ、愉快さを垣間見ることができます。愉快な小咄が随所にあり、読んでいて飽きません。
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