→1.幻想的でありながら、死と生、時間と生、今見ているものは本当は見ていないのかもしれないといったような知覚と認識、そういったフレーズが、薄くもやの掛かった雲で覆われた月がうっすらと空を照らすように、作品を照らしている。訳者曰くこうした哲学的フレーヴァーが足枷となって、作品が広く受容されるのを妨げていたとのこと。
→2.個人的には、このフレーヴァーがツボで、ラテンアメリカ風味の幻想的な風景と、哲学的思弁がまざった世界は、なぜかとても視覚的に訴えるものでありながら、熱狂の奥で醒めた言葉が足跡を刻み、強い印象を残した。
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